ルネサスは退職強要はやめよ! 雇用と地域経済守れ!(連絡会ニュース)

三菱電機はルネサス・企業の社会的責任を果たせ

2014_12_22_runesasu

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■ルネサス・リストラから雇用と地域経済を守る労働相談ホットライン

「連絡会」現地事務所伊丹市千僧6-218 革新会館内 Tel 072(772)4165

eメール:R.renrakukai(アットマーク)gmail.com  アットマークは@です。

兵庫労連・労働相談センター・Tel  078(335)3866

尼崎労連・労働相談所 Tel  06(6488)1478

宝塚労連・労働相談所 Tel  0797(76)4096

ルネサスのリストラから雇用と地域経済を守る連絡会

連緒先 神戸市中央区栄町通3丁目6-7大栄ビル10階兵庫労連内

078-335-3770

2014年12月

「退職強要」は法違反労組と連絡会に相談を

 ルネサスは「退職強要は行わない」と労使協定を結び、伊丹市の要請にも「退職を促すことはしていない」と回答しています。「退職強要」だと思ったら、労組と「連絡会」(2面)の労働相談ホットラインに、ご相談ください。
「早期退職」募集にあたり「連絡会」が伊丹市に要請(詳しくはこちら)

【要請の内容】①ルネサス北伊丹事業所に対し、事業所の閉鎖をやめさせ、雇用と地域経済を守るよう申し入れること。②「早期退職」の募集にあたっては、「退職強要」をやめさせるよう申し入れること。③三菱電機に対し、雇用と地域経済をまもる企業の社会的責任を果たすため、武蔵事業所に転勤できないルネサス労働者の受け入れを申し入れること。(2014年11月26日)

三菱など地元雇用最優先で 12月伊丹市議会

違法な現場の実態つかみ対応を

 日本共産党伊丹市議団は12月9日、市議会でルネサスが北伊丹事業所閉鎖にともなう関東・武蔵事業所への転勤対象者1,000人に対し、「早期退職募集」という名で、家庭の事情等で転勤に応じられない人を退職に追い込み、全社で1,800人削減をすすめている問題をとりあげ、企業誘致自治体の政治的責任一として、ルネサスと設立母体である三菱電機に労働者の雇用確保で社会的責任を果たさせるよう求めました。同時に、企業の説明をうのみにして「退職強要」など現場の実態を把握していない当局の対応を厳しく批判。県と労働局と連携とり、実態をつかみ対応するよう要求しました。

いまと同等の賃金と生涯賃金を保障せよ

 日本共産党の上原ひでき市議は12月9日、市議会でルネサスが転勤出来ない人の就職斡旋をパソナなど「再就職支援会社」と一体となりリストラを推進している実態を告発。県・市・労働局が連携し、労働局とハローワークが直接企業に入り、尼崎・三田・神戸市など、県内に7つの事業所をもつ三菱電機への再雇用を最優先させ、いまと同等の賃金と生涯賃金を保障し、企業の社会的責任を果たすべきである。働く人たちの声も「三菱電機が引き取ってほしい」という声は大変強い。三菱電機の内部留保は1兆5,595億円、その一部を活用すれば雇用に対する社会的責任をとることは可能だと迫りました。

自治体の責任で、再雇用を三菱電機に要請せよ!

 さらに、上原議員は「基礎自治体として民・民の雇用関係に介入する特段の権限はない」という市長の答弁に対し、産業革新機構(政府が9割出資する官製ファンド)が、ルネサスの株の7割を握り、税金を使ってリストラをやる、こうした企業に社会的責任を果たさせる責任は国にある。同時に、ルネサス(前身・三菱電機)は伊丹市の誘致企業、瑞ヶ池を埋め立て周辺の農地を買収し、奨励金も出してきた自治体としての政治責任がある。伊丹市だけでは不十分な点は、県・労働局とも連携し、改めて「退職者」の再雇用を三菱電機に要請するよう求めました。

みなさんからのご意見・提案もお寄せください。

ルネサスは雇用と地域経済を守れ、退職強要はやめよ

ルネサスは雇用と地域経済を守れ、退職強要はやめよ

「連絡会」が伊丹市に要請

 来年9月末まで5,400人の人員削減をすすめるルネサスは、北伊丹事業所、玉川事業所などを閉鎖し、東京都小平市の武蔵事業所へ事業の集約に伴う転勤対象者(北伊丹は1,000人)に「早期退職」(12月10日~19日)を募り、新たに1,800人削減するとしています。

 「ルネサスのリストラから雇用と地域経済を守る連絡会」はll月26日、ルネサスのリストラから雇用と地域経済を守るため、伊丹市に要請しました。要請の内容は、①ルネサス北伊丹事業所に対し、事業所の閉鎖をやめさせ、雇用と地域経済を守るよう申し入れること。②「早期退職」の募集にあたっては、「退職強要」をやめさせるよう申し入れること。③三菱電機に対し、雇用と地域経済をまもる企業の社会的責任を果たすため、武蔵事業所に転勤できないルネサス労働者の受け入れを申し入れることです。日本共産党の上原秀樹伊丹市議が同席しました。

「雇用と地域経済を守る連絡会」ニュースNo.9 2014年12月8日
連絡会現地事務所 伊丹市千僧6丁目218革新会館内 Tel O72-772-4165

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伊丹市長
藤原保幸様

2014年11月26日

ルネサスのリストラから雇用と地域経済を守る連絡会 代表 津川知久
日本共産党兵庫県会識員団 団長 練木恵子
日本共産党伊丹市会議員団 団長 上原秀樹

ルネサスのリストラから雇用と地域経済を守るための要請書

 半導体大手メーカ、ルネサスエレクトロニクス(以下ルネサス)は、2015年9月末までに、5,400人の人員削減をすすめるため、11月から新たに個人面談を開始し、「早期退職」募集で1,800人を削減すると発表しました。

 北伊丹事業所では、12月10日から19日の間に、関東・武蔵事業所への転勤対象者1,000人に「早期退職」を募る予定で、労働者に転勤か退職かを迫り、応じられない人を退職に追い込もうとしています。しかも、会社は人員削減の対象を「転勤困難者及び当該施策に沿えないと考える者」としており、転勤可能な人にも「退職強要」を迫っています。

 今回の「早期退職」募集では、家庭の事情などで、遠方へ転勤できず、やむなく退職に追い込まれる労働者が相当数にのぼることが予測されます。

 職場からは、「家のローン返済がまだ残っている。転職は年齢的にも困難、単身赴任しかない、幼い子供たちと妻を残して、行くか辞めるか決断できなくて迷っている」、「家族手当も無くなり単身赴任の二重生活は成り立たない』、「三菱が引き取ってくれて、残れるものなら残りたい」と深刻な声があがっています。

 伊丹市が誘致した企業が一方的に事業所を閉鎖し、労働者を犠牲にし地域住民にしわよせする行動は絶対に許されません。ご承知のとおり、ルネサス北伊丹事業所の前身である三菱電機北伊丹事業所は、「伊丹市の瑞ヶ池の一部を埋め立て、付近の畑を買収して、合わせて3万坪にも達する広大な敷地をもつ工場」として建設され、インフラ整備や税制など自治体のさまざまな優遇策を受けてきた伊丹市の藤致企業です。しかも、ルネサス北伊丹事業所を設立したのも三菱電機であり、社員の大半は元三菱電機の社員であることから、職場だけでなく地域からも「転勤出来ない人は三菱電機が引き受けよ」の声があがるのは当然です。

 三菱電機は県内だけでも伊丹、尼崎、三田、神戸、姫路、赤穂市などに8つの事業所をもっており、いずれも多忙で人手不足となっています。三菱電機の内部留保は1兆5,596億円であり、その一部を活用すれば転勤出来ない労働者を引き受け、雇用に対する企業の社会的責任を果たすことができます。

 以上の点から、下記のとおり申し入れるものです。

1、ルネサス北伊丹事業所に対し、事業所の閉鎖をやめさせ、雇用と地域経済を守るよう申し入れること。

1、三菱懲機に対し、雇用と地域経済をまもる企業の社会的責任を果たすため、武蔵事業所に転勤出来ないルネサス労働者の受け入れを申し入れること。

1、ルネサス北伊丹事業所に対し、「退職強要」をやめさせるよう申し入れること。

以上

2014年9月議会:かしば優美 一般会計決算についての討論

報告第6号「平成25年度伊丹市一般会計歳入歳出決算」に対する討論

2014年10月9日

かしば優美議員

 ただいま議長より発言の許可をえましたので、はじめに御嶽山(おんたけさん)噴火によって犠牲になられた方々及びこの夏、広島の土砂災害をはじめ、台風や大雨によって犠牲になられた方々への深い哀悼とともに、被害を受けられた方々に心からのお見舞い申し上げます。

 それでは私は日本共産党議員団を代表して報告第6号「平成25年度伊丹市一般会計歳入歳出決算」の認定に同意できない立場から討論を行います。

 2012年に行われた総選挙によって第2次安倍政権が発足しました。この政権は「アベノミクス」と称して、無制限の金融緩和策と200兆円もの大型公共事業を進めてきましたが、しかしこれは過去において失敗済みの経済対策でしかなく、見せかけの「経済成長」を演出し、消費税大増税を予定通り強行。また社会保障政策では、民・自・公3党合意による「社会保障と税の一体改革」を進め、国民の生存権の保障をないがしろにしてきました。

 このような中で伊丹市政に求められるのは、市民のくらし、福祉、営業を守り充実することにありました。この視点で決算の内容に触れていきます。

 2013年度一般会計決算規模は、歳入が対前年対比1.1%増の661億9848万円、歳出は対前年対比0.6%減の645億1348万円となっています。

 歳入の根幹となるべき市税については、大阪国際空港民営化にともない固定資産税等で約2億円の増加となり、個人市民税は約4180万円の微減にとどまったものの、リ-マンショック以降の5年間で、給与所得者一人当たりの所得は17万4千円、営業所得者等一人当たりの所得は4万円それぞれ減少するなど、市民にとって依然として厳しい状況を反映しています。法人市民税は「ゆるやかな景気回復基調」といわれているものの、法人税の引き下げ等の影響もうけて2700万円の微減となり、リ-マンショック直前の2008年度(平成20年度)の29億円と比べると69%という水準であります。今後消費税の相次ぐ増税が市民のくらしや中小企業・零細業者の営業を直撃することが予想されるだけに、伊丹市はいっそう市民のくらしと安全を守る施策が求められていることを強調しておきます。

 次に普通交付税と臨時財政対策債の合計は、前年対比で1億7千万円、率にして約2%の減となっています。特に国において、地方財政計画に国家公務員の特例措置に伴う地方公務員の給与削減を盛り込み、一方的に地方交付税を削減してきたことはまったく異例であります。全国市長会の緊急アピ-ルの通り、こうした行為は地方の財政自主権を根底から侵すものであり、断じて許されるものではありません。

 以下咋年度決算の問題点を述べていきます。

 第一は、職員給与の削減・引き下げです。国家公務員の給与減額に端を発し、本市においても一般職職員の給与について7.8%もの大幅減額が実施されました。その内容は、一般職の定昇見送りと課長級以上の給与カットにより平均2.2%の給与削減、市長等特別職の5%給与カットであります。伊丹市はこれまでも職員給与に関して、「給与構造改革」の名の下に4.8%削減し、さらに地域手当も下げてきました。それらの結果単純に比較できないものの、本市一般行政職の平均給与月額は阪神間で最低クラスとなっています。先に述べた減額分に関して、給与カット分約4500万円については今年10月から復元するとしていますが、一般職員の定期昇給見送り分約1億8千万円については明言されていません。いち早い復元を強く求めるものです。

 第二は、医療費助成制度にかかる問題点です。

 特定疾患医療費助成制度について、2015年10月廃止を決定し、昨年10月から段階的に上限額を引き下げています。廃止に向けて「新規申請は受け付ける」とか「所得制限、対象疾病の見直しはしない」等の経過措置を設けていますが、難病がゆえに多額の医療費負担に苦しむ市民には冷たい仕打ちとなるものです。

 またこども医療費については、県制度にあわせて昨年7月から通院について小学4年から中学3年までの自己負担分1/3の助成が始まっています。子育て支援策拡充への市民からの要望は大きく、さらに通院についても中学校卒業まで無料にすることを求めておきます。

第三に、人権教育・啓発及び同和問題に関連する点であります。

 昨年度市の学校・職場・地域での人権教育研修会では、主として同和、男女共生、セクシュアルハラスメント、外国人等の問題をテ-マに行なったと報告がありました。問題なのは人権教育・啓発の中心が「市民相互における人権侵害」に特化し、歴史的にも今日的にも、人権とは国をはじめとする公権力によって侵されることのない永久の権利であるとの視点と実践が極端に弱いことです。福島原発事故により多くの人々が、居住権や財産権など生存権そのものを奪われている現状は人権侵害の最たるものであります。今学校生徒や市民がどのような人権に関心をもっているのかを把握し、それに沿った教育・啓発が必要と考えます。同時に同和問題に関して、その認識において現状から大きく乖離している「差別を許さない都市宣言」はただちに撤廃し、同和行政・同和教育の終結宣言を行うことを強く求めておきます。

第四に、生活保護の引き下げについてであります。

 安倍内閣のもと生活保護費のうち生活費に当たる生活扶助が3年間で段階的に6.5%
引き下げられることになり、昨年8月から削減が始まっています。その結果96%の世帯が引き下げられ、世帯類型ごとに現在と2015年度以降とを比較すると、都市部に住む70代以上の夫婦で5.3%、40代夫婦と小中学生の子ども2人の場合(都市部に住む)で9.0%それぞれ減額となります。なかでも子どもの数の多い世帯が一番の打撃を受けることになります。貧困に陥った人の「生きる権利」侵害する重大な内容です。前年度決算には生活保護費削減が反映しており、憲法第25条にうたう生存権をおびやかす内容を認めることはできません。文字通り憲法を市政にいかす立場から、国に対して生活保護費削減撤回を強く求めるべきであります。

 第五に、学習到達度調査についてです。

 市教育委員会は昨年4月、全国学力・学習到達度調査と市学習到達度調査を小学校6年と3年生を対象に悉皆(しっかい)調査を行いました。党議員団は以前から指摘しているように、全国一斉学力テストは子どもたちと教育に対するいっそうの競争と管理を強め、教育の格差づくりを進めるものです。同時に、子どもの学力実態を客観的に明らかにする調査も必要な場合があり、その際には調査目的を限定して、無作為による最小限の抽出で行い、数年に1回行うことでも、その後の学力保障に向けた具体的な施策に反映できるものです。以上の理由から、全員参加による学力調査は必要なく中止を求めるものです。同時にテスト結果の公表は今後とも行なうべきではありません。

 次に今後に向けた具体的要望です。

 第一は、中学校給食実施における運営方式です。

  市は、中学校給食の運営方式を「原則として民間事業者による運営を採用する」としています。

 しかし給食は教育の一環であること、また給食調理業務はあくまで栄養士の指示に従い、その指揮監督の下で行うべきものであり、業務の委託にはなじまないと考えます。同時に経費節減のために働く従業員の給料が抑えられ、また入札により事業者も変わることで安定した調理業務に支障をきたす恐れがあり、中学校給食はあくまでも直営で行なうことを求めます。

 第二は、ルネサス北伊丹事業所の移転問題についてであります。なによりも伊丹市が誘致した企業が事業所を閉鎖し、労働者、地域、住民にしわ寄せする身勝手な行動は許さるものでないことを重ねて指摘するものです。国、兵庫県、伊丹市は、住民に就業と生活を保障する自らの責任とともに、大企業に雇用と地域経済を守るという社会的責任を果たさせていく責任があります。同事業所から関東への移転は年明けから本格化します。伊丹市は労働局や県と連携し、障害者、家族の介護など家庭の事情で転勤できない社員を調査し、雇用の受け入れを三菱電機等に求めるなど必要な対応を求めます。

 第三に、就学援助についてですが、2013年度は小学生1740人(15.4%)、中学生1100人(20%)が利用しています。改めてクラブ活動費や生徒会費など支給項目の拡大を求めるとともに、かなり「前向きの答弁」をしていただいた新入学児童生徒学用品費の入学前支給についてはただちに実施されるよう要望しておきます。

 第四に、来年度施行予定の子ども・子育て支援新制度に関して、保育所待機児童の解消は急務であり、認可保育所の増設による解消を求めます。さらに公立幼稚園の問題では、統廃合はやめ、3年保育と預かり保育の実現を要望するものです。

 その他本会議、委員会で多くのことを要望しましたが、十分に検討していただき来年度予算に反映していただきますよう要望しておきます。全体として、国の経済対策を受けた補正予算、元気交付金を活用しての、学校園施設の改修・耐震化や市営住宅・プ-ルの改修など暮らしに密着した公共事業の推進については評価するものの、先に述べたとおり、多くの問題点を含んだ決算内容になっており認定できないことを述べ討論とします。 

2014年6月議会一般質問:上原ひでき ルネサスエレクトロニクスのリストラから雇用と地域経済を守るために

2014年6月11日

日本共産党議員団 上原秀樹

「1.生活困窮者自立支援法に伴う諸問題」はこちら

2.ルネサスエレクトロニクスのリストラから雇用と地域経済を守るために

1)リストラの内容、働く人たちの生活と雇用・地域経済への影響に対する見解を伺う。

 半導体大手メーカーであるルネサスエレクトロニクスは、これまで毎年のようにリストラを行い、2万人に超える人員削減を強行してきました。そして今年1月に新に大リストラ計画を発表しました。その内容は、「国際競争力強化」を理由に、2015年度末までに、社員5400人を削減、賃金制度改定で人件費100億円削減するというものです。

 人員削減は、早期退職の募集、社外への転籍などとしていますが、2015年9月に北伊丹事業所を閉鎖するとして、関東の事業所に関連企業も含めて1600人もの大量転勤を命じ、応じられない人を退職に追い込もうというものであります。

 このことが実施されるならば、転勤できない人の生活に対する多大な影響だけではなく、周辺地域の経済にも重大な悪影響を与えます。職場からは、子育てや親の介護などで移動できないなどの声が上がるとともに、「いくら会社の説明を聞いても武蔵に集約する合理性が見えない」「これまで懸命に積み上げてきた技術はどうなるのか」「転勤しても、行った先でまたリストラになる、信用できない」と、厳しい批判の声が上がりました。

 一方、ルネサス北伊丹事業所の前身である三菱電機は、瑞ヶ池を埋め立てて建設した、伊丹市の誘致企業です。様々な優遇を受けてきた企業が「国際競争力強化」を理由に、事業所閉鎖などで労働者と地域、住民にしわ寄せすることが許されるのでしょうか。労働者、地域住民の雇用と生活を守ることは、最も基本的な企業の社会的責任です。ルネサスの設立母体である三菱電機の社会的責任も問われなければなりません。

 そこで、伊丹市としてのルネサスの今回のリストラの内容、働く人たちの生活と雇用・地域経済への影響に対する見解、並びに、伊丹市として誘致した企業が撤退することに対する行政の考え方、空港を「売り」にして企業誘致を行っている立場からこの事態をどう見るのかについての見解をお伺いします。

2)兵庫県、伊丹市、県労働局との協議の内容について

 「ルネサスのリストラから雇用と地域経済を守る連絡会」は、4月30日、兵庫県と伊丹市に対して「雇用と地域経済を守るための要請書」を手渡して懇談しました。石井孝一・県産業労働部長は、「雇用問題については、影響を少なくしていくために、市と労働局と連携をとりながら最善の努力をしたい」とされるとともに、松村隆・伊丹市都市活力部長も、県と連携するとして5月中に話し合いを持ちたいとされていました。

伊丹市として、県、労働局と連携をして雇用と地域経済を守るためにどのような最善の努力をされようとされているのでしょうか、お伺いします。

【2回目】

2.ルネサスエレクトロニクスのリストラから雇用と地域経済を守るために

1)リストラの内容、働く人たちの生活と雇用・地域経済への影響に対する見解。

・答弁では、「市としては到底受け入れがたく、説明を聞いて、はいわかりましたといえることではない」と答えたとされている。これは当然のことで、「国際競争力強化」の名のもとに事業所閉鎖で、関連企業を含めた1500人をリストラするものだから。

・ルネサス自体は売り上げも営業利益も伸ばしている。

・産業革新機構が約70%の株を所有し、リストラの先導役を果たしている。

2)兵庫県、伊丹市、労働局との協議

・国も含めて、兵庫県と伊丹市は、住民に就業と生活を保障する自らの責任とともに、大企業にその社会的責任を果たさせていく政治的指導責任も、自覚的に取り組む必要がある。その対象は、ルネサスだけではなく三菱電機も。

① 従って、今回のリストラに関しては、リストラによって被害をこうむるであろう地域住民や業者、自治体に対して、十分な説明責任と補償責任を取るよう要求するとともに、地域経済への影響について当該企業が積極的に協力するよう求めていく必要がある。

 この点についての見解を伺う。

② 家族の事情等で転勤できない人に対して、「工場閉鎖のための従業者の出向・移籍による労働移動の支援」を県とも協力して進めると答弁。もともと企業には、従業員の雇用と家族の生活を守る責務があり、それこそが企業の社会的責任の核心をなす問題。

・そもそもルネサスは、答弁でもあったとおり、半導体産業の国内での規模縮小の中、三菱電機等がその部分を切り離して設立したもの。方や三菱電機は、売り上げも営業利益も内部留保も大きく伸ばしている。労働移動の支援に関して、その設立母体の三菱電機の社会的責任も問われなければならない。

・そこで、先ほどの答弁に関して、「出向・移籍による労働移動の支援」という点では、三菱電機に対する働きかけも必要と考えるが、見解を伺う。

「3.公共施設の再配置計画-保健センターと職員会館機能について」はこちら