2019年9月議会 上原秀樹:本会議討論

2019年9月議会 本会議討論

2019.9.24
日本共産党議員団 上原秀樹

 日本共産党議員団を代表して、議題となりました議案のうち、議案第85号及び第87号に対して反対の立場から討論します。

 はじめに議案第85号 伊丹市個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例についてです。

 本条例の改正は、生活保護法における進学準備給付金の支給に関する事務と災害対策基本法による罹災証明書に関する事務において個人番号を利用するために、別表第1、第2を改正しようとするものです。

 マイナンバーは、赤ちゃんからお年寄り、在日外国人を含め国内に住民登録したすべての人に12桁の番号を割り振り、税や社会保障の行政手続きなどで使わせるという仕組みです。安倍政権は「国民の利便性が高まる」「行政の効率化につながる」と盛んに宣伝しますが、国民には浸透していません。

 そればかりか、近年、個人情報流出が問題となっています。今年に入ってからも、ファイル転送サービス「宅ファイル便」において顧客情報約480万件が外部漏洩したほか、トヨタ自動車株式会社の販売子会社やユニクロでの顧客情報の流出や、イオンカードの不正ログインによる総額約2,200万円の不正利用も確認されています。また、昨年2月には横浜市鶴見区役所でマイナンバーカード78枚と交付用端末PC1台が盗まれる事件も起きており、マイナンバーの情報漏えい事案も年々増えて、個人情報保護が課題となっています。

 このような中で、マイナンバー制度は開始から4年目に入りましたが、国の情報管理への警戒感、手続きのわずらわしさなどから、ほとんど活用されていません。「マイナンバーカード」を取得した人も、全国的に住民の約14%、伊丹市でも約20%にとどまります。内閣府が昨年末に発表した世論調査では「取得していないし、今後も予定はない」が53%でした。理由は「必要性が感じられない」が6割以上で、個人情報の漏えいやカードの紛失や盗難を心配する意見も少なくありません。不安が根強いことを浮き彫りにしています。

 情報は集積されるほど利用価値が高まり攻撃されやすく、情報漏えいを100%防ぐ完全なシステム構築は不可能です。意図的に情報を盗み売る人間がいる中で、一度、漏れた情報は流通・売買され、取り返しがつかなくなります。

 よって、本条例改正によって、新たに個人番号の利用を広げようとされることに反対とします。

 次に、議案第87号 伊丹市会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例の制定についてです。

 今年3月議会で成立した本条例は、地方公務員法と地方自治法の改正により、特別職非常勤、臨時的任用で法律の要件にそぐわない任用が広がっているという認識のもとに、任用要件を厳格化し、会計年度任用職員制度を創設、同時に地域手当等の各種手当の支給ができるようにしたことで、一定の改善といえるものでした。

 今回の改正は、条例改正後わずか6カ月しか経過していないなか、しかも施行前に、総務省の技術的助言によって一部改正しようとするものです。その内容は、教職調整額の削除によって超過勤務手当を支給すること、期末手当を常勤職員と同様の2.6カ月分とすること、給与と報酬の規定を規則委任ではなく条例に定めるなどの改正を行おうとするもので、3月議会で成立したことと今回の改正による処遇改善によって、一般会計で約1億5千万円の人件費が改善されるものです。

 しかし、3月議会でも指摘したとおり、この制度の問題点として、第1に、相変わらず年度末に任期が終了する有期の任用であることです。このことは雇用の安定化の面では根本的解決にはなっていません。第2には、会計年度任用職員の二つのタイプ、フルタイムとパートタイムで支給される手当に格差があることです。第3に、来年度、会計年度任用職員に移行することにはなっても、正規職員の拡大にはつながらず、根本的な解決にはならないことです。答弁でもありましたが、会計年度任用職員の対象となる職員数は、今年の4月1日時点で一般会計においては、嘱託職員380名、臨時職員822名で合計1,202名、正規職員数1,304名ですから約半数が非正規職員です。また、給与にも正規職員との格差は依然として大きいものとなっています。今後、さらなる給与引き上げと雇用の安定化を図ることができるような法整備と条例化を求めるものです。

 よって、本条例改正は一定の改善を評価しながらも、以上の問題点を指摘し、反対とするものです。

2019年9月議会 上原秀樹:一般会計決算討論

2019年9月議会 一般会計決算討論

2019.10.7
日本共産党議員団 上原秀樹

 日本共産党議員団を代表して、報告第10号平成30年度伊丹市一般会計歳入歳出決算に対し、その認定に同意できない立場から討論します。

 2018年度における市民をめぐる情勢は、一人当たりの個人市民税では、給与収入は前年度対比で0.33%の増、年金収入は0.1%の減、事業収入は0.67%の増となりましたが、消費者文化指数が0.5%を上回る増となったことから、実質的に市民の収入は減少することになりました。高齢化社会の中で年金支給額が減らされ、実質賃金がマイナス続きで、アベノミクスで景気が良くなったという実感が持てない中、固定資産税や介護保険料などの社会保険料の負担が増大することで、市民の暮らしが大変になっているというのが実態です。この中で市民の暮らしと権利を守る市政が求められました。

 以下、問題点を述べます。

 第1に、市立伊丹病院のあり方の検討に関する問題です。

 問題の一つは、「市立伊丹病院あり方検討委員会」におけるアンケートの内容が市立伊丹病院と近畿中央病院の連携・統合を誘導する質問項目が設定されていたことで、昨年の6月議会で指摘したとおりです。

 二つ目には、「あり方検討委員会」を非公開にしたことです。数か月後に議事録はホームページで公開されましたが、市民にとって命と健康を左右する二つの病院のあり方に関して、リアルタイムで検討の内容を傍聴することができないことは、市民参画と民主主義において問題です。

 三つには、「あり方検討委員会」の結論として、市立伊丹病院と近畿中央病院を統合し、高度急性期医療を担うことができる500~600床規模の病院をめざすべきとして、両病院の統合を前提として協議をすることを求めたことです。このことは、特に近畿中央病院がなくなるという不安を市民に与えるとともに、明確な病床需要調査を行わずに病床規模を示したことによって、ベッド数が減らされるという不安も市民に与えました。改めて正確な医療需要調査による市内における必要なベッド数の確保と近畿中央病院の現在地における医療機関の存続を求めるものです。

 第2に、幼児教育推進計画についてです。

 公立幼稚園と保育所の統合再編が市民の間で大きな議論となりました。この計画を策定するにあたって市民から「施策の進め方が拙速すぎる」「さらなる説明を求める」との請願が提出され、採択されました。このことを踏まえ、市長は予算の提案説明の中で、このことを真摯に受け止め、これら請願や常任委員会で可決された付帯決議について、その趣旨を尊重しつつ施策を進めるとされました。問題点の一つは、付帯決議における「市民への説明責任を果たすために、伊丹市幼児教育推進計画に固執することなく市長も含めた当局と保護者、地域住民等で十分協議すること」についてです。当局は昨年度、この項目に基づいて各小学校区では2回にわたって説明会を開催されました。しかし、協議という形式ではなく、当局が説得する会議になり、付帯決議での「推進計画に固執することなく」「十分協議すること」を市長は尊重されたとは言えません。二つには、「公立幼稚園が閉園となる場合、跡地は教育、子育てのために活用すること」ですが、この点では跡地利用については教職員、保護者、地域住民との協議を十分行うことが要望されていました。この点では今議会でも様々な意見が出されたとおり、これら関係団体・住民と十分協議されているとは言えません。

 第3に、市営住宅の建て替えはしないことを改めて結論を出したことです。

 昨年、旧耐震住宅のうちの一部の住宅で耐震診断がされ、今後の市営住宅のあり方として、建て替えは行わず、旧耐震住宅のうち198戸(入居世帯は141世帯)は用途廃止で他の住宅に住み替えする、他の536戸は耐震改修をするという方針を出されています。しかし市内の県営住宅や尼崎市等周辺の公営住宅の建て替えが進み、バリアフリー化された住みよい住宅に変わっています。一方伊丹市は建て替えずに住み替えを進めるため、その住み替え対象となる住宅の募集は停止されることで市営住宅の枠が狭くなるとともに、耐震改修等修繕する住宅のほとんどがエレベーターのない住宅として残ることになります。中野北県営住宅の土地があるときが建て替えの機会となります。改めて検討を求めます。

 第4に、職員の人事評価です。

 公共を担う公務員には、全体の奉仕者の立場から、市民の声を聞き、提供する市民サービス、人権保障のあり方を職場で自由に議論し、決定する権限が与えられています。そのような場に「働きぶり」や「能力」「業績」などという測ることが困難な尺度で5段階評価することは、単純なことではありません。課長等による面談によって業務内容等で話し合いがされることには意義はありますが、評価によっては公務員の労働意欲の向上や創意工夫の発揮を阻害することにもつながります。この点に関しては、人事評価の問題点を十分認識していただき、5段階評価はやめることなどを含めて、職員の力が十分に発揮され、市民福祉の向上に向けて働きやすい職場とされるよう改善を求めます。

 第5に、伊丹空港における国際便就航を求めていることです。

 関西3空港懇談会が今年5月に開催されました。その結論として、伊丹空港に関しては、発着時間の拡大や国際便就航のための規制緩和は、騒音に配慮して見送られることになりました。伊丹空港の存続協定では、安全性と環境を守るため、21時から翌朝7時までの飛行禁止と一日370便に限定、国内線に限ることとされ、航空機に係る環境基準達成に向けて不断の努力をすることがうたわれました。騒音値は一定軽減することができましたが、依然としてここ数年騒音値にほとんど変化はなく、環境基準達成には程遠い状態です。市長は「安全性と環境を大前提にする」といわれますが、その大前提が不十分なままで国際便就航を求めることはやめるべきです。

 第6に、教育の分野では、全国学力テストへの参加と市独自の学力テストの問題です。

 テストの結果は「学力の特定の一部分」「教育活動の一側面」でしかないと言われてきました。ところが、教育委員会は「全国の平均点より上に」などと学校と教師を結果としてあおり、「教育活動の一側面」という割には大々的に分析して「傾向と対策」まで出して、結果として点数アップを現場に押し付けることになっています。文科省も2年前、「数値データの上昇のみを目的にしているととられかねないような行き過ぎた取り扱いがあれば、それは調査の趣旨・目的を損なう」とする「通知」を出さざるをえなくなりました。しかし、「行き過ぎ」は、全国の子どもにテストをして点数で比べるという制度そのものに原因があります。学力調査が必要な場合、数年に一度の抽出調査で十分です。改めて検討を求めます。

 次に評価すべき点です。

 第1に、子どもの医療費助成が拡大されたことです。党議員団は中学卒業までの医療費の無料化を主張してきていますが、一定の改善がされたことは評価します。引き続き高校卒業までの拡大等更なる充実を求めます。

 第2に、保育所の待機児童解消に努められ、認可保育所の増設で2019年4月1日の待機児童ゼロを実現されこと、民間保育所における保育士確保のための新たな施策を講じられたこと、民間保育所における統合保育を実施されたこと、幼稚園における預かり保育、プレ保育を実現したことです。保育に関しては、年度途中の待機児童をなくすために引き続き充実を求めます。

 第3に、生活困窮者自立相談支援事業において、昨年度、新規相談件数437件、自立支援計画策定112件で、本事業の支援による就職も80人、生活保護にも60件つなぐことができました。生活不安や格差と貧困が広がる中で、生活困窮者等を支援する仕組みを発展されていることには評価をするものです。一方、相談支援員3人と就労支援員1名では、継続相談者を含めると年間500名前後の相談に乗り、支援を続けることには人員体制に不安があります。相談支援員の増員を求めます。

 第4に、不登校や問題行動等の未然防止や早期対応のため、スクールソーシャルワーカーを1名増員して4人体制にし、すべての中学校への配置と小学校への対応が実現したことです。また、かねてから要望をしてきました介助員を増員されたことで、障害を持つ子どもの学習権を保障し、教職員等の負担を一定軽減されたことは評価します。引き続き児童・生徒をめぐる様々な困難を解消するための支援体制を強化されるとともに、教職員の働き方改革のためにも定数改善による35人、30人学級実現に向けて国に対して要求されることを求めます。
 
 次に、次年度に向けて先ほど述べたこと以外に要望する主な案件についてです。

 一つに、「公文書管理条例」制定で、公文書が市民共有の知的資源であることを位置づけ、市民の知る権利の保障に寄与するものであること等を明記するとともに、行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程、事業の実績を検証することができるような文書の作成を義務付けることも必要です。このことによって、情報公開条例と表裏一体で市民の知る権利を保障することになります。

 二つに、職員の働き方改革に関して、一定の努力はされていますが、年間360時間を超える時間外労働をされている職員が103名おられるとことに対しては、正職員の増員も含めて早急に改善することを求めます。

 三つには、性的マイノリティの人たちの人権と生活保障のために、同性カップルの権利保障を進めるパートナーシップ制度を制定されることを求めます。

 四つには、国による幼稚教育・保育の無償化に伴う2号認定こども(3歳以上の保保育園児)に対する副食費実費徴収に関して、国に無償化を求めるとともに、市独自に支援することをもめます。

 以上、その他本会議、委員会で要望しましたことについて、是非次年度以降で実現されますことを求めまして、同決算の認定に同意できない立場からの討論とします。議員各位のご賛同をお願いします。

2019年9月議会 上原秀樹:代表質問

2019年9月議会 代表質問

2019.9.17
日本共産党議員団 上原秀樹

1.総務省「自治体戦略2040構想研究会」報告に対する市長の見解を問う

 総務省の設置する「自治体戦略2040構想研究会」から、昨年の4月に1次、7月に2次の報告が出され、すぐに第32次地方制度調査会への諮問に引き継がれました。この「構想研究会」の戦略目標は、「人口縮減時代の新たな社会像の構築、基本施策の開発、自治体行政の大胆な書き換え」であり、その中身は市町村行政のフルセット主義からの脱却、スマート自治体への転換、「圏域」単位での行政の推進です。

 急速に進む人口減少社会への対応、持続可能な地域・自治体づくりは、喫緊の課題であり検討が必要なことは言うまでもありません。問題はその報告、中身、進め方が正しいのかどうか、検討する必要があります。これに対しては様々な諸説がありますが、問題と思われる点を取り出し、市長にその見解をうかがいたいと思います。

 一つは、「2040年頃に迫り来る危機」と言っていますが、これらはすでに提起され、「地方創生」政策として伊丹市も含めて国も自治体も一定の対策を講じています。報告書はその努力や成果を考慮せず、「危機」ありきで今から自治体のあり方を大胆に「書き換える」先取り的な改革が必要と提起しています。福島県相馬市長は「地方創生にがんばろうとしている努力に水を差す以外何物でもない」「努力の成果も検証できないうちに2040年にはダメになるからという議論は適切か」と提起しています。

 二つには、「「迫り来る危機」を強調し、政府側の戦略・手法に沿った全国画一的な対応を上から押し付けようとしていることです。熊本県嘉島町長は「上からの押し付けではなく、選択可能な制度や仕組みを準備することが重要だ」と提起しています。

 三つには、スマート自治体への転換、自治体の執行体制のスリム化(半減化)です。報告書では、2040年ごろには現在の半数の職員でも業務に対応できるようにする」「AI・ロボティクスによる自動処理」ができるようにするとしていますが、自治体の事務・事業の性格、内容を踏まえた検証が必要です。安倍政権の狙いは、自治体・公務の民営化、外部化、産業化の推進であり、すでに様々な手立てが講じられ、各地で問題となっているところでもあります。

 四つには、人口減少・少子高齢化の問題についてです。日本の出生率低下は以前から指摘されてきました。政府は幼児教育・保育の無償化を打ち出しましたが、消費税増税とセットです。1993年1.66から2010年2.0に上げたフランスや1999年1.5から2010年1.98に上げたスェーデンのように、なぜ日本の場合は家族給付や出産・育児と就労支援の両立支援など、若い世代の生活実態に寄り添った措置を講じて、計画的、系統的に改善を図ってこなかったのか、このことが今日の「危機」を作り出しています。一方、各自治体では子どもの医療費無料化など様々な施策や住民参加の取り組みで、持続可能な自治体に向けて努力をしています。このことに目を向けず、国民の税金をアメリカいいなりで武器を爆買いする一方で少子化対策には十分な税金を使わず、規模のメリットやサービス提供の効率性をことさら強調し、小規模自治体の自治の機能、役割、権限を縮減し、再編を迫るのは本末転倒です。

 いずれにしても、この報告は今後の自治体のあり方をめぐって重大な問題を提起していると思います。市長はどうお考えでしょうか。見解をお聞きします。

2.財政問題について

 2018年度決算による各種基金残高を見ますと、財政調整基金は73億600万円で標準財政規模に対して17.8%、公債管理基金は20億5,700万円、公共施設等整備保全基金は50億6,100万円となっています。順調に、ほぼ計画通りに基金の積み立てをしてきたとされますが、市庁舎の建設費に加え市立伊丹病院の建て替えも重なり、行革プランの財政計画に新たな問題が生じることになりますが、このことに対する認識についてお伺いします。

3.2018年度予算審議で問題点として指摘した主な事業から

1)幼児教育施設の再編について

 2017年度から2018年度にかけて、公立幼稚園と保育所の統合再編が市民の間で大きな議論となりました。結果として修正された再編計画が可決されるとともに、この計画を策定するにあたって市民から「施策の進め方が拙速すぎる」「さらなる説明を求める」との請願が提出され、採択されました。このことを踏まえ、市長は、このことを真摯に受け止め、これら請願や常任委員会で可決された付帯決議について、その趣旨を尊重しつつ施策を進めるとされました。当初予算における市長のこの提案説明通りに進めてきたのかということです。付帯決議の主な内容に関してお聞きします。

 一つは、「市民への説明責任を果たすために、伊丹市幼児教育推進計画に固執することなく市長も含めた当局と保護者、地域住民等で十分協議すること」についてです。当局は昨年度、説明責任を果たすといって各小学校区では2回にわたって説明会を開催されました。しかし、協議という形式ではなく、当局が説得する会議になっていたのではないでしょうか。付帯決議での「推進計画に固執することなく」「十分協議すること」を市長は尊重されたのでしょうか。

 二つには、「公立幼稚園が閉園となる場合、跡地は教育、子育てのために活用すること」ですが、この点では跡地利用については教職員、保護者、地域住民との協議を十分行うことが要望されていました。十分協議されているのでしょうか。教育委員会があらかじめ跡地利用を決め、説得されることはないのでしょうか。

 三つには、「3歳児の希望者全員が幼稚園に入園できるようにすること」「特別に支援が必要な子どもは、全員が身近な幼児教育施設に入園できるようにする」ことです。見通しはどうでしょうか。

 四つには、「施行日は当該地域の関係者の声を聞くとともに、当該地域の保育ニーズまたは幼児教育ニーズを的確に把握したうえで決定すること」です。施行日は7月1日に決められました。関係者の声を聞き、保育・幼児教育のニーズを把握されて決められたのでしょうか。

2)教職員の働き方、教員の増員について

 党議員団は、当初予算への討論で、一昨年11月の調査によって月当たりの時間外勤務が教諭で45時間の厚生労働大臣告示を超えるとともに、管理職では「過労死ライン」といわれる月80時間以上を上回る実態が明らかになったことから、その改善を求めるとともに正確な勤務時間の把握、35人、30人学級の実現を国にも要求することなどを求めました。また12月議会では、日本共産党の提案を具体的に示す中で、答弁では、伊丹市における時間外勤務は、月当たり小学校で39時間、中学校で82時間、教頭も80時間を超えていること、このことに対して伊丹市として「学校における働き方改革基本方針」を策定し、様々な取り組みすることで、2020年までに月45時間以内の時間外労働をめざし、2020年までに現在の時間外労働時間を20%削減するとされました。小中学校におけるこの間の働き改革の成果はどうでしょうか。何よりも、子どもに向き合う時間を増やすことができるような改革となっているのでしょうか。お伺いします。

 党議員団は、教職員にとって子どもに向き合う時間を増やし、教員としての初心が生かされ、働き甲斐のある職場にするためには、学校における有効で具体的な改善を徹底して行うとともに、教職員の定数改善、教職員の増員が最も重要であるとして、このことを要求してきましたし、教育委員会も同様に国に求めています。しかし安倍政権は十分この声に応えていません。

 さらに、党議員団は小・中学校における非正規の教職員よりも正規の教職員を増員することも求めてきました。現状での正規の教員と非正規の教員の数はどうなっているのでしょうか。この5年間で見ると正規の教員の割合は増えたのでしょうか。お聞きします。

 また、働き方改革改善のためにも全国学力テスト、市独自の学力テストの廃止も求めてきました。毎年毎年同じような学習状況調査をして全国平均に一喜一憂、テストの問題に対しては平均点にも一喜一憂し、その出題傾向と対策が出されるということをされていますが、当たり前のことが書かれているようです。毎年しなければならないのか。数年に一度、抽出調査で十分ではありませんか。改めて見解を伺います。

4.市立伊丹病院と近畿中央病院の統合再編について

 この問題に関しては毎議会、過去5回の質問を行ってきました。先の6月議会では、①救急医療や高度急性期医療を担う病院の必要性は認めながら、病床数は別として二つの病院を残し、連携によって地域医療を充実させること、②2040年までは入院医療需要は増加すること、県の医療構想でも急性期病床数は現存させて、その後回復期等への転換の必要性に言及していることから、二つの病院の病床数約800床は減らすべきではないこと、③統合等の連携後の経営主体は地方独立行政法人とされる可能性があることから、議会の関与がなくなること等の問題点を指摘し、質問しました。しかし、近畿中央病院・公立学校共済組合との協議中であること、病床数は医療需要調査の結果によるものとして、明確な答弁はありませんでした。
 そこで今回お聞きすることは次の点です。

①この間、地域への説明会、シンポジウムを行ってこられましたが、それらを通して、当局は市民の要望をどう捉えたのでしょうか。

②医療需要調査の方法について6月議会でもお聞きをし、レセプトデータや両病院の診療報酬データを活用して患者数の分析を行うとの概略は答弁いただきましたが、将来の医療需要の予測はどう調査されるのでしょうか。調査方法を具体的にお示しください。

③6月議会では、地方独立法人化について、議会の関与がなくなることを指摘しました。すなわち、3年以上5年以内の中期目標に関しては市長が定めて議会の議決は必要ですが、中期計画は市長への許可、年度計画(予算)は市長への届け出、決算にあたるものは市長に提出するとともに議会には報告だけとなり、明らかに議会の関与は極端に減少することになるのではないでしょうか。

④10月には両病院との協議の中間報告をされるとお聞きしています。どこまで協議の内容と市の考えを明らかにするのでしょうか。
 以上のことに対する見解をうかがいます。

5.外国人労働者受け入れと自治体の役割、多文化共生政策について

 昨年12月に外国人労働者政策を大転換する出入国管理及び難民認定法改正が成立し、今年4月に施行されました。いわゆる特定技能制度を規定する同法の法案は、具体的な制度内容の大半が省令にゆだねられるとともに、現在の外国人労働者の労働基準法や最低賃金すら守られていない過酷な働かせ方に対する反省も改善策も不十分なまま、政府が資料として提出したデータの根本的な誤りや改ざんが指摘される中での強行でした。

 大きな問題を残して施行された法律ですが、いずれにしましても、海外からの労働者とその家族は全国的に増加する傾向にあり、現在でも、市内に約50カ国、約3,200人の外国人が居住され、この人たちに対する様々な支援が行われており、今後、より充実した取り組みが必要です。

 第5次総合計画の中の「多文化共生のまちづくりと国際交流」の中で、外国人市民の審議会委員への登用、多文化共生の教育、利用しやすい相談体制や情報提供、災害時等での情報提供等が盛り込まれています。そこで、今後多文化共生政策を充実していくうえで、次の点をお聞きします。

①市民・事業者(企業)・ボランティア団体などと協力して外国人市民に関わる施策などを体系化して推進していくために、改めて「多文化共生社会推進方針・計画」を策定する必要があるのではないでしょうか。「社会的包摂」の立場で、市民と一緒に方針・計画をつくることが、市民の理解と協力も増えることになります。

②その際、伊丹市の歴史的経過から在日コリアンが多いことを踏まえ、ここでも改めてその歴史的経過も明らかにして「内なる国際化」の方針を明記することが必要です。特に政治の上で韓国、北朝鮮との関係が複雑化されているもとで、市民との交流は大事です。

③今年度のことば蔵における多文化共生事業はどうだったか。また、今後伊丹マダンの位置づけをどうされるのでしょうか。
 以上、お伺いします。

6.情報公開条例と公文書管理のあり方について

 国において、森友学園や加計学園問題や陸上自衛隊南スーダンPKO派遣部隊の日報問題、裁量労働制データー、毎月勤労統計不正など、安倍政権のもとで、政権にとって都合の悪い文書の公開を拒否し、さらには公文書の違法な隠蔽、改ざん、破棄、ねつ造が行われてきました。国民に真実の情報を公開することなくして、民主主義は成り立ちません。

 情報公開制度は、何人からの請求にも、政府が保有するすべての情報を原則として開示する制度です。それは、国民の知る権利を保障すると同時に、政府に対してその諸活動について国民に説明する責任を課すものです。すでに情報公開法と公文書管理法が制定・施行され、公文書を「国民共有の知的資源」と位置付け、行政機関に「政策決定過程を記録に残すこと」を義務づけています。

 伊丹市における公文書管理はどうでしょうか。伊丹市は「伊丹市情報公開条例」において、市民の知る権利の尊重、公文書の公開を請求する権利の保障が明記され、第22条では「この条例の適正かつ円滑な運用に資するため、公文書を適正に管理する」とされています。伊丹市は「伊丹市公文書取扱規則」を定めておられますが、情報公開条例と連動した公文書の位置づけが不足しているのではないかと考えます。

 国における公文書管理法は、公文書を「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」と位置付けたうえで、「現在及び将来の国民に説明する責務」を果たすため、行政機関が「経緯を含めた意思決定に至る過程」を「合理的に跡付け」「検証する」ことができるよう文書を作成することを義務付けています。そこで次の点をお聞きします。

①伊丹市においても、国の公文書管理法を参考に、公文書の位置づけをきちんと明記し、市民の知る権利の実現の趣旨も併せて「公文書管理条例」を策定してはどうでしょうか。

②行政機関の職員が職務に関して作成・取得した文書、記録、データなどはすべて行政文書として位置づけられているでしょうか。もしそうでなかったら、その位置づけを行い、公文書として公開の対象にすること。

③公文書の保管期限が切れる際、破棄する文書を公開し、市民のチェックを受けるようにすること。

④行政機関に設置されている審議会、専門委員会、ワーキンググループ、今回の病院再編に関わる協議事項等はすべて議事録に記録し、市民がインターネット等で閲覧できるようにすること。

 以上、見解を伺います。

7.国民健康保険事業について

 国民健康保険は、加入世帯主の4割が年金生活者などの無職、3割が非正規労働者で、低所得者が多く加入する医療保険です。ところが、平均保険料は、4人世帯の場合、同じ年収のサラリーマンの健康保険料の2倍になります。

 全国知事会、全国市長会、全国町村会など地方団体は、加入者の所得が低い国保が、他の医療保険よりも保険料が高く、負担が限界になっていることを「国保の構造問題」だとし、これを解決するために、公費投入・国庫負担を増やして国保料(税)を引き下げることを国に要望し続けています。

 伊丹市の国保加入世帯も、所得のない者16.1%をはじめ、年所得150万未満の世帯が60.9%を占め、その世帯では滞納世帯の74.7%を占めるに至っています。国保税は4人世帯、年収360万円、これは保育の無償化に伴う副食費免除世帯に重なりますが、その世帯で年間約44万円の課税となり、とても払いきれる金額ではありません。 日本共産党は、さらに1兆円の公費投入増で国保料(税)を協会けんぽの保険料並みに抜本的に引き下げ、国保制度を立て直す改革を提案しています。

 そこで次の点をお聞きします。

①国・県へ、公費投入・国庫負担を増やして国保料(税)を引き下げることを要望されているのでしょうか。要望されながらも国が実現できない理由はどこにあると考えているのでしょうか。国が県単位化に移行する際、3400億円を公費投入されましたが、この金額は自治体が法定外繰り入れを行って高すぎる国保料(税)を抑えるためのもので、この金額を公費投入しても、高すぎる国保料(税)は下がりません。

②応能割保険料に、多子・母子・障がい者などの独自の減免制度を、応益割保険料に子どもの均等割り保険料軽減を行うことを求めるものです。

③保険料を納付することによって生活保護基準以下になる場合の軽減制度を求めます。

 以上、見解を伺います。

8.介護保険事業について

 2018年度は、第7期介護保険事業計画が始まった年であり、介護保険料の引き上げに加えこれまでの訪問型基準緩和型訪問サービスに加えて基準緩和型通所サービスを導入し、さらに所得が一定額を超える高齢者の利用料負担を2~3割に引き上げてきました。高齢者世帯においては年金の金額が引き下げられ、その上に介護の負担も増やされれば、生活費が圧迫され、受けたい介護サービスも受けづらくなってしまいます。

 厚労省の見通しによれば、給付削減の改悪がこれだけ繰り返されるもとでも、現在、全国平均で月5,500円である65歳以上の介護保険料は、2025年には月8,100円にまで引き上がります。保険料・利用料の高騰を抑えながら、制度の充実や基盤の拡充を図り、本当に持続可能な制度とするには、公費負担の割合を大幅に増やすしかありません。

 日本共産党は、介護保険の国庫負担割合をただちに10%引き上げ、将来的には、国庫負担50%(公費負担75%)に引き上げることを提案しています。

 そこで次の点をお聞きします。

①基準緩和型サービスの実態(生活援助ヘルパー等)についてです。決算報告書によりますと、要支援1,2の人は18年度決算では2,771人、要介護認定者に占める割合は30%となっています。この人たちへの介護サービスが介護保険給付から外され、介護予防・日常生活支援総合事業へと移行されました。このことによって全体として介護報酬(主に人件費ですが)はどのくらい引き下がったのでしょうか。また、実態として生活援助ヘルパーが足らなくて通常のヘルパーを派遣されているところが多いと聞いていますが、そのことによる介護報酬引き下げで介護事業所の経営が圧迫されているとお聞きします。その実態をどう認識されているのでしょうか。

② 高齢者のサービス利用をはばむハードルとなっているのが自己負担の重さです。ところが、安倍政権は、高齢者の利用料負担を2~3割に引き上げるなど、利用者負担増の改悪を連打してきました。
 これらの改悪を撤回し、利用料の軽減・免除をすすめることが求められています。住民税非課税世帯など低所得者の利用料を免除する国の制度をつくり、経済的な理由で介護を受けられない人をなくすこと。施設の食費・居住費負担の軽減をすすめ、自己負担から保険給付へと戻していくことが必要です。
 また、高齢者の3人に2人は住民税非課税であり、65歳以上の介護保険料(第1号保険料)の負担が生活圧迫の大きな要因となっています。
高齢者本人や家族の貧困が深刻化するなか、国に対してこれら利用料・保険料の軽減措置を求めるとともに、低所得者に対して利用料・保険料が軽減・免除となるよう、市独自の利用料軽減制度をつくることを求めます。
 以上に対する見解を伺います。

9.加齢性難聴者への支援について

 聴力が規定以下で身体障がい者の認定を受けた場合、障害者総合支援法によって補聴器購入時に補助を受けることができます。ただし、認定される規定聴力は高度難聴レベルなので、軽度・中度の難聴では障がい者と認定されません。児童の場合は中程度の難聴であっても、市町村が実施主体となる補聴器購入時の補助制度があります。

 高齢者の加齢による難聴はほとんどの場合、規定聴力に該当せず、法による補助の対象外となりますが、近年、高齢者人口の増加や生活状態の悪化の中で、購入時の補助を実施する自治体も生まれています。

 高齢者は、70歳代の男性の23.7%、女性では10.6%、80歳代では男性36.5%、女性は28.8%の人が難聴者となっているといわれています。難聴になると家族や友人との会話が少なくなり、会合出席や外出の機会が減り、コミュニケーション障害がおこるとされています。さらに、認知機能低下が、正常聴力の人より32~41%の悪化がみられています。現在14.4%しか補聴器をつけていないとの推計もあり、理由の一つが補聴器の価格です。補聴器は3万円くらいから30万円以上のものがあり、平均で15万円と、「価格が高すぎる」との声が多くあります。そこでお聞きします。

①市内における加齢性難聴者の実態を当局はどう把握されているでしょうか。
②検診項目への追加による初期段階からの対応が必要と考えます。
③伊丹市として、補聴器購入助成制度創設を求めます。
 以上、見解を伺います。

10.若者の力をまちづくりに生かすために

 少子高齢化の進行、人口の減少が進む中で、自治会活動等地域の課題解決に困難な側面が生じてきています。その中で、次世代を担う若者が、まちづくりにおいて自らの力を発揮する姿も出てきています。伊丹市においても様々なイベント・行事に企画から携わって力を発揮されています。

 一方、18歳からの選挙権が始まり、高校等における主権者教育も様々な取り組みがされてくるようになりました。しかし、若者全体としての投票率は低い水準で推移しています。

 このような状況で、全国では「若者会議」「若者議会」などという名称で、主権者としての若者の参加を基盤に、若者の視点からまちの現状や将来について議論や提案を行い、時には実践も行うとともに、まちのあり方に決定権も与えるという取り組みが出ています。愛知県の新城市では2015年に若者条例・若者議会条例が制定されています。「若者議会」は、市長の諮問機関としておおむね16歳から29歳の委員20人以内で組織され、任期は1年(再選可能)という形で組織され、そこで提案された施策には年間1000万円程度の予算がつけられるというものです。その中で、教育ブランディング事業が生まれ、小中学生に、若者議会から主権者教育を働きかけるということにも波及しています。そのほかの自治体では自治体のそれまでの取り組みに合わせて創意工夫がされているようです。そこで次の点をお聞きします。

①伊丹市において、「若者会議」若しくは「若者議会」を設立し、若者の提言を市政に反映する仕組みをつくったらどうでしょうか。権利主体として自分が活動する社会に参加し、自分たちが望むまちのあり方を意見表明し、決定に影響を及ぼすしくみです。この取り組みは小中学生の主権者教育にも結び付く可能性もあります。
 見解を伺います。

2019年6月議会 上原秀樹:議案質疑 請負契約

2019年6月議会 議案質疑

2019.6.25 
日本共産党議員団 上原秀樹

議案第71号から75号 請負契約を締結することに対する質疑

 議長の発言の許可を得ましたので、ただいま上程となりました議案第71号から75号まで、請負契約を締結する5議案に対する質疑を行います。

 議案第71号は伊丹市立労働福祉会館大規模改造工事を株式会社林建設と、72号は伊丹商工プラザ大規模改修工事を株式会社染の川組と、73号は伊丹市立笹原小学校大規模改造(第2期)工事を株式会社浜田組と、74号は伊丹市立西中学校大規模改造(第2期)工事を株式会社染の川組と、75号は伊丹市立こばと保育所移転整備工事(建築工事)を株式会社染の川組と、それぞれ請負契約を締結しようとするものです。

 議案第71号は入札参加企業が5社で、辞退が3社、結果として2社による競争によって97.5%の落札率で落札、もう1社は99%の金額の入札です。72号は入札参加企業が6社で5社が辞退、結果として1社のみの入札で90%の落札率で落札。73号は入札企参加企業が6社で4社が辞退し、結果として2社による競争となり、86.6%の落札率で落札、他の1社は100%の金額の入札でした。74号は入札参加企業が5社で4社が辞退し、残る1社のみの入札で100%の落札率で落札。75号は入札参加企業が6社で4社が辞退し、結果として2社の競争となり、86.5%の落札率で落札、他の1社は95.8%の金額の入札でした。

 今回の請負契約の議案の特徴は、入札参加企業が極めて少ないことと同時に辞退する企業が多いこと、さらに入札の金額が高いことです。公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律における「適正化の基本となるべき事項」には、「公正な競争が促進されること」とされていますが、一定数以上の企業の参加により公正で適正な競争入札が確保できるものと考え、次の点をお聞きします。

①それぞれの議案ごとに、入札参加企業の対象となる企業数は何社だったのか。
②公正・適正な競争性が確保されるためには何社くらいの参加が必要と考えるか。
③入札参加企業が少ないこと及び辞退する企業が多い背景には、どんな事情があると考えられるのか。
④入札の金額が予定価格そのものか、もしくは予定価格に極めて近い金額となっていることについて。普通、入札の金額が予定価格に近い場合は落札する確率は極めて低くなるものですが、なぜこのような事態になるのか、その背景にどんな事情があると考えられるのか。

 以上に対する答弁をお願いし、1回目の発言を終わります。

(2回目)

〇答弁をまとめると、企業は重複しますが、5議案すべて合計すると入札参加対象企業は163社でそのうち市内企業が38社(23.3%)、市内企業のうち入札参加企業は25社で、うち17社の約7割が辞退されている。市外企業はすべて辞退。
また、公正・適正な競争性が確保されるためには、応札可能業者を20社以上に設定されているが、結果として5社から6社の参加にとどまっている。

〇これらの結果は、入札の結果に問題があるというわけではないが、建設業者が発注者の期待通りにはいかない事態にあるということを示している。その背景には、工事の発注量の増加したことに伴う技能労働者不足、下請け企業や協力企業の不足があると答弁。

・ここには、10数年に及ぶ若年者の建設業への入職回避に起因があるとされ、主な要因は2013年に大幅な労務単価の引き上げが行われたが、依然として技能労働者の雇用を重曹下請けの小零細業者が担い、その業者自身の経営が疲弊し、雇用すら維持できない状況に陥っていることがあげられている。

・若年者の入職促進には、標準的な生活水準を維持できる賃金への大幅引き上げ、生涯を託せる安定した雇用、ものづくりに喜びを感じることができる技能育成・教育システムづくりが必要であるともいわれている。

・全国的に入札不調や辞退企業の続出等の状況が続く中で、公共工事の品質確保の促進に関する法律が2014年改正された。その議論の中で、地域建設業の疲弊、下請け業者へのしわ寄せ、労働者の就労環境の悪化を品質確保の立場から改善すべく発注者の責務を明確にした。今回の入札結果を踏まえ、発注者の責務が十分果たされているのかどうか判断するため、この結果の背景に技能労働者不足、下請け企業や協力企業の不足があると答弁されたことを踏まえ、この法律の第7条「発注者の責務」からいくつかお聞きしたい。

①第1項では、品質確保の担い手の中長期的な育成及び確保に配慮するとされ、第1号で、そのための適正な利潤を確保することができるように予定価格を適正に定めるとされている。今回の入札では比較的高い金額で入札される企業が多いことから、東京オリンピックの影響も含め、労務単価や資材等の取引価格の変動に的確に対応できているのかどうか、見解をお聞きする。

②第1項第3号では、その入札金額によっては公共工事の適正な施行が見込まれない契約となる恐れがあると認められる場合の基準または最低制限価格の設定の必要な措置を講ずるとされている。伊丹市の場合の最低制限価格の設定は、2017年4月に改訂され、現場管理費の割合を0.8から0.9に、一般管理費の割合を0.3から0.55にするとともに、最低制限価格の予定価格比率の上限を10分の8.7から10分の9に変更された。この点は一定の評価はできる。一方、国土交通省は今年の3月、地方自治体にダンピング対策の徹底を促すため、低入札価格調査基準等を「70-90%」を「75-92%」に引き上げ、これを踏まえて最低制限価格の適切な運用を地方自治体に要請している。現在伊丹市の場合、「70-90%」だが、今回の入札までにはその見直しはされていない。最低制限価格の金額及び算定方法を見直す必要性をどう考えるのかお聞きする。

③次に、先ほどの二つの質問にも関係するが、予定価格や最低制限価格の算定方法を自治体が定める場合、国による地方自治体の公共工事における交付税単価および補助金単価は、実情に合った適正な単価になっているのかどうか、お聞きする。

④第1項第4号では、計画的に発注するとともに、適切な工期を設定するとしている。伊丹市の場合、年度中に予定される公共工事を、工期も含めて公表されていることから、業者にとっては公共工事の全体像は明確になっていると思われる。その工期を定めるにはどのような方法で決めるのか、また今回の議案では、学校の大規模改造工事を除けば、契約金額が1億5千万円から10億8千万円までと工事の規模にかなりの開きがあるが、同じ9か月の工期に設定されている。労働福祉会館の大規模改造工事にはより多くの下請け業者や職人が集中して必要になる。下請け業者や協力業者が不足しているのではないかとの見方をされている中で、9か月間の工期設定は適切であったのかどうか、この設定によって入札に参加する企業数に影響はなかったのかどうか、お聞きする。一方、今回の契約案件5議案のうち、3議案において同じ業者が落札されており、しかも入札価格が予定価格で落札されている議案もあることから、設定された工期に不安の残るところだが、この点でも見解をお聞きする。

 以上で質疑を終わる。

2019年3月議会 服部よしひろ:消費税増税を含む予算案条例案に反対

 議案第21号 平成31年度伊丹市病院事業会計予算、並びに議案22号 平成31年度水道事業会計予算、議案第23号 平成31年度工業用水道事業会計予算、議案第24号 平成31年度下水道事業会計予算、議案第46号 伊丹市病院事業使用料及び手数料条例の一部を改正する条例の制定、議案第47号 水道事業給水条例等の一部を改正する条例の制定への反対討論

2019年3月25日
日本共産党議員団 服部よしひろ

 議長の発言許可を得ましたので、私は、日本共産党議員団を代表して「議案第21号  平成31年度伊丹市病院事業会計予算、並びに議案22号 平成31年度水道事業会計予算、議案第23号 平成31年度工業用水道事業会計予算、議案第24号 平成31年度下水道事業会計予算、議案第46号 伊丹市病院事業使用料及び手数料条例の一部を改正する条例の制定、議案第47号 水道事業給水条例等の一部を改正する条例の制定」への反対討論を行います。

 ただいま挙げました各会計予算案及び条例案はすべて、安倍政権が今年10月から消費税率を現行8%から10%に引き上げることを前提に、作成されています。

 消費税10%への増税に関しては、国民の暮らしにおいて、年金では実質年金額の引き下げ、毎月勤労統計調査の不正・偽装で昨年の実質賃金が下がっていたことが明らかになったこと、8%への増税以来5年間で実質家計支出が25万円落ち込んでいることなどでますます悪化をたどるとともに、景気の指向も低下していることから、増税する根拠はなくなりました。消費税増税によって、さらに国民の暮らしが破壊されるとともに日本経済への影響も計り知れません。日本共産党は、この立場から今年10月からの消費税10%増税に反対し、野党と国民の共闘で増税をストップするために奮闘しています。

 したがって、このような消費税増税を含む予算案、および条例改正案に賛成することはできません。

 議員各位のご賛同をお願いします。

2018年12月議会 上原秀樹:議案質疑 指定管理者の指定

2018年12月議会 議案質疑

2018年12月11日
日本共産党伊丹議員団 上原秀樹

議案第121号、125号、131号、134号、135号、138号、第136号、141号

1.議案第121号、125号、131号134号、135号、138号、について

 これらは、伊丹市営斎場、伊丹市立サンシティホール、伊丹市公営市場、市営住宅等、中心市街地駐車場及び伊丹市立文化会館駐車場、伊丹市緑ケ丘体育館・緑ケ丘武道館等、のそれぞれの指定管理者の指定において公募とされた施設の指定管理者を指定する議案。

(1)指定管理者募集要項における「指定申請の資格」の「欠格事由」において、議員及び市長、副市長を地方自治法の規定する法人等の役員等であることを規定することについて

 この問題では5年前の指定管理者の指定の議案でも質疑をした。

 地方自治法第92条の2において、議会の議員の請負禁止の規定が定められている。すなわち地方公共団体に対し、請負をし、もしくは当該地方公共団体において経費を負担する事業につき、その団体の長たることはできない旨の規定である。そこで、伊丹市としては、指定管理者として公の施設を管理運営することを請負とみなすか否かについてどのような見解をお持ちなのかとの質疑に対して、指定管理者制度は、指定管理者の指定は契約ではなく、指定管理者が公の施設を管理する権限自体は、地方自治法第244条の2第3項に基づく指定という行政処分によって生じるものであり、地方公共団体と指定管理者とは契約関係にあるものではないことから、同法92条の2の兼業禁止規定は適用されないものと考えているとされながらも、「他市の先進事例等を研究してまいりたいというふうに考えております」と答弁された。どんな研究をされて今回の結論に至ったのかお聞きする。

(2)選定委員会の外部委員の選定の考え方

 公募された指定管理者の選定にあたっては、客観的で公平に、しかも専門的に行わなければならない。同時に利用者の声が反映される仕組みも必要ではないか。この点では5年前の答弁で、「施設の設置目的を生かし、より一層の利用者本位となる施設運営としていくために、選考会における利用者の意見の反映の仕組みについて検討してまいりたいと考えております」とされたが、どう検討されて今回の選考委員会に反映されているのか。

(3)選考にあたっての公平性と透明性の確保について

 指定管理者の指定の選考に当たっては、透明性が必要であり、その透明性を確保するためには、選考委員会を原則として公開することが重要と考える。阪神間の自治体では原則公開と非公開に分かれている。指定管理者の指定という行政処分には議会の議決が必要であり、議会としては議決のための判断材料を得るためも、市民に対する説明責任ということからも重要。

 阪神間の自治体で原則公開としているところも、法人等の知的財産に関する情報等にかかる部分があるときには、審議会に諮って非公開とすることも考えられている。現に伊丹市における審議会も同様の措置がとられている。前回答弁されたような原則公開すると選定委員会が混乱するという危惧を持つ必要はない。

 今回の選考委員会においてすべて非公開とされたのはなぜかお聞きする。

(4)1団体しか応募がない場合の最低点数(審査時の配点合計点数に対する最低の点数割合)は定めているのか。また、その最低割合は施設ごとに変わるのか。仮に変わるとすればその理由についてお聞きする。

(5)市営住宅の管理に関しては前回初めて指定管理者による管理となったが何がどう変わったのか。

2.議案第136号、141号について

 伊丹市立図書館の南分館と神津分館の指定管理者の指定を行うことについて伺う。

(1)図書館分館を指定管理者が管理する意義は何か。

 この指定管理者の指定は、図書館条例第19条において、「教育委員会は,地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者(以下「指定管理者」という。)に分館の管理を行わせる」との規定に基づいて、南分館は名称は変わりましたが、引き続き「公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団」に、神津分館も引き続き「特定非営利活動法人わくわくステーション神津」に分館の管理を行わせようとするもの。

 一方、図書館法が憲法、教育基本法、社会教育法の精神に基づいて法制化されており、公立図書館の目的は、国民の教育と文化の発展に寄与するものであることから、党議員団は、図書館は分館も含めて教育委員会が直接管理運営すべきと考え、一貫してこの主張をしてきた。今までの答弁では、図書館分館が設置されている生涯学習センター等との共同によって図書館が果たす役割を効果的に達成できると。しかし、分館を教育委員会が直接管理してセンター等と共同して事業を進めることに比べて、図書館南分館と神津分館を引き続き指定管理者に管理させることのほうが、どういう点で市民の教育と文化の発展に寄与するものと考えておられるのか。その意義は何かお聞きする。

(2)専門職である司書の研修機会の確保、後継者の育成について

 図書館分館においても、国民の教育と文化の発展に寄与するその事業において、専門職である図書館司書の役割は大きい。指定管理者の期限はそれぞれ5年に限られるが、司書の研修機会をどう確保し、後継者の育成を行われているのかお聞きする。

議案第139号 伊丹市立ローラースケート場の指定管理者の指定に対する質疑

 本議案は、伊丹市立ローラースケート場の指定管理者を、議員である吉井健二氏が会長を務める「伊丹市ローラースケート協会」に指定しようとするもの。
 ここでは、先ほどの議案第139号以外の公募とされた指定管理者の指定に関する議案質疑で、質疑を行ったもの以外について質疑をする。

(1)の「指定申請の資格」における「欠格事由」に議員を規定しなかった件については、議論が重複するためここでは質疑はしない。しかし、議員が代表を務める団体が指定管理者に応募することは法令に違反するものではないが、公平性の観点から違和感を持たざるを得ない。
 
(2)選定委員会の外部委員の選定に関して、2名が外部委員となっているがその選定理由についてお聞きする。

(3)選考にあたっての公平性と透明性について
  伊丹市立ローラースケート場の指定管理の選定委員会も同様に非公開。「申請書概要」は議案参考資料として配布されていると思われるが、第3回選定委員会におけるプレゼンテーション面接審査では、だれがどのようなプレゼンテーションを行ったのか、公開可能な範囲で教えていただきたい。

(4)最低点数に関しては、先ほどの答弁で、ほとんどの施設で決められているものの、1団体のみの応募となった場合には選定委員会にて協議すると。本件に関しては、審査時の配転合計が1,200点に対して、指定管理者の審査結果の配点数が602点と、合計に対して50.17%しかない。これをどう受け止めたらいいのか。さらに、「施設の管理費用の縮減が図られるか」という選定基準では、配点数240点に対して88点、36.67%の得点しかない。にもかかわらず、選定理由で「維持管理費を必要最低限に抑え、全体経費の節減が図られていること」と書かれている。これもどう受け止めていいのかわからない。併せてお聞きする。

1.139号以外(2回目)

(1)指定管理者募集要項における「指定申請の資格」の「欠格事由」

 答弁では改めて総務省自治行政局行政課長からの途方自治法に関する解釈について「お知らせ」が出されたとのこと。すなわち、特段の事情がある場合を除き、地方公共団体と営利的な取引関係に立つものではないことから、地方自治法第92条の2の請負に該当するものではないということ。改めて出されなくても、同様の解釈はすでに出されていたことで、全国の自治体からの問い合わせがあることの表れであろう。

 2003年(平成15年)に総務省が出している想定問答でも、議員等が経営する会社も指定管理者になることは排除されないが、指定管理者の選定は公正になされなければならないことから、条例で議員等が指定管理者になることはできないとすることは可能とされている。今回の質疑は条例に対する質疑ではないが、「欠格事由」に規定することも当然可能。その理由はあくまでも選定の公平性の確保にあるというのが総務省の見解。

 しかし一方、今回の議案の中で指定管理者募集要項における「指定申請の資格」の「欠格事由」に議員、市長、副市長が規定されている施設がある。総務省の言うように、公平性の確保から議員等を指定管理者の指定から除くならば、伊丹市の対応には整合性がないと考えるが、見解をうかがう。

(5)市営住宅の管理に関して

 指定管理者による管理となってどう変わったかの質問に、3点にわたって答弁された。
 一方、公営住宅法の目的規定では、「健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を
整備し、これを住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸し、又は転貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とする」と明記している。いうまでもなく、市営住宅入居者は低所得者、高齢者等行政上支援が必要な人が入居されている。だからこそ一時期、市営住宅の担当部署が福祉部門にあった。答弁にあったような素早い修繕等の利点があるとはいえ、部署は変更になったが、現在でも生活保護や介護等の福祉的対応や滞納への対応など個人情報保護の観点からも行政がかかわらなければならない対応は多い。

 このような状況から、今年3月に国土交通省は「公営住宅管理標準条例(案)」を改定した。その一つが家賃の減免または徴収猶予の説明中に民生部局との十分な連携を追記したこと。滞納相談等の時には、その人の収入状況やその他の事情を把握することになるもので、個人情報保護の観点からも、他の福祉施策につなげていくことにもなる可能性があることからも指定管理者の対応では問題があるのではないか。先ほどの答弁で、市と指定管理者が一緒に滞納世帯を訪問されている旨が述べられ、今回も前回と同じ指定管理者を指定されようとしているが、「公営住宅管理標準条例」の改正に見合った運用ができるのかどうか。改めてお聞きする。

2.議案第136号、141号について(図書館分館)の2回目

 図書館分館の指定管理に関しては、大変丁寧な答弁をいただいた。本館に分館ごとの担当を配置して随時の相談や研修を行っておられる。直営にしたほうがよりすっきりした運営ができるという印象を持った。

 詳細は委員会で審議を。

議案第139号 伊丹市立ローラースケート場の指定管理の指定について(2回目)

(3)選考にあたっての公平性と透明性について

 議会で議決して初めて指定管理者を指定するという行政処分がなされる。議案第139号に関しては、より選考にあたっての公平性が問われるのではないかという立場で、プレゼンテーションの内容を、公開できる範囲内でお聞きしたのだが、明確にならなかった。

(4)審査結果の得点に関して

 得点が1200点の満点の中602点。得点が5割を下回るようだったら協議の予定だったが、2点上回った。しかも、プレゼンテーションをした結果、1次審査の点数を補正した。その補正がプラスされたのか、マイナスとなったのか。

 管理費用の縮減に関しては、今回から利用料金制度が導入されたことから、指定管理の応募者が収入の見込みを低く抑えたと。収入を低く抑えると、指定管理委託料は高くなる。しかし今までの実績で適切に運営してきたことから指定管理者として決定したと。

 改めて2回目の質疑はしないが、審査の公平性に問題はなかったのか、委員会での審議にゆだねたい。

2018年3月議会 一般会計等予算審査特別委員会討論

議案第41号 伊丹市職員退職手当支給条例の一部を改正する条例の制定に対する反対討論

議案第15号 平成30年度伊丹市一般会計予算に対する賛成討論

2018年3月 日本共産党議員団

 議長の発言許可を頂きましたので、私は日本共産党議員団を代表して、議案第41号 伊丹市職員退職手当支給条例の一部を改正する条例の制定に対する反対討論及び、議案第15号 平成30年伊丹市一般会計予算に対して賛成の立場から討論を行います。

 まず、議案第41号に対してです。

 本条例は、2018年4月1日以降に退職する本市職員の退職手当を、現行の100分の87から100分の83.7に引き下げ、平均78万1千円の引き下げを行おうとするものです。退職手当は、人事院の見解にもある通り、退職後の生活を支える重要なものであり、職員は現行の退職手当の支給を見込んで生活設計を立てています。すでに2013年の条例改正で400万円の引き下げを行い、その上に今回、一方的な減額を行うことは職員の生涯設計に大きな影響を及ぼすものです。

 今回の見直しの根拠とされたのが、法的に民間準拠とは定められていない退職手当に関して、人事院が政府の求めに応じて行った民間との比較調査です。それは法的な権限を持った勧告ではなく、単なる意見にすぎません。しかし、退職手当は、最高裁判例でも賃金とされ、賃金の後払い的性格を有しているもので、労働条件性を有しているものです。その労働条件としての退職金を単なる意見によって、政治主導で決めることは公務労働者に対する人権侵害と言っても過言ではありません。

 さらに問題なのは、雇用保険による退職給付適用がないという公務の特殊性を無視した比較調査方法です。官民比較調査は、公務員にはないが民間には支給される雇用保険による退職給付をカウントせず、退職手当だけで比較して、78万1千円公務員が上回るというものです。しかも、厳しい再就職規制と退職後も科せられる守秘義務など、公務の特殊性を踏まえた官民比較にはなっていないこの調査は不当と言わざるを得ません。

 今回の条例改正は、その国家公務員法改正に準じて行おうとするもので、認めるわけにはいきません。よって本条例改正に反対するものです。

 次に、議案第15号に対してです。

 来年度の伊丹市民をめぐる情勢は、市税の審議で明らかになった通り、個人市民税では、給与収入は前年度対比で0.34%の増、年金収入は0.1%の減、事業収入はプラスマイナス0%と予測され、消費者物価指数が0.5%増となることで、市民の実質の収入はマイナスとなる見込みです。一方、中小法人の業績は、欠損法人が約300社減少することが見込まれ、一定のプラスとなっています。いずれにしましても、アベノミクスによって市民の暮らしが向上したわけではなく、逆に実質的な収入が減少することや固定資産税、介護保険料等の社会保険料の負担が増大することで、暮らしは大変になっていくというのが来年度の状況です。

 市長には、来年度、このことを踏まえた市民の暮らしを守る施策が求められています。この立場から、来年度予算に関して、本会議、委員会で指摘した点について述べます。

 初めに、問題点として指摘した点に対する見解です。

 第1に、幼児教育の無償化と公立幼稚園、保育所の統廃合等の幼児教育推進計画に関する議案に関して、1月臨時議会で市長提案の議案を修正して可決したことについてです。市長は施政方針の中で、市民から「施策の進め方が拙速すぎる」という意見が寄せられるとともに「更なる説明の機会を求める」という請願が可決されたことなどを真摯に受け止め、請願や常任委員会での付帯決議を尊重して施策を進めていくとされました。具体的にどのような形で説明が行われ、保護者や地域住民との話し合いが行われるのか未定とのことですが、付帯決議のとおり推進計画にこだわらず、熟議をもって真摯に話し合いがされることを求め、市民参加による見直しがされることを期待するものです。

 第2に、中央公民館の機能移転についてです。

 党議員団は、社会教育の中心的施設である公民館は他の施設に機能移転するのではなく、現地での建て替えを主張してきました。利用団体からも建て替えを求める要望書名が集められ、市長と教育長に提出されるなどの運動もされてきました。しかし、利用団体との話し合いの中でも、先ほどの答弁でも、貸室の使用料での配慮や公民館としての活動が従来通り行われること、教育委員会直営で運営がされることなどが確認できました。しかし、労働福祉会館の一定の貸室の増がされても、明らかに二つの施設における貸室の合計数は減少することとなり、一定の混乱が生じることは避けられません。市民の生涯にわたる教育権を保障し、学習活動を支援する施設としての役割を十分果たすことができるよう市民参加による運営を要望するものです。

 第3に、都市計画道路山田伊丹線についてです。

 この問題でも党議員団は延伸に反対の立場をとってきました。しかし、周辺住民が立ち退きやそれに伴う補償の問題に直面する中で、関係自治会や補償の対象となる当事者の間で、賛否両論の意見が出てきています。このことから昨年12月議会での予備設計委託料と、常任委員会における地元住民への十分な説明と権利者への丁寧な相談と納得を得ることを求める旨の付帯決議に賛成しました。改めてこの付帯決議の立場を尊重して、拙速なやり方ではなく、周辺住民や権利者が納得できるように慎重な対応を求めておきます。

 第4に、政府が進めている生活保護の生活扶助引き下げに伴う就学援助費の所得基準への影響について質したところ、現在の所得基準は変更しないとの考えが示されました。引き続きこの立場を堅持されるととともに、更なる充実を求めるものです。

 第5に、国において改訂された幼稚園教育要領等の問題点とともに伊丹市が作成される教育ビジョンへの反映について質しました。

 今回の幼稚園教育要領等の特徴は、幼児教育が改めて「学校教育の始まり」として位置づけられ、「接続の強化」として三つの資質・能力と幼児教育の終わりまで育ってほしい10の柱が打ち出されました。その問題は、あまりにも高いハードルを設定することで、幼児が遊び、生活が充実し発展することを援助するという幼児期にふさわしい教育がゆがめられるのでないかということです。教育委員会として、この内容の教育ビジョンへの反映としては、小学校への接続は小学校教育の先取りではないこと、遊びや生活などの実体験を通すことによるものであること、三つの資質・能力や10の柱は到達目標ではなくすべての幼児が同じように育つものではないことなどの見解が示されました。この立場を堅持されるように求めるものです。

 次に、来年度予算で評価する主な点について述べます。

 第1に、子どもの医療費助成が拡大されたことです。党議員団は中学卒業までの医療費の無料化を主張してきていますが、一定の改善がされたことは評価します。引き続き高校卒業までの拡大等更なる充実を求めます。

 第2に、手話が言語であるという認識に基づき、手話への理解の促進及びその普及並びに地域において手話を使用しやすい環境の構築に関する基本理念をさだめた手話言語条例を制定され、啓発事業を新設されたことです。

 第3に、保育所の待機児童解消に努められ、4月1日の待機児童ゼロのめどが立ち、さらに180名の定員増を図るための予算措置がされたこと、民間保育所における保育士確保のための新たな施策を講じられること、民間保育所における統合保育を実施されようとしていること、幼稚園における預かり保育、プレ保育が一部で実現することです。保育に関しては、年度途中の待機児童をなくすために引き続き充実を求めます。

 第4に、重度の障がい等により外出が困難な障がい児に対する居宅訪問による発達支援サービスを創設されることです。

 第5に、不登校や問題行動等の未然防止や早期対応のため、スクールソーシャルワーカーを1名増員して4人体制にし、すべての中学校への配置と小学校への対応が実現することです。また、かねてから要望をしてきました介助員を増員されることで、障害を持つ子どもの学習権を保障し、教職員等の負担を軽減されることは評価します。

 第6に、引き続き空き店舗出店促進事業や商店街活性化事業補助が行われること。また、農業の分野では生産緑地の指定要件の300㎡への緩和と農業者への支援を行うことによって、伊丹における都市農業の発展に寄与されることです。

 次に、来年度以降に向けた要望についてです。

 第1に、住生活基本計画が策定されようとしていますが、その中での市営住宅の建て替えに関して10年間は原則として建て替えはしないとされている問題です。

 来年度予算で旧耐震住宅の中でも比較的新しい住宅に限って耐震診断がされます。しかし、最も古い住宅は診断もされず放置されたままとなります。住み替えを進めるといわれていますが、民間住宅の借り上げは予定通り進まず、数年間にもわたって耐震性の低い住宅でしかもエレベーターもない住環境の悪い住宅に住み続けることになりかねません。改めて公営住宅法の立場に立ち返り、市営住宅の建て替えを求めるものです。

 第2に、職員と教員の働き方改革についてです。

 職員に関しては、昨年に比べて時間外勤務は減少するとされていますが、今年度も年間700時間を超える時間外勤務をされる方がおられるとおり、十分改革できているわけではありません。

 教員に関しては、昨年11月の実態調査で、月当たりの時間外勤務が、教諭で45時間の厚生労働大臣告示を超えるとともに、管理職では「過労死ライン」と言われる月80時間以上を上回る実態が明らかとなっています。一定の改善がされているといわれますが、この調査結果を踏まえて早急に改善する必要があります。職員も教員も改めて正確な勤務時間を掌握するとともに、教員に関しては早期に35人学級、30人学級の実現等による教員の数を増やすことが急務となっています。国に対する要望を強められるとともに、伊丹市でできる限りの勤務時間軽減策を求めます。

 第3に、新庁舎建設に関しては、今までの議論を経て基本計画策定には賛成をしてきました。

 しかし、現在の試算による工事費が約135億円と見積もられたことに対して、市民から驚きの声が寄せられています。来年度基本設計が行われる中で、市民フォーラムやパブリックコメント等により改めて市民の意見を聞く機会がありますが、概算工事費の検討のなかでの経費縮小の是非も含めて市民に対して丁寧な説明と理解を得る努力が必要となります。特に、幼稚園・保育所の統廃合の議論と重なることもあることから、より慎重な対応を求めておきます。

 第4に、現在の女性・児童センターへの南部こども園建設に関して、この施設を利用されてきた個人・団体の活動が継続できるのかという不安があります。

 女性センターの機能は移転するとされていますが、児童を含めた市民活動の場は、これらの施設と一体のものとして活用されてきました。このことを踏まえて、南部こども園が建設されることで今までの活動は保障されるのか、工事中はどんな制約があるのかなど、関係者との情報共有をする中で、その意見を十分反映されるよう求めるものです。

 以上、そのほか本会議、委員会で様々な意見・要望をしましたが、これらを来年度も含めて実現されますよう要望しまして、賛成の意見とします。

 

2018年3月議会 上原秀樹:議案質疑

2018年3月議会 上原秀樹:議案質疑

2018年3月 日本共産党議員団 上原秀樹

1.議案第8号 平成29年度伊丹市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)
議案第13号 伊丹市国民健康保険財政調整基金条例の制定について

○これらの議案は、国保財政調整基金を設置し、補正予算によって基金を837,655千円積み立てようとするもの。

①この議案は、兵庫県が国民健康保険事業の財政運営の主体となることに伴うものだが、今まで一般会計の財政調整基金に国保分として積み立てていたものを、改めて国保財政調整基金とすることで何が違ってくるのか。また、今まで一般会計の財政調整基金で運用していた運用益はないのか。

②今回積み立てる837,655千円は、2013年度以降、国保財政が黒字となった時に法定外繰り入れの金額を限度として、国保会計から一般会計に繰り戻して財政調整基金に国保分として積み立ててきたものと理解している。その時にも主張したが、本来国保財政分として余剰金が生じたら引き下げに使うべきではないかという性格のものと考えている。

 しかし、サービスペーパーで書かれている「目的」は、保険税率等を引き上げる局面において、被保険者の税負担に配慮するとされている。

 一方、条例第1条では、「充実した福祉社会の形成を図る」とされている通り、高すぎる国保税を引き下げることは、市民生活の向上に資することにもなるのではないか。条例第1条での「充実した福祉社会の形成を図る」とは、国保税引き下げを含むと解してよいのか。

2.議案第14号伊丹市公債管理基金条例等の一部を改正する条例の制定について

○現在、財政調整基金と一般職員退職手当基金、財産区基金で有価証券に変えて保管することができるとされている。本条例改正によって、伊丹市が保有する基金すべてで、基金に属する現金は、金融機関への預金等による保管とともに、「必要に応じ、最も確実かつ有利な有価証券に変えて保管することができる」ことになる。

①「最も確実かつ有利な有価証券」とされているが、その「確実かつ有利な」とはどういうことを言うのか。

②今まで財政調整基金等によって運用されてきた実績はどうか。また、その運用益は金融機関への預金等による保管とどの程度有利になっているのか。

③財政調整基金と一般職員退職手当基金、財産区財産基金だけではなく、すべての基金に広げる理由は何か。

④基金の性格は様々で、財政調整基金などのように流動性を確保しなければならない基金や取り崩す時期が決まっている基金・決まっていない基金、果実運用型の基金等があるが、有価証券の運用をどのようにされるのか。

(2回目)

国民健康保険財政調整基金について

○一般会計財政調整基金から国保基金になったことの違いに対する答弁の中で、保険者努力支援制度の評価指標として「法定外繰り入れの削減」が設定されたこと、なかでも決算補填を目的とした一般会計からの法定外繰り入れが削減の対象となっていること、財政調整基金を創設すれば一般会計からの財政補填とはならないという趣旨が述べられた。

 このことに関連してお聞きしたいのは、今まで伊丹市として「法定外繰り入れ」のルールを作ってきた経過があり、そのルールとして今年度まで当初予算で繰り入れされていたのが①事務費超過分②福祉医療波及分。今年度予算ではその合計が245,548千円となっている。これらのルール分は決算補填とならないと考えるが、今後とも継続されるのかどうか。

○国保の財政調整基金の使い方に関して、条例第1条の目的で「充実した社会福祉の形成を図る」とされていることから、国保税の引き下げに活用することができるのではないかとの問いに対しては、国保財政の厳しい状況から、伊丹市としては国保税の引き下げには活用しない、今後の収支不足に対応する財源として活用するとの答弁。

 しかし、もともと国保会計独自の原資であり、高すぎる国保税という実態があることから、基金の状況によっては引き下げに活用はできるものと考える。

 そこで、この基金の動向に関して、増加することがあるとすれば、今年度決算に剰余金が生じた場合や県納付金に対応する国保税収が想定していたよりも増えた場合だが、今後の基金の動向についてどうお考えかお聞きする。

 

2018年3月議会 服部好廣:就学前施設・公共施設の再配置計画

2018年3月議会 服部好廣:個人質問

2018年3月7日 日本共産党議員団 服部好廣

市民参加による「住みよいまち伊丹」創りについて

市民とつくる「住みよいまち・子育て一番の伊丹」とするには何が必要か?

(1回目)

議長の発言許可を得ましたので、私は、日本共産党議員団を代表して質問をいたします。

1、就学前施設の再配置計画をめぐり、市民の声を今後どう生かしていくか

1)就学前施設再配置計画の実施においては「参画と協働」を基本理念に掲げる「伊丹市まちづくり基本条例」の精神を踏まえて

 かしば議員の代表質問のうち、「幼児教育推進」の項目の中で「8項目の付帯決議も踏まえ、丁寧な説明の場と地域住民・関係者の意見を聞く場を早急にセットすべき」に対し、「具体的な取り組み内容については現在検討中」「再編対象施設については~変わるものではない」との答弁があり、真摯に対応されることと思いますが、具体的には未着手だということでした。

 地域では1月議会の議決を受け、就学前施設再編に向けどうすべきか、考え始めているところもあります。

 南部では「こばと保育所」が建替え移転する計画地である「稲野公園」について、保育所建設と同時に、公園のバリアフリー化と合わせて、より地域に親しみやすい公園にリニューアルすべきでは、との声が上がりつつあります。保育所はこども未来部の、運動公園は教育委員会と所管部門が分かれますが、地域の希望を組み込んだ計画にすることで「まちの魅力」も倍増するのではないかと思います。

 そういう時に、市として市民の声を積極的に取り入れる用意があるか、お聞かせください。

 また、これらの施策に対する国の有利な財源はどのようなものが活用できるかお聞きします。

2、公共施設再配置計画はこれで良いのか

1)社人研の人口減予測と市の人口ビジョンの関係を問う

 2015年(H27年)3月に改正された「伊丹市公共施設等総合管理計画」に記載された国立社会保障・人口問題研究所(社人研)のデータによれば、2015年(H27年)の19万7826人をピークに伊丹市の人口は減少に転じ、2040年には18万人、2010年度比‐8%に減少すると予測していました。そのデータをもとに「計画」は、将来減少すると予測した人口に見合った分に公共施設の総量(延床面積)を減らす必要がある。その人口は1998年とほぼ同じなので、当時の延床面積に等しくするため現在より10%以上削減を目標とする。として2040年には53.6万㎡(6万㎡減)という数値目標を掲げています。

 これに対し、2015年(H27年)10月に発表された「伊丹創生人口ビジョン」には伊丹市独自の人口の「将来展望シミュレーション」が作成されており、伊丹市の人口は2025年まで微増し20万人を超え、次第に微減に転ずるが、2040年でも19万7139人を維持すると予測しています。この人口は今年度の人口とほとんど変わらず、今後25年間は現在の公共施設でもまだ不足を生じかねない状況を予測しています。

 伊丹市が様々な施策も実施して市の人口を維持できる展望を持っています。それには一定の転入が必要ですが、転入促進に重要な「住みよいまち伊丹」に必要な身近で便利で使いやすい公共施設」を、大幅な人口減予測に基づいて「マイナス10%」という数値目標をいまだに堅持して、公共施設の統廃合や「機能移転」を進める理由はどこにあるか、伺います。

2)人口減社会でも住みやすいまちをめざすべき

 予測される人口減にも対処できる施策を検討しておくべき、との考え方もあると思います。

 だからと言って、単純に総床面積を縮小させるだけでは市民の要求にこたえることはできません。

 市の「人口ビジョン」にも示されているように、伊丹市が的確な政策を遂行するなら人口は現状水準を少なくともまだ25年は維持すると思われるので、その間にじっくりと市民意見をまとめ、市民とともに人口減少時代のまちづくりと公共施設再配置を考えていけばよいのではありませんか。

 そのとき、老朽化施設の長寿命化を可能な限り実施すること、また耐震化未実施施設は国の有利な財源を活用して実施すべきではありませんか。

 身近な共同利用施設を含め、地域の皆さんとの十分な話し合いによって再配置を含めて検討すべきと考えますが、見解を伺います。

 以上で1回目の質問を終わります。

(2回目)

2回目の質問を行います。

1、稲野公園へのこばと保育所移設については、移設保育所開設時期を2020年に設定されていることと思いますが、それに合わせて市民合意、稲野公園の整備を含めて合意を得るための十分な時間的保証を確保することが困難になる可能性がありますが、その時に、「保育所建設先に有りき」の見切り発車がないよう、こばと保育所が現存することを利点として、柔軟に対処すべきと考えますが、いかがでしょうか。

・また、こばと保育所の敷地面積を確定できるのであれば、設置位置を確定して地割のみ先行させることは可能か伺います。

・また、再整備される公園と、こばと保育所の接続も必要になるかと思いますが、どうお考えでしょうか。

2、公共施設再配置計画に関して

・人口減少ではないが、構成が変化するので税収減に向かう中で公共施設の維持管理費用の負担が問題であり、将来の更新費用を削減する必要がある。との答弁でした。

 人口構成で高齢者が増加して税収が減るから経費を削減しないといけないという流れで、財政面に着目すれば、市民ニーズや市民の満足度が置き去りになります。

 この問題でも、市当局からの情報発信と市民との協議が重要となると考えますが、どのようにお考えでしょうか。

・人口減少も、高齢化も財源不足という共通項があります。財源不足の中で必要な施設を確保するには市民の合意形成が必要です。施設の複合化という方針も出ていますが、それによって利便性が低下する心配があります。
利便性を確保しながら施設の複合化を図ることが必要と考えますが、いかがでしょうか。

(3回目)

 3回目は要望とします。

 地域でも、歩いて使える、小学校区単位で利用しやすい施設を確保していくこと、既存施設の長寿命化とリニューアル、バリアフリー化で高齢者の利用しやすい施設を確保できるよう、地域での「参画と協働」が求められていると思います。既存の共同利用施設は旧耐震基準の建物が大半ですが、市民の利用しやすい身近な施設であり、利便性を考えるなら耐震化診断を行って長寿命化して継続して使用することも検討していただきますよう要望しておきます。

(時間が残ったなら)
 奈良女子大大学院教授、中山徹氏は「人口減少時代のまちづくり」という著書で、人口減少に向かう中での住民を主人公にしたまちづくりについて検討しています。

 人口や産業の減少に対応し、どのような都市をつくるべきか。
計画的な市街地の縮小を進めることができれば、従来と同じ生活を、同じ負担で送ることができる。さらに、空いた土地を使って自然環境を大規模に再生できれば、都市環境が向上する。

 人口減少が地域を衰退させるのではなく、人口減少に対応した計画的な縮小型都市計画が実施されれば、人口が減少しても生活の質を低下させず、むしろ生活の質を上げることができる。
と提言しています。

 長期的に見れば伊丹市の人口も減少局面に入りますが、それを逆手にとって魅力的なまちづくりを進めることも可能であることを最後に述べまして質問を終わります。

2018年度予算編成に当たっての要望書

2018年度予算要望書を市長に提出しました。

 2018年度予算要望書のダウンロードはこちら(PDFファイル)

2018年度予算要望書は、「基本的要望事項」と「具体的要望事項」で構成しています。以下に掲載しているのはPDFファイルと同じ内容です。

======================

2018年度予算編成に当たっての基本的要望事項

 2017.11.21 日本共産党伊丹市議会議員団

はじめに

 10月22日に行われた選挙において、自民・公明党が3分の2の議席を獲得し、引き続き安倍自・公政権が継続することになりました。安倍首相は、憲法9条の改定に執念を燃やしていますが、昨年強行した憲法違反の安保関連法=戦争法等による「戦争する国づくり」を、憲法に気兼ねなく進めるためのもので、絶対に許してはなりません。また、消費税10%増税に関しても、消費税8%増税によってどれだけ国民生活が疲弊したのか、経済成長が止まったのかを考えると、到底認めることはできません。私たちは、引き続き平和と人権、国民の生活を守るため、広範な市民と共同して運動を進めていきます。

 一方、この間の国民のくらしは、1997年をピークに国民の所得は減り続け、働く人の非正規社員が40%を超え、労働者の平均年収は減少し続けています。安倍政権の「アベノミクス」の名で進めてきた経済対策によって、この5年間で実質賃金は年間10万円も減少し、一世帯の家計消費も年間22万円も落ち込みました。一方で大企業の内部留保は5年間で約70兆円増加し、400兆円を超えました。日本経済に「好循環」をもたらすどころか、格差と貧困を広げ、衰退の「悪循環」しかもたらしていません。さらに社会保障関連費を年間5,000億円も削減し、憲法が定めた国の社会保障に対する責務を大きく逸脱しています。

 このような安倍政権の暴走と市民をめぐる状況を踏まえ、日本共産党市会議員団は、伊丹市が自治体本来の役割を果たし、市民の暮らしや福祉、教育を最優先にした予算編成をされること強く求めます。

1.地方財源の保障を国に求め、医療・介護の充実、障害者・子育て支援など、市民の暮らしを守る仕事を最優先にすること。

 伊丹市が、市民の暮らしを守る「防波堤」としての役割を果たすため、国の社会保障制度改悪に反対し、国・県に財源を求め、県単位化に伴う国保税と来年度新たな計画となる介護保険料の引き下げや減免制度の拡大等独自の負担軽減拡充、介護や障害者サービス充実と負担軽減、保育所待機児童の解消、子どもの医療費無料化の拡大など積極的に独自施策を行うことを求めます。

 地方財政の重要な柱である地方交付税に関して、公務員給与削減や事業の民間委託などを前提とした地方財源そのものの一方的な削減や制度改悪に反対し、制度本来の財源の保障・調整機能の充実により、住民の福祉と教育、くらしを保障する総額の確保を国に求めること、消費税10%増税は凍結ではなく中止することを国に主張されることを求めます。

2.公的部門の民営化はやめ、市民本位で効率的な行政を行い、伊丹市が責任を持って市民の暮らしと人権を守ること。

 公的部門の民営化路線は、自治体の本来の役割である「住民の福祉の増進」(地方自治法第1条)という役割と住民の権利保障を形骸化させ、住民福祉の後退やサービス水準の低下、安全性の低下をまねくことになります。また、この「路線」は全体の奉仕者としての公務員の役割をも形骸化し、公務員削減を進めました。日本共産党は、「民営化万能論」の押しつけ・推進でなく、市民の安全と利益を最優先にした市民本位の効率的な行政の努力を求めます。

3.すべての子供に基礎学力を保障し、一人ひとりが大切にされる教育を進め、教育環境の整備に力を尽くすこと。

 教育は子ども一人ひとりの幸せ、成長と発達のためにあります。それだけに社会にとって大切な営みです。教育は子どもの権利であり、家庭の経済力に関わらず、すべての子どもに豊かに保障される必要があります。

 ところが、安倍政権のもとで、日本の教育はたいへん貧しく歪んだものになっています。教育予算の世界ランキング(GDPにたいする公財政教育支出の割合)では、日本はまたOECD34ヵ国中ワースト1です。この低予算の下で、国民は世界では考えられないような高学費に苦しみ、教育条件も欧米では一学級20~30人が当たり前なのに、日本では小学校3年以上は40人学級のままです。公的支出を先進国の平均並みにすれば、あと6兆円の公的支出が増えることになります。このことを踏まえ、伊丹市としても国に対して先進国並みの無償教育、教育条件の充実を進めることを求めるべきです。

 また、学年が進むにしたがって受験中心の教育となり、子どもは競争に追い立てられ、他人と比べられ、豊かな子ども期が奪われています。国連子どもの権利委員会は再三「高度に競争的な教育制度」の是正を勧告しています。格差と貧困の拡大のもとで希望を失いかけている子どもたちに必要なのは、人をばらばらにする競争教育ではなく、人と人との間で生きる連帯です。そのために、教育委員会は、いじめや不登校など子どもの深刻な事態を解決し、すべての子どもに行き届いた教育をすすめるため、国と県に少人数学級の実現を急ぐことを求め、市独自の対応も検討することを求めます。さらに、「全国学力テスト」への参加も伊丹市独自の「学力テスト」もやめるべきです。

 また、(仮称)伊丹市幼児教育推進計画(案)における公立幼稚園・保育所の大規模な再編計画(幼稚園の統廃合)に対して、多くの保護者・市民が計画の見直しを求めています。無償化計画を含めた本計画は、12月議会にこだわらず市民との議論を継続することを求めるとともに、公立幼稚園改革に関しては、3年保育と預かり保育を実現し、統廃合をやめることを求めます。

4.中小・零細業者への支援を強め、人間らしく暮せる地域社会・経済を築くこと。

 中小企業は日本経済の根幹であり、「社会の主役として地域社会と住民生活に貢献」(中小企業憲章)する存在です。企業の99.7%を占め、働く人の3人に2人が働いている雇用の担い手です。地域に根をおろし、モノづくりやサービスでの需要にこたえ雇用を生み出している中小企業の役割はますます大きくなっています。農林水産業の振興と結んだ自然エネルギーの利活用など、日本経済・産業の新しい方向を切り開くことが切実な課題となっており、地域に根ざした中小企業の役割がいっそう重要となっています。伊丹市もこの立場で、農業振興基本条例」(仮称)、地域産業活性化のための「地域産業振興基本条例」(仮称)の策定等、中小零細業者支援を進めることを求めます。さらに、伊丹市では二つの超大型店とともに、次々と大型商業施設が出店しています。このことで市内の商店・商店街が廃業に追い込まれ、歩いて買い物ができる住みよい住環境を破壊するとともに、地域経済も大きな打撃を被っています。伊丹市はそのためのあらゆる対策を講じることを求めます。

 また労働法制の「規制緩和」で、特に若者の非正規社員、ワーキングプアが大きな問題となっています。この不安定雇用、低賃金の急速な広がりに対して、伊丹市としても若者の雇用対策に力を尽くすとともに、不法・不当な格差や差別をなくすなどブラック企業や非正規雇用の問題に積極的に取り組むことを求めます。

5.同和行政終結宣言を行い、憲法と「まちづくり基本条例」を生かした民主主義の発展と平和、基本的人権が保障される市政を行うこと。

 今日、「社会問題としての部落問題」は基本的に解決したという認識を持ち、「部落差別の解消の推進に関する法律」に基づく施策については、部落差別を固定化するのではなく、衆・参議院委員会の付帯決議の通り、新たな差別を生むことがないようにすること、「差別を許さない都市宣言」の廃止等すべての同和行政・教育を終結することを求めます。

 まちづくり基本条例」に基づき、「住民こそ主人公」の立場で、徹底した情報公開と民主主義の発展を保障する条件整備を行い、市民の知恵と力が行政に積極的に生かされるようにすること。また、市民の生命と財産を守るため、憲法9条を守り、あらゆる戦争準備の策動に反対するとともに、伊丹市として「平和条例」(仮称)を制定することを求めます。

6.「大阪国際空港撤去宣言」の精神を堅持し、環境基準の達成に向けた不断の努力と安全性を確保すること。

 本空港は、航空機に係る環境基準が達成されていないもとで、空港近隣住民の立場に立ち、空港運用の規制緩和はやめ、存続協定を守り、国の責任で安全性の確保と環境基準達成への不断の努力を、国と関西エアポート株式会社に要望することを求めます。

7.国の「地方創生」戦略に対し、憲法と地方自治法に基づき、福祉・教育充実、雇用・地域経済活性化のための地方財政を保障することを国に求めること。

 2015年1月に可決成立した「地方創生」関連法によって、次々と新型交付金が打ち出される一方、地方交付税のあり方を歪める「トップランナー方式」の導入による地方交付税引き下げと民間委託等の政策誘導が行われるとともに、社会保障関連予算を大幅に削減されています。いま行うべきことは、政府による政策誘導や社会保障財源の削減ではなく、住民自治を発揮してがんばる自治体を応援することであり、地方交付税の大幅拡充による地方財源の保障こそ必要です。

 公共施設再配置計画に関して、中央公民館は社会教育法に基づき設置されている教育施設であり、市民主体のまちづくりの学習と実践の場として重要な役割を果たしていることから、「機能移転」ではなく建て替えを求めます。

8.いますぐ原発をゼロにすることを決断し、原発再稼働をストップし、自然エネルギーに転換することを国に求めること。

 東日本大震災から6年8ヶ月が経過しました。しかし福島県では、今も県内外への避難者は6万8千人に及び、放射能が流出し続けています。原発事故でひとたび放射能物質が大量に放出されると、人類はその被害を防止する手段を持っていません。さらに、使用済み核燃料=「核のゴミ」を安全に処理する技術もありません。したがって、再稼動すれば、処理方法のない「核のゴミ」は増え続けます。伊丹市に近い福井県・若狭湾の原発群で事故が起きれば、琵琶湖の水源等市民にも甚大な被害をもたらします。

 このような現状を踏まえ、市長は国に対して次の点を主張されることを求めます。

 ① すべての原発からただちに撤退する政治決断を行い、「即時原発ゼロ」の実現を図ること。

 ② 原発再稼動方針を撤回し、再稼働をストップし、すべての原発を停止したままで、廃炉のプロセスに入ること。

 ③原発から再生可能エネルギーへの転換で、日本経済の持続可能な成長を図ること。

2018年度予算編成に当たっての具体的要望事項

≪総合政策部≫

1.マイナンバー制度に関しては、年金情報の大量流出やマイナンバーに関する様々な詐欺事件等により国民の信頼が揺らいでいること、本市でも17年度10事業所・18人に対し市・県民税特別徴収税額通知書の誤送付が発生している。個人情報の保護に関して制度上完全ではないこと等に鑑み、国に対して制度を中止することを求めること。伊丹市として、個人情報の観点から利用拡大は行わないこと。

2.「行財政改善計画」の実施にあたっては、市民のくらしを守り公の責任をはたす立場を堅持し、「市場化テスト」やPFI、民間委託・民営化など、一時的な費用負担削減のため、市民のための公共財産を安易に民間にゆだねる手法はやめること。格差と貧困が広がる中で、公共料金の引き上げは行わないこと。

3.公共施設再配置において、とりわけ中央公民館に関しては、重要な社会教育施設であることに鑑み、文化施設・コミュニティ施設と一体化するのではなく、建て替え等によって単独・直営で施設を管理・運営できるようにすること。

4.空港について

イ.大阪国際空港は今後関西国際空港とともに株式会社関西エアポートによって管理・運営されることになったが、安全、騒音・環境対策はあくまでも国の責任で実施することを国に求めること。とりわけ、空港周辺地域における騒音の軽減を早急に図り、毎年前年対比で騒音が低減できるようにすること。

ロ.重大インシデントが続く中、管制体制の強化と航空機の整備・検査等にかかる規制緩和の中止を国に求めること。また日本航空の違法な退職強要をやめ、安全運行を最優先にした再建を行うよう国に求めること。

ハ.住宅騒音防止対策費の充実を国に求めること。空調機器にかかる「更新工事③」では、一人世帯も助成対象とすることを国に求めること。

ニ.テレビ受信障害対策を元に戻すことを国・株式会社関西エアポートに求めること。

ホ.学校等公共施設、医療施設等の空調器機の更新を推進し、更新経費の全額国庫負担を求めること。

ヘ.民防空調機器更新に係る一部負担を県、市費で助成すること。

ト.空港移転補償跡地については、周辺環境整備として活用している公園・防火水槽・細街路等は引き続き無償貸与を求めること。

チ. 国際チャーター便については、その実績を重ねることによる国際線復活につなげないこと。

リ.米軍等軍用機の発着はやめること。

5.自衛隊基地のヘリコプタ-の発着や自衛隊記念式典時の空砲による騒音、人を殺傷する訓練展示、子どもたちに「戦車」への試乗などの催し等はやめさせること。

6.自衛隊中部方面総監部で実施される日米共同指揮所演習など、アメリカが行う戦争に日本を参加させる取り組みの中止を求めること。

≪総務部≫

1.人事評価制度に関しては、公務員を「働きぶり」や「能力」「業績」などという測ることが困難な尺度で評価することは単純なものではなく、評価によっては職場の労働環境を180度変えてしまい、公務員の労働意欲の向上や創意工夫の発揮を阻害することにもつながり、市民サービスの質的な向上にも影響を及ぼすことになることから、中止すること。

2.人権無視、低賃金で安上がりを目的とする人材派遣の活用は、人権を最も重視する事を基本とする自治体としてふさわしくないので中止すること。

3.職員数の減少の中で有給休暇がまともに取れない事態や健康破壊がますます深刻化している。住民の人権・福祉を守るためにも正規職員の増員を図ること。  

4.職員の生活の保障と地域経済への影響を考慮して、給料の引き下げはやめること。2013年度の「定期昇給見送り」を課長級以上も復元すること。

  また、厚生労働省が労働災害認定の過労死ラインと規定している職員の超過勤務については、命と健康を守る立場から直ちに改善すること。

5.嘱託職員・臨時職員の賃金、労働条件を改善すること。

6.組織の継続性・専門性を重視した職員配置をおこなうこと。

7.総合評価型入札制度を導入し、入札企業における男女共同参画や障害者雇用の推進、適正な賃金を取り入れた方式とすること。

8.公共事業の施行にあたっては、地元業者を活用し、雇用の安定と就労の促進を図るとともに、適正な労務費の保障、金等支払いの適正化のため公契約条例を制定すること。

9.同和対策特別措置法は終了し、法の根拠はなくなっていることから、同和・人権室を廃止すること。少なくとも、「同和」の名称はあらゆる部署においても使わないこと。

(危機管理室)

1.大震災における国の責任を明確にさせ、震災復興にかかわる財源は全額国に求めること。

2.被災者生活再建支援法の対象を半壊、一部損壊にも広げ、支援額の上限を300万円から500万円に引き上げることを国に求めること。

3.災害時における弱者・障害者への対策に関して、福祉避難所の増設・整備、避難対策を進めるなど対応を拡充すること。ペット同伴による避難者対策を行うこと。

≪財政基盤部≫

1.市民税等の徴税業務に関して、その業務が人権に関わるものであることから、民間委託(電話による納税催告業務等)は行わないこと。

2.市税等の滞納者に対し、いたずらに「徴税強化」をあおるのではなく、納税者の権利を保障し、その立場に立った相談を中心として、滞納の背景にある市民の困難を他の部署と連携して解決すること。小規模事業者に関しては、運転資金に及ぶ差し押さえはやめること。

3.大企業の固定資産税には収益還元方式を適用し、200㎡以下の小規模住宅等生存権的財産は非課税とすることを国に求めること。

4.マンションに併設されている通路やプレイロット(子どもの遊び場)など共有部分に関する固定資産税を減免すること。

5.指定管理者制度について

イ.導入した施設については、①住民・利用者の施設利用権を守ること、②施設のサ-ビス低下させないこと、③施設は、公正で民主的に運営すること、④職場の専門性、継続性、雇用を守る立場をとること、⑤正職員、非正職員の適正な給与を保障すること。

ロ.「公の施設」の設置目的に反する民間企業への指定管理者選定は行わないこと。

≪消防局≫

1.消防・救急体制については、人員、装備、施設のすべてにわたって、充実・強化し、消防力の整備指針を100%充足すること。

2.雑居ビルの防火管理を強化すること。

3.住民や事業者の自主的な防災活動と連携し、防災教育、防災訓練を充実すること。消防の再任用職員を活用し、長年の知識や経験を生かして、地域の防災教育、防災訓練の仕事が担えるようにすること。

4.消防職員委員会が職員の意見を十分反映でき、生かすようにすること。

5.職場に混乱を持ち込む「能力・実績に基づく人事評価制度」は行わないこと。民主的な人事・人材育成制度を確立すること。

6.女性職員が安心して働くことができるように、施設・設備、労働環境を改善すること。

≪健康福祉部≫  

1.生活保護

イ.格差と貧困が広がる中、2017年2月に生活保護を受給した世帯は163万8900世帯を超えるものとなっている(厚生労働省発表)。その役割は益々重要となっているにもかかわらず、政府は、生活扶助費、住宅扶助費を大幅に引き下げ、さらに引き下げようとしている。このことは憲法25条で保証された最低限の生活も保障されない状況となる。消費税増税分の正確な反映と生活保護基準の引き上げを強く国にもとめること。 また母子加算の継続を国に求めること。

ロ.生活保護を必要な人が必要なときに受けることが出来るようにすること。そのためにも生活困難者の相談には「寄り添い型」の姿勢で行い、信頼関係を持てる相談に努めること。また分かりやすい制度紹介の「しおり」とともに生活保護申請用紙を窓口カウンターに常備し、相談者の生活保護申請権を尊重した対応をすること。しおりの中に、同居であっても別世帯申請などできる例や貸付制度(冷暖房機などの購入)に関しての説明も示し、利用しやすいようにすること。

ハ.ホ-ムレスの保護に関しては、住居の場所がないことや稼働能力があることのみをもって保護用件に欠けるものではないと明記した「ホ-ムレスの自立の支援等に関する基本方針」の立場で行うこと。また、自立支援センタ-等への入所については申請者の意思を尊重すること。

ニ.正職員としてのケースワーカーを増員し、申請から法定期間の14日内の決定など申請者への対応を迅速に行うとともに、保護世帯の相談に十分に応えることが出来るようにすること。

ホ.生活保護世帯の夏季・冬季見舞金を復活すること。母子加算の削減に反対するとともに、老齢加算の復活を国に求めること。

2.国民健康保険

イ.県単位化の準備が進められているが、政府に国庫補助率の復元、拡充を要求するとともに、一般会計からの繰り入れを維持し、高すぎる国民健康保険税を引き下げること。

ロ.国保税と一部負担金の減免制度を拡充するとともに、市民への広報を強めること。

ハ.保険証のとりあげはやめ、短期保険証、資格証明書の発行は行わないこと。

ニ.葬祭費の給付額を大幅に改善すること。

ホ.国保税の滞納者に対し、いたずらに「徴税強化」をあおるのではなく、納税者の権利を保障するとともに、社会保障制度の立場に立った相談を中心として、滞納の背景にある市民の困難を他の部署と連携して解決すること。

3.年金

イ.年金額を月額5万円底上げする最低保障年金制度をつくり、国民年金では月額8万3千円に引き上げるよう国に求めること。

ロ.現在年金を受けている人を含めて受給額を大幅に削減することや、支給年齢を68歳ないし70歳まで引き上げる年金の大改悪に反対すること。

4.医療費助成

イ.北欧等では常識となっている医療費窓口負担ゼロをめざし、その第一歩として75歳以上の高齢者と子どもの医療費無料制度を国の制度として創設することを国に求めること。子育て支援医療費助成については、市独自に通院も義務教育終了まで無料にすること。

ロ.一部負担金を導入した重度心身障害者および母子医療費の撤回を県に求めるとともに、市独自の上乗せ措置を復活させること。

ハ.重度精神障害者(児)医療助成事業に対し、市負担で上乗せ措置を行うこと。

5.医療保険でより良い歯科医療が提供できるように保険の給付範囲を拡大するとともに、補聴器も保険適用するよう国に要望すること。

6.入院時において、おむつ代など医療保険外負担に対する援助を行うこと。

7.高齢者の医療負担をなくすとともに、療養病床に入院する高齢者の食費負担、居住費負担などの医療改悪を元に戻すよう国に求めること。

8.県策定の地域医療構想による病床削減は、地域医療の崩壊を招くことから中止することを県に求めること。

9.後期高齢者医療制度

イ.75歳以上の高齢者すべてから保険料を徴収する差別医療押し付けの、「後期高齢者医療制度」の廃止を国に求めること。同時に制度存続の間、市独自の保険料減免制度、医療費一部負担減免制度を創設すること。

ロ.一定以上所得者の窓口負担割合、高額療養費の引き上げに反対すること。

ハ.70歳から74歳までの方で、福祉医療を利用した場合の償還払いをやめ、現物給付にすることを県に求めること。

10.高齢者福祉

イ.介護保険

①介護保険事業にかかる国庫負担割合の引き上げを国に求めること。

②要介護認定は、必要な人が必要な介護を受けることができるように改めること。今後要介護認定制度や利用限度額は廃止して、現場の専門的な判断で必要な介護を提供できる制度にするよう国に求めること。

③必要な人がすべて安心して介護を受けることができるために、特別養護老人ホ-ムや小規模多機能型居宅会議施設等介護施設を増設し、ホ-ムヘルプサ-ビス、デイサ-ビス、ショ-トステイなど居宅サービスを拡充すること。   

④介護施設等で働く人への賃金引上げを国に求めると同時に、市も独自の支援を行うこと。

⑤保険料は住民税非課税の高齢者・低所得者からは徴収しないこと。

⑥低所得者の利用料を抜本的に軽減すること。利用料3割負担における減免制度も作り、広く市民に広報すること。

⑦要介護認定から要支援認定された人に関して、機械的な訪問介護サ-ビス縮小などの措置をとらず、利用者の実態にあったサ-ビスを提供すること。

⑧国による「自立支援・重度化防止」に向けた財政的インセンティブの付与によって、介護サービスの切り捨てとならないようにすること。

⑨介護予防・日常生活支援総合事業においては、利用者の意思を尊重し、少なくとも現行サービスは低下させないこと。

⑩介護保険基金10億円は、サービスの充実と介護保険料軽減に充当すること。

ロ.社会福祉事業団は高齢者、障害者の介護サ-ビスにおける公的責任を堅持すること。

ハ.現行の市バス無料乗車制度を堅持すること。同時に、居住期間制限をなくすこと。

11.障害者福祉

イ.すべての障害者施策における「応益負担」の原則を撤廃することを国に求めるとともに、原則定率一割負担の更生医療、育成医療、精神通院医療に対する軽減措置の充実をはかること。

ロ.すべての障害者が利用できるよう、施設やホ-ムヘルパ-などの基盤整備を充実すること。

ハ.国に財源の増額を求め、「地域生活支援事業」の利用料を無料にするとともに、サービスを充実すること。

ニ.福祉施設、作業所への報酬の日払い制度をやめ、大幅に引き上げるよう国に求めること。

ホ.市内事業所に、障害者雇用促進法にもとづく法定雇用率を達成するようさらに雇用の拡大をはかること。一般就労や福祉就労では、公的分野で一層の拡大を図ること。

 ≪こども未来部≫

1.児童くらぶ

イ、小学6年生までの入所年齢の引き上げに伴い、施設の拡大・充実に努めるとともに、長期休業期間の給食を実地すること。

ロ、必要な指導員の配置とともに、指導員の休養場所を確保すること。

2.保育所

イ.子ども子育て支援新制度が2015年4月から本格実施されている。伊丹市での実施にあたっては、子ども・子育ての基本理念である子どもの権利条約と児童福祉法第2条「国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う」との規定に基づいて行ない、市の保育実施責任を拡充すること。

ロ.待機児童と詰め込み保育を解消するため、さらに認可保育所の増設を急ぐこと。国に対して補助金の復活を求め、公立保育所も増設すること。

ハ.保育所保育料は、国の動向を注視して無償化を推進すること。

ニ.病児・病気あけ保育所は市民の要望を注視してさらなる充実を図ること。

ホ.保育所の公私立間格差に関しては、保育士給与に一定の配慮はあるものの是正はされていない。早急に是正するために援助をすること。

へ.認可外保育所の実態を把握し、助成を検討するとともに、適正な条件で保育している施設の認可を促進するよう支援を行い、待機児童数とすること。

ト.正職員の保育士を増員し、保育内容をより充実すること。

3.こども文化科学館利用駐車料金は1時間無料にすること。
4.児童虐待防止に迅速・適正に対応するため、さらに相談員を増員するとともに、川西こどもセンタ-の相談員を増員するよう県に求めること。

≪市民自治部≫

1. 平和都市宣言をアピ-ルする標柱などをJR伊丹駅周辺にも設置すること。

2.市として、平和首長会議の方針である「核兵器廃絶国際署名」への取り組みを進め、国に対して核兵器禁止条約を批准することを求めること。

3.すべての同和行政と同和教育をやめ、「同和行政終結宣言」を行うこと。

イ.「差別を許さない都市宣言」は廃止すること。

ロ.「部落差別解消推進法」に関しては、衆・参両院における付帯決議を遵守し、新たな差別を生み出さないようにすること。

4.男女平等の実現、女性の社会参加をよりいっそう促進するために、「男女共同参画条例」を制定すること。女性センターの機能移転にあたっては、男女共同参画センターとしての位置づけをし、市民の参画による基本計画を策定すること。

5.家庭系ゴミの、これ以上の有料化は実施しないこと。

6.地球環境を守るため、各種公共建築物等において雨水利用や太陽光・熱利用の促進を図ること。

7.自然エネルギーの活用を促進するため、家庭用ソーラシステム導入への補助制度を導入すること。

8.天神川、天王寺川の緑道整備を行い、ネットワ―ク化を急ぐこと。

≪都市活力部≫

1.文化振興のため、文化施設の運営にあたっては、ひろく専門家や市民・文化団体などの意見を聴取し、低廉で利用できるようにすること。特にいたみホ-ルの使用料を引き下げること。

2.すべての文化施設の駐車場利用者に対し、1時間無料にすること。

3.さしたるインセンティブ効果が発揮されてない、文化振興財団など指定管理者への「利用料金制」は見直すこと。

4.都市農業基本法が成立したもとで、伊丹市都市農業振興基本計画に基づき、(仮称)農を活かしたまちづくり基本条例を制定し、都市農業を維持・発展させること。また中小企業も含め地域循環型経済を実現するため、「産業振興条例」を制定すること。

5.ウメ輪紋ウィルス対策支援事業として、引き続き国に対して生産農家の営業損失に対する適切な保障を実施することを求めること。

6.国・県と協力し、下請け代金支払い遅延等防止法にもとづき、大企業の中小企業に対する単価きり下げなどを止めさせるため、実効ある取り組みを国に求めること。

7.届け出制を都道府県知事等の許可制に改めるなど、大規模店舗立地法の改正を国に求めること。また、市独自に地域の小売店保護と良好な地域生活環境を守ること。

8.ルネサス撤退問題を教訓にして、企業「リストラ」や撤退に対して早期の情報把握に努め、関係機関と連携して、地域経済と従業員・市民の雇用と暮らしを守る立場から適切な対応を講じること。

9.都市計画法の抜本改正による都市農業の積極的な位置づけがなされたことに伴い、伊丹市も市街化区域内農地の保全のため、生産緑地の最小規模を300㎡に改めるとともに、指定後30年が経過する生産緑地の継続を図るため、「特定生産緑地」指定制度の積極的活用を図ること。

10.わが国が諸外国と結ぶTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)、FTA(自由貿易協定)に反対し、伊丹の農業を守り農産物の自給率を高めること。

11.市内の失業やブラック企業の実態等を把握し、国・県と連携して相談窓口を設置し、若者等の雇用対策を図ること。

12.パ-ト労働者の賃金・労働条件の改善をはかるとともに、パ-ト労働者福祉・退職金共済制度を創設するよう国に求めること。

13.派遣労働を臨時的、一時的な業務に限定するなど、労働者派遣法の抜本改正を国に求めること。

14.耐震診断、耐震改修計画策定費、耐震改修工事費の補助額の増額を県に要望するとともにさらに耐震診断を進めること。

15.住宅リフォ-ム助成制度を創設し、市内中小企業の仕事を確保するとともに地域経済の活性化を図ること。

16.住宅政策

イ.現行の市営住宅は建て替えることを含めて存続し、必要な戸数を確保すること。中野県営住宅跡地を市営住宅建て替えに活用すること。

ロ.市営住宅の指定管理制度は撤回すること。

ハ.既設市営住宅において、入居者要望にもとづく補修・改善を実施すること。またエレベ-タ-を設置すること。エレベーターがない場合、高齢者や障がいのある入居者のため、急いで1階への住み替えやエレベーターのある民間住宅の借り上げで対応すること。

≪都市交通部≫

1.国直轄事業に対する地方負担が廃止の方向であり、当然県施行街路事業についても、市負担を軽減するよう県に強く求めること。

2.都市計画道路山田伊丹線昆陽泉町工区の事業化には賛否両論があり、十分住民の理解が得られていないことから、関係住民との話し合いを続けること。また、宝塚池田線(大野工区)の整備計画については、事業を見直すこと。

3.県道塚口長尾線(札場の辻交差点以南)の歩道拡幅整備を早急に行うよう県に求めること。

4.道路拡幅・自転車通行レーンの新設に際してはむやみに街路樹の伐採を行わず、地域住民の理解と協力により街路樹の温存と増植を図り、都市景観の維持向上を図ること。自転車通行レーン設置に伴い伐採した街路樹に対し、植えなおし等代替措置を実施すること。

5.狭隘道路、細街路等市民の生活道路の整備・補修を促進すること。

6.飛行場線JR陸橋に自転車・歩行者用道路を設置すること。

7.JR北伊丹駅南側の北村踏み切りの拡幅・改善をはかること。

8. 阪急御願塚北踏切など、通学上危険な狭隘踏切の拡幅・歩道設置等、抜本的改善を図ること。

9.荻野小学校東方向通学路など、通学上危険な遠回り・狭隘通学路を解消し、最短通学路整備、狭隘道路の拡幅等、抜本的改善を図ること。

10.高齢者、障害者等が利用しやすく安全な歩道整備を推進し、特に国道・県道の歩道段差解消をさらに進めるよう求めること。

11.騒音値の高い市道については、低騒音舗装を進めること。

12.全見守りカメラの運用にあたっては、市民の個人情報保護を最優先とし、警察への提供は最小限とすること。「共謀罪法」に関する情報提供はしないこと。

≪教育委員会≫

1.人権・教育指導員設置要綱は廃止すること。

2.伊丹市人権・同和教育研究協議会を廃止すること。

3.卒業式、入学式等で、日の丸掲揚、君が代斉唱の強制はおこなわないこと。

4.いじめをなくし、いかなる暴力も許さない学校教育を確立して生徒・児童の人権を守るよう指導すること。

5.一人ひとりの子どもの成長と発達を中心においた教育――具体的にはすべての子どもに、主権者として必要な基礎学力、体力、情操、市民道徳を身につけさせる教育を推進すること。

6.「子どもの権利条約」を全市民に普及するとともに、発達段階に応じたパンフレット等を作成し、子どもへの普及も行うこと。さらに「条約」を伊丹市で具体的に生かすために、子どもの権利に関する条例を制定すること。

7.公立幼稚園の統廃合はやめ、すべての幼稚園で3歳児保育と預かり保育を実施すること。

8.幼稚園20人、小中学校30人以下学級の実現につとめること。当面現在の小学校4年生までの35人学級を、小学校・中学校の全学年に拡大し実施できるよう県に強く要望するとともに、市独自に35人学級を広げること。

9.伊丹市は、競争教育を激化させる「全国学力テスト」への参加をやめ、伊丹市独自の学習到達度調査を中止し、条件整備など、真に学力保障になる施策を進めること。

10.「ことば科」の専任講師の配置を必要に応じて復活させること。

11.引き続き私立幼稚園の就学奨励費を拡充すること。幼稚園保育料の無償化にあたっては、国の動向を注視して推進すること。

12.国に対して、幼児教育・義務教育のクラブ活動経費・私立高校授業料等の無償化、大学・専門学校の負担軽減、給付制奨学金制度の創設・拡充を求めること。諸奨学金の額を引き上げ、奨学生選考の基準を見直し充実すること。入学給付金の拡充を行うこと。

13.準要保護における国の補助制度を復活することを求め、クラブ活動費、生徒会費、PTA会費を支給すること。

14.小学校給食の民間委託はしないこと。二時間以内の喫食を行うこと。

15.特別支援教育では、障害児教育を充実するため障害児学級の充実、並びに通常学級に在籍する支援が必要な子に対する教員を配置するよう県に働きかけること。

16.学校図書館における図書指導を充実するため、読書指導員の身分をせめて嘱託職員として報酬を引き上げること。

17.貧困と格差の拡大、不登校、少年犯罪等児童・生徒と家庭の困難性に目を向け、学校・地域・家庭が協力して解決できるよう支援するためにも、スク-ルソ-シャルワ-カ-を増員すること。

18.トライやる・ウィークにおける自衛隊での体験学習に関しては、日本を戦争する国に変える憲法違反の安保法制=戦争法が強行され、任務遂行上武器使用も認められる「殺し、殺される」自衛隊に変わったことから、再検討すること。

(管理部)

1.公立幼稚園に技能員と養護教諭を全園に配置すること。

2.支援の必要な児童・生徒の重度化にともない介助員をさらに増員すること。

3.養護教諭を全校で複数配置するよう国・県に働きかけること。当面一学期だけでも補助教員をつけること。

4.生徒指導担当教員・指導主事を増員すること。

5.学校事務補助職員の勤務時間を従来通りとし、正職員にすること。

6.教職員の増員、少人数学級の実現等により、教職員の多忙化を解消し、生徒・児童に向き合う時間を増やすこと。教員免許更新制度の廃止を国に求めること。

7.県教育委員会に対し、教員の臨時的任用を制限し、正規職員を増員することを求めること。

8.教室が不足する学校では特別教室の転用等緊急対応ではなく、教育施設の増改築に努めること。また床などの老朽箇所や雨もり・黒板等を点検し、必要な改修を行うこと。

9.市立伊丹高校のグランドの改修を急ぐこと。

10.県立こやの里支援学校の増設と学校施設改善を至急行うことを県に要望すること。

(生涯学習部) 

1.図書館南・北分館の指定管理はやめること。

2.公民館は建て替えをすること。公民館使用料は無料にもどすこと。

3.スポ-ツ施設の民間企業への指定管理はやめること。

4.スポ-ツ振興法の精神に基づき、安全で低廉なスポ-ツ施設として広く市民の                    利用に供すること

5、夏休みプール開放事業において監視員の増員、充実をはかり実施日数を増やすこと。

≪上下水道局≫

1.水道料金引き上げに直結する資産維持費は、料金原価に算入しないと。

2.下水道整備にかかる国庫補助制度のいっそうの改善・充実を求めること。

3.下水道使用料に関しては、使用料原価に資産維持費を導入することはやめ、試算費に対しては一定割合での出資金を投入して引き下げを行うこと。

4.雨水幹線管渠、遊水池等の整備を促進し浸水地域をなくすこと。また雨水流出抑制をはかるため、雨水浸水桝や貯留施設の設置を啓発し、あわせて支援策を講じること。

≪交通局≫

1.ダイヤ編成は、病院、市役所など利用頻度の高い公共施設への利便性を高めること。また、乗り継ぎ時の個人負担を無料化すること。

2.車内転倒事故の防止等、安全運転を徹底すること。

3.高齢者・障害者にやさしいバス停に向け、早急に上屋、ベンチを設置すること。

4.バスロケ-ションシステム(バス接近情報管理システム)の導入をはかること。

5.バス路線に関する市民から寄せられた要望に対して検討し、次期ダイヤ改正で対応すること。

≪病院≫

1.医師の勤務条件等処遇を改善し、医師の確保に努めること。新しく小児科、産婦人科をめざす医師の3分の2が女性であり、女性医師が子育てと両立できる労働条件にすること。

2.看護師増員と待遇改善で患者サ-ビスの向上をはかること。

3.県の地域医療構想策定によって病床の削減がされないようにすること。

4.無料低額診療制度の導入を検討すること。