感染と物価高騰から市民の暮らしと営業を守るための要望書を提出しました

 5月20日、「新型コロナウイルス感染と物価高騰から市民の暮らしと営業を守るための要望書」を提出しました。

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2022年5月20日

伊丹市長 藤原保幸 様

新型コロナウイルス感染と物価高騰から市民の暮らしと営業を守るための要望書

 日本共産党伊丹市議会議員団
 上原秀樹 久村真知子

  藤原市長におかれては、新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、市民の暮らしと営業を守るためにご尽力されていることに敬意を表します。

 さて、新型コロナウイルス感染状況は第6波時に比べて一定落ち着いていますが、予断を許さない状況には変わりません。一方、ロシアによるウクライナ侵略等の影響に加え、自公政権の経済政策「アベノミクス」のもとでの「異次元の金融緩和」による異常円安が原材料や燃料などの価格を吊り上げ、食料品などの物価高騰によって新型コロナウイルス感染症の不安に加えて市民の暮らしと営業に追い打ちをかけています。

 よって、市長におかれては、下記の点での緊急対応を行うとともに、6月補正予算において国の臨時交付金と財政調整基金などを活用し、市民の暮らしと営業を守る対策を取られることを要望します。

1.原材料・事業用燃油等の価格引き下げのための助成、もしくは価格高騰に対する中小事業者への助成を行うこと。

2.中小事業者に対する家賃補助など、直接的な支援を行うこと。

3.上下水道料金等公共料金の減額、免除を行うこと。

4.給食費の値上げを抑制するため、食材等の高騰による学校給食への影響を軽減するため助成を行うこと。学校給食費における保護者負担の減額、免除等を行うこと。

5.5月補正(専決)における子育て世帯生活支援特別給付金、非課税世帯等に対する臨時特別給付金に対して、対象の拡大等、伊丹市として上乗せをするなど低所得者世帯への支援を行うこと。

6.総務省による「公立病院経営強化プラン」では、病院統廃合から「経営強化」に重点を移し、コロナ禍で公立病院と急性期病床の役割が重要となったこと等が指摘されている。従って、近畿中央病院の跡地への医療機関誘致に関して、改めて急性期病床を含む医療機関の誘致を検討すること。

7.国に対して次の点を要望すること。

 ①消費税の5%への減税とインボイス制度の中止。
 ②中小企業への支援を行なうことと合わせ、最低賃金を1,500円に引き上げる。
 ③年金の減額中止、後期高齢者医療での2割負担の中止。
 ④男女における生涯賃金1億円の格差を是正するための対策。
 ⑤学校給食の無償化。

2022年3月議会:上原秀樹 代表質問

2022年3月議会 最終日議案質疑

2022年3月
日本共産党伊丹市議会議員団 上原秀樹

ロシアによるウクライナに対する侵略行為に関して

 質問の前に、ロシアによるウクライナに対する侵略行為に関して一言申し上げます。ロシアは24日、一方的にウクライナに侵攻し、すでに同国民に多大な犠牲者が出ています。 これはウクライナの主権と領土を侵し、国連憲章、国際法を踏みにじる、侵略行為です。同時にプーチン大統領が核兵器の使用を示唆するなど断じて容認できません。日本共産党は、ロシア、アメリカ、中国などどんな国であれ覇権主義を許さない立場から、この侵略行為を断固糾弾するとともに、ただちに軍事行動をやめ、撤退させることを強く求めるものです。

 また、一部の政治家が「核兵器の共有」を論じるなどは、唯一の戦争被爆国の政治家の発言としてあるまじき発言であり、世界の核兵器廃絶の流れに背くとともに、ロシア大統領と同類の発想であり、絶対に容認できません。

1.市長の情勢認識について

1)市長の提案説明「国内外の情勢認識」について

 市長は提案説明の中で国内経済について述べられました。

 日本経済に関しては、岸田首相が通常国会の所信で「新しい資本主義」とか「新自由主義の弊害を取り除く」などと述べました。今の日本経済は岸田首相の言う「新自由主義の弊害」によって、経済が成長しない国、賃金が上がらない国、国際競争力が低下した国になりました。「新自由主義」的政策のもとでの働く人の貧困と格差が拡大は、非正規雇用の増大等、低賃金で「使い捨て」労働の拡大をはじめコスト削減を最優先の賃金抑制や無法なリストラがもたらしたものです。その結果、2000年を100とした平均賃金指数は、アメリカが124、スウェーデンが138、韓国が143となっているにもかかわらず、日本の場合は100で賃金は上がっていません。2012年対比でみると、実質賃金は年収22万円減少し、その一方で資本金10億円以上の大企業の内部留保は130兆円増やして466兆円にもなりました。自公政権が行っている「賃上げ減税」は、安倍政権以来2兆円以上の賃上げ減税を行っていますが、その間実質賃金は下がっています。

 さらに、新自由主義のもと、社会保障を削減し続け、「社会保障の自然増」部分を来年度予算では2200億円も削減することになっています。このことによって診療報酬の削減、高齢者医療の自己負担の倍増、年金の削減が行われています。そして消費税のあいつぐ増税が国民に大きな負担を押し付けています。

 その結果、GDP実質成長率では、日本経済の成長が止まった国になりました。2000年を100とした場合の名目成長指数が、日本は2020年が100で成長が止まり、アメリカ、ユーロ圏ともに200で倍になっています。さらに競争力も、1991年には1位だったのが、2021年には31位に下がりました。

 すなわち、新自由主義による、貧困と格差の拡大という人に冷たい経済政策が日本経済を停滞に押しやったと言えます。日本共産党は、人にやさしい経済の方が結局は経済成長もするし、パンデミックにも強い経済になると考えるものです。そのために、正規雇用が当たり前の労働法制に変え、中小企業に支援をして最低賃金を時給1500円以上にして賃金を引き上げる、社会保障の抜本的拡充、消費税の減税を提案しています。

 日本経済における「新自由主義の弊害」と市長に渡しています日本共産党の政策に対する見解をお聞きします。

2)9条改憲、「敵基地攻撃能力」「反撃力」と伊丹の自衛隊基地について

 岸田政権は戦後初めて、「敵基地攻撃」能力の保有について検討を進めるとともに、岸防衛相が他国領空内に自衛隊機が侵入して爆撃することも「排除しない」と答弁、また相手の基地に限らず、指揮統制施設や通信施設などへの攻撃を含む「反撃能力」=戦争遂行能力の保有にも言及するなど、憲法が禁じた戦争につながる危険なたくらみが浮き彫りになっています。そして憲法との矛盾を突破するため、9条改憲で名実ともに「戦争する国」に日本をつくりかえようとしているのが、自公政権とカッコつきの「野党」の人たちです。

 今、台湾をめぐる米中の緊張が激化しています。日本は日米同盟にとって死活的問題だなどと言って、アメリカの対中国戦略に積極的に加担し、そのための実働演習などを頻繁に行っています。その一つが昨年12月に伊丹駐屯地で行われた日米方面隊共同指揮所演習=ヤマサクラ81でした。すべて米軍が指揮を執り、米軍の対中戦略に自衛隊を巻き込む訓練です。そしてその場合の反撃対象は米軍基地であり伊丹駐屯地のような自衛隊基地ということになります。

 日本共産党は、この問題で最も抑制すべきことは、軍事対軍事の対立と軍備拡張競争の悪循環であり、最も推進すべき道は、どんな国であれ覇権主義は許さないという立場にたって、平和手段による問題解決を図ることであると考えます。注目すべきことは、2011年にインドネシアのバリで開催された東アジアサミットで「バリ原則」という政治宣言が調印されていることです。ここには武力行使の放棄、紛争の平和的解決などの諸原則が入り、アセアン諸国10カ国とともに日本、中国、韓国、米国、ロシア、インド、オーストラリア、ニュージーランドが参加してすべての国が賛成しています。この宣言を条約にするため、憲法9条を持つ日本がその先頭に立つことが求められています。

 ロシアのウクライナ侵略という事態の中で、日本が他人ごとではなく、「戦争する国」にまい進するのではなく、この時期にこそ「バリ宣言」の報告に向かう努力をすべきと考えます。

 市長の見解をお聞きします。

2.新型コロナウイルス感染症対策について

 市長は提案説明の中で「新型コロナウイルス感染症対策を最優先事項として、…今できる最善の取り組みを迅速かつ的確に実施してまいります」と述べられました。

 今、高齢者を中心として第4波、第5波を上回る死者数など、コロナ危機は始まって以来の深刻な事態にあります。全国知事会の2月15日「緊急提言」の通り、オミクロン株の特性に応じた保健医療体制の構築や社会活動の継続への対応を検討し、その全体像の見直しも含め、全般的な対応方針を明確にすること、一部地域で深刻な医療ひっ迫を招いている現状を踏まえて、危機的状況が国民に正しく認識されるよう、国として強く発信することが求められます。

1)PCR検査体制について

 今まで議会の度に「いつでも、誰でも、無料で検査を受けることができる体制」を求めてきました。市内10か所の薬局で無料検査を行っていますが、検査キットがなくて検査が受けられない人がおられます。検査キットは十分届いているのでしょうか。また、「濃厚接触者かもしれないから」という人も来られるそうですが、防護もマスクのみという不十分な状態で、立会人という役割を果たさなければなりません。通常業務に手が回らないときもあるとお聞きします。今の状態で薬局が検査を担うことに無理が生じているのではないか、県の管轄ですが当局はどのように認識されているのでしょうか。実態を聞いて改善すべきことは改善をするよう県に求めるべきですが、見解をお聞きします。

2)子どもとその関連施設、保護者への対応について

 就学前施設や学校での学級閉鎖、学年閉鎖、休校が相次いでいます。

○ その場合、一つは、様々な職種の会計年度職員への連絡も休校等の連絡がされると思いますが、学校等への出勤の有無はどのように連絡されるのでしょうか。仮に出勤の有無が不明確の場合、賃金はきちんと補償されているのでしょうか。また、会計年度職員が濃厚接触者となった場合や感染の疑いがある場合、感染が確認された場合、また小学校、幼稚園、保育所、特別支援学校の休校等に伴い会計年度職員が子どもの世話を行うため勤務することができない場合の休暇の扱いと賃金の補償についてもお聞きします。

○ 二つには、厚生労働省が2月8日、新型コロナウイルス感染の影響で保育所が休所となった子どもを他の園や公民館などで預かる「代替保育」を確保するために新たな財政支援策を発表したことについてです。医療や福祉、介護といったエッセンシャルワーカーの確保のためにも、代替保育の拡充が、急務となっています。厚労省は利用者負担についても財政支援で負担がないようにするとしています。ぜひ伊丹市でも早急に実現をしていただきたいと思いますが、見解をお聞きします。

3.気候変動危機の打開に向けて

 この問題では12月議会で岸田政権の温暖化対策の問題点を指摘するとともに、日本共産党の気候変動危機打開の2030戦略を紹介しました。同時に、伊丹市として「気候非常事態宣言」「2050年ゼロカーボンシティ宣言」をすることを求めました。答弁では、脱炭素社会の実現に向けた環境施策を積極的に推進し、その基盤を築いてまいりたいとされましたが、環境基本計画の見直しとともに検討するとのことでした。

 一方環境省の資料によりますと、2月28日現在で「2050年ゼロカーボンシティ宣言」を何らかの形で表明した自治体が598自治体、日本の総人口に占める割合は90.7%に達しています。阪神7市1町の中では5自治体が宣言をしています。

 環境基本計画の見直しの中で、着実に計画として具体化することは否定するものではありませんが、計画の見直しにあたって「2050年にカーボンゼロをめざす」ことを宣言することで、市民に対しても伊丹市の姿勢が伝わり、市民ぐるみでカーボンゼロをめざす機運も生まれてきます。

 改めて「気候非常事態宣言」「2050年ゼロカーボンシティ宣言」をすることを求めるものですが、見解をお聞きします。

4.教育行政について

1)改正民法施行により成年年齢が18歳に引き下げにかかわって

 今年4月から改正民法施行により成年年齢が18歳に引き下げられます。既に18歳投票権が付与されていることも踏まえ、改めて中学・高校における主権者としての教育や自己決定権の拡大に伴う法的・社会的教育が求められてきました。18歳になったら親などの同意を得なくてもクレジットカードやローンなどの契約をすることが可能になります。しかし、人間は18歳の誕生日を迎えたら突然何もかもが成熟して「子ども」から「大人」になるわけではなく、年齢で画一的に扱う法律のほうが、人間の実態に即さない不合理な存在ともいえます。

 年齢引き下げは自己決定権を拡大する積極的な意義がありますが、成人年齢の引き下げにともなって若者の消費者被害の拡大や、罪を犯した少年の立ち直りへの影響などを懸念する声もあり、これまでより早く“大人”になることについて、親世代も含めたすべての世代で意識を高めていくことが課題となるとともに、教育の果たす役割は大きいと言えます。

 そこで、伊丹市の特に高校の教育では、今までどのような金融教育や消費者教育などを行ってこられたのか、その成果をどう認識されているのかお聞きします。

2)次に主権者教育はどのように進んでいるのかについてです。

 18歳選挙権を実現する改正公職選挙法は、2015年6月19日に公布され、2016年6月19日に施行、同年6月22日から適用されました。以降、様々な選挙が行われてきましたが、その投票率を調べたところ、前回2019年県会選挙では、全体の投票率が40.14%に対して、10歳代が28.01%、20歳代が21.84%、同市議会議員選挙では、全体が40.39%に対して、10歳代が24.74%、20歳代が19.82%、同年参議院選挙では、全体が48.12%、10歳代が31.13%、20歳代が31.74%となっています。
 なぜ投票率が低いままなのか、なぜ政治に関心がわかないのか。もちろん教育だけではなく、様々な要因はあると思いますが、教育委員会としてこの投票率の結果を見て、この6年から7年間、18歳選挙権が施行される公職選挙法改正以降の主権者教育をどのように評価されているのでしょうか、お聞きします。

 いくら投票の方法を学んでも、政治に関心が湧かなければ投票行動には結び付かないのは言うまでもありません。

 このような中で、若者たちはどのような社会意識を持っているのでしょうか。日本財団「18歳意識調査」の2019年11月「第20回社会や国に対する社会意識調査」は、インド、インドネシア、韓国、ベトナム、中国、イギリス、アメリカ、ドイツと日本の17~19歳各1,000人を対象に国や社会に対する意識を聞いたものです。この結果、「自分を大人」、「責任ある社会の一員」と考える日本の若者は約30~40%と他国の3分の1から半数近くにとどまり、「将来の夢を持っている」、「国に解決したい社会課題がある」との回答も他国に比べ30%近く低い数字となっています。さらに「自分で国や社会を変えられると思う」人は5人に1人、残る8カ国で最も低い韓国の半数以下にとどまり、国の将来像に関しても「良くなる」という答えはトップの中国(96.2%)の10分の1。全体に途上国、欧米先進国のいずれと比べても数字の低さが際立つ調査結果となっています。

 なぜ日本の若者の政治・社会意識が他国と比べて低いのでしょうか。日本の政治・社会状況とも関係していると思われますが、民主主義を前進させ、主権者としてその担い手を育てる教育の課題とは何か。今の教育にかけているものは何かについて、次の点を踏まえてお聞きしたいと思います。

 教育長の「伊丹市教育基本方針」では、確かな学力の育成について「これまでの取組により、全国学力・学習状況調査での…一定の成果は上がっているものの、思考力や表現力、学びに向かう力、多様な教育的ニーズのある児童生徒への対応に課題があります」とされました。このようなことから、これまでも実践されてきた学びとして「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に推進するとのことです。これらは全国学力・学習状況調査、いわゆる「全国学力テスト」の結果を重視することから出発していますが、PISA学力論を経由しての「資質・能力」論とそれと結びついた「コンピテンシー」論は、経済協力開発機構が行う国際学力調査の枠組みの基本であり、人間形成の視点から、学力と人格を、政治と経済の戦略に沿って管理・方向付けるものではないか、「コンピテンシー」に関しても、将来の労働力=人材に求められる能力を設定し、その達成のスキルを課するという性格となっているのではないかと思います。もちろん、社会に出て働く上での能力形成は必要なことですが、先ほど述べたPISA学力論が中心になることによって、民主主義を前進させ、主権者としてその担い手を育てる教育、地球環境問題や社会の格差・貧困問題、コロナ禍のもとでの生存権保障、ジェンダー平等、世界の紛争や戦争阻止などの課題にどう対処するのかの集団による知恵の探求が後景に押しやられることになっているのではないか、このことの積み重ねが若年層の投票率低下につながっている一つの要因ではないかと考えます。

 見解をお聞きします。

3)保育環境評価スケールについて

 保育の実践的指導力の向上に関して教育長は、「保育環境の指標を示す『環境評価スケール』を完成させ、全ての幼児教育・保育施設において環境を通した幼児教育のあり方を共有してまいります」と述べられました。保育環境評価スケール研究会のホームページでは、「保育環境評価スケールとは、どんな集団保育の場(幼稚園、保育所、子ども園)であっても共通する、こどもの基本的なニーズに注目し、それらがどの程度満たされているかを測定する『尺度=物差し』」であり、保育の質の向上のための一つのツールであるとの説明がされています。「かわにしひよし保育園」の実例が掲載されていますが、ここでは3歳以上の評価スケールは35項目で、12人の評価者が評価シートを使って1項目ずつ、二人の保育士と22人の3歳児を観察・評価するやり方です。そこでお聞きします。

○ 伊丹市は評価シートをこれから作成・完成させるとされていますが、40項目前後の評価項目で評価し、そのことを通して幼児教育のあり方を共有することは大変な労力が必要になります。評価を受けた保育士が次には評価する側になり、次々と評価をする施設を増やすということになろうかと思いますが、今の保育士体制でそのような余裕があるのでしょうか。

○ 全ての幼児教育・保育施設が対象とされていますが、保育所の場合、そもそも保育士配置と面積等の保育基準は満たしているものの、約70年前の基準であり、4,5歳児30人に1名の保育士配置という条件下での評価で、一人ひとりの子どもにどれだけ寄り添えるのかという前提が成り立ちにくいのではないか。この環境評価を行う中でこそ、保育士配置基準の見直しの必要性が明らかになるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○ 障がい児への特別支援教育、統合保育の視点はどのようにされるのでしょうか。特別支援教育というのは決して特別な子どものための教育ではなく、どの子どもにも必ず発達の凸凹があります。学習や社会生活に支障が出る子ども、大きな凸凹がある子どもに関しては発達障害という診断名が付くかと思いますが、小学校に上がって初めて診断名が付いたけど、実は幼児期から困っているということもあります。どのようにされるのでしょうか。

 以上、3点についてお聞きします。 

5.病院統合再編、地域医療体制の整備について

 市長は、近畿中央病院の跡地への医療機関誘致に関して、「兵庫県地域医療構想では、回復期病床の確保も重要な課題と位置付けられていることから、回復期機能を有する民間医療機関が誘致できるよう、昨年8月、公立学校共済組合と近畿中央病院跡地の活用に関する覚書を締結し」たことに触れられました。今後、共済組合や兵庫県、医師会等関係機関との協議を急ぎ、近畿中央病院閉院後、医療空白をできる限りなくす方向での誘致にご尽力いただくことを改めて求めておきます。

 兵庫県地域医療構想に関してですが、新型コロナウイルス感染症パンデミックを通じて見直すべきではないかと思います。新たな感染症がコロナウイルスで終わるとは限りません。感染患者を受け入れたのは高度急性期、急性期病床を持つ病院です。その病院では感染病床を確保するためにあらかじめ空床として確保するとともに、そのために感染患者以外の入院を制限せざるをえませんでした。そのため医療がひっ迫する事態を招きました。

 一方、地域医療構想では、急性期病床を減らし、高度急性期と回復期病床を増やすものとなっています。阪神北準圏域においては、2014年の高度急性期と急性期病床の合計が3,486床、2025年のその必要病床数は合計2,387床で、1,099床も減少させる計画です。ところが2040年の必要病床数は合計2,550床で、逆に2025年対比で163床増やすものとなっています。短期間に急激に減少させた上に次には増床を図ることなど、莫大な経費が必要な病院の病床数をコントロールすることは困難です。コロナ感染パンデミックを経験していることから、これ以上高度急性期、急性期病床を減らさず、それに見合った医師・看護師などの病院職員を増員する方向に転換すべきと考えます。その上に立って、近畿中央病院の跡地への医療機関の誘致は、回復期だけにこだわらない医療機関を誘致する方向で、関係機関と協議を進めていただきたいと思います。見解をお聞きします。

6.条例の制定に対して

1)議案第24号 伊丹市教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例等の一部を改正する条例の制定について

 本条例は、昨年9月議会での条例制定において博物館の管理を教育委員会から市長に権限を委譲したことに続き、今回、文化財の保護に関する権限も教育委員会から市長に委譲しようとするものです。同時に、伊丹市にぎわい創出基金条例を改正し、その条例に「文化財の保護及び活用」を加えようとするものです。その基金条例の目的は、「文化の振興,良好な景観づくり、地域経済の活性化等による、まちのにぎわいの創出を図る」こととされています。

 博物館の権限移譲に関しては、博物館を含むミュージアム全体が社会教育施設の位置づけがなされ、社会教育の適切な実施を担保することができるとの答弁をもって賛成をしました。

 一方、文化財保護に関しては、第3次教育振興基本計画の中でも「関係団体と連携・協力し、郷土の歴史や民俗に関する資料の収集・保存に取り組み、調査研究を推進します」とされ、このことから博物館の権限を市長に委譲する際、教育委員会の職務権限のうち「文化財の保護に関すること」は教育委員会の管理として残したものでした。今回、にぎわい創出基金条例の改正とも相まって、文化財の保護における資料の収集・保存、調査研究部門が観光・にぎわいの後景に退いてしまうのではないかと危惧するところです。教育委員会の見解をお聞きします。

2)議案第28号 一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について

 本条例は、昨年の人事院勧告に基づく国家公務員の給与改定に基づき、第1条において一般職員の6月12月期の一時金を、年間4.45月を4.3月に、0.15月減額するとともに、再任用職員も年間2.35月を2.25月に、0.1月減額しようとするものです。これは昨年の人事院勧告そのままの数字となっています。

 職員のみなさんは新型コロナウイルス感染症対策で奮闘されている最中にあり、その奮闘にふさわしい賃上げを求めているのではないでしょうか。原油価格の高騰によるガソリン等の物価の値上がりも生活に大きな影響を与えています。この時期に職員の給与を減額することに疑問を感じざるをえません。

 なぜこの時期に給与減額なのか、また具体的に一般職員と再任用職員において平均して年間いくらの賃下げとなるのか、さらに一般会計全体での減額はいくらになるのかお聞きします。

(2回目の質問)

4.教育行政について
2)主権者教育はどのように進んでいるのかについてです。

○ 伊丹市教育委員会が子どもたちに身につけようとしている学力と、伊丹市などの身近な社会及び国内外の社会問題に目を向け、主権者として社会に働きかけ、民主主義の担い手となる教育について、選挙における若者の投票率の低さに注目して、教育のあり方について質問をしました。

 先ほど紹介した調査や統計で、伊丹市をはじめ日本の若者の投票率が低いことも、政治・社会意識が低いことも統計上事実である以上、教育に限らず、どこかに原因があると思います。

 では教育には問題がないのでしょうか。答弁では、様々取り組みが述べられましたが、その教育が先ほど述べた地球環境問題や社会の格差・貧困問題などの課題に対する社会・政治的意識と結びついていないのではないか。学校教育の場でも、他の場所でも日常的に話し合う文化が育っていないことがあり、それがまた、社会・政治意識を間近にとらえて、深めさせえない悪循環があるように思います。

 もちろん全面的に否定的な面だけではなく、かつての安保法制の時には多くの若者が国会前に集まったり、今では気候変動危機に対して立ち上がったり、女性への性暴力に対する「#Me Too運動」など少なくない若者が行動に参加されているのも事実です。直接国会前での集会に参加するなどの行動に結びつくかどうかは別として、何かのきっかけによって社会的・政治的に目覚める場面がある一方で、それが日常化できていないのは、やはり今の教育に足らないものがあると思いますが、教育長の見解をお聞きします。

6.条例の制定に対して
1)議案第24号 伊丹市教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例等の一部を改正する条例の制定について

 今まで教育委員会が所管していた文化財保護に関する事業について、文化財保護法を引用して、その事業内容を答弁されました。なかでも専門職員による地域や学校で向いた学びあいの場の提供は、調査・研究・保存という社会教育活動として大変重要な事業です。

 問題は、文化財保護に関する権限が市長に委譲されるにあたって、今までの文化保護行政の位置づけが担保され、発展させられるのかどうかです。文化財保護における権限は、とりわけ収集・保管・展示・教育・調査・研究という基本的な機能は市長の権限とは分離され、市長の権限に束縛されない、自由で自律的な学芸活動として展開されてきました。保管や展示は博物館とともに行われてきましたが、これらは明確な教育活動であり、教育委員会の権限とされてきた由縁です。このことが市長の権限に委譲することで担保できるのでしょうか。

 また、このことと関連して、一昨年5月に施行された「文化観光推進法」による博物館事業への「文化観光」概念の導入で、博物館、文化財保護に関する事業が観光を目的とするものにシフトされる危険性がありますが、どうでしょうか。

 さらに、文化保護行政には、調査・研究等に携わることのできる正規職員としての学芸員等の十分な専門家及び事務担当者が必要であり、そのための財政措置は行われるのでしょうか。

 以上に対して、市長若しくは市長部局担当部長に対してお聞きします。

 

日本共産党伊丹市議団ニュース 第393号 身近な人から「新型コロナウィルス感染症と診断された」と連絡あったら

日本共産党伊丹市議団ニュース 第393 号 2021年2月1日

新型コロナ・「オミクロン株」感染拡大関連情報を提供。

 日本共産党伊丹市議団ニュース 第393号 1・2面(PDF)

[1面]

日本共産党伊丹市議団ニュース 第393号 1面

 日本共産党伊丹市議団ニュース 第393号 1面(PDF)

[2面]

日本共産党伊丹市議団ニュース 第393号 2面

 日本共産党伊丹市議団ニュース 第393号 2面(PDF)

日本共産党伊丹市議団ニュース 第392号 「オミクロン株」対応で市長に緊急申し入れ

日本共産党伊丹市議団ニュース 第392号 2021年1月17日

新型コロナ・「オミクロン株」陽性者急増に対し
党議員団が市長に緊急申し入れ

 日本共産党伊丹市議団ニュース 第392号 ダウンロードはこちら(PDF)

新型コロナ・「オミクロン株」陽性者急増に対し
党議員団が市長に緊急申し入れ

1月17日、党市議団は市長に対し、以下の申し入れを行いました。

伊丹市長 藤原保幸 様

新型コロナウイルス感染症・オミクロン株陽性者の急増に関して
市民の命と健康、暮らしを守るための緊急申し入れ

日本共産党伊丹市議会議員団
上原秀樹 久村真知子

 日頃からの新型コロナ感染症対策のご尽力に感謝します。

 新型コロナウイルスのオミクロン株が、世界各国で急速な感染拡大を引き起こし、日本国内でも感染急拡大中です。伊丹市においてもここ数日急速に陽性者が増加しています。

 日本共産党伊丹市議会議員団としては昨年11月、2022年度予算要望の中で、第6波に備えてワクチン接種を安全で迅速に行うとともに、PCR検査を拡大すること、医療・保健体制の強化、中小業者に対する補償の充実などを申し入れていました。

 第6波の状況を呈していることから、改めて以下の点を緊急に申し入れるものです。

1.3回目のワクチン接種に関しては、当初の「2回目接種以降8カ月の経過後接種」を前倒しして接種が行われています。改めて、慢性疾患を患っている人や高齢者・障がい者(児)施設、学校、保育所・幼稚園・認定こども園など子ども関連施設等の職員・従事者を優先して接種するとともに、若い人も含めた64歳以下の市民も可能な限り前倒しして行うこと。国に対してそのために必要なワクチンを求めること。

2.オミクロン株が急速に感染を広げていること、無症状の感染者が多数存在することから、感染の根を断つためにPCR検査を高齢者・障がい者(児)施設、学校等子ども関連施設における定期的な検査を行うこと。兵庫県が行っている「感染拡大傾向時の一般検査事業」抗原定性検査の実施期間を2月以降も延長するとともに検査場所を増やし、「いつでも、誰でも、無料で」受けることができるように県に要望すること。伊丹市としても無料で検査キットを希望者に配布するなど、独自の施策を行うこと。

3.感染者は入院か宿泊療養を原則とすることを国に求めることとともに、国や県、医師会とも連携してコロナ病床と宿泊療養所を大幅に確保すること。また、急速な感染拡大に対応するために職員の増員等保健所体制を強化することを県に求めること。

4.住民税非課税世帯等への臨時特別給付金に関して、家計急変で申請の可能性のある市民に対して、丁寧な周知と申請への積極的な奨励と支援を行うこと。生活保護世帯における均等割り課税世帯に対しても申請が可能となるよう援助を行うこと。

5.飲食店等への入店制限やイベント制限等、今後の感染防止措置等によって影響を受ける飲食店や事業者に対して、市独自の補償や支援を検討すること。

 

伊丹市の新型コロナワクチンの3回目接種について

(詳細は市のホームページを確認ください)

  新型コロナワクチンは、接種後の時間経過とともに、ワクチンの有効性や免疫原生が低下することから、2回目接種から原則8か月以上経過した18歳以上の方を対象に3回目接種を行います。

 ただし、医療従事者等や高齢者施設等の入所者及び従事者は6か月後、その他の65歳以上の高齢者は7か月後から接種可能です。
※高齢者の方は、本年2月以降に2回目接種から7 か月以上経過した後に追加接種を実施することが可能です。

 上記前倒しに伴い、昨年12月24日から高齢者施設での接種を開始しています。
また、下記のとおり2月1日から集団接種会場での接種を開始します。

2月1日から集団接種会場での3回目接種を開始します

 国の高齢者等の前倒し接種方針を踏まえ、武田/モデルナ社製ワクチンを使用して3回目接種を行う集団接種会場を伊丹市立産業振興センター4・6階(伊丹市宮ノ前2丁目2-2)に開設します。

 また、2月1日~6日については、前倒し接種を希望する65歳以上の方を対象に接種を実施します。前倒し接種を希望する方は、1月17日9時からWEB予約または電話予約をしてください。(すでに割当予約を申し込んでいる方も予約可能です。※後日、伊丹市から送付される案内はがきの破棄をお願いします。)

2月8日以降の接種については、1月下旬から予約を開始します。

予約方法

伊丹市新型コロナワクチン接種予約サイトからWEB予約
伊丹市新型コロナワクチンコールセンターへ電話予約 電話番号:072-764-7835

1月11日に3回目接種時期が2月下旬頃の方の接種券を発送しています

1月11日に3回目接種時期が2月下旬頃(2回目接種日が6月24日~6月30日)の方の接種券を発送しています。

65歳以上(昭和32年4月1日以前生まれ)の方には返信はがきを同封していますので、伊丹市が接種日時と接種会場を指定する割当予約を希望される方は返信はがき(切手不要)で申し込んでください。
また、3回目接種には必ず接種券が必要となります。

兵庫県 抗原定性検査の無料実施について

感染拡大傾向時の一般検査事業 (詳細は県のホームページを確認ください)

実施期間  2021年12月29日(水)~当面の間(約1ヶ月を想定 感染状況により変更有)

対象者  感染不安を感じる兵庫県民(ワクチン接種の有無は問わない)※無症状の方に限ります。

持参品  身分証明書(運転免許証、マイナンバーカード等の公的証明書)または、
健康保険証や学生証など氏名・住所等がわかるもの

※ウエルシア薬局各店舗でのPCR検査についてはスマホが必要となります。

判定時間 約15~30分後 有効期限 検体採取日+1日

検体採取方法 本人が鼻腔ぬぐい液を採取

伊丹市内の実施事業者(1月17日現在) 各店舗とも予約不要

伊丹市内の実施事業者(1月17日現在) 各店舗とも予約不要

ウエルシア薬局伊丹昆陽店  伊丹市昆陽南1-2-7  2021年12月27日~実施

ウエルシア薬局伊丹桜台店  伊丹市中野北3-6-6  2021年12月27日~実施

ウエルシア薬局イオンモール伊丹店   伊丹市藤ノ木1-1-1  2021年12月27日~実施

ウエルシア薬局伊丹野間店  伊丹市野間7-1-3  2021年12月27日~実施

イオン薬局伊丹昆陽店  伊丹市池尻4-1-1   2022年1月22日~

イオン薬局伊丹店  伊丹市藤ノ木1-1-1  2022年2月1日~(日曜・祝日のみ)

 

2021年12月議会:上原秀樹 最終日議案質疑 子どものいる世帯への臨時特別給付金

 最終日に提案された議案は、18歳以下の子どものいる世帯への臨時特別給付金で、当初クーポンで給付する予定だった5万円を、現金給付とする議案です。

 全会一致で採択され、2回目の5万円の給付は今月27日に口座振り込みされます。

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2021年12月議会 最終日議案質疑

2021年12月23 日
日本共産党伊丹市議会議員団 上原秀樹

議案第105号 令和3年度伊丹市一般会計補正予算(第11号)

第3款民生費 第4項児童福祉費 について

 第1目「児童福祉総務費」では、子育て世帯臨時特別給付金事業費として、16億465万円が計上されています。本事業費は、国が18歳以下の子どものいる世帯に一人当たり10万円を給付するとし、そのうち5万円は現金で、残る5万円はクーポンによるとしていたものです。

 本議会での私の一般質問に対する答弁でも、5万円は児童手当対象者には12月20日に振り込みを完了し、残る5万円については、現在支給の準備を進めているとのことでした。答弁を受けた要望で、5万円相当のクーポン券の支給について、松野官房長官は、7日の記者会見では自治体の判断で現金給付は可能との見解を示したこと、一部の自治体では10万円を現金給付する方針を決めたところも出てきていること、経費が967億円もかかることなどもあり、ある世論調査では現金10万円の給付を望む人は55%を占めていることなどを挙げて、クーポンのほうが効果はあるとの考え方もあるが、どちらか選択できるのなら、伊丹市として効果的で素早い給付となる方法を選択していただきたいと要望していました。

 そして今回の補正予算では、クーポンによる支給ではなく、現金の支給とする提案がされました。

 そこで次の点をお聞きします。

① 国は、国民からも自治体からも様々な意見があったと思われますが、15日には新たな指針を発表し、自治体にメールで指針を通知したとの報道がありました。

 その指針の内容はどのような内容でしたか。また国の方針転換の理由は何でしょうか。

② 結果として伊丹市は10万円を現金給付するとの判断をされましたが、全額現金として、また一部をクーポンとして給付することによるそれぞれのメリット、デメリットをどう考えて判断されたのでしょうか。

③ 18歳以下の子どもへの10万円給付が、基準日後に離婚した親子に届かない可能性があることへの対応についてです。

 18歳以下の子どもに対する給付は、9月30日時点の児童手当の受給者、すなわち世帯主に対して支給することになっています。10月1日以降に離婚をした場合、国の通知では子どもと同居していない非同居親に子どもに対する給付金が支給されるケースが生じます。国が救済の考えを示していないため、児童手当の受取人を変更するなど自治体が事情を把握していたとしても対応できないと言われてしまうのが実情とのことです。また、DVで避難している母親に届かない可能性もあります。子育て支援のための給付金であり実際に子育てをしている同居親に支給できるような対策が必要ですが、伊丹市としてどう対応されるのかお聞きします。

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『しんぶん赤旗』2021年12月21日(火)

10万円給付 離婚親子に対応せず
田村参院議員、国を批判

 18歳以下の子どもへの10万円給付を、基準日(9月30日)後に離婚した子どもと同居している親が受け取れないケースが生じる問題について、内閣府は17日、国としては特別な対応を行わないが、自治体の判断で地方創生臨時交付金を用いて救済を行うことはできるとの見解を示しました。対応を求めていた日本共産党の田村智子参院議員に内閣府の担当者が説明したものです。

 担当者は、特別な対応をとるとすれば、二重給付禁止の観点から、子どもと同居していない親からの給付金の回収などが必要になるが、そのような自治体に負担がかかることはお願いできないと述べました。

 担当者の説明に対して田村氏側は、非同居親が給付金を受給し、結果として、それが同居親に渡らなかったとしても違法でないと内閣府が認めたことになると指摘。基準日後、離婚した場合は、給付金が子どもに渡らなくても国としては救済しないという姿勢は改めるべきだと強く求めました。

 内閣府の担当者は、批判は甘受すると述べました。

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『しんぶん赤旗』2021年12月16日(木)

離婚親子に届かない可能性
10万給付 対応求める
田村氏

 日本共産党の田村智子参院議員は14日、18歳以下の子どもへの10万円給付が、基準日(9月30日)後に離婚した親子に届かない可能性があることを内閣府の担当者に指摘し、対応を求めました。

 18歳以下の子どもに対する給付は、9月30日時点の児童手当の受給者(世帯主。多くは男親)に対して支給することになっています。10月1日以降に離婚をした場合、国の通知では子どもと同居していない非同居親に子どもに対する給付金が支給されるケースが生じます。国が救済の考えを示していないため、児童手当の受取人を変更するなど自治体が事情を把握していたとしても対応できないと言われてしまうのが実情です。田村氏は、このことを指摘し、子育て支援のための給付金であり実際に子育てをしている同居親に支給できるよう対策を取るよう求めました。

 内閣府の担当者は、迅速に子育て世帯に支給するため児童手当の仕組みを利用しており、指摘の問題について現在、対応は考えていないと述べました。

 田村氏は、自治体が実情を把握して救済をしたいと考えても国は駄目だというのかと指摘。担当者は対応ができるかどうかも含めて持ち帰って検討したいと述べました。

 田村氏は、救済する際はQ&Aなどの文書で示すよう求めました。

 担当者は、基準日以降にDV等で避難した人は救済を検討しているとしつつも、加害者に給付決定が行われた場合には被害者に給付することは難しいと考えていると説明しました。

 政府は、10万円相当の給付について、具体的な方法を明記した指針をまとめました。▽「現金5万円のあと5万円分のクーポンを配布」、もしくは▽「現金5万円ずつを2回に分けて給付」。さらには▽「現金10万円を一括給付」の3つの選択肢があります。現金とクーポンの併用を基本としていますが、地域ごとに事情が異なることを踏まえ、一律の条件は設けないことにしています。
 政府はきょう午後、指針を自治体にメールで通知する方針です。

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『しんぶん赤旗』2021年12月19日(日)

10万円給付金
DV避難の母親も受給へ
横浜・古谷市議が支援

 政府が進めている18歳以下の子どもに10万円を支給する「子育て世代への臨時特別給付金」がDV(配偶者暴力)で避難している母親に届かない可能性があり、問題になっています。小学生と幼児の母親のAさん(30代、横浜市)は、日本共産党の古谷靖彦市議と一緒に市当局に問い合わせ、受給できることになりました。(畑野孝明)

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 「給付金」は、中学生までは9月分の児童手当支給の口座に振り込まれます。母親がDVで子どもを連れて避難している場合、それまで父親の口座に振り込まれていれば、給付金は母親と子どもに届きません。

 Aさんは8月に夫のDVのため子どもと避難し、9月に離婚が成立しました。8月に市に相談してDV避難であることが認められ、父親口座への児童手当支給は停止に。9月の離婚成立後に、Aさんの口座での児童手当の振り込み手続きをし、翌10月から受給できるようになりました。

 しかし9月分を受給できていないので、10万円給付が受けられなくなります。Aさんは「離婚直後で生活は厳しい。何とか受け取りたい」と今月13日から、区役所や市役所、県庁、厚労省、内閣府をたらいまわしにされながら相談しましたが、とりあってもらえませんでした。困り果てて15日夜、共産党なら何とかしてもらえるかと思いネットで調べると古谷市議にヒット。SNSで連絡しました。

 古谷市議はすぐに市の担当課に連絡をとり説明を受けました。すると、内閣府が11月26日に「配偶者からの暴力を理由とした避難事例」について事務連絡を出していることが分かりました。16日の市役所担当者とのやりとりで、Aさんが要件を満たしていると確認でき、給付を受け取れることになりました。

 古谷市議は「子どもと同居し扶養しているのに、支援金を受け取れないのはおかしい。一刻も早い改善が必要」と指摘。Aさんは「ネットには、10万円の給付を受け取れないというDV避難などの女性の声があふれている。私も途中であきらめそうになりましたが、その声に背中を押されました。古谷さんの素早い行動には感動しました」と話します。

2021年12月議会:上原秀樹 一般質問 新型コロナ 気候危機打開 ヤマサクラ81

2021年12月議会 一般質問

2021年12月9日
日本共産党伊丹市議会議員団 上原秀樹

1.新型コロナウイルス感染症対策について

 新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染者の報告が世界各国で相次ぎ、世界44カ国に拡大しています。世界保健機関(WHO)は、世界的なリスクは非常に高く、さらに拡散する可能性があると指摘し、日本の国立感染症研究所でも警戒度が最も高い「懸念すべき変異株」にリスク評価を引き上げました。オミクロン株の感染力の強さや重症化リスク、ワクチン効果への影響など詳細はまだ分かっていません。それだけに、監視の体制を強め、性質や危険性について解明することが急がれます。

 水際対策では、各国で次々と感染者が確認されている中で、日本でも入国検査でつかめなかった感染者がいる可能性も念頭に置く必要があります。変異株かどうかを早期につかむためのPCRをはじめとする検査体制の拡充・強化、ゲノム解析の徹底などが求められます。

 いま日本国内の感染は落ち着きをみせています。こういう時だからこそ、保健所や医療が危機時に機能するかをチェックし、不十分な医療・検査の体制を整えるために力を注ぐ時です。

 感染数の減少の中で、行動制限が緩和されてきていますが、感染状況に厳重な注意を払い、リスクがあれば行動の制限を再び強化するなどの機敏な判断と対策も重要になっています。その際、営業や暮らしに打撃とならないよう補償などの対策が不可欠です。

 同時に、通常の生活に戻れていない今、生活困窮者や事業者、医療機関等への支援に関しても十分な対策をとることも求められます。

 新たな変異株による感染の急増とブレークスルーへの不安がある中、次の点をお聞きします。

1)医療・検査体制の総点検と強化について

 政府は、今までのコロナ感染症対策で医療崩壊を招いた教訓から、医療体制の強化、特に政府が感染病床を大きく削減してきた経過もあり、その増床を図るとともに、保健所の機能強化も行うとされています。阪神医療圏、北阪神準医療圏での感染症病床の状況と伊丹保健所はどう変化しているのでしょうか。

 また、日本でも、世界でもワクチン接種後の「ブレークスルー感染」が起きています。感染抑止のためには、追加のワクチン接種を安全にすすめるとともに、大規模な検査を行い、「ブレークスルー感染」での無症状感染者が感染を広げる火種を見つけ、消していくことが必要です。そのためには、今まで何度も言ってきましたが、いつでも、誰でも、無料でPCR検査を受けられるようにすることです。どのように検査の拡充がされるのでしょうか。

2)新型コロナウイルス感染拡大で痛んだ暮らしと営業への補償と支援を

 岸田政権は11月26日、2021年度補正予算案を閣議決定しました。そのうち、減収事業者向けの新たな給付金「事業復活支援金」は、支給要件を従来の給付金の50%以上の減収から30%以上の減収に緩和しましたが、給付額は従来の給付金の半額となりました。しかも給付の対象となるのは、今年の11月から来年3月までの減収分だけで、10月以前の減収は対象になりません。岸田首相は「昨年の持続化給付金並みの給付」と言っていましたが、「なぜ半額なのか。騙された」との声も聞くところです。当局は、市内事業所の現状から考えて、この「事業復活支援金」はどのような効果があり、十分な給付と言えるのでしょうか、見解をお聞きします。

 また、暮らしを支援する給付としては、18歳未満の子どものいる家庭に一人5万円の現金給付と5万円相当のクーポンを支給するとしました。現金の5万円は今年中に支給する準備がされていますが、クーポン5万円相当は年が明けていつになるのか、何に使えるのかも明らかでなく、しかも事務費に967億円もかかることに批判が上がっているところです。さらに住民税非課税世帯に1世帯当たり10万円を支給するとしましたが、単身者で給与所得が100万円を超えると課税世帯となり、給付の対象から外れます。子どものいない世帯では、コロナで最もしわ寄せを受けた非正規雇用労働者の多くは給付金を受け取れないことになります。非正規労働者は、正規労働者の6割弱という低賃金に加えて、短期・細切れの雇用契約の更新をくり返し、つねに雇用不安をかかえて働いており、コロナ危機でも真っ先に解雇・雇止めの対象となっていますが、必要なところに支援の手が伸びていません。当局として、これら給付金が暮らしを支える上で十分とお考えでしょうか、見解をお聞きします。

2.気候危機打開に向けた対策について

1)岸田政権のエネルギー基本計画とCOP26での日本の対応に関する見解を問う

 気候危機とよぶべき非常事態が起こり、すでに世界各地で、異常な豪雨、台風、猛暑、森林火災、干ばつ、海面上昇などが大問題になっています。

 国連IPCC「1.5度特別報告書」は、2030年までに大気中への温室効果ガス(その大半はCO2)の排出を2010年比で45%削減し、2050年までに実質ゼロを達成できないと、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比して1.5度までに抑え込むことができないことを明らかにしました。たとえ気温上昇を1.5度に抑えても、洪水のリスクにさらされる人口は今の2倍となり、食料生産も減少するなど人類と地球環境は打撃を受けますが、それを上回る気温上昇となると、その打撃は甚大なものとなります。

 パリ協定は、それを避けるために「上昇幅を2度を十分に下回り、1.5度以内に抑える」ことを目的として日本を含む世界196か国が合意して、締結したのです。

 IPCCは、今年8月、新たな報告書を発表し、「人間の影響が温暖化させてきたことにはもはや疑う余地はない」としました。同時に、これからの10年の思い切った削減と、2050年までに温室効果ガスの排出量の「実質ゼロ」を達成し、その後も大気中のCO2の濃度を下げる努力を続けることによって、21世紀の最後の20年には1.4度まで抑えることができることも示しました。

 すでに世界の平均気温は1.1~1.2度上昇しており、破局的な気候変動を回避するために取り組める時間は長くありません。10年足らずの間に、全世界のCO2排出を半分近くまで削減できるかどうか、ここに人類の未来がかかっています。

 この状況の中で、岸田政権は10月22日、「第6次エネルギー基本計画」を閣議決定し、2030年度の二酸化炭素削減目標を13年度比46%削減、10年度比では42%の削減目標とするとともに、二酸化炭素を大量排出する石炭火力発電を19%にするとしました。原発は20~22%、再生エネルギーは36~38%に引き上げましたが、極めて不十分な目標です。

 英国で開かれていた国連気候変動枠組み条約第26回締結国会議(COP26)が開催され、岸田首相は、アジアの排出ゼロに向けて「日本が強いリーダーシップを発揮する」と言ってCOP26の首脳会議に出席しましたが、逆に昨年に続き「化石賞」を受賞するなど、日本の立ち遅れを際立たせる結果となりました。

 その一番の原因は、石炭火力発電を30年度の発電量の19%にし、新たに九つ新増設する目標です。首相はアジアで石炭火力事業を展開するとも述べました。長期にわたってCO2を大量に排出し続けることになります。会議中、46か国・地域が、先進国は30年代、それ以外の国は40年代に石炭火力を全廃するとした声明を発表しました。日本は米国、中国とともに不参加でした。声明には英仏独、欧州連合(EU)のほか日本が石炭火力事業を支援するベトナムも加わりました。G7のうち日本以外の国は期限を決めて石炭火力からの撤退を決めています。石炭火力に依存し続けることはもはや通用しません。

 問題の二つには、30年度のCO2削減目標13年度比46%が低すぎることです。国連が示した「2030年までに2010年比45%減」という全世界平均よりも低いもので、CO2排出世界5位の日本が脱炭素に責任を果たす上で極めて不十分な目標です。

 三つには、原発を「脱炭素の選択肢」として「重要なベースロード電源」と位置づけ、30年度の電源構成の20~22%を賄うとしていることです。現在の発電量は全体の6%程度であり、審査を申請した老朽炉と建設中2基を含む27基すべてを再稼働しなければならないという非現実的な計画です。原発は、放射能汚染という最悪の環境破壊を引き起こすとともに、事故がなくても使用済み核燃料が増え続け、数万年先まで環境を脅かし続けるものです。

 以上の岸田政権の気候変動対策に対する市長の見解をお聞きします。

2)日本共産党が提案した「気候危機を打開する2030戦略」について

 日本共産党は、30年度までに、CO2を10年度比50~60%を削減することを目標とするよう提案しています。エネルギー消費を4割減らし、再生可能エネルギーで電力の50%をまかなうという、省エネルギーと再生可能エネルギーを組み合わせて実行すれば、50~60%の削減は可能です。さらに2050年に向けて、残されたガス火力なども再生可能エネルギーに置き換え、実質ゼロを実現するという提案です。

 この可能性と具体的なプロセスについては、「気候危機を打開する2030戦略」をお読みいただくとして、ここでは伊丹市にできることについていくつかお聞きします。

① 伊丹市として「気候非常事態宣言」「ゼロカーボンシティ宣言」をすることについて

 この問題では、9月議会で他の議員からも質問があり、伊丹市環境基本計画等の見直しの中で検討すると答弁されていますので、改めて私からもその要望をしておきますが、環境審議会がすでに開催されており、その後この点での進展があればお答えいただいと思います。

② 伊丹市環境基本計画等によるCO2削減目標について

 伊丹市は環境基本計画の見直しと次期地球温暖化対策推進実行計画を策定される予定です。「実行計画」は事業所としての温暖化対策ですが、伊丹市におけるすべての公共施設、公共事業、自治体業務等におけるCO2削減目標はどのように設定されるのでしょうか。

 一方環境基本計画は伊丹市全体の温暖化対策となり、市民と事業への啓発と協力という側面にならざるをえませんが、市域内における脱炭素化に向けた計画と目標を策定することが必要と考えます。見解をお聞きします。

③ 具体的な対策について

 民間住宅の新築・改築時の省エネ・再エネ化を規制と助成一体に進めるため、一定規模の建物建築に断熱化、太陽パネル設置などの脱炭素化対策を義務化するとともに、それに対する助成制度をつくること。

 また、公共事業でライフサイクル・アセスメントを実施して、調達、建築、運用、メンテナンスにいたる全過程でのCO2排出量を公開すること。

 以上に対する見解をお聞きします。

3.日米共同方面隊指揮所演習(ヤマサクラ81)について

 ヤマサクラ81(日米共同方面隊指揮所演習)が、陸上自衛隊伊丹駐屯地(中部方面総監部)を中心に12月1日から13日まで行われることが明らかとなり、現在その真っただ中にあります。

 今回の演習は、陸上幕僚監部が「40年にわたり演習内容を進化させつつ発展を遂げてきた陸自最大規模の日米共同演習」と明言している通り、自衛隊と全世界の米軍基地をオンラインで結ぶ大規模な演習となります。また、ヤマサクラ81は、今年6月から7月にかけて伊丹駐屯地を中心に行われた過去最大規模の「オリエント・シールド21」(米陸軍と陸自の共同実動演習)と一体のものとして行われることも公表されていますが、その実動訓練では、米陸軍ペトリオット部隊が鹿児島県の奄美大島に初展開し、陸自の中距離地対空誘導弾(中SAM)と共同対空戦闘訓練を実施するとともに、北海道の矢臼別演習場では、米陸軍の高機動ロケット砲システムHIMARS(ハイマース)と陸自の多連装ロケットシステムの共同射撃訓練も国内で初めて展開されています。

 また、自衛隊の広報によれば、米陸軍のマルチ・ドメイン・オペレーションを踏まえた日米の連携向上のための練成訓練とされており、防衛省の説明では、その訓練とは、地上や海上だけでなく宇宙・サイバー・電磁波などのすべての領域において作戦を実施することを通じて、敵の接近阻止・領域拒否(A2/AD)戦略を打破する作戦とされています。

 米中対立が激化する中での極めて危険な演習と言えます。
 
この立場から次の点をお聞きします。

1)市長のヤマサクラ81に対する見解を問う

 憲法違反の安保法制=戦争法のもと、日米軍事一体化が急速に進む中で、米国の戦争に自衛隊が参加・加担する危険性が高まっています。自公政権はアメリカに追随し、台湾海峡をめぐる問題で安保法制を発動する可能性に言及するとともに敵基地攻撃能力の保有、軍事費倍増を掲げています。さらに自民、公明、維新の改憲勢力が、憲法9条を変えることを急いでいることは大問題です。

 このような中でのヤマサクラ81=日米軍事一体の危険な演習を強行することは、軍事対軍事の緊張の激化と戦争の危険を高めるだけです。自衛隊基地周辺住民にとっても戦争の中心となる可能性とともに、自衛官の命を危険にさらすことになります。この演習では実弾は飛び交うことはありませんが、このような危険な演習を伊丹市内で行われていることに抗議すべきではありませんか。

 今必要なことは、国連憲章と国際法という共通のルールにもとづく、平和的手段による問題解決と平和的共存であり、日本政府に求められることは、憲法9条を守り、9条に基づく平和外交と考えます。市長の見解をお聞きします。

2)伊丹空港への米軍用機離発着について

 先月30日、陸上自衛隊中部方面総監部より、ヤマサクラ81の期間中、伊丹空港に米軍機が複数回離発着するという連絡がありました。言うまでもなく伊丹空港はまちのど真ん中にある空港で、事故あれば市民にとって大惨事となる可能性があります。先月30日には青森空港に緊急着陸したF16戦闘機が着陸前に燃料タンク2個を投棄した事故や今年7月にも連続して沖縄で攻撃型ヘリによる鉄製コンテナの落下や田んぼに不時着などの事故が相次いでいます。伊丹空港には2019年4月のオスプレイ緊急着陸や6月には深夜に米軍用機C-16が離発着するなど相次いでいました。今回はセスナタイプの小型翼機とされていますが、いずれにしても安全性と騒音の観点から問題があると考えます。米軍機の離発着に対して抗議し、中止を申し入れるべきと考えますが、見解をお聞きします。

(2回目の発言)

1.新型コロナウイルス感染症対策について

1)医療・検査体制の総点検と強化について
・医療体制を強化したとされたが、病床数や宿泊療養施設の医療ケアにしても、医療現場の深刻な人員不足を根本的に見直さなければ対応できない。医療にかかる診療報酬を引き下げが続き、ぎりぎりの人員体制のためにコロナウイルスの拡大で一気に矛盾が噴き出た。

 保健所の体制ももともとの体制から保健所集も人員も約半分近くまで減らしてきたことが、今回の検査体制にも影響を与えた。応援体制を整備することや研修の実施も大事だが、ここでも根本的な対策が必要です。

 ぜひ現場から住民の命を守るために必要な要望は、国に対して強く求めていただきたい。

・検査体制の拡充に関しては、拡充の中身は来年3月末まで健康上の理由でワクチン接種ができていない人に限られるようです。しかも「モニタリング検査」は撤退、高齢者施設などでの定期的な検査を実施する「社会的検査」も各自治体に計画の策定や実施の要請を終了。これでは無症状感染者が感染を広げる火種を見つけることはできない。抗原検査キットを無料で配布するなど、伊丹市としてできることを積極的に取り組んでいただきたい。

2)新型コロナウイルス感染拡大で傷んだ暮らしと営業への補償と支援を

・5万円相当のクーポン券の支給について…松野官房長官は、7日の記者会見では自治体の判断で現金給付は可能との見解を示した。一部の自治体では10万円を現金給付する方針を決めたところも出てきている。経費が967億円もかかることなどもあってか、ある世論調査では現金10万円の給付を望む人は55%を占めている。クーポンのほうが効果はあるとの考え方もあるが、どちらか選択できるのなら、伊丹市として効果的で素早い給付となる方法を選択していただきたい。
・非課税世帯への10万円給付は、先ほど1回目の発言で述べた、仕事を失った非正規労働者で一人世帯の場合等、10万円の支給も当たらない。伊丹市としては今後、「くらし・サポートセンター」での相談内容を見据えて、その人員体制を強化することも併せて、臨時交付金の効果的な活用、あるいは財政基金の活用も含めて暮らしを支援していただきたい。

2.気候危機打開に向けた対策について

・市長の答弁、脱炭素社会の実現に向けた環境施策を積極的に推進するとの決意は歓迎。・第4次温暖化対策推進実行計画では、国の低い目標と整合するのではなく、2010年比で30年までに60%削減を、40年にはカーボンゼロという積極的な目標に。
・市域からの温暖効果ガス排出量についても、民間企業、市民、伊丹市が共同して、温暖効果ガス削減のための積極的な施策を展開できる計画としていただきたい。

3.日米共同方面隊指揮所演習(ヤマサクラ81)について

・今回のヤマサクラ81は、市長が言うような「日本の安全保障上の必要性に基づき」行われるものではないとの認識を持っている。

 台湾をめぐって米中の緊張が高まっているもとでのアメリカの戦略に沿った演習。11月18日付の陸上幕僚監部によるニュースリリースでは、米陸軍のマルチ・ドメイン・オペレーションを踏ませた日米の連携向上のためとされているが、その意味を直接防衛省の職員に聞いたところ、米軍が推進している作戦で、宇宙・サイバー・電磁波などすべての領域において作戦を実施することを通じて、敵の接近阻止、領域拒否(A2/AD)戦力を打破することとの答え。(A2/AD)とは、中国が決めた第1列島線内への他国の軍隊の進出を阻止する中国軍の態勢のことを指す米軍の用語で、これを打破して米軍部隊が東シナ海、南シナ海で作戦を実施するための作戦がマルチドメイン作戦なので、事実上、対中国で日米が共同作戦をするということを防衛省も認めたことになります。だから岸田政権が集団的自衛権を認めた安保法制の適用や敵基地攻撃の検討に言及しているのであり、日本の安全保障のためではなくアメリカの対中国戦略に日本を巻き込むものということ。

 そんな演習が市内で行われている。仮にこれが現実のものになれば、報復攻撃が伊丹市にも及ぶということにもなり、市民の安全にとっても大問題となる。

2021年9月議会 代表質問 上原秀樹

2021年9月議会 代表質問

日本共産党議員団 上原秀樹

1.市長の情勢認識について

1)コロナ禍における国の経済政策について

 コロナ禍で、格差拡大は深刻になりました。全国の2020年度の法人企業統計によると、資本金10億円以上の大企業の内部留保は466.8兆円で、過去最高です。19年度比で株主への配当は11%の大幅増、役員報酬も0.5%増と大企業、富裕層はもうけを膨らませました。一方で労働者の賃金は1・2%減り、コロナ危機は非正規労働者、特に女性と若者に大きな犠牲を負わせています。この1年余、非正規雇用労働者はコロナ以前に比べて月平均92万人減少しました。うち61万人が女性です。

 2020年度予算審査での代表質問で国の経済政策について指摘しました。当時内閣府が発表した2019年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価上昇分を差し引いた実質成長率が、年率に換算すると6.3%ものマイナスとなったこと、このことは、消費税増税が日本経済にとって大打撃になっていることを浮き彫りにしていること、GDPの約6割を占める個人消費が消費税増税に直撃されて前期に比べ2.9%のマイナスになり、消費の冷え込みを裏付けていること、勤労者の実質賃金も昨年12月0.9%のマイナス、内閣府の景気動向指数も5カ月連続で「悪化」という判断になったことなどを挙げ、市長の国の経済政策について見解を求めました。当時の経済状況以降、所得が増えず消費が落ち込み続けているのは、安倍政権と管政権が続けてきた消費税増税を含めた「アベノミクス」と言われる経済政策が、大企業や富裕層を潤すだけだということは明らかです。

 昨年以来のコロナ禍での安倍・管自公政権の経済政策に関して、市長はどのような認識をされているのでしょうか、また、今必要な政策は、大企業と富裕層に応分の税負担を求め、消費税減税などによる税の不公平を解消し、正社員が当たり前の雇用のルールをつくり、最低賃金を時給1,500円に引き上げて国民の懐を温めることと考えますが、合わせて見解をお聞きします。

2)米軍と一体となった自衛隊をめぐる動きについて

 6月16日、「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律」(「土地利用規制法」)が、国民、野党が反対する中で、自民、公明、維新などによって参議院において採決が強行されました。

 この法律は、米軍・自衛隊基地や原発など「重要施設」周辺1キロや国境離島に住み、生活し、活動するすべての市民を調査・監視対象にし、政府の機関を総動員してプライバシーまで踏み込み調査・監視することを可能にするものです。調査の対象や内容に制限はありません。情報の提供を拒否した者は30万円以下の罰金を科せられ、密告社会に道を開きかねないものです。しかも、何が規制されるべき基地や原発の「機能を阻害する(おそれのある)行為」なのかは明示されておらず、政府の恣意的判断で際限なく拡大され、土地・建物の利用の中止が命じられ、拒否すれば2年以下の懲役または200万円以下の罰金に処せられるという、恐るべき市民弾圧法となっています。これが、日本国憲法の保障する平和的生存権、個人の尊厳、言論・表現、思想・信条の自由、財産権などの基本的人権を蹂躙する、憲法違反の悪法であることは明らかです。

 防衛省は既に、2013~20年度にかけて、全国約650の米軍・自衛隊基地(防衛省施設を含む)に隣接する土地の調査を行い、所有者約8万人が対象になっています。兵庫県内は15か所で、伊丹市においては、伊丹駐屯地、千僧駐屯地、久代射撃演習場が対象として挙げられ、その周辺1キロメートルとなれば、市内の約3分の1の土地所有者等が対象となります。

 この法律の背景には、日米軍事同盟と安保関連法、すなわち戦争法の下で、アメリカの戦争に参戦する体制づくりをすすめる、菅政権の危険な姿勢があります。すでに、6月18日から7月11日にかけて、陸上自衛隊中部方面総監部と在日米軍事司令部を中心にオリエント・シールド21という実動訓練が図上訓練を中心に伊丹駐屯地において行われています。台湾有事を想定したものと思われ、奄美駐屯地では米陸軍の地対空誘導弾(パトリオット)部隊と陸自の中距離地対空誘導弾部隊が共同対空戦闘訓練を行っています。滋賀県のあいば野演習場では実弾訓練も行われ、6月23日には120ミリ迫撃砲弾発射訓練中に、演習場外に着弾する事件も発生し、大きな問題となったところです。

 また、この訓練と連動した日米共同方面隊指揮所演習、ヤマサクラ―81も今年度3四半期に伊丹市に総監部のある中部方面隊で予定されています。

 アメリカは、対中国戦略として軍事的対応を中心にしており、戦争ともなれば日本の自衛隊も参加する方向で作戦がたてられています。まさに戦争準備が伊丹の自衛隊基地で行われていることになります。

 市長は、土地利用規制法とその背景にある日米共同軍事作戦に関してどのような認識をお持ちでしょうか、見解をお聞きします。また、日米共同方面隊指揮所演習、ヤマサクラ―81はこの10月から12月の間に予定されていますが、どんな演習が行われるのか、コロナ感染は大丈夫か、市民にどんな影響があるのか等、情報を提供していただきたいと思います。

2.2020年度決算に関して

 2020年度の決算の内容の中心は新型コロナウイルス感染症対策です。
 伊丹市の新型コロナウイルス感染症対策関連経費は、243億3,597万円で、そのうち地方創生臨時交付金対象事業は21億7,056万円となり、感染拡大防止や生活や雇用の維持と事業の継続支援、地域経済の活性化、社会的な環境の整備・新しい暮らしのスタイルの確立などの事業を行ってきました。

 これらの事業は感染症対策として一定の効果を上げることはできたと思いますが、現在進行中とはいえ、2020年度の事業の評価をすることは必要です。例えば、2020年度の2月補正予算で議論がありましたが、テイクアウト・デリバリー利用促進キャンペーン事業やキャッシュレス決済ポイント還元委託料、事業所等賃料補助金の減額措置などの周知方法や事業のあり方などへの評価はどうでしょうか。

 また、感染防止事業に関しては、党議員団は一貫して、医療機関(病院・診療所)、介護・福祉施設、保育園・幼稚園、学校、児童クラブなど、クラスター(感染者集団)が発生すれば多大な影響が出る施設等で定期的なPCR検査を行うこと、感染急増地(ホットスポット)となるリスクのあるところに対し、無症状の感染者を把握・保護するための「面の検査」を行うことを求めてきました。しかし、国の「医療崩壊を招く」という非科学的な知見によってPCR検査を抑制する中で、世界で人口当たりの検査数が144番目という最悪の事態になる中で、無症状の感染者が感染を広げています。この中で、市独自の検査体制を行い、感染防止をする必要はなかったのかどうか。

 さらに、新型コロナウイルスの影響で中小企業・商店に深刻な事態が広がる中、これらの実態を調査し、必要な対策をとるべきと主張し、自粛と補償を一体化すべきところを国が持続化給付金と家賃補助を1回きりで終わる中、伊丹市独自に行ってきた支援策、上下水道料金の基本料金免除、事業者への家賃補助、ひとり親世帯への支援などを再度行うことが必要ではないか、特に中小零細企業・業者に対する資金援助として「年越し給付金」を創設することも考えていただきたいと要求しましたが、実現されませんでした。

 これら、感染が広がり、中小業者の営業と暮らしが困難になった状況を見て、どのような見解をお持ちでしょうか、お聞きします。

3.新型コロナウイルス感染症対策について

1)日本共産党の提案と今後の対策について

 コロナ感染第5波の状況は、デルタ型などの変異株の感染力が強く、自宅療養中に家族全員が感染する事例や基礎疾患の有無にかかわらず30代から40代でも重症化する例、自宅療養中に自宅で死亡する事例も相次ぐという深刻な事態となっています。入院・宿泊療養調整中の自宅待機や自宅療養中、医療機関・福祉施設の留め置きで家族や施設内で感染を広げることや、医療が間に合わず命を落とすことは絶対に避けなければなりません。また、保健所の業務が追い付かず、感染者の症状の把握や濃厚接触者の特定に支障をきたしており、これらに対する早急な対策が求められています。

 この間の政府のコロナ対応は、「ワクチンさえ打てば何とかなる」というものとなっています。しかし、国内外で明らかになった科学的知見は、ワクチン接種だけではコロナを抑え込むことはできないことを示しています。ワクチン接種と一体に、医療体制強化、大規模検査、十分な補償など、総合的対策を講じてこそ、コロナを抑え込む道が開かれます。

 そこで、次の日本共産党の提案に対する見解をお聞きします。

 第1に、医療体制強化では、国が「原則自宅療養」の方針を公式に撤回し、症状におうじて必要な医療をすべての患者に提供することを大原則にすえることです。そのために政府がイニシアチブを発揮して、臨時の医療施設の大規模な増設を行うこと、あわせて入院病床をさらに確保し、在宅患者への往診や訪問看護など在宅医療を支える体制を抜本的に強化することです。医療機関への減収補填(ほてん)と財政支援、医療従事者への待遇の抜本的改善をはかり、政府が責任をもって医師・看護師を確保する必要があります。このことを国に対して強く求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 また、伊丹市の場合、医療のひっ迫度、療養施設の充足率は大丈夫でしょうか。お聞きします。

 第2に、ワクチンの安全で迅速な接種と一体に、感染伝播(でんぱ)の鎖を断つための大規模検査を「いつでも、誰でも、何度でも、無料で」の立場で、大胆かつ大規模に行うことが必要です。事業所、学校、保育園、幼稚園、児童くらぶ等に対する大規模・定期検査を政府が主導して実行すべきです。家庭に検査キットを配るなど、自主検査を思い切って支援することも急務です。検査の拡大にあたっては、行政検査の抜本的拡充とともに、事業所などが行う集団検査に国が思い切った補助を行うべきです。医療体制強化と大規模検査を実行するうえで、保健所体制の抜本的強化も急務です。

 伊丹市でも、濃厚接触者にもかかわらず長期間検査もしてもらえず放置されている事態があります。保健所体制の強化が必要ではないでしょうか。現状をお聞きします。

 第3に、自粛要請とセットで十分な補償を行うことです。持続化給付金・家賃支援給付金の再支給と継続的支給の実現は、中小業者にとって待ったなしの課題となっています。生活困窮者への支援を抜本的に拡充します。文化・芸術関係者に対して、新たなイベントへの支援にとどめず、「場や担い手」への直接支援を拡充するとともに、国費を数千億円の単位で支出して「文化芸術復興創造基金」を抜本的に拡充することを国に求めるべきですが、お考えをお聞きします。

 伊丹市独自の施策も何度か求めてきました。現在、中小業者の現状をどう把握されているのか、生活困窮者への支援は十分か、文化・芸術関係者への支援は十分行われているのかお聞きします。

2)就学前教育施設、学校におけるコロナ感染対策について

 これまでの新型コロナウイルスとレベルの違うデルタ株は、子どもの感染をめぐる状況も大きく変えました。

 第1に、全国的に、これまで感染しにくいとされてきた子どもへの感染が顕著に増えていることです。10代以下の新規陽性者が7月半ばから4週間で6倍になったことは軽視できません。その中心は高校生ですが、小中学生の学習塾や保育園、学童保育でのクラスターも増えています。

 第2に、感染は “大人から子どもに伝播する”とされてきましたが、“子どもから大人に伝播する”という新たなパターンが少数ですが報告されていることです。
 第3に、政府の後手の対策と五輪の強行により、現在、「全国各地が災害レベルの状況」(厚労省の専門家会合)となっていることです。しかも保護者世代はワクチン接種が間に合っていないという問題を抱えています。全員が自宅療養となった家族で40代の母親が亡くなった痛ましい出来事は、全国の子育て世代にとって他人事ではありません。
 こうした状況で学校が再開しました。「子どもが感染し親が感染することも心配」などの不安が広がっていることは当然です。よって、デルタ株のもとでの学校の感染対策についてお聞きします。

①登校見合わせの選択や分散登校、オンライン授業などについて

 新学期が開始され、いくつかの学校で学級閉鎖されているという話をお聞きしますが、デルタ株の感染力の強さを考慮し、登校見合わせの選択や分散登校、オンライン授業などを柔軟に組み合わせて対応する必要はないのでしょうか。同時に分散登校は、保護者の減収や失職、医療従事者が出勤できなくなるなどのデメリットがあります。そうしたしわ寄せが起きないよう、必要な子どもが朝から学校で学べるような対応を徹底することが必要です。いかがお考えでしょうか。

②感染対策のため登校を見合わせる選択を検討している保護者や子どもが少なくないことへの対応について

 伊丹市の場合、7月21日付の保護者向けの連絡文書で、「出席停止扱いにするもの」として、園児児童生徒が感染した場合や濃厚接触者に特定された場合、ワクチン接種後の発熱等風邪の症状がみられるとき等6項目があげられています。感染が不安で登校できない場合に関しては「欠席扱い」とすると、昨年6月に保護者向けの連絡文書に記されています。また、昨年6月25日付の教育長からの各学校園長あての事務文書(伊教委保第481号)でも、先ほどの保護者宛連絡文書とともに、「同居者に風症状等が続いた場合に登校しない場合は、7月1日以降、欠席とする」「感染が不安で登校できない場合は、7月1日以降、欠席とする」とされるとともに、「保護者から感染が不安で休ませたいと相談があった場合」という文科省の衛生管理マニュアルを追加しています。それには、学校での感染対策等を十分説明して理解を得るよう努めるとし、その上で、感染経路のわからない患者が急激に増えている地域であるなどにより、感染の可能性が高まっていると保護者が考える合理的な理由があると校長が判断する場合には、指導要録上「出席停止・忌引き等の日数」として記録し、欠席とはしないなど柔軟な取り扱いも可能とされています。しかし、昨年の6月と言えば、第1波と第2波の中間で、ほとんど感染者は見受けられない時期で、現在と状況は全く異なります。しかも現在、伊丹市では「感染経路のわからない患者が急激に増えている地域」にあたり、その中で「感染の可能性が高まっていると保護者が考える合理的な理由」を校長が判断するとなっており、保護者の掲げる理由を校長によっては異なる判断をすることも考えられ、保護者と子どもに不安を広げることになります。さらに、このような詳細は、一切保護者には連絡されていません。

 この点では、国の通知が「同居家族に高齢者や基礎疾患がある者がいる」場合には「出席停止」欠席扱いしないなど、登校見合わせの対象を狭くしていることに原因があります。教育委員会として、広く認めるように転換し、登校を見合わせる子どもたちの学びや成長への支援を明確に位置付けることが必要と考えます。見解をお聞きします。

 また、何らかの理由で出席できない場合、タブレットによるオンライン授業も可能となっているかと思います。その場合、伊丹市は出席扱いとしていません。基本は教師との対面によるみんなと一緒に学ぶことですが、学校に行くことができない場合にはオンライン授業も出席にすることは可能と考えます。一方、不登校の場合のオンライン授業は出席扱いとなります。伊丹市も柔軟に対応すべきと考えます。オンライン授業の現状と合わせて、見解をお聞きします。

 さらに、これらの扱いが自治体によって異なっていると側聞しますが、阪神間各市の状況をお聞きします。

③学校でのクラスター対策と広範な検査を行うことについて

 コロナ感染は半数が無症状感染者からであり、無症状感染者の発見と保護が感染対策に欠かせません。このことを政府が無視してきたことが、事態の悪化を招いた一因です。従って、濃厚接触者を狭くみず、財源を国に求め、実態に応じ、学級・学年・全体など広めのPCR検査を行政検査として行うよう求めます。伊丹市の現状と見解をお聞きします。

 また、国が高校等に配付した抗原簡易キットは症状のある人への緊急のものですが、全国的に、学校現場では採取に必要な場所も防具もないなどの問題が噴出しています。無理なく活用できる対応策を具体的に示すことを求めるものですが、教育委員会の対応をお聞きします。

④コロナについての学びとコミュニケーションを重視することについて

 子どもたちは長い間我慢をしいられ、さまざまな不満を募らせています。新型コロナウイルスと感染のしくみを学び、受け身でなく自分の頭で考え納得して行動変容し、「部活動もこれなら可能では」といった自分たちの学校生活の前向きな話し合いを行うことこそ、この時期に欠かせない学びです。そうした学びの保障を求めます。また、教職員が世界と日本の研究成果などを学び、感染対策を含め討議できるゆとりを保障することを求めます。このことは、子どもや保護者がウイルスを正しく恐れることを助けることにもなります。見解をお聞きします。

 さらに、以前の市のアンケートでも、保護者の認識以上に困ったときに助けを求められない児童・生徒が多く、ストイレスを抱えていることが明らかとなっています。補正予算で不登校対策支援員の配置は行われますが、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの増員で、心のケアの強化を図ること、子どもたちの気持ちをよく聞き、子どもたちの意向を最大限尊重した対応を工夫することが必要です。伊丹市の場合は県の配置に加えて上乗せの配置をされていることは評価をしますが、コロナ禍で増員の必要性は高まっています。議案質疑での答弁は、体制の充実について今後考えるとのことですが、現在、スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーは余裕を持って働いておられるのか、過重労働で逆にその人たちが疲弊するのではないかと危惧するものです。現状はどうなっているのでしょうか。そして改めて増員を求めるものですが、見解をお聞きします。

4.演劇ホールの存続をめぐる問題

 伊丹市は、演劇ホールの活用方法について、サウンディング型市場調査を行い、その用途変更も含めて検討されています。そこで次の点をお聞きします。

1)伊丹市の文化政策について

 伊丹市は2018年に、従来の「文化振興ビジョン」を発展させて「伊丹市の文化振興施策にかかる指針」を策定されています。

 その「指針」では、演劇ホールの評価について、その専門的かつ独自性の高い事業展開に対して「地域創造大賞」や「文化庁芸術祭優秀賞」の受賞をはじめ各方面から高い評価を得ていること、また、市内中学校や高等学校へのアウトリーチによるコミュニケーション教育に力を入れていることとともに、一方では市民の認知度は十分とは言えず、今後市民へのアプローチを一層進めていく必要性が述べられています。
 そして基本方針では、文化芸術が身近にあるまちをめざすとされ、文化施設の活用に関しては、潤いと誇りを感じることのできる心豊かな生活を実現するための機能を担い、常に活力ある社会を構築するための役割を担っているとの「劇場法」を引用し、人と人が出合いつながる場所として文化施設を活用するとしています。そして、社会包摂としての鑑賞支援も明記されました。
 さらに、他では味わえない事業を展開するとして、美術館・工芸センターの展示や柿衞文庫の俳諧俳句資料とともに、演劇ホールの演劇、ダンス公演を挙げられ、歴史を感じられる場所の活用とともに、伊丹ブランド構築の一翼を担うとされています。また、2016年12月議会での私の文化政策に関する質問に対して、平田オリザ氏の講演での文化格差が地域格差につながることを危惧する旨を引用し、本市では多くの文化施設があり、各館の個性的な事業展開、アウトリーチ活動などにより、芸術文化に触れられる多様な機会の提供があり、ゆくゆくは選ばれるまちにもつながっていくものと考えていると答弁されました。
 一方、「指針」では、公共施設マネジメントに基づき施設の有効活用を図るとして、財政上の問題とともに市民のライフスタイル、施設使用形態の変化も鑑み、事業・機能の集約や運営主体・形態の変更等、より機動的な活用方法について検討すると書かれています。

そこで、次の点をお聞きします。

①「指針」策定から3年が経過しようとしていますが、その「指針」のまとめとして「終わりに」に書かれている「本市の文化施策の大きな役割を占める文化施設が、個々にとって新たな居場所として心のよりどころになってもらえるような施設でありたい」「その居場所とそこにある演劇や音楽、美術等が今、広がっている地域間、世代間の壁を埋め、人々の心のつながりや相互に理解し、尊重しあう土壌を提供し、心豊かな社会を形成する一助となるよう、『文化芸術がそばにあるまち』を目指し、施策を進めていく」とされていますが、演劇ホールが果した役割を中心に策定後3年間の評価をどうされているのかお聞きします。

②「指針」で「市民のライフスタイル、施設使用形態の変化も鑑み、事業・機能の集約や運営主体・形態の変更等、より機動的な活用方法について検討する」とされていることに関して、今回の施設の有効活用を検討するに至る契機となったのは何かお聞きします。

2)当局が進める演劇ホールの有効活用の検討についてです。

 伊丹市は演劇ホールの有効活用の検討として、国土交通省のサウンディング調査に2回参加し、独自の同調査も行い、その経過を報告されています。そしてさらに演劇ホールの活用に関する市民意識調査も行われています。その伊丹市による検討に関してお聞きします。

①演劇ホールが使用形態の見直しの対象となる評価に関して、市民利用率が低いことをあげていますが、これは逆に市外からの来客者が多いことも示しています。このことを、市民の利用率が低いことをもって利用者一人当たりのコストを割り出すことには疑問があります。「伊丹ブランドの構築」という側面ではどう評価されるのでしょうか。

 また、利用率の算定は公演・講座利用者へのアンケートによるもので、回収率がどのくらいになるかわかりませんが、正確な数字とは言えず、「市民利用15%」と言い切るには問題があると思います。いかがでしょうか。この利用者にはアウトリーチ活動やアイフェス、演劇ワークショップへの参加は含まれているのでしょうか。

 さらに、いたみホールと音楽ホールとの比較もされていますが、施設(メインホール)の利用目的が異なることから比較すること自体が問題です。他市の演劇ホールとの比較はどうでしょうか。以上お聞きします。

②収入の分析で、イベントホールの減免率が高いことを指摘されていますが、貸館利用が少なく、イベントそのものが主催・共催事業等が99%を占めていることから、減免規定を適用すれば当然の結果です。これは文化会館大ホールでも、音楽ホールでも同様の減免規定です。貸館で演劇等のイベントをする場合、観客数が200名までと限られ、採算が困難になる経験をしましたが、このことから指定管理料が高くなることになっているのではないでしょうか。

 また、年間9,000万円の費用がかかっていると言いますが、これも伊丹ホールと音楽ホールのメインホールとは性格が異なることから、他市の演劇専門ホールとの比較が必要ではないでしょうか。以上に対する考えをお聞きします。

③伊丹市は早々に演劇ホールの活用に関する市民意識調査を実施されています。

 なぜそんなに急ぐのかという疑問はぬぐい切れません。確かに演劇ホールは市民の認知度は低いかもしれませんが、今回の伊丹市によるサウンディング型市場調査や関係者・市民からの署名運動等によって、演劇ホールを中心に文化施設のあり方について市民的な議論が始まったと言えます。その途上で調査をすることは十分市民の間で考え、議論する間もないまま、「やっぱり認知度が低い」と判断し、用途変更へと導くのではないかと危惧をするところです。

 市民からも「課題と魅力を知って、存続させるべきか考える時間と機会が欲しい」と言われています。そしてなぜ急ぐ必要があるのか、いつまでに結論を出そうとしているのか、市民や関係者の間で十分時間を取って議論する必要があると考えますが、見解をお聞きします。

④伊丹市が演劇ホールの活用方法についてサウンディング型市場調査を行い、その用途変更も含めて検討するとの報道を受けて、いち早く声をあげたのが演劇関係者と市内中学校高等学校演劇部OBOG会、そして市民の方たちです。

 演劇関係者から「日本全国及び海外の優れた舞台芸術作品を上映してきた。その舞台芸術の拠点を失うことは、市民にとっても、関西の多くの人にとっても舞台芸術作品を享受できる機会を失うことになる」OBOG会からは「演劇ができる、学ぶ場所をなくすのは子どもたちの表現の場を取り上げるようなもの」、市民からは「レアなホールですのでぜひとも残してほしい。もっと市民が使いやすい利用形態を考えてもらいたい」などの声が紹介されています。この声をどう受け止められるのでしょうか。

 財政負担に関しては、演劇ホールのままで機能維持のために改修するにしても、大規模に用途を変更するにしても、いずれも財政負担はかかります。問題はイニシャルコストで、優れた舞台芸術の上映や中高生を中心としたアイフェス等を残しながら、利用形態等を工夫して、コストを削減する方向を考えるべきではないでしょうか。見解をお聞きします。

5.自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)について

 先の6月議会で、市長の所信表明の中で、「日本社会でのデジタル化の遅れから、国はデジタル化の司令塔となるデジタル庁を今年9月に始動させ、自治体システムの標準化や共通化を進め、業務の効率化や住民サービスの向上を進めている」と紹介されたことから、様々な懸念を示して見解をお聞きしました。

 その時指摘しましたが、情報通信などのデジタル技術の進歩は、本来人々の幸福や健康に資するものであり、その方向で進むべきものです。また、デジタル化は行政手続のオンライン化など効率的運用に寄与する側面もあります。しかし、可決された6つの法律から成るデジタル関連法は、個人情報の一元化とオープンデータ化や国・自治体の情報システムの共同化・集約、マイナンバー制度の利用・拡大、強力な権限を持つデジタル庁の設置という4つのツールを設け、データ利活用をさらに使いやすい仕組みにしようとするもので、中でも行政機関等の非識別加工情報制度や自治体システムの統一・標準化は問題ありとして市長の見解を質しました。
 市長は「情報システムの標準化・共通化や、マイナンバーカードの普及促進、行政手続のオンライン化などを、国全体で進められる行政のデジタル化と連携を図りつつ、個人情報の保護やセキュリティーの確保を確実にした上で、デジタル機器の不慣れな方への支援を行い、誰もが安心して参加できる伊丹市のデジタル・トランスフォーメーション戦略を策定し、市民生活の質の向上と持続可能な行政サービスの提供の両立を実現してまいりたいと考えております」と答弁されました。

 その直後、7月10日には「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進手順書」が公表されました。その「手順書」では、全国の自治体に対し、2022年度までに児童手当や保育所の利用申し込みなど31の行政手続きのオンライン化と、25年度を目標に介護保険、生活保護、国民年金など17業務の情報システムを国が示す基準に標準化・共通化するよう求めています。そして、行政が持つ様々なデータを企業が活用できるよう提供し、ビジネスの創出を期待するなどとしています。そこで、次の点をお聞きします。

①児童手当や保育所の利用申し込みなど31の行政手続きのオンライン化はどのように進められているのか、またどこまでオンライン化されようとしているのか、お聞きします。

②年度を目標に介護保険など17業務の情報システムを国が示す基準に標準化・共通化するとされていますが、「地方公共団体情報システムの標準化に関する法律」では、「標準化に適合するものでなければならない」と定められており、6月議会でも指摘した自治体の独自施策は残らないのではないかと危惧するものです。「手順書」ではどうなっているのでしょうか。

③外部人材の活用については伊丹市では委託契約をされています。国の要綱では、信用失墜行為の禁止や守秘義務、職務専念義務に関する事項を定めるとしていますが、公務員と違って法的拘束力はありません。また、利益相反な行政のゆがみの温床となることが懸念されますが、見解をお聞きします。

6.児童・生徒の健康について

 全国保険医団体連合会は、新型コロナウイルス感染症拡大により、必要な医療を受診できない児童・生徒がいるという調査結果を発表しました。この調査は、2月から3月にかけて実施され、学校による健診後の治療の実態を調べたもので、全国31都道府県の小中学校と特別支援学校が対象とされています。受診率は調査対象の歯科、眼科、耳鼻科、内科の全科で増加しているとされました。

 私は依然、学校での歯科検診の結果で要受診とされた子どもの受診状況について聞いたことがあります。健診後の治療につながらない背景には、「健康に対する親の理解不足」や「共働きで時間がない」「経済的困難」などがあげられます。今回の調査では、その状況が改善されない中で、コロナ感染を恐れた受診控えが加わったと考えられ、子どもを取り巻く健康状況に不安があります。

 伊丹市の状況はどうでしょうか、また受診率向上にどのような対策を取られているのでしょうか、お聞きします。

 

新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ

日本共産党伊丹市議会議員団は、8月26日、伊丹市長に「新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ」を行いました。

 教育長への「子どもたちを新型コロナウイルス感染から守り、学ぶ権利を保障するための緊急申し入れ」はこちら

 「新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ」のダウンロードはこちら(PDF)

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2021年8月26日

伊丹市長 藤原保幸 様

新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ

日本共産党伊丹市議会議員団
上原秀樹 久村真知子

 新型コロナウイルス感染症対策に、日々ご尽力いただいていることに敬意を表します。

 さて、第5波の深刻な感染急拡大で、8月20日から兵庫県にも4度目の緊急事態宣言が発令されました。

 兵庫県においては、新規感染者は連日のように1,000人を超え、24日現在での療養者の内、自宅療養が4,244人にのぼり、入院・宿泊療養調整中の方も1,571人(うち入院調整中862人)となっています。入院は838人、宿泊療養施設は706人で、入院率はわずか14%、宿泊療養施設での療養者も12%に過ぎず、多くの人が自宅療養、自宅待機を余儀なくされています。伊丹市においても、18日からの1週間における日々の感染者の平均が20人を上回っています。

 デルタ型などの変異株の感染力は強く、自宅療養中に家族全員が感染する事例や基礎疾患の有無にかかわらず30代から40代でも重症化する例、自宅療養中に自宅で死亡する事例も相次いでいます。入院・宿泊療養調整中の自宅待機や自宅療養中、医療機関・福祉施設の留め置きで家族や施設内で感染を広げることや、医療が間に合わず命を落とすことは絶対に避けなければなりません。また、保健所の業務が追い付かず、感染者の症状の把握や濃厚接触者の特定に支障をきたしており、これらに対する早急な対策が求められています。

 8月18日に兵庫県知事が発表した「新型コロナ第5波への対応(対策パッケージ)」では、保健所体制の強化や宿泊療養施設の拡大、自宅療養者等対策の強化、抗体カクテル療法の実施に向けた検討、ネーザハイフロー療養実施に向けた医療機関などへの支援、ワクチン接種促進などが出されていますが、病床ひっ迫を理由に、入院対象を事実上中等症Ⅱ以上に限定し、自宅療養を基本にしようとしていることに懸念があります。無症状、継承から悪化する事例が多数あることから、早期に加療して重症化を防ぐことこそが必要であり、入院対象を中等症に絞ることはかえって重症者を増やすことにつながるからです。

 よって、下記の通り提案・要望をします。

1、症状に応じて必要な医療をすべての患者に提供すること

1)国に対し、「原則自宅療養」の方針を公式に撤回し、症状に応じて必要な医療をすべての患者に提供することを大原則にすえることを強く求めること。兵庫県に対しても、実質「自宅療養」になっている現状を改めることを求めること。

2)限られた医療資源を最も効率的に活用することを考慮して、政府が責任をもって、医療機能を強化した宿泊療養施設や臨時の医療施設などを大規模に増設・確保することを求めること。

 あわせて、入院病床をさらに確保すること、在宅患者への往診や訪問看護など在宅医療を支える体制を抜本的に強化することを国・県に求め、伊丹市としてもその対策をとること。

3)政府が責任をもって医師・看護師を確保することや、すべての医療機関を対象に減収補填と財政支援にふみきり、安心してコロナ診療にあたれるようにすること、コロナ治療の最前線で日夜献身している医療従事者をはじめ、宿泊療養施設や臨時の医療施設、訪問診療に携わる医療従事者も含めて、すべての医療従事者に対する待遇の抜本的改善をはかることを国・県に求め、伊丹市としても必要な対策を行うこと。

2、感染伝播の鎖を断つために大規模検査を実行すること

 感染伝播の鎖を断つための検査を「いつでも、誰でも、何度でも」の立場で、従来の枠にとらわれず大胆かつ大規模に行うこと。特に以下の施設でのクラスター発生を未然に防止すること。

1)感染拡大が顕著になっている事業所、学校、保育所等就学前教育施設、児童くらぶ等に対する大規模検査を、政府と県が主導して実行することを求め、伊丹市としても独自の検査体制を講じること。

2)行政検査を抜本的に拡充するとともに、事業所、学校、保育所等就学前教育施設、児童くらぶ等などが行う集団検査を国が思い切った補助を行って推進することを求めること。

3)希望する施設を募るのではなく、高齢者施設等でも定期的な検査ができるように、高齢者施設や障がい者施設等にも、伊丹市が県と協力して検査キットなどを配布すること。

3、パラリンピックを中止し、命を守る対策に力を集中することを求める

 東京五輪の開催を強行したことが、国民への誤ったメッセージとなり、感染爆発を招いたことは明らかである。五輪開催への反省にたって、パラリンピックの中止をただちに決断し、命を守る対策に全力を集中することを国に強く求めること。

以上

 

子どもたちを新型コロナウイルス感染から守り、学ぶ権利を保障するための緊急申し入れ

日本共産党伊丹市議会議員団は、8月26日、教育長に「子どもたちを新型コロナウイルス感染から守り、学ぶ権利を保障するための緊急申し入れ」を行いました。

 市長への「新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ」はこちら

 「子どもたちを新型コロナウイルス感染から守り、学ぶ権利を保障するための緊急申し入れ」のダウンロードはこちら(PDF)

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2021年8月26日

伊丹市教育長 木下誠 様

子どもたちを新型コロナウイルス感染から守り、学ぶ権利を保障するための緊急申し入れ

 日本共産党伊丹市議会議員団
上原秀樹 久村真知子

 これまでの新型コロナウイルスとレベルの違うデルタ株は、子どもの感染をめぐる状況も大きく変えました。

 第一に、これまで感染しにくいとされてきた子どもへの感染が顕著に増えていることです。10代以下の新規陽性者が7月半ばから4週間で6倍になったことは軽視できません。その中心は高校生ですが、小中学生の学習塾や保育園、学童保育でのクラスターも増えています。

 第二に、感染は “大人から子どもに伝播する”とされてきましたが、“子どもから大人に伝播する”という新たなパターンが少数ですが報告されていることです。

 第三に、政府の後手の対策と五輪の強行により、現在、「全国各地が災害レベルの状況」(厚労省の専門家会合)となっていることです。しかも保護者世代はワクチン接種が間に合っていないという問題を抱えています。全員が自宅療養となった家族で40代の母親が亡くなった痛ましい出来事は、全国の子育て世代にとって他人事ではありません。

 こうした状況で全国の学校が夏休み明けを迎えようとしています。「このまま学校を開けて大丈夫か」「子どもが感染し親が感染することも心配」などの不安が広がっていることは当然です。よって、デルタ株のもとでの学校の感染対策について緊急の申し入れを行います。

1.教職員を増員し、可及的速やかに少人数学級へ移行すること

 国は35人学級に踏み出しましたが、1年に1学年しか実現できません。コロナ禍ではすみやかに少人数学級を実現することを国に求めてください。また、兵庫県では小学校4年生まで35人学級が実現していますが、早急に中学3年生まで拡大することを強く要求してください。

2.登校見合わせの選択・分散登校・オンライン授業などを柔軟に組み合わせて対応すること

1)新学期開始にあたっては、デルタ株の感染力の強さを考慮し、登校見合わせの選択・分散登校・オンライン授業などを柔軟に組み合わせて対応すべきです。同時に分散登校は、保護者の減収や失職、医療従事者が出勤できなくなるなどのデメリットがあります。そうしたしわ寄せが起きないよう、必要な子どもが朝から学校で学べるような対応を徹底することを求めます。

2)少なくない保護者・子どもが、感染対策のため登校を見合わせる選択を検討しています。ところが国の通知は、「同居家族に高齢者や基礎疾患がある者がいる」場合には欠席扱いしないなど登校見合わせの対象を狭くしています。広く認めるように転換し、登校を見合わせる子どもたちの学びや成長への支援を明確に位置付けることを求めます。

3.教室でのエアロゾル感染防止へ、短時間での全換気と不織布マスクを重視すること

1)教室で子どもたちが一定時間集まって会話し、給食をとる学校では、エアロゾル感染(空気感染)に特に注意する必要があります。デルタ株は従来株の半分の時間で感染すると言われています。短時間で空気を入れ替える常時換気(4か所開けなど)と、教室で教職員も生徒もウレタンでなく不織布のマスクをつけることが重視されます(つけることが困難な子どもは除く)。必要な子どもには不織布マスクを支給すべきです。また、換気の程度を示す二酸化炭素濃度の基準のあり方の検討を求めます。

2)学童保育が三密とならないよう、学校などより広い場所を保障するなど柔軟な対応を求めます。

4.学校でのクラスター対策と広範な検査を行うこと

1)濃厚接触者を狭くみず、実態に応じ、学級・学年・全体など広めのPCR検査を行政検査として行うよう求めます。

2)コロナ感染は半数が無症状感染者からであり、無症状感染者の発見と保護が感染対策に欠かせません。このことを政府が無視してきたことが、事態の悪化を招いた一因です。

 ドイツでは児童生徒に週二回、迅速抗原検査をしています。教職員・子どもに週二回、国に財源を求め、伊丹市・市教育委員会として自宅で行える迅速検査を求めます。

 また、国が高校等に配布した抗原簡易キットは症状のある人への緊急のものですが、学校現場では採取に必要な場所も防具もないなどの問題が噴出しています。無理なく活用できる対応策を具体的に示すことを求めます。

5.学習指導要領を弾力化し、「災害時」にふさわしい柔軟な教育を保障すること

 今後の感染状況は予断を許さず、一定の臨時休校などもありえます。その際、学習指導要領を弾力化し、限られた時間の中で、重要な核となる学習内容をじっくり学び(学習内容の精選)、子どもの成長に必要な行事も行えるようにすることを、「災害時」の基本とすべきです。

6.コロナについての学びとコミュニケーションを重視すること

1)子どもたちは長い間我慢をしいられ、さまざまな不満を募らせています。新型コロナウイルスと感染のしくみを学び、受け身でなく自分の頭で考え納得して行動変容し、「部活動もこれなら可能では」といった自分たちの学校生活の前向きな話し合いを行うことこそ、この時期に欠かせない学びです。そうした学びの保障を求めます。

2)教職員が世界と日本の研究成果などを学び、感染対策ふくめ討議できるゆとりを保障することを求めます。このことは、子どもや保護者がウイルスを正しく恐れることを助けることにもなります。

3)県教育委員会や市のアンケートでも、保護者の認識以上に困ったときに助けを求められない児童・生徒が多く、ストイレスを抱えていることが明らかとなっています。

 スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの増員で、心のケアの強化を図ること、子どもたちの気持ちをよく聞き、子どもたちの意向を最大限尊重した対応を工夫することを求めます。

7.生理用品をすべての学校のトイレに常備すること

以上