2021年9月議会:上原秀樹 一般会計決算 本会議討論

2021年9月議会 一般会計決算 本会議討論

2021年10月6日
日本共産党伊丹市議会議員団 上原秀樹

 日本共産党議員団を代表して、報告第8号「令和2年度伊丹市一般会計歳入歳出決算」に対して、認定に同意できない立場から討論をします。

 2020年度の国民の暮らしをめぐる情勢は、コロナ禍で、格差拡大が深刻になったことです。2020年度全国の法人企業統計によると、資本金10億円以上の大企業の内部留保は466.8兆円となり、前年度から7.1兆円増額し、過去最高額を更新しました。19年度比で株主への配当は11%の大幅増、役員報酬も0.5%増と大企業、富裕層はもうけを膨らませました。一方で労働者の賃金は1.2%減り、コロナ危機は非正規労働者、特に女性と若者に大きな犠牲を負わせています。この1年余、非正規雇用労働者はコロナ以前に比べて月平均92万人減少し、うち61万人が女性です。

 2020年度は、このような状況の中で、新型コロナウイルス感染から市民の命とくらし守る施策が求められました。以下、その問題点についてです。

 第1に、新型コロナウイルス感染症対策についてです。

 伊丹市の新型コロナウイルス感染症対策関連経費は、243億3,597万円で、そのうち地方創生臨時交付金対象事業は21億7,056万円となり、感染拡大防止や生活や雇用の維持と事業の継続支援、地域経済の活性化、社会的な環境の整備・新しい暮らしのスタイルの確立などの事業を行ってきました。

 これらの事業は感染症対策として一定の効果を上げることはできたと思いますが、安倍・管政権による極めて不十分なコロナ対策のために、伊丹市独自の対策が求められました。

 感染防止事業に関しては、20年度、党議員団は一貫して、病院や診療所などの医療機関、介護・福祉施設、保育園・幼稚園、学校、児童くらぶなど、クラスターが発生すれば多大な影響が出る施設等で定期的なPCR検査を行うこと、感染急増地となるリスクのあるところに対し、無症状の感染者を把握・保護するための「面の検査」を行うことなどを求めてきました。途中から一定の検査は広がりましたが、安倍・管政権が「医療崩壊を招く」という非科学的な知見によってPCR検査を抑制し、世界で人口当たりの検査数が144番目という最悪の事態になる中で、無症状の感染者が感染を広げました。この中で、検査拡大を国に求めるとともに、市独自の検査体制を県とも共同して行い、感染防止をすることを求めましたが、国も県も伊丹市も極めて不十分に終わっています。

 さらに、新型コロナウイルスの影響で中小企業・商店に深刻な事態が広がる中、これらの実態を調査し、必要な対策をとるべきと主張しました。自粛と補償を一体化すべきところを国が持続化給付金と家賃補助を1回きりで終わる中、伊丹市独自に行ってきた支援策、上下水道料金の基本料金免除、事業者への家賃補助、ひとり親世帯への支援などには評価しながらも、再度これらの事業を行うこと、特に中小零細企業・業者に対する資金援助として「年越し給付金」の創設を要求しましたが、実現されませんでした。一方、市立伊丹病院事業と市交通事業に対する財政支援に対しては評価をします。

 9月末で緊急事態宣言は解除されましたが、いつ第6波の波が押し寄せてくるか不安な状況が続きます。コロナ感染第5波では、デルタ型などの変異株の感染力が強く、自宅療養中に家族全員が感染する事例や基礎疾患の有無にかかわらず30代から40代でも重症化する例、小中、高校生にも広がるとともに、自宅療養中に自宅で死亡する事例も相次ぐという深刻な事態となりました。このことを教訓に、第6波を起こさない対策と備えをすることが必要です。入院・宿泊療養調整中の自宅待機や自宅療養中、福祉施設の留め置きで家族や施設内で感染を広げることや、医療が間に合わず命を落とすことは絶対に避けなければならないことや保健所の業務が追い付かず、感染者の症状の把握や濃厚接触者の特定に支障をきたしており、これらに対する早急な対策が必要です。岸田自公政権に強く求めていただきたいと思います。

 そこで次の点を要望します。

  感染力が非常に強く、ワクチン接種者でも感染するデルタ株が主流になるもと、ワクチン接種一本やりでは新型コロナ感染症の抑え込みはできないことは、国内外の事実が示しています。とくに新規感染が減少傾向となり、検査のキャパシティーに余裕が生まれている今こそ、陽性者の周辺への迅速な行政検査を幅広く行うとともに、無症状者への大規模検査を行うことがいよいよ重要となっています。「いつでも、誰でも、何度でも、無料で」の立場で、大規模検査の具体化をはかり実施することを強く国に求めていただきたいと思います。

 具体的には、無症状の感染者を早期に把握するうえで大切な取り組みである、企業、大学、商店会などで、自主的な大規模検査が行えるように、国が補助金を出して強力に支援すること、また、子どもの感染、家庭内感染への対策が求められており、学校や幼稚園、保育園、会社などを通して、検査キットを家庭に配布し、体調に変化を感じたらすぐに自主的な検査を行うことができるようにすること、自主的検査で陽性が判明した場合、医療機関での検査は無料とし確定診断へつなげることです。

 さらに、陽性となった時、安心して休める保障が必要です。無症状でも2週間の自宅待機が必要となるため、既存の傷病手当などの制度では不十分で、傷病手当をコロナ特例として、賃金の8割保障とすること、自営業者など対象外となる人には、国の休業支援金の対象とするなど、所得保障を行うこと、児童・生徒が学校を休まざるを得ない場合の対策など、国に対して要望をしていただくとともに、伊丹市としても独自の対策を講じることを求めます。
また、中小零細事業者にとってはコロナ禍で体力が弱体化しており、そのための支援が必要です。伊丹市は9月追加補正で一定の支援策を講じられることは評価しますが、今後年末に向けて新たな支援が必要になると考えます。商工会議所と共同して業者の要求を把握され、必要な対策を取られることを求めます。

 第2に、市立伊丹病院と近畿中央病院の統合再編を決めたことです。

 問題の一つは、統合再編によって病床数を200床削減する問題、二つには、市内南部から総合病院がなくなること、三つには、今回の新型コロナウイルスへの対応を考えた場合、感染症対策に緊急を要する事態に公立・公的病院が果たす役割は大きく、公的総合病院が一つなくなることで十分な対応できなくなる可能性があることです。一方、新病院の運営形態を伊丹市の直営として公営企業法の全部適用としたことや、近畿中央病院の跡地への民間病院の誘致や公共交通機関による新病院への交通アクセス等、一定市民の要求を取り入れた検討がされていることには評価します。

 コロナ禍で医療崩壊を招いた原因は、安倍・管政権が公立・公的病院の統合再編で病床数削減を進め、医師・看護師数を抑制してきたことにあります。この事態を教訓に、命を大切にするため医療、保健体制の充実を国に求めていただきたいと思います。

 伊丹市における病院統合再編に関しては、今後、特に近畿中央病院の跡地に、回復期機能を有し地域住民が必要とする医療機関を、医療空白を生じない形で誘致するために、県の財政支援も求め、力を尽くしていただくことを求めるものです。

 第3に、伊丹市市営住宅等整備計画において、伊丹市の市営住宅の目標管理戸数を約200戸減らし、1,700戸としたことです。

 その目標管理戸数の算出方法は、月額所得8万円という著しい困窮年収未満の世帯を収入基準としたもので、このような低い所得基準を基礎に必要な目標管理戸数を推計することでは、住宅セーフティネットの根幹である公営住宅の役割を果たすこととはできません。また、市営住宅の建て替えをしないことも大きな問題です。 伊丹市は、公営住宅法第1条に書かれている「健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備」する責任があり、一部の住宅にエレベーターを設置されていることは評価しますが、今後、市営住宅建て替えも含めて、若年者から高齢者まで、必要な人が入居しやすい住宅への改良や民間住宅の家賃補助制度の創設等を求めるものです。

 第4に、職員の人事評価です。

 公共を担う公務員には、全体の奉仕者の立場から、市民の声を聞き、提供する市民サービス、人権保障のあり方を職場で自由に議論し、決定する権限が与えられています。そのような場に「能力」「業績」などという測ることが困難な尺度で5段階評価することは、公務員の労働意欲の向上や創意工夫の発揮を阻害することにもつながります。今後、人事評価の問題点を十分認識していただき、5段階評価はやめることなどを含めて、職員の力が十分に発揮され、市民福祉の向上に向けて働きやすい職場とされるよう改善を求めます。

 第5に、教育の分野では、全国学力テストの問題です。

 20年度はコロナウイルス感染拡大で中止され、伊丹市独自の取り組みとされました。しかし、自己採点を行い、本市の学力の実態把握・分析、各校の学力向上プランに基づいた取り組みの進捗を管理するなど、相変わらず学力テスト中心の教育と言わざるをえません。学力調査が必要な場合、数年に一度の抽出調査で十分です。改めて中止を含めた検討を求めます。

 次に今までで述べたこと以外に評価する主な点です。

 一つは、保育所待機児童解消に向けて、定員96人分の民間保育所整備を支援するともに、民間保育事業者の保育士確保のための支援されたことです。

 二つには、妊娠出産包括支援事業によって、産前産後のサポートが受けられない妊産婦の不安や負担軽減を図る事業を行ったことです。

 三つには、パートナーシップ宣誓制度を創設されたことです。

 四つには、かねてから要望していました合葬式墓地を整備されたことです。

 最後に、今後取り組むべき要望事項について述べます。

 第1に、市立演劇ホールについてです。

 演劇ホールが果たしている役割は、代表質問の答弁でも言われたとおり、学校へ出向いてのアウトリーチ事業や演劇ワークショップなどに取り組み、「文化芸術が身近にあるまち」に大きく貢献するとともに、教育的にも大きな役割を果たしてきたこと、また、専門的かつ独自性の高い演劇・コンテンポラリーダンス事業を展開し、「地域創造大賞」や「文化庁芸術優秀賞」の受賞をはじめ、各方面からも高い評価を得ていること、そのことが「伊丹ブランドの構築」という側面でも本市の知名度アップなどには繋がっていることにあります。さらに、演劇ホールは建物や設備の特殊性が高く、他市の同等施設が存在しないという答弁の通り、近隣にはない貴重な施設でもあります。

 したがって、伊丹市として財政負担軽減の方策を検討し、広域的な役割を果たしていることから県への財政支援を求め、存続の方向で検討することを求めます。

 具体的な問題の一つは、現在行われているアンケートの扱いです。代表質問でも言及しましたが、アンケートに市民が答えるにあたって十分な知識がないままであったことから、あくまでもその時点での参考資料と認識し、今後の議論に生かしていただきたいと思います。

 二つには、市民と演劇関係者、専門家などを交えた熟議の場を設定することです。劇関係者のみなさんが、市民理解を求める場は独自に設定することはできますが、行政も入ってそれぞれの考え方を聞き、お互いの考えを理解する場が必要と考えます。開催されようとしている説明会の場にも、演劇関係者を呼ぶべきと考えますので、検討を求めます。

 第2に、気候危機を打開する対策についてです。

 日本共産党は、9月1日、「気候危機打開のための日本共産党の2030戦略」を発表しました。今、異常な豪雨、台風など気候危機というべき非常事態が起こっており、二酸化炭素削減への思い切った緊急行動が求められています。日本共産党は、省エネでエネルギー消費を40%削減し、再生可能エネルギーで電力の50%をまかなえば、CO²を2030年までに10年比50%から60%削減は可能としました。

 伊丹市としても、次期伊丹市地球温暖化対策推進実行計画の策定等によってCO²の削減目標・計画を策定される予定ですが、「ゼロカーボンシティ宣言」とともに、積極的なCO²削減目標と具体的な計画を策定されることを求めます。

 第3に、ジェンダー平等の実現についてです。

 日本は、各国の男女平等の達成度を示す「ジェンダーギャップ指数2021」で、156カ国中120位と、先進国として異常な低位を続けています。1979年の女性差別撤廃条約の採択から42年、日本政府は1985年にこれを批准しながら、いま大きな問題になっている「男女賃金格差の縮小」も「選択的夫婦別姓への法改正」も、繰り返し国連の女性差別撤廃委員会から是正勧告を受けてきたにもかかわらず、解決できないままです。市長としても国に対してこれらの実現を求めていただきたいと思います。

 伊丹市として具体的に取り組むべき一つに、あらゆる分野で、計画、条例、政策などをジェンダーの視点でとらえ直し、「ジェンダー主流化」を合言葉に、根強く残る男女格差の解消を進め、すべての人の人権を支える仕組みをつくることです。そのためにも、審議会や各種団体、地域などあらゆる場面で女性の参画を進めることが求められています。意思決定の場に女性を増やすために、審議会への女性の参加目標40%を早期に実現し、50%を目指すことを求めます。

 その他、本会議、委員会で多くの要望をしましたが、今後の補正予算や来年度予算の中で実現されますことを求めておきます。

 以上、報告第8号「令和2年度伊丹市一般会計歳入歳出決算」に対して、認定に同意できない立場からの討論とします。
 

2021年9月議会:久村真知子 特別会計・企業会計決算 本会議討論

2021年9月議会 特別会計・企業会計決算 本会議討論

2021年9月6日
日本共産党議員団 久村真知子

 報告第10号「令和2年度伊丹市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算」並びに報告第16号「令和2年度伊丹市病院事業会計決算」の認定に同意できない立場から討論いたします。

 はじめに、報告第10号についてです。

 2020年度は、後期高齢者医療の保険料の引き上げが行われました。この値上げに対しては、2019年度給付準備基金123.9億円を全額活用し、引き上げ額を抑えてはいますが、平均年保険料額は、4.05%の引き上げで、現行82,186円が85,517円となり、年金生活の高齢者には大変重い負担となりました。賦課度額も62万円から64万円と引き上げられました。

 後期高齢者医療制度は、75歳以上の人口が増すと医療費が増えることで保険料に跳ね返る仕組みになっているため今後も引き上げが行われることになります。このような仕組みでは、高齢者の生活はますます苦しくなり、健康的な生活ができなくなってしまいます。そのうえ団塊の世代が75歳以上になる2025年に医療費が増えるとの予想で、75歳以上の約20%に当たる年収200万円以上の人370万人を対象に医療費の窓口負担を、2022年に2割に引き上げる改正法が国会で自民・公明・維新の会、国民民主党などの賛成で可決、成立しています。日本共産党は、減らされてきた高齢者医療への国庫負担を増額し、これ以上の保険料の引き上げは行わないことと共に、窓口負担の軽減を求めます。

 次に、報告第16号についてです。

 2020年度伊丹市民病院事業では、市立伊丹病院と近畿中央病院の統合再編を前提に、3億633万6000円の「整備費」が計上されました。結果として、用地測量・物件調査委託料、2153万4000円。基本設計委託料、2億3744万6000円の合計2億5898万円となりました。

 予算でも、また、一般会計決算討論でも述べています通り、政府の方針通り医療費抑制のため、両病院での病床数を200床削減し、南部から総合病院がなくなる事業には問題があります。よって報告第16号の決算の認定に同意できません。

2021年9月議会 個人質問 久村真知子  中学校校則,生活保護制度

2021年9月議会 個人質問

9月22日(水) 久村真知子議員

1.市内中学校の校則について

 私達が教育を受けてきた時代から長い間校則は身近な問題として受け止めてきています。今日、校則に対して、時代に合わない問題が浮き彫りになってきています。子どもたちには、納得できない校則に対しての不満があったり、厳しい指導が、ブラック校則と言われ、社会問題ともなっています。今改めて校則とは何か、時代にあった校則であるのかを考えなければならない時期なのかと思います。その様な観点からいくつか質問します。

 市内の中学校の校則ですが、校則の資料を各中学校からいただき見てみましたら、

 服装に関しては、髪の形、髪の毛の長さについて、髪の毛を束ねる位置、髪の毛を束ねるゴムの色は黒・紺・茶、靴の色、靴下も白色、下着も白色などと、ほとんどの学校でほぼ同じように決められています。

 冬服については、季節の変わり目にいつ、どの服を着るのかなど、いろいろ決められています。髪の毛の長さや、髪の毛を束ねる位置まで大変細かく決められていることには少し驚きました。

 結構これらを守るのは大変だろう、また先生方もチェックをするなら、大変だろうなと感じましたし、改めて各学校の校則が、ここまで細かく決められていることに少し驚きました。またこんなに細かく決められている根拠は何なのかと、疑問にも感じました。

 今日の社会情勢からみて、ここまで決めるのが子どもたちや保護者にとって本当に良い事なのだろうかと少し疑問にも感じました。

 ある保護者が、「今時、何も色が入っていない真っ白な運動靴は中々売ってないですよ。探すのが大変。」と言われていました。私も大型商店に行き見てみましたが、白いと思っても少し色が入っているなどして、ほとんどありませんでした。また、値段も結構高いなと思いました。

 下着の色も白くてあっさりしたものもやはり少ないなと思いました。これでは保護者の方も準備をするのが結構大変だと思いました。このような状況を把握されたのか、各学校は今の校則をいろいろな意見をもとに見直しを行っているところでもあると説明もお聞きすることができました。その時お聞きした内容は今の時代に合わせた面があると納得もできましたので、生徒にとっても保護者からみてもよかったかなと思います。

 ブラック校則などの話が出てくるまでに、各学校で校則改定に取り組まれているようですが、もう少し早く変えることもできたのではないかとも思いますので、教育にとって、子どもたちにとって、また保護者からも校則はどうあるべきなのかを考えることは必要だと思いますので、いくつかお聞きいたします。

① 初めに、先ほどいいましたが、校則での服装の内容等について現状はどうなっているのか。また、校則に合った服装をしているのかのチェック体制等についてお聞きいたします。

② 今日までの校則に関して、子どもたちや保護者、地域の方からみて、問題もあったと思いますが、学校としての対応はどうであったのか等、様々な問題が絡み合い、ブラック校則と言われるようになったと思いますが、具体的にはどのような問題があったのか、ブラック校則と言われるようになった理由については、どの様に思われているのか、その見解をお伺いいたします。

③ ブラック校則と言われる理由には、厳しい指導が行われたことで、不登校や別室での学習を行うような原因となった例などがあることも含まれているのではないでしょうか。市内の学校での状況はどうであったのか。お聞きいたします。

④ 校則に疑問を持った場合の対処についてですが。長い間校則は全面的に守らなければならないものだと、ほとんどの方がそのような思いを持っていたと思います。

 今日まで教員や子どもたち、保護者からは、様々な疑問などもあったのではないかと思いますが、そのような声は、学校やPTAなどに届いていたのでしょうか。教師の意見や当事者である子どもたち、保護者、地域の方々の声が、反映されることは大事なことだと思います。これらの方が、校則に疑問を持った時にはどのように対処されてきたのでしょうか。お伺いいたします。

⑤ 校則の一部である、靴や靴下、下着などは個人の体に直接身に着けるものですから、個人的な体の状況や家庭の経済的な問題も関係してきますので、個人の好み、自覚でもって、任せる事でいいのではないかと思いますが、そうすることは学習や部活動に、何か問題があると思われるのでしょうか。お伺いいたします。

⑥ 様々な問題が校則がらみで起こっていますが、憲法や子どもの権利条約から、子どもたちの人権が守られているかをみることが必要だと思います。今回市内中学校を訪ねましたら、「校則について教員や生徒、地域の方々の意見を聞きながら変えていくところです。今年度から変えます。」と大きく変化してきています。

 このことは、文科省が「校則の見直し等に関する取組事例」などとして事務連絡を6月に出されたことから、そのような取組となっているのかと思いますが、十分に議論することが大事だと思います。

 しかし、子どもたちがしっかり自分の意見を言うためには、自分の人権が憲法や子どもの権利条約にどの様に位置づけられているのかの内容をしっかり知っておくことが必要ではないでしょうか。そのうえで教師、生徒、保護者、地域が同じ立場から、学校で普段から憲法や、子どもの権利条約から、子どもの人権が守られているのかを常に考えることができるのではないかと思います。

 今日の校則は、そのような立場から、子どもの人権が守られていたとお考えでしょうか。見解をお伺いいたします。

⑦ 校則を各学校のホームページに掲載することについてですが、地域の方々も学校の運営などに関して協力することは必要と思います。そのうえで校則に関して知っておくことは大事な事ではないでしょうか。しかし、校則を知らない、見ることができないという事では、市内の中学校の様子が理解できないと思います。

 今回、ある中学校は、靴を自由にすると校則を変えられました。大変すばらしい事ではないかと思います。教員や保護者生徒と時間をかけて話し合いの努力をされたといわれていましたが、大変すばらしい事だと感じました。

 また多くの学校では、女子生徒もズボンが制服に加わりました。たぶん多くの生徒がはかれると思います。その様な大きな変化も生まれてきていますから、そのことも含め各学校の校則を、ぜひホームページに掲載していただきたいと思います。

 今まで校則は守らなければならないものと考えており、校則を変えてほしいという考えは浮かんでは来なかったのかもしれませんが、地域の方々も校則をみることによって、学校への関心も高まり、より良い学校環境の形成に何か手助けをすることができるのではないかと思いますので、お願いしたいと思いますがいかがでしょうか。お伺いいたします。

2.生活保護制度の周知状況について

 様々な理由で生活保護が必要という方はおられますが、中々安心して申請に行けないという状況の方々が、まだまだいるのが現状ではないでしょうか。

 以前のように「何度も窓口に行っているが申請ができない。もう行きたくない。」という方の声はなくなってきています。

 今までは、申請をためらう中で病気になってしまったりする方が、残念ですが時々おられました。最近は高齢者で一人暮らしという方が多くなっています。また、「非正規で仕事が少ない」という方も生活が不安です。高齢者の方も、「働くから」と言って頑張られますが、やはりけがをされたり病気になったりされる方がおられます。

 申請をためらう理由のひとつには、まだまだ生活保護を受けることは恥ずかしい事であるという風潮が大いにあるからではないでしょうか。特におしゃべりをしているときに、何となく「生活保護に陥る」という言葉が出たりします。国民の権利だという認識が全く行き渡っていないのが現状です。また、そのような言い方に差別的な感情を受け、肩身の狭い思いをずっと持っておられます。

 本人も周りの方々も、当然の権利だという認識を持っていただくことは大変大切ではないでしょうか。

 自治体には安全安心の生活を保障する義務があるのですから、このような状況をなくすための努力が必要です。困っておられる方は、ご近所の方などには無論、親族にも誰にも知られたくないと思っておられるのですから、民生委員さんに相談することも中々できない方もおられます。やはり困っている方自身が、直接支援課などに相談に来ることが皆さんの安心につながると思います。ですから、相談に来やすい環境を作っていただきたいと思います。「生活保護は国民の権利」という当然のことをしっかりと、すべての市民に理解していただくことで、誰もが安心して生活保護を受けられる環境となるのではないでしょうか。

 札幌市では、「生活保護は国民の権利です」と書かれたポスターが作られ、公共施設に張り出されています。

 伊丹でもポスターなどが必要ではないでしょうか。また、自治会の回覧板で相談の連絡場所を示すことや、広報に詳しく掲載すること、また様々なところに説明案内チラシなどを設置するなどもしていただければ、「生活保護は国民の権利」を理解していただけ、皆さんに浸透していくのではないでしょうか。誰もが躊躇せずに支援課の窓口に来られるように、困っている市民の権利をしっかり守っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

3.DV防止における男性への周知の取り組みはどのように行われているのか。

 DV防止法ができ20年となりますが、まだ十分に内容が理解されていない現状があるのではないでしょうか。被害者の保護に関しては急ぎのことですから、多くの方が認識していると思います。特に被害者は女性が多いですから、女性の方々は、DVとは何か、保護してもらうにはどうすれば良いか、相談はどこへ行けばよいのか等の情報も手に入りやすいように丁寧に目に付くところにおいていただいています。このことが多くの方の目に触れ相談にも来やすくはなっていると思います。そしてDVとは、身体的暴力は当然のことで、精神的暴力、性的暴力、経済的暴力、社会的暴力などであるとも知られてきていると思います。その内容がわかり新たな自覚の下に自立していくことにもつながっていると思います。被害者にとっては大変心強い法律です。

 しかしDVをなくすためには、この内容を男性にもしっかりと知っていただくことが重要だと思います。そのためには、きめ細かく様々な資料や講演の案内のパンフレットなどを、男性の目にも触れるような場所に置くことや、DVに対しての知識・認識を持てるように、男性に読んでもらえるような資料も必要と思います。DVの講演会なども行われていますが、今までのチラシや、講演会などは、男性を呼びかけの対象には考えられてはなかったのか、参加者はほとんど女性ではなかったでしょうか。講演会も、男性向けにも考え参加してもらえるようにすることが必要だと思います。

 男性も(DV関係の)相談に来られていると思いますが、どのような状況でしょうか。

 今後もDVをしっかり認識してもらえるように、男性が独自に学べ、男性の自覚を促すような場を設定していくこと等が、より必要ではないかと思います。その様な中で、近代社会の中で作られた男性のジェンダー問題にも目を向けることにもなると思います。男女共同参画社会、ジェンダー平等社会の実現を進めるためには大変重要な基礎的な事だと思います。ですから、様々な方法を考えていただきたいと思いますが、どの様にお考えでしょうか。お伺いいたします。

2回目の質問と要望

1.校則について

校則について、2回目の質問と要望を行います。「校則を制定する権限は、学校運営の責任者である校長にある、それぞれの学校が実情に応じて校則として設定している。」という事で、市内中学校の校則の資料をいただいて見てみました。大変細かく決まっているのですが、学校によって少し違っていることもありますが、ここまで細かく決めなければ、学校教育は出来ないのかと疑問に思いました。

 答弁では現状の校則内容が答えられていませんでしたので、少し例を挙げます。

①服装、身なりに関しての決まりごとに関して。

・頭髪ですが、男子の横髪は耳に、後ろ髪は襟にかからないように。特殊な髪型は禁止。
・女子は後ろ髪が襟より長い場合は結ぶ。使用するゴムは黒・紺・茶のみ。
・後ろ髪が肩にかかる場合は耳の位置で結ぶ。
・前髪は上げてはいけない、ピンでとめない。横に流し黒いピンでとめる。
・通学靴は白色の運動靴で紐靴・靴にワンポイントの入ったものは禁止。
・靴下については白、柄や飾りのあるもの、短すぎるものは禁止。
・下着は白。
・男子ズボンのベルトは黒、紺、茶の無地のみ。
・女子スカート丈は膝頭が隠れる程度。
・気候によりセーター、カーディガンを着用してよい。色は黒・紺・茶が多く、グレー・白の無地のみ可もあります。黒、紺の無地のⅤネックセーターは着用してもよいが、カーディガンは禁止のところもあります。
・防寒具の校舎内での着用は禁止。
・防寒具は教室内で着用しない。
等、まだありますが時間がありませんので、このくらいにしますが、先程挙げた規則はほとんどの学校でほぼ同じでした。

 これ程細かく決める必要があるのか疑問に思います。生徒もこれほどたくさんの細かい決まり事を守るのも大変だろうと想像してしまいます。先生方も、生徒が守っているのかのチェックをされるのでしょうが、大変だと思います。私が聞いてきました、このような内容が今の市内の中学校の身だしなみに関係する校則の現状です。

1)校則で少し疑問に思った点をお聞きいたします。

① セーターのⅤネックはいいが、カーディガンはだめとなっているのはなぜでしょうか。

② 伸びている髪の毛はなぜ耳の高さでくくり、要するにポニーテールはだめなのでしょうか。

③ セーターやカーディガンの色について、白・グレーを認めている学校もありますが、ほとんどの学校は、セーターの色・バンドの色、髪の毛をくくるゴムはなぜ黒、紺、茶でないといけないのでしょうか。

④ 靴や靴下、下着の色はなぜ白でないといけないのでしょうか。

⑤ 靴に関しては、東中学校で生徒・教員・保護者の話し合いで、今年度から、どのような色でもよいと変更したとお伺いいたしました。大変大きな変化だと思いました。時代の流れで靴も白を探すのが大変なようです。それとも、生徒の自分で決めるという気持ちを大事にされたのでしょうか。このような改革は今までと違い、決められたことを守るという感覚から自分で決めるという選択をすることは大事な経験となると思いますが、白でないとだめという考えと比べ、子どもたちにどの様な変化があるとお考えでしょうか。お伺いいたします。

2)チェック体制についての答弁ですが、

① 制服に関しては、女子生徒もスラックスが制服となったことは大きな変化だと思います。学校生活を送るのにふさわしい身なりであるのか、時には服装を正させるなどの対応をとることもあるということですが、学校生活を送るのにふさわしい身なりとなりますと、個人の好みの服装との関係はどうなのかと思います。現状では、その生徒の身なりを制服として学校側の判断で決めることになっているのではありませんか。制服を決められた様に着ているかをチェックする事だと思いますがその点いかがですか。

② 服装を正させるとは、例えば髪の毛を束ねているゴムの色が違うことや、カーディガン禁止なのに学校へ着てきたこと等を正させるのかと思いますが、そのときは、具体的にどの様にされるのでしょうか。

③ 単なる責に止まることがないように心掛けているについてですが、生徒の個々の事情とは、朝の挨拶時にわかるようなことでしょうか。例えばどのような事でしょうか、お答えください。叱責という言葉の意味についてですが、よくわからないので調べましたら、「責任者が下のものの失敗や過ちをきつく非難すること」という意味となっています。過度の叱責はパワハラともなるとも書かれていますが、朝の挨拶時に生徒にこのような注意の仕方をされるのでしょうか。このようなことも「ブラック校則」と言われる一因ではないでしょうか。

3)ブラック校則と言われているのはなぜかに関しての答弁は、「正確な理由はわかりかねるが、校則の内容や校則に基づく指導に関し、必要かつ合理的な範囲を逸脱しているものを指しているのではないか。」と言われていますが、なぜブラック校則と言われているのかについては、正確な理由を理解していただきたいと思います。

 指導の名を借りての監視や合理的な範囲の逸脱などが、憲法や子どもの権利条約から見てどうなのか。「子どもの人権」についての意識が、学校内で子供も含めどれだけ根付いているのか、しっかり守られているのかという観点が必要だと思います。当然子どもたちにもその権利をしっかり教えていただきたいと思います。
憲法第13条(個人の尊厳・幸福追求権)、このことは子どもたちにも当然適用されていることです。子どもの権利条約では、第13条の表現の自由からみても、本来、頭髪や服装の自由は子どもの基本的人権に属することであるという事です。ただし、そのことで、他者の基本的人権や法律による制限などを侵すことは出来ません。

① ブラック校則をなくす原点は、子どもの「基本的人権」をきちんと保障することを、学校内で教員や子供たち、保護者、地域の人々が理解することで、ブラック校則の状況がはっきりと見えてくるのではないでしょうか。いかがお考えでしょうかお答えいただきたいと思います。

4)不登校や別室での学習になった例については、近年このような事例の報告は受けていない、その様な事態を招かないよう丁寧な指導を心掛けることが大切であると考えておりますとのことですが、

① 近年はこのような事例はないといわれていますが、全体的に不登校が増えているという問題はありますので少しお伺いいたします。近年はないという事ですが、以前はこのような問題はあったのでしょうか。そのことはどの様にして解決されてきたのでしょうか。校則違反はあってもきちんと学習することは保障されたのでしょうか。服装違反などで校内に入れなかったという事例は聞いておりますが、いかがでしょうか。

5)校則に疑問を持った場合について。

① 答弁では、「疑問を持ったというわけではありませんが、ここ数年各校において見直しが急速に進んでいる。」とのことですが、誰も疑問を持たないのに、なぜ校則の見直しが急速に進んでいると思われているのでしょうか。教員も含め本当に誰も何も疑問を持っていないのでしょうか。疑問がないのに見直すというのはどういう事でしょうか。伊丹市内ではブラック校則に関しては全く関係がないと受け止められているのでしょうか。お伺いいたします。
 最近PTAや地域の方、生徒会等様々な方が校則の見直しに関して、参画されていることは生徒の主体性を養う機会にもなるので当然の事ですが、実行されていることは大変評価されることだと思います。

6)「学校教育において、社会規範の遵守について適切な指導を行う事は極めて重要であり、教育的意義を有していると考えている。憲法に定める「基本的人権の尊重」の遵守、生徒が校則見直しの過程で参画することにより子ども権利条約の定める「意見を表す権利」が守られている。子どもの人権を守るという基本原則に立った教育活動を継続していく」との答弁ですが、

① 現状の校則が子どもの基本的人権を侵している面があるのではないかという事が、今日問題になっているのではありませんか。様々な細かいところまで決まっている校則を守らせることに時間を費やす、朝のあいさつ時に叱責する。このようなことは子どもの基本的人権を認めているのでしょうか。

 本来子どもの権利が守られているなら、もっと早くにこのようなことに取り組むことができたのではないでしょうか。例えば、男女共同参画施策での2018年度事業内容の市民オンブード報告には、中学校において、「冬場にコートやタイツの着用を原則禁じていることに対して、子どもたちの健康上害があると指摘され、体を冷やさない様に着用を認めるべきだ」と早くに言われています。子どもたちが寒いのを我慢して健康が危ぶまれる状況が、子どもの人権を認めているというのでしょうか。中にはタイツやレギンスの着用を認めている学校もあります。男女共同参画やジェンダーの観点から、特に女性の健康問題をきちんと考えるべきではないでしょうか。同時に生徒も健康被害についてしっかりと知ることが必要です。

 日本弁護士連合会やマスコミ等様々なところから、ブラック校則としての声がやっと上がってきたことで、文科省も校則の見直しを進めているのではありませんか。その間に多くの生徒や教員の方々が様々な形で犠牲を払ってきたのかもしれません。もっと早くに「子どもたちの人権」への認識がきちんとあれば、子どもたちの声や保護者、地域の声をきちんと聞いていただき校則の見直しを進めることもできたのではないかと思います。

 各学校に行かせていただくと校訓が目に入りましたが、「自治」の言葉を挙げておられるところが多かったのですが、そのことを根付かせるためには、やはり、憲法の精神、子どもの権利を、周りの大人も子どももしっかりと認識することで、自分の意見を言えること、話し合う力をつけることができるのではないでしょうか。一方的に守らせるだけでは受け身の考えが身についてしまうのではありませんか。

② ホームページへの掲載に対してですが、答弁では、学校に関しての生徒・保護者との間に共通認識を持つことは重要だといわれていますが、共通の情報が見やすくされていないと共通認識を持つことは出来ませんので、このことに関しては指導助言をしていただけたらと思います。

 今各学校での校則見直しでの参画を経験する中で、人権に対しての認識もより深められるかと期待いたします。「各学校において適切な校則の設定や運用がなされるように、引き続き、情報提供や指導助言を行っていく。」とされていますから、子どもたちの「基本的人権」を市内の学校でしっかりと守れるよう指導助言をしていただけますことを要望いたします。

2.生活保護制度の周知状況について

 「様々な関係機関や団体の会議や研修などで説明を行い、生活に困っている人が窓口へつながるよう努めている。」ということですが、生活に困っている人が自ら安心して窓口へ相談に行けることが本来必要ではありませんか。

 受けなくては生活できない方が、「受けたくない」といわれているのが多くの現状です。伊丹市も、そこのところに目を向けていただきたいと思います。

 なぜそのように申請を躊躇されるのかということですが、長年、生活保護へのバッシングが行われていることに大きな原因があると思います。国会議員からも行われ、最近は有名な俳優さんもユーチューブで8月7日に大変ひどい差別発言を行いました。すぐに批判の声が広がり、その後謝罪されていますが、全くひどい話だと思います。

 その様なことが、メディアを通じて「保護を受けて楽をしている」などの間違ったイメージがより広がっているのではないでしょうか。身近な人のなかにも、生活保護を受けることを「生活保護に陥る」という言葉などを使われる方もおられますので、受給者もそのような言葉を聞いて、つらい思いをされています。一般の方も、保護を受けることは恥ずかしいことだと思われ、絶対に周りの人に知られたくないと多くの方は言われています。

 ですから申請に至るまではなかなかです。
 「生活が苦しいからどうすればいいか」などと、近くの民生委員さん等に自分から相談することは大変難しいのです。このことについては伊丹市も十分に理解していただきたいと思います。相談も中々できない間に、生活に行き詰まり、その結果自殺をしてしまうという方も増えているのではないでしょうか。

 市内でもこのような方を出さないためにも、生活に困ったときには、誰でもが安心して申請の相談に来られるようにすべきです。生活保護は憲法25条に書かれている「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」ための土台です。ですから、市民一人一人に「生活保護の申請は国民の権利です」の言葉をしっかりと理解してもらうことが必要です。厚生労働省のホームページにも、「ためらわずにご相談ください」と掲載されているのですから、そのことを伊丹市もしっかり市民に知らせなければならないと思います。誰もが安心して相談に行ける体制を作ることが必要です。そのために、札幌市のようにポスターやチラシなどを作り、広く市民の目に触れるように市内の公共施設などに置いていただくことを要望いたします。

3.DV防止についてですが、

 2021年の日本でのジェンダーギャップ指数は、世界経済フォーラム(WEF)の発表で調査対象の世界156カ国で120位と発表されています。主要7カ国では、最下位となっています。このギャップ指数を埋めることは、女性の人権問題を守り、経済発展にとっても重要との立場から、この指数を発表されています。この問題を解決するためにも一番根本になっているのが、DV問題への理解ではないかと感じます。そのことから、女性の人権問題を正しく理解することにつながると思います。

 市民向けのDV啓発講座も行われ、男性のDVに関しての理解が深まっているといわれていますので、男性からの相談もあるということですから、認識は少し高まっているかとは思いますが、より力を入れていただきたいと思います。

 このことに力を入れることは、オンブード報告では、「事前対策であり予防対策」と言われています。ですから、その講座に特に男性の参加が増えることが必要だと思います。女性がDVとは何かを様々な手段で、改めて理解を深めたように、男性も同じように様々な手段でしっかりと理解することが大切ではないでしょうか。そのことによって、ジェンダー問題にも理解が深まるのではないかと思います。答弁されていますように、効果的な啓発方法を引き続き検討していただくように要望しておきます。

2021年9月議会 代表質問 上原秀樹 演劇ホールの存続をめぐる問題

2021年9月議会 演劇ホールの存続をめぐる問題に関する代表質問と答弁趣旨

(演劇ホールに関する質問と聞き取りによる答弁趣旨)

日本共産党伊丹市議会議員団 上原ひでき

1回目の質問

 伊丹市は、演劇ホールの活用方法について、サウンディング型市場調査を行い、その用途変更も含めて検討されています。そこで次の点をお聞きします。

1)伊丹市の文化政策について

 伊丹市は2018年に、従来の「文化振興ビジョン」を発展させて「伊丹市の文化振興施策にかかる指針」を策定されています。

 その「指針」では、演劇ホールの評価について、その専門的かつ独自性の高い事業展開に対して「地域創造大賞」や「文化庁芸術祭優秀賞」の受賞をはじめ各方面から高い評価を得ていること、また、市内中学校や高等学校へのアウトリーチによるコミュニケーション教育に力を入れていることとともに、一方では市民の認知度は十分とは言えず、今後市民へのアプローチを一層進めていく必要性が述べられています。そして基本方針では、文化芸術が身近にあるまちをめざすとされ、文化施設の活用に関しては、潤いと誇りを感じることのできる心豊かな生活を実現するための機能を担い、常に活力ある社会を構築するための役割を担っているとの「劇場法」を引用し、人と人が出合いつながる場所として文化施設を活用するとしています。

 そして、社会包摂としての鑑賞支援も明記されました。

 さらに、他では味わえない事業を展開するとして、美術館・工芸センターの展示や柿衞文庫の俳諧俳句資料とともに、演劇ホールの演劇、ダンス公演を挙げられ、歴史を感じられる場所の活用とともに、伊丹ブランド構築の一翼を担うとされています。

 また、2016年12月議会での私の文化政策に関する質問に対して、平田オリザ氏の講演での文化格差が地域格差につながることを危惧する旨を引用し、本市では多くの文化施設があり、各館の個性的な事業展開、アウトリーチ活動などにより、芸術文化に触れられる多様な機会の提供があり、ゆくゆくは選ばれるまちにもつながっていくものと考えていると答弁されました。一方、「指針」では、公共施設マネジメントに基づき施設の有効活用を図るとして、財政上の問題とともに市民のライフスタイル、施設使用形態の変化も鑑み、事業・機能の集約や運営主体・形態の変更等、より機動的な活用方法について検討すると書かれています。そこで、次の点をお聞きします。

① 「指針」策定から3年が経過しようとしていますが、その「指針」のまとめとして「終わりに」に書かれている「本市の文化施策の大きな役割を占める文化施設が、個々にとって新たな居場所として心のよりどころになってもらえるような施設でありたい」「その居場所とそこにある演劇や音楽、美術等が今、広がっている地域間、世代間の壁を埋め、人々の心のつながりや相互に理解し、尊重しあう土壌を提供し、心豊かな社会を形成する一助となるよう、『文化芸術がそばにあるまち』を目指し、施策を進めていく」とされていますが、演劇ホールが果した役割を中心に策定後3年間の評価をどうされているのかお聞きします。

② 「指針」で「市民のライフスタイル、施設使用形態の変化も鑑み、事業・機能の集約や運営主体・形態の変更等、より機動的な活用方法について検討する」とされていることに関して、今回の施設の有効活用を検討するに至る契機となったのは何かお聞きします。

2)当局が進める演劇ホールの有効活用の検討についてです。

 伊丹市は演劇ホールの有効活用の検討として、国土交通省のサウンディング調査に2回参加し、独自の同調査も行い、その経過を報告されています。そしてさらに演劇ホールの活用に関する市民意識調査も行われています。その伊丹市による検討に関してお聞きします。

① 演劇ホールが使用形態の見直しの対象となる評価に関して、市民利用率が低いことをあげていますが、これは逆に市外からの来客者が多いことも示しています。このことを、市民の利用率が低いことをもって利用者一人当たりのコストを割り出すことには疑問があります。「伊丹ブランドの構築」という側面ではどう評価されるのでしょうか。

 また、利用率の算定は公演・講座利用者へのアンケートによるもので、回収率がどのくらいになるかわかりませんが、正確な数字とは言えず、「市民利用15%」と言い切るには問題があると思います。いかがでしょうか。この利用者にはアウトリーチ活動やアイフェス、演劇ワークショップへの参加は含まれているのでしょうか。

 さらに、いたみホールと音楽ホールとの比較もされていますが、施設(メインホール)の利用目的が異なることから比較すること自体が問題です。他市の演劇ホールとの比較はどうでしょうか。以上お聞きします。

② 収入の分析で、イベントホールの減免率が高いことを指摘されていますが、貸館利用が少なく、イベントそのものが主催・共催事業等が99%を占めていることから、減免規定を適用すれば当然の結果です。これは文化会館大ホールでも、音楽ホールでも同様の減免規定です。貸館で演劇等のイベントをする場合、観客数が200名までと限られ、採算が困難になる経験をしましたが、このことから指定管理料が高くなることになっているのではないでしょうか。

 また、年間9,000万円の費用がかかっていると言いますが、これも伊丹ホールと音楽ホールのメインホールとは性格が異なることから、他市の演劇専門ホールとの比較が必要ではないでしょうか。以上に対する考えをお聞きします。

③ 伊丹市は早々に演劇ホールの活用に関する市民意識調査を実施されています。
 なぜそんなに急ぐのかという疑問はぬぐい切れません。確かに演劇ホールは市民の認知度は低いかもしれませんが、今回の伊丹市によるサウンディング型市場調査や関係者・市民からの署名運動等によって、演劇ホールを中心に文化施設のあり方について市民的な議論が始まったと言えます。その途上で調査をすることは十分市民の間で考え、議論する間もないまま、「やっぱり認知度が低い」と判断し、用途変更へと導くのではないかと危惧をするところです。市民からも「課題と魅力を知って、存続させるべきか考える時間と機会が欲しい」と言われています。そしてなぜ急ぐ必要があるのか、いつまでに結論を出そうとしているのか、市民や関係者の間で十分時間を取って議論する必要があると考えますが、見解をお聞きします。

④ 伊丹市が演劇ホールの活用方法についてサウンディング型市場調査を行い、その用途変更も含めて検討するとの報道を受けて、いち早く声をあげたのが演劇関係者と市内中学校高等学校演劇部OBOG会、そして市民の方たちです。
 演劇関係者から「日本全国及び海外の優れた舞台芸術作品を上映してきた。その舞台芸術の拠点を失うことは、市民にとっても、関西の多くの人にとっても舞台芸術作品を享受できる機会を失うことになる」OBOG会からは「演劇ができる、学ぶ場所をなくすのは子どもたちの表現の場を取り上げるようなもの」、市民からは「レアなホールですのでぜひとも残してほしい。もっと市民が使いやすい利用形態を考えてもらいたい」などの声が紹介されています。この声をどう受け止められるのでしょうか。

 財政負担に関しては、演劇ホールのままで機能維持のために改修するにしても、大規模に用途を変更するにしても、いずれも財政負担はかかります。問題はイニシャルコストで、優れた舞台芸術の上映や中高生を中心としたアイフェス等を残しながら、利用形態等を工夫して、コストを削減する方向を考えるべきではないでしょうか。見解をお聞きします。

答弁趣旨 

1)伊丹市の文化政策について

① 市民利用率の低さや市内活動団体の解散などがありながらも、戯曲講座や学校へのアウトリーチ、演劇ワークショップなどに取り組み、世代間の交流を促進するとともに、中心市街地に出向いての賑わいづくり、伊丹ブランドの構築では、各界からの受賞に見られる通り全国から高い評価を受けて本市の知名度アップにつながっている。

② 検討始める契機となったのは、特殊な舞台装置の老朽化に伴い数年のうちに約4億円という多額の改修工事が必要と見込まれたこと。

2)当局が進める演劇ホールの有効活用の検討について

① 「伊丹ブランドの構築」という側面では、各方面から高い評価を得ていることから、本市の知名度アップにはつながっていると考えている。

 「市民利用15%」 に関しては、アンケートからの数字なので、利用実態を表す数字と考えている。アウトリーチ参加者は計上していない。

② 収容人数が少ないと採算が困難になり、指定管理料への影響はあると考える。

 他の演劇ホールとの比較は、建物や設備の特殊性が高く、他市の同等施設が存在しないことから比較は困難。

③ 「市民意識調査」は、アイホールの存続を求める要望として署名の提出があったことを踏まえ、広く市民からご意見をお聞きする目的で実施することにした。市民の意見を踏まえて検討を進める。結論を出す期限は決めていない。

④ 様々な意見があることは認識しているが、9,000万円のランニングコストは改善しなければならない問題。廃止ありき、存続ありきではなく、他の文化施設などとの連携、機能移転のための改修工事についても検討し、アイフェスなど市民還元率の高い演劇事業の継続方法について関係者の声を取り入れながら検討を進める。

演劇ホールの存続をめぐる問題について再度の質問

第1に、現在検討が進められている問題について

 伊丹市の文化振興施策に関する指針の3年間の評価では、市民利用率の低さや市内活動団体の解散などがありながらも、戯曲講座や学校へのアウトリーチ、演劇ワークショップなどに取り組み、世代間の交流を促進するとともに、中心市街地に出向いての賑わいづくり、伊丹ブランドの構築では、各界からの受賞に見られる通り全国から高い評価を受けて本市の知名度アップにつながっているとされました。しかし、実施されているアンケートではこのような評価は市民には見えません。市民利用率の低さや多額の費用を要する運営費と施設の更新費用が目に移り、結果として当局の誘導的なアンケートになっているのではないでしょうか。

 また、アンケートに書かれている「文化3館の指定管理料と利用者数」では、市民には演劇ホールの特殊性がわかりません。例えば、演劇の公演をする場合、2日から3日は仕込みのためにホールは使用できず、そのために利用者数にも収入にも影響が出る施設です。

 市内3館の比較だけではなく他市の演劇専用施設との比較が必要ではないかという質問に対しては、建物や設備の特殊性が高く、他市の同等施設が存在しないことから比較は困難とされました。演劇ホールは、それだけ近隣にはない施設として貴重な施設と言えるのではないでしょうか。そのこともアンケートではわかりません。

 以上のことから、アンケートの結果をどう扱うかという問題が生じますが、どのようにお考えでしょうか。市民が演劇ホールそのものに対する十分な知識が得られないままにアンケートに応えざるを得ない問題などもあります。見解をお聞きします。

第2に、今後の進め方の問題について

 答弁では、結論を出す期限は決めおらず、市民の意見を踏まえて検討を進めるとされています。また、市民向けの説明会も予定されているとのことです。市民の意見を聞き、その声を生かすことは当然ですが、演劇ホールという専門的かつ独自性の高い演劇等を提供する施設として、市民と一緒に演劇関係者からの意見を聞く場を設定されたらどうでしょうか。

 今までの説明会は、当局が決めたことを説明することが目的で、賛成・反対等様々な意見が出されようと、「市民に説明した」とする説明会になっています。もちろん最終的には議会が決めることになりますが、市民、利用者、専門家などによる熟議の場が必要と考えます。見解をお聞きします。

答弁

①アンケートの結果をどう扱うかについては、市民向け説明会で結果を示す。演劇ホールに関する情報がないままにアンケートをした件については、ホームページへのリンクを示して誘導していることから、情報の提供は妥当。

②専門的かつ独自性の高い演劇等を提供する施設としての説明を行う場を、改めて設けることは考えていない。開催予定の説明会は、文化施設3館に対する市民ニーズの把握と施設を最大限有効活用する方策について市民とともに考える場。

3回目の発言 意見、要望

 一つに、アンケートに市民が答えるにあたって十分な知識がないままではないかとの指摘には、ウェブページで情報の提供をしているとの答弁ですが、市民がどこまで情報を詳細にみて答えるのかは様々です。あくまでもその時点での参考資料と認識しておきます。

 二つ目の市民と利用者、専門家による熟議の場についてですが、答弁では開催は考えていないとのことです。もちろん演劇関係者のみなさんが、市民理解を求める場は独自に設定することはできますが、行政も入ってそれぞれの考え方を聞き、お互いの考えを理解する場が必要と考えます。開催されようとしている説明会の場には、演劇関係者も呼ぶべきと考えますので、検討を求めておきます。

2021年9月議会 代表質問 上原秀樹

2021年9月議会 代表質問

日本共産党議員団 上原秀樹

1.市長の情勢認識について

1)コロナ禍における国の経済政策について

 コロナ禍で、格差拡大は深刻になりました。全国の2020年度の法人企業統計によると、資本金10億円以上の大企業の内部留保は466.8兆円で、過去最高です。19年度比で株主への配当は11%の大幅増、役員報酬も0.5%増と大企業、富裕層はもうけを膨らませました。一方で労働者の賃金は1・2%減り、コロナ危機は非正規労働者、特に女性と若者に大きな犠牲を負わせています。この1年余、非正規雇用労働者はコロナ以前に比べて月平均92万人減少しました。うち61万人が女性です。

 2020年度予算審査での代表質問で国の経済政策について指摘しました。当時内閣府が発表した2019年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価上昇分を差し引いた実質成長率が、年率に換算すると6.3%ものマイナスとなったこと、このことは、消費税増税が日本経済にとって大打撃になっていることを浮き彫りにしていること、GDPの約6割を占める個人消費が消費税増税に直撃されて前期に比べ2.9%のマイナスになり、消費の冷え込みを裏付けていること、勤労者の実質賃金も昨年12月0.9%のマイナス、内閣府の景気動向指数も5カ月連続で「悪化」という判断になったことなどを挙げ、市長の国の経済政策について見解を求めました。当時の経済状況以降、所得が増えず消費が落ち込み続けているのは、安倍政権と管政権が続けてきた消費税増税を含めた「アベノミクス」と言われる経済政策が、大企業や富裕層を潤すだけだということは明らかです。

 昨年以来のコロナ禍での安倍・管自公政権の経済政策に関して、市長はどのような認識をされているのでしょうか、また、今必要な政策は、大企業と富裕層に応分の税負担を求め、消費税減税などによる税の不公平を解消し、正社員が当たり前の雇用のルールをつくり、最低賃金を時給1,500円に引き上げて国民の懐を温めることと考えますが、合わせて見解をお聞きします。

2)米軍と一体となった自衛隊をめぐる動きについて

 6月16日、「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律」(「土地利用規制法」)が、国民、野党が反対する中で、自民、公明、維新などによって参議院において採決が強行されました。

 この法律は、米軍・自衛隊基地や原発など「重要施設」周辺1キロや国境離島に住み、生活し、活動するすべての市民を調査・監視対象にし、政府の機関を総動員してプライバシーまで踏み込み調査・監視することを可能にするものです。調査の対象や内容に制限はありません。情報の提供を拒否した者は30万円以下の罰金を科せられ、密告社会に道を開きかねないものです。しかも、何が規制されるべき基地や原発の「機能を阻害する(おそれのある)行為」なのかは明示されておらず、政府の恣意的判断で際限なく拡大され、土地・建物の利用の中止が命じられ、拒否すれば2年以下の懲役または200万円以下の罰金に処せられるという、恐るべき市民弾圧法となっています。これが、日本国憲法の保障する平和的生存権、個人の尊厳、言論・表現、思想・信条の自由、財産権などの基本的人権を蹂躙する、憲法違反の悪法であることは明らかです。

 防衛省は既に、2013~20年度にかけて、全国約650の米軍・自衛隊基地(防衛省施設を含む)に隣接する土地の調査を行い、所有者約8万人が対象になっています。兵庫県内は15か所で、伊丹市においては、伊丹駐屯地、千僧駐屯地、久代射撃演習場が対象として挙げられ、その周辺1キロメートルとなれば、市内の約3分の1の土地所有者等が対象となります。

 この法律の背景には、日米軍事同盟と安保関連法、すなわち戦争法の下で、アメリカの戦争に参戦する体制づくりをすすめる、菅政権の危険な姿勢があります。すでに、6月18日から7月11日にかけて、陸上自衛隊中部方面総監部と在日米軍事司令部を中心にオリエント・シールド21という実動訓練が図上訓練を中心に伊丹駐屯地において行われています。台湾有事を想定したものと思われ、奄美駐屯地では米陸軍の地対空誘導弾(パトリオット)部隊と陸自の中距離地対空誘導弾部隊が共同対空戦闘訓練を行っています。滋賀県のあいば野演習場では実弾訓練も行われ、6月23日には120ミリ迫撃砲弾発射訓練中に、演習場外に着弾する事件も発生し、大きな問題となったところです。

 また、この訓練と連動した日米共同方面隊指揮所演習、ヤマサクラ―81も今年度3四半期に伊丹市に総監部のある中部方面隊で予定されています。

 アメリカは、対中国戦略として軍事的対応を中心にしており、戦争ともなれば日本の自衛隊も参加する方向で作戦がたてられています。まさに戦争準備が伊丹の自衛隊基地で行われていることになります。

 市長は、土地利用規制法とその背景にある日米共同軍事作戦に関してどのような認識をお持ちでしょうか、見解をお聞きします。また、日米共同方面隊指揮所演習、ヤマサクラ―81はこの10月から12月の間に予定されていますが、どんな演習が行われるのか、コロナ感染は大丈夫か、市民にどんな影響があるのか等、情報を提供していただきたいと思います。

2.2020年度決算に関して

 2020年度の決算の内容の中心は新型コロナウイルス感染症対策です。
 伊丹市の新型コロナウイルス感染症対策関連経費は、243億3,597万円で、そのうち地方創生臨時交付金対象事業は21億7,056万円となり、感染拡大防止や生活や雇用の維持と事業の継続支援、地域経済の活性化、社会的な環境の整備・新しい暮らしのスタイルの確立などの事業を行ってきました。

 これらの事業は感染症対策として一定の効果を上げることはできたと思いますが、現在進行中とはいえ、2020年度の事業の評価をすることは必要です。例えば、2020年度の2月補正予算で議論がありましたが、テイクアウト・デリバリー利用促進キャンペーン事業やキャッシュレス決済ポイント還元委託料、事業所等賃料補助金の減額措置などの周知方法や事業のあり方などへの評価はどうでしょうか。

 また、感染防止事業に関しては、党議員団は一貫して、医療機関(病院・診療所)、介護・福祉施設、保育園・幼稚園、学校、児童クラブなど、クラスター(感染者集団)が発生すれば多大な影響が出る施設等で定期的なPCR検査を行うこと、感染急増地(ホットスポット)となるリスクのあるところに対し、無症状の感染者を把握・保護するための「面の検査」を行うことを求めてきました。しかし、国の「医療崩壊を招く」という非科学的な知見によってPCR検査を抑制する中で、世界で人口当たりの検査数が144番目という最悪の事態になる中で、無症状の感染者が感染を広げています。この中で、市独自の検査体制を行い、感染防止をする必要はなかったのかどうか。

 さらに、新型コロナウイルスの影響で中小企業・商店に深刻な事態が広がる中、これらの実態を調査し、必要な対策をとるべきと主張し、自粛と補償を一体化すべきところを国が持続化給付金と家賃補助を1回きりで終わる中、伊丹市独自に行ってきた支援策、上下水道料金の基本料金免除、事業者への家賃補助、ひとり親世帯への支援などを再度行うことが必要ではないか、特に中小零細企業・業者に対する資金援助として「年越し給付金」を創設することも考えていただきたいと要求しましたが、実現されませんでした。

 これら、感染が広がり、中小業者の営業と暮らしが困難になった状況を見て、どのような見解をお持ちでしょうか、お聞きします。

3.新型コロナウイルス感染症対策について

1)日本共産党の提案と今後の対策について

 コロナ感染第5波の状況は、デルタ型などの変異株の感染力が強く、自宅療養中に家族全員が感染する事例や基礎疾患の有無にかかわらず30代から40代でも重症化する例、自宅療養中に自宅で死亡する事例も相次ぐという深刻な事態となっています。入院・宿泊療養調整中の自宅待機や自宅療養中、医療機関・福祉施設の留め置きで家族や施設内で感染を広げることや、医療が間に合わず命を落とすことは絶対に避けなければなりません。また、保健所の業務が追い付かず、感染者の症状の把握や濃厚接触者の特定に支障をきたしており、これらに対する早急な対策が求められています。

 この間の政府のコロナ対応は、「ワクチンさえ打てば何とかなる」というものとなっています。しかし、国内外で明らかになった科学的知見は、ワクチン接種だけではコロナを抑え込むことはできないことを示しています。ワクチン接種と一体に、医療体制強化、大規模検査、十分な補償など、総合的対策を講じてこそ、コロナを抑え込む道が開かれます。

 そこで、次の日本共産党の提案に対する見解をお聞きします。

 第1に、医療体制強化では、国が「原則自宅療養」の方針を公式に撤回し、症状におうじて必要な医療をすべての患者に提供することを大原則にすえることです。そのために政府がイニシアチブを発揮して、臨時の医療施設の大規模な増設を行うこと、あわせて入院病床をさらに確保し、在宅患者への往診や訪問看護など在宅医療を支える体制を抜本的に強化することです。医療機関への減収補填(ほてん)と財政支援、医療従事者への待遇の抜本的改善をはかり、政府が責任をもって医師・看護師を確保する必要があります。このことを国に対して強く求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 また、伊丹市の場合、医療のひっ迫度、療養施設の充足率は大丈夫でしょうか。お聞きします。

 第2に、ワクチンの安全で迅速な接種と一体に、感染伝播(でんぱ)の鎖を断つための大規模検査を「いつでも、誰でも、何度でも、無料で」の立場で、大胆かつ大規模に行うことが必要です。事業所、学校、保育園、幼稚園、児童くらぶ等に対する大規模・定期検査を政府が主導して実行すべきです。家庭に検査キットを配るなど、自主検査を思い切って支援することも急務です。検査の拡大にあたっては、行政検査の抜本的拡充とともに、事業所などが行う集団検査に国が思い切った補助を行うべきです。医療体制強化と大規模検査を実行するうえで、保健所体制の抜本的強化も急務です。

 伊丹市でも、濃厚接触者にもかかわらず長期間検査もしてもらえず放置されている事態があります。保健所体制の強化が必要ではないでしょうか。現状をお聞きします。

 第3に、自粛要請とセットで十分な補償を行うことです。持続化給付金・家賃支援給付金の再支給と継続的支給の実現は、中小業者にとって待ったなしの課題となっています。生活困窮者への支援を抜本的に拡充します。文化・芸術関係者に対して、新たなイベントへの支援にとどめず、「場や担い手」への直接支援を拡充するとともに、国費を数千億円の単位で支出して「文化芸術復興創造基金」を抜本的に拡充することを国に求めるべきですが、お考えをお聞きします。

 伊丹市独自の施策も何度か求めてきました。現在、中小業者の現状をどう把握されているのか、生活困窮者への支援は十分か、文化・芸術関係者への支援は十分行われているのかお聞きします。

2)就学前教育施設、学校におけるコロナ感染対策について

 これまでの新型コロナウイルスとレベルの違うデルタ株は、子どもの感染をめぐる状況も大きく変えました。

 第1に、全国的に、これまで感染しにくいとされてきた子どもへの感染が顕著に増えていることです。10代以下の新規陽性者が7月半ばから4週間で6倍になったことは軽視できません。その中心は高校生ですが、小中学生の学習塾や保育園、学童保育でのクラスターも増えています。

 第2に、感染は “大人から子どもに伝播する”とされてきましたが、“子どもから大人に伝播する”という新たなパターンが少数ですが報告されていることです。
 第3に、政府の後手の対策と五輪の強行により、現在、「全国各地が災害レベルの状況」(厚労省の専門家会合)となっていることです。しかも保護者世代はワクチン接種が間に合っていないという問題を抱えています。全員が自宅療養となった家族で40代の母親が亡くなった痛ましい出来事は、全国の子育て世代にとって他人事ではありません。
 こうした状況で学校が再開しました。「子どもが感染し親が感染することも心配」などの不安が広がっていることは当然です。よって、デルタ株のもとでの学校の感染対策についてお聞きします。

①登校見合わせの選択や分散登校、オンライン授業などについて

 新学期が開始され、いくつかの学校で学級閉鎖されているという話をお聞きしますが、デルタ株の感染力の強さを考慮し、登校見合わせの選択や分散登校、オンライン授業などを柔軟に組み合わせて対応する必要はないのでしょうか。同時に分散登校は、保護者の減収や失職、医療従事者が出勤できなくなるなどのデメリットがあります。そうしたしわ寄せが起きないよう、必要な子どもが朝から学校で学べるような対応を徹底することが必要です。いかがお考えでしょうか。

②感染対策のため登校を見合わせる選択を検討している保護者や子どもが少なくないことへの対応について

 伊丹市の場合、7月21日付の保護者向けの連絡文書で、「出席停止扱いにするもの」として、園児児童生徒が感染した場合や濃厚接触者に特定された場合、ワクチン接種後の発熱等風邪の症状がみられるとき等6項目があげられています。感染が不安で登校できない場合に関しては「欠席扱い」とすると、昨年6月に保護者向けの連絡文書に記されています。また、昨年6月25日付の教育長からの各学校園長あての事務文書(伊教委保第481号)でも、先ほどの保護者宛連絡文書とともに、「同居者に風症状等が続いた場合に登校しない場合は、7月1日以降、欠席とする」「感染が不安で登校できない場合は、7月1日以降、欠席とする」とされるとともに、「保護者から感染が不安で休ませたいと相談があった場合」という文科省の衛生管理マニュアルを追加しています。それには、学校での感染対策等を十分説明して理解を得るよう努めるとし、その上で、感染経路のわからない患者が急激に増えている地域であるなどにより、感染の可能性が高まっていると保護者が考える合理的な理由があると校長が判断する場合には、指導要録上「出席停止・忌引き等の日数」として記録し、欠席とはしないなど柔軟な取り扱いも可能とされています。しかし、昨年の6月と言えば、第1波と第2波の中間で、ほとんど感染者は見受けられない時期で、現在と状況は全く異なります。しかも現在、伊丹市では「感染経路のわからない患者が急激に増えている地域」にあたり、その中で「感染の可能性が高まっていると保護者が考える合理的な理由」を校長が判断するとなっており、保護者の掲げる理由を校長によっては異なる判断をすることも考えられ、保護者と子どもに不安を広げることになります。さらに、このような詳細は、一切保護者には連絡されていません。

 この点では、国の通知が「同居家族に高齢者や基礎疾患がある者がいる」場合には「出席停止」欠席扱いしないなど、登校見合わせの対象を狭くしていることに原因があります。教育委員会として、広く認めるように転換し、登校を見合わせる子どもたちの学びや成長への支援を明確に位置付けることが必要と考えます。見解をお聞きします。

 また、何らかの理由で出席できない場合、タブレットによるオンライン授業も可能となっているかと思います。その場合、伊丹市は出席扱いとしていません。基本は教師との対面によるみんなと一緒に学ぶことですが、学校に行くことができない場合にはオンライン授業も出席にすることは可能と考えます。一方、不登校の場合のオンライン授業は出席扱いとなります。伊丹市も柔軟に対応すべきと考えます。オンライン授業の現状と合わせて、見解をお聞きします。

 さらに、これらの扱いが自治体によって異なっていると側聞しますが、阪神間各市の状況をお聞きします。

③学校でのクラスター対策と広範な検査を行うことについて

 コロナ感染は半数が無症状感染者からであり、無症状感染者の発見と保護が感染対策に欠かせません。このことを政府が無視してきたことが、事態の悪化を招いた一因です。従って、濃厚接触者を狭くみず、財源を国に求め、実態に応じ、学級・学年・全体など広めのPCR検査を行政検査として行うよう求めます。伊丹市の現状と見解をお聞きします。

 また、国が高校等に配付した抗原簡易キットは症状のある人への緊急のものですが、全国的に、学校現場では採取に必要な場所も防具もないなどの問題が噴出しています。無理なく活用できる対応策を具体的に示すことを求めるものですが、教育委員会の対応をお聞きします。

④コロナについての学びとコミュニケーションを重視することについて

 子どもたちは長い間我慢をしいられ、さまざまな不満を募らせています。新型コロナウイルスと感染のしくみを学び、受け身でなく自分の頭で考え納得して行動変容し、「部活動もこれなら可能では」といった自分たちの学校生活の前向きな話し合いを行うことこそ、この時期に欠かせない学びです。そうした学びの保障を求めます。また、教職員が世界と日本の研究成果などを学び、感染対策を含め討議できるゆとりを保障することを求めます。このことは、子どもや保護者がウイルスを正しく恐れることを助けることにもなります。見解をお聞きします。

 さらに、以前の市のアンケートでも、保護者の認識以上に困ったときに助けを求められない児童・生徒が多く、ストイレスを抱えていることが明らかとなっています。補正予算で不登校対策支援員の配置は行われますが、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの増員で、心のケアの強化を図ること、子どもたちの気持ちをよく聞き、子どもたちの意向を最大限尊重した対応を工夫することが必要です。伊丹市の場合は県の配置に加えて上乗せの配置をされていることは評価をしますが、コロナ禍で増員の必要性は高まっています。議案質疑での答弁は、体制の充実について今後考えるとのことですが、現在、スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーは余裕を持って働いておられるのか、過重労働で逆にその人たちが疲弊するのではないかと危惧するものです。現状はどうなっているのでしょうか。そして改めて増員を求めるものですが、見解をお聞きします。

4.演劇ホールの存続をめぐる問題

 伊丹市は、演劇ホールの活用方法について、サウンディング型市場調査を行い、その用途変更も含めて検討されています。そこで次の点をお聞きします。

1)伊丹市の文化政策について

 伊丹市は2018年に、従来の「文化振興ビジョン」を発展させて「伊丹市の文化振興施策にかかる指針」を策定されています。

 その「指針」では、演劇ホールの評価について、その専門的かつ独自性の高い事業展開に対して「地域創造大賞」や「文化庁芸術祭優秀賞」の受賞をはじめ各方面から高い評価を得ていること、また、市内中学校や高等学校へのアウトリーチによるコミュニケーション教育に力を入れていることとともに、一方では市民の認知度は十分とは言えず、今後市民へのアプローチを一層進めていく必要性が述べられています。
 そして基本方針では、文化芸術が身近にあるまちをめざすとされ、文化施設の活用に関しては、潤いと誇りを感じることのできる心豊かな生活を実現するための機能を担い、常に活力ある社会を構築するための役割を担っているとの「劇場法」を引用し、人と人が出合いつながる場所として文化施設を活用するとしています。そして、社会包摂としての鑑賞支援も明記されました。
 さらに、他では味わえない事業を展開するとして、美術館・工芸センターの展示や柿衞文庫の俳諧俳句資料とともに、演劇ホールの演劇、ダンス公演を挙げられ、歴史を感じられる場所の活用とともに、伊丹ブランド構築の一翼を担うとされています。また、2016年12月議会での私の文化政策に関する質問に対して、平田オリザ氏の講演での文化格差が地域格差につながることを危惧する旨を引用し、本市では多くの文化施設があり、各館の個性的な事業展開、アウトリーチ活動などにより、芸術文化に触れられる多様な機会の提供があり、ゆくゆくは選ばれるまちにもつながっていくものと考えていると答弁されました。
 一方、「指針」では、公共施設マネジメントに基づき施設の有効活用を図るとして、財政上の問題とともに市民のライフスタイル、施設使用形態の変化も鑑み、事業・機能の集約や運営主体・形態の変更等、より機動的な活用方法について検討すると書かれています。

そこで、次の点をお聞きします。

①「指針」策定から3年が経過しようとしていますが、その「指針」のまとめとして「終わりに」に書かれている「本市の文化施策の大きな役割を占める文化施設が、個々にとって新たな居場所として心のよりどころになってもらえるような施設でありたい」「その居場所とそこにある演劇や音楽、美術等が今、広がっている地域間、世代間の壁を埋め、人々の心のつながりや相互に理解し、尊重しあう土壌を提供し、心豊かな社会を形成する一助となるよう、『文化芸術がそばにあるまち』を目指し、施策を進めていく」とされていますが、演劇ホールが果した役割を中心に策定後3年間の評価をどうされているのかお聞きします。

②「指針」で「市民のライフスタイル、施設使用形態の変化も鑑み、事業・機能の集約や運営主体・形態の変更等、より機動的な活用方法について検討する」とされていることに関して、今回の施設の有効活用を検討するに至る契機となったのは何かお聞きします。

2)当局が進める演劇ホールの有効活用の検討についてです。

 伊丹市は演劇ホールの有効活用の検討として、国土交通省のサウンディング調査に2回参加し、独自の同調査も行い、その経過を報告されています。そしてさらに演劇ホールの活用に関する市民意識調査も行われています。その伊丹市による検討に関してお聞きします。

①演劇ホールが使用形態の見直しの対象となる評価に関して、市民利用率が低いことをあげていますが、これは逆に市外からの来客者が多いことも示しています。このことを、市民の利用率が低いことをもって利用者一人当たりのコストを割り出すことには疑問があります。「伊丹ブランドの構築」という側面ではどう評価されるのでしょうか。

 また、利用率の算定は公演・講座利用者へのアンケートによるもので、回収率がどのくらいになるかわかりませんが、正確な数字とは言えず、「市民利用15%」と言い切るには問題があると思います。いかがでしょうか。この利用者にはアウトリーチ活動やアイフェス、演劇ワークショップへの参加は含まれているのでしょうか。

 さらに、いたみホールと音楽ホールとの比較もされていますが、施設(メインホール)の利用目的が異なることから比較すること自体が問題です。他市の演劇ホールとの比較はどうでしょうか。以上お聞きします。

②収入の分析で、イベントホールの減免率が高いことを指摘されていますが、貸館利用が少なく、イベントそのものが主催・共催事業等が99%を占めていることから、減免規定を適用すれば当然の結果です。これは文化会館大ホールでも、音楽ホールでも同様の減免規定です。貸館で演劇等のイベントをする場合、観客数が200名までと限られ、採算が困難になる経験をしましたが、このことから指定管理料が高くなることになっているのではないでしょうか。

 また、年間9,000万円の費用がかかっていると言いますが、これも伊丹ホールと音楽ホールのメインホールとは性格が異なることから、他市の演劇専門ホールとの比較が必要ではないでしょうか。以上に対する考えをお聞きします。

③伊丹市は早々に演劇ホールの活用に関する市民意識調査を実施されています。

 なぜそんなに急ぐのかという疑問はぬぐい切れません。確かに演劇ホールは市民の認知度は低いかもしれませんが、今回の伊丹市によるサウンディング型市場調査や関係者・市民からの署名運動等によって、演劇ホールを中心に文化施設のあり方について市民的な議論が始まったと言えます。その途上で調査をすることは十分市民の間で考え、議論する間もないまま、「やっぱり認知度が低い」と判断し、用途変更へと導くのではないかと危惧をするところです。

 市民からも「課題と魅力を知って、存続させるべきか考える時間と機会が欲しい」と言われています。そしてなぜ急ぐ必要があるのか、いつまでに結論を出そうとしているのか、市民や関係者の間で十分時間を取って議論する必要があると考えますが、見解をお聞きします。

④伊丹市が演劇ホールの活用方法についてサウンディング型市場調査を行い、その用途変更も含めて検討するとの報道を受けて、いち早く声をあげたのが演劇関係者と市内中学校高等学校演劇部OBOG会、そして市民の方たちです。

 演劇関係者から「日本全国及び海外の優れた舞台芸術作品を上映してきた。その舞台芸術の拠点を失うことは、市民にとっても、関西の多くの人にとっても舞台芸術作品を享受できる機会を失うことになる」OBOG会からは「演劇ができる、学ぶ場所をなくすのは子どもたちの表現の場を取り上げるようなもの」、市民からは「レアなホールですのでぜひとも残してほしい。もっと市民が使いやすい利用形態を考えてもらいたい」などの声が紹介されています。この声をどう受け止められるのでしょうか。

 財政負担に関しては、演劇ホールのままで機能維持のために改修するにしても、大規模に用途を変更するにしても、いずれも財政負担はかかります。問題はイニシャルコストで、優れた舞台芸術の上映や中高生を中心としたアイフェス等を残しながら、利用形態等を工夫して、コストを削減する方向を考えるべきではないでしょうか。見解をお聞きします。

5.自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)について

 先の6月議会で、市長の所信表明の中で、「日本社会でのデジタル化の遅れから、国はデジタル化の司令塔となるデジタル庁を今年9月に始動させ、自治体システムの標準化や共通化を進め、業務の効率化や住民サービスの向上を進めている」と紹介されたことから、様々な懸念を示して見解をお聞きしました。

 その時指摘しましたが、情報通信などのデジタル技術の進歩は、本来人々の幸福や健康に資するものであり、その方向で進むべきものです。また、デジタル化は行政手続のオンライン化など効率的運用に寄与する側面もあります。しかし、可決された6つの法律から成るデジタル関連法は、個人情報の一元化とオープンデータ化や国・自治体の情報システムの共同化・集約、マイナンバー制度の利用・拡大、強力な権限を持つデジタル庁の設置という4つのツールを設け、データ利活用をさらに使いやすい仕組みにしようとするもので、中でも行政機関等の非識別加工情報制度や自治体システムの統一・標準化は問題ありとして市長の見解を質しました。
 市長は「情報システムの標準化・共通化や、マイナンバーカードの普及促進、行政手続のオンライン化などを、国全体で進められる行政のデジタル化と連携を図りつつ、個人情報の保護やセキュリティーの確保を確実にした上で、デジタル機器の不慣れな方への支援を行い、誰もが安心して参加できる伊丹市のデジタル・トランスフォーメーション戦略を策定し、市民生活の質の向上と持続可能な行政サービスの提供の両立を実現してまいりたいと考えております」と答弁されました。

 その直後、7月10日には「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進手順書」が公表されました。その「手順書」では、全国の自治体に対し、2022年度までに児童手当や保育所の利用申し込みなど31の行政手続きのオンライン化と、25年度を目標に介護保険、生活保護、国民年金など17業務の情報システムを国が示す基準に標準化・共通化するよう求めています。そして、行政が持つ様々なデータを企業が活用できるよう提供し、ビジネスの創出を期待するなどとしています。そこで、次の点をお聞きします。

①児童手当や保育所の利用申し込みなど31の行政手続きのオンライン化はどのように進められているのか、またどこまでオンライン化されようとしているのか、お聞きします。

②年度を目標に介護保険など17業務の情報システムを国が示す基準に標準化・共通化するとされていますが、「地方公共団体情報システムの標準化に関する法律」では、「標準化に適合するものでなければならない」と定められており、6月議会でも指摘した自治体の独自施策は残らないのではないかと危惧するものです。「手順書」ではどうなっているのでしょうか。

③外部人材の活用については伊丹市では委託契約をされています。国の要綱では、信用失墜行為の禁止や守秘義務、職務専念義務に関する事項を定めるとしていますが、公務員と違って法的拘束力はありません。また、利益相反な行政のゆがみの温床となることが懸念されますが、見解をお聞きします。

6.児童・生徒の健康について

 全国保険医団体連合会は、新型コロナウイルス感染症拡大により、必要な医療を受診できない児童・生徒がいるという調査結果を発表しました。この調査は、2月から3月にかけて実施され、学校による健診後の治療の実態を調べたもので、全国31都道府県の小中学校と特別支援学校が対象とされています。受診率は調査対象の歯科、眼科、耳鼻科、内科の全科で増加しているとされました。

 私は依然、学校での歯科検診の結果で要受診とされた子どもの受診状況について聞いたことがあります。健診後の治療につながらない背景には、「健康に対する親の理解不足」や「共働きで時間がない」「経済的困難」などがあげられます。今回の調査では、その状況が改善されない中で、コロナ感染を恐れた受診控えが加わったと考えられ、子どもを取り巻く健康状況に不安があります。

 伊丹市の状況はどうでしょうか、また受診率向上にどのような対策を取られているのでしょうか、お聞きします。

 

新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ

日本共産党伊丹市議会議員団は、8月26日、伊丹市長に「新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ」を行いました。

 教育長への「子どもたちを新型コロナウイルス感染から守り、学ぶ権利を保障するための緊急申し入れ」はこちら

 「新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ」のダウンロードはこちら(PDF)

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2021年8月26日

伊丹市長 藤原保幸 様

新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ

日本共産党伊丹市議会議員団
上原秀樹 久村真知子

 新型コロナウイルス感染症対策に、日々ご尽力いただいていることに敬意を表します。

 さて、第5波の深刻な感染急拡大で、8月20日から兵庫県にも4度目の緊急事態宣言が発令されました。

 兵庫県においては、新規感染者は連日のように1,000人を超え、24日現在での療養者の内、自宅療養が4,244人にのぼり、入院・宿泊療養調整中の方も1,571人(うち入院調整中862人)となっています。入院は838人、宿泊療養施設は706人で、入院率はわずか14%、宿泊療養施設での療養者も12%に過ぎず、多くの人が自宅療養、自宅待機を余儀なくされています。伊丹市においても、18日からの1週間における日々の感染者の平均が20人を上回っています。

 デルタ型などの変異株の感染力は強く、自宅療養中に家族全員が感染する事例や基礎疾患の有無にかかわらず30代から40代でも重症化する例、自宅療養中に自宅で死亡する事例も相次いでいます。入院・宿泊療養調整中の自宅待機や自宅療養中、医療機関・福祉施設の留め置きで家族や施設内で感染を広げることや、医療が間に合わず命を落とすことは絶対に避けなければなりません。また、保健所の業務が追い付かず、感染者の症状の把握や濃厚接触者の特定に支障をきたしており、これらに対する早急な対策が求められています。

 8月18日に兵庫県知事が発表した「新型コロナ第5波への対応(対策パッケージ)」では、保健所体制の強化や宿泊療養施設の拡大、自宅療養者等対策の強化、抗体カクテル療法の実施に向けた検討、ネーザハイフロー療養実施に向けた医療機関などへの支援、ワクチン接種促進などが出されていますが、病床ひっ迫を理由に、入院対象を事実上中等症Ⅱ以上に限定し、自宅療養を基本にしようとしていることに懸念があります。無症状、継承から悪化する事例が多数あることから、早期に加療して重症化を防ぐことこそが必要であり、入院対象を中等症に絞ることはかえって重症者を増やすことにつながるからです。

 よって、下記の通り提案・要望をします。

1、症状に応じて必要な医療をすべての患者に提供すること

1)国に対し、「原則自宅療養」の方針を公式に撤回し、症状に応じて必要な医療をすべての患者に提供することを大原則にすえることを強く求めること。兵庫県に対しても、実質「自宅療養」になっている現状を改めることを求めること。

2)限られた医療資源を最も効率的に活用することを考慮して、政府が責任をもって、医療機能を強化した宿泊療養施設や臨時の医療施設などを大規模に増設・確保することを求めること。

 あわせて、入院病床をさらに確保すること、在宅患者への往診や訪問看護など在宅医療を支える体制を抜本的に強化することを国・県に求め、伊丹市としてもその対策をとること。

3)政府が責任をもって医師・看護師を確保することや、すべての医療機関を対象に減収補填と財政支援にふみきり、安心してコロナ診療にあたれるようにすること、コロナ治療の最前線で日夜献身している医療従事者をはじめ、宿泊療養施設や臨時の医療施設、訪問診療に携わる医療従事者も含めて、すべての医療従事者に対する待遇の抜本的改善をはかることを国・県に求め、伊丹市としても必要な対策を行うこと。

2、感染伝播の鎖を断つために大規模検査を実行すること

 感染伝播の鎖を断つための検査を「いつでも、誰でも、何度でも」の立場で、従来の枠にとらわれず大胆かつ大規模に行うこと。特に以下の施設でのクラスター発生を未然に防止すること。

1)感染拡大が顕著になっている事業所、学校、保育所等就学前教育施設、児童くらぶ等に対する大規模検査を、政府と県が主導して実行することを求め、伊丹市としても独自の検査体制を講じること。

2)行政検査を抜本的に拡充するとともに、事業所、学校、保育所等就学前教育施設、児童くらぶ等などが行う集団検査を国が思い切った補助を行って推進することを求めること。

3)希望する施設を募るのではなく、高齢者施設等でも定期的な検査ができるように、高齢者施設や障がい者施設等にも、伊丹市が県と協力して検査キットなどを配布すること。

3、パラリンピックを中止し、命を守る対策に力を集中することを求める

 東京五輪の開催を強行したことが、国民への誤ったメッセージとなり、感染爆発を招いたことは明らかである。五輪開催への反省にたって、パラリンピックの中止をただちに決断し、命を守る対策に全力を集中することを国に強く求めること。

以上

 

子どもたちを新型コロナウイルス感染から守り、学ぶ権利を保障するための緊急申し入れ

日本共産党伊丹市議会議員団は、8月26日、教育長に「子どもたちを新型コロナウイルス感染から守り、学ぶ権利を保障するための緊急申し入れ」を行いました。

 市長への「新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ」はこちら

 「子どもたちを新型コロナウイルス感染から守り、学ぶ権利を保障するための緊急申し入れ」のダウンロードはこちら(PDF)

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2021年8月26日

伊丹市教育長 木下誠 様

子どもたちを新型コロナウイルス感染から守り、学ぶ権利を保障するための緊急申し入れ

 日本共産党伊丹市議会議員団
上原秀樹 久村真知子

 これまでの新型コロナウイルスとレベルの違うデルタ株は、子どもの感染をめぐる状況も大きく変えました。

 第一に、これまで感染しにくいとされてきた子どもへの感染が顕著に増えていることです。10代以下の新規陽性者が7月半ばから4週間で6倍になったことは軽視できません。その中心は高校生ですが、小中学生の学習塾や保育園、学童保育でのクラスターも増えています。

 第二に、感染は “大人から子どもに伝播する”とされてきましたが、“子どもから大人に伝播する”という新たなパターンが少数ですが報告されていることです。

 第三に、政府の後手の対策と五輪の強行により、現在、「全国各地が災害レベルの状況」(厚労省の専門家会合)となっていることです。しかも保護者世代はワクチン接種が間に合っていないという問題を抱えています。全員が自宅療養となった家族で40代の母親が亡くなった痛ましい出来事は、全国の子育て世代にとって他人事ではありません。

 こうした状況で全国の学校が夏休み明けを迎えようとしています。「このまま学校を開けて大丈夫か」「子どもが感染し親が感染することも心配」などの不安が広がっていることは当然です。よって、デルタ株のもとでの学校の感染対策について緊急の申し入れを行います。

1.教職員を増員し、可及的速やかに少人数学級へ移行すること

 国は35人学級に踏み出しましたが、1年に1学年しか実現できません。コロナ禍ではすみやかに少人数学級を実現することを国に求めてください。また、兵庫県では小学校4年生まで35人学級が実現していますが、早急に中学3年生まで拡大することを強く要求してください。

2.登校見合わせの選択・分散登校・オンライン授業などを柔軟に組み合わせて対応すること

1)新学期開始にあたっては、デルタ株の感染力の強さを考慮し、登校見合わせの選択・分散登校・オンライン授業などを柔軟に組み合わせて対応すべきです。同時に分散登校は、保護者の減収や失職、医療従事者が出勤できなくなるなどのデメリットがあります。そうしたしわ寄せが起きないよう、必要な子どもが朝から学校で学べるような対応を徹底することを求めます。

2)少なくない保護者・子どもが、感染対策のため登校を見合わせる選択を検討しています。ところが国の通知は、「同居家族に高齢者や基礎疾患がある者がいる」場合には欠席扱いしないなど登校見合わせの対象を狭くしています。広く認めるように転換し、登校を見合わせる子どもたちの学びや成長への支援を明確に位置付けることを求めます。

3.教室でのエアロゾル感染防止へ、短時間での全換気と不織布マスクを重視すること

1)教室で子どもたちが一定時間集まって会話し、給食をとる学校では、エアロゾル感染(空気感染)に特に注意する必要があります。デルタ株は従来株の半分の時間で感染すると言われています。短時間で空気を入れ替える常時換気(4か所開けなど)と、教室で教職員も生徒もウレタンでなく不織布のマスクをつけることが重視されます(つけることが困難な子どもは除く)。必要な子どもには不織布マスクを支給すべきです。また、換気の程度を示す二酸化炭素濃度の基準のあり方の検討を求めます。

2)学童保育が三密とならないよう、学校などより広い場所を保障するなど柔軟な対応を求めます。

4.学校でのクラスター対策と広範な検査を行うこと

1)濃厚接触者を狭くみず、実態に応じ、学級・学年・全体など広めのPCR検査を行政検査として行うよう求めます。

2)コロナ感染は半数が無症状感染者からであり、無症状感染者の発見と保護が感染対策に欠かせません。このことを政府が無視してきたことが、事態の悪化を招いた一因です。

 ドイツでは児童生徒に週二回、迅速抗原検査をしています。教職員・子どもに週二回、国に財源を求め、伊丹市・市教育委員会として自宅で行える迅速検査を求めます。

 また、国が高校等に配布した抗原簡易キットは症状のある人への緊急のものですが、学校現場では採取に必要な場所も防具もないなどの問題が噴出しています。無理なく活用できる対応策を具体的に示すことを求めます。

5.学習指導要領を弾力化し、「災害時」にふさわしい柔軟な教育を保障すること

 今後の感染状況は予断を許さず、一定の臨時休校などもありえます。その際、学習指導要領を弾力化し、限られた時間の中で、重要な核となる学習内容をじっくり学び(学習内容の精選)、子どもの成長に必要な行事も行えるようにすることを、「災害時」の基本とすべきです。

6.コロナについての学びとコミュニケーションを重視すること

1)子どもたちは長い間我慢をしいられ、さまざまな不満を募らせています。新型コロナウイルスと感染のしくみを学び、受け身でなく自分の頭で考え納得して行動変容し、「部活動もこれなら可能では」といった自分たちの学校生活の前向きな話し合いを行うことこそ、この時期に欠かせない学びです。そうした学びの保障を求めます。

2)教職員が世界と日本の研究成果などを学び、感染対策ふくめ討議できるゆとりを保障することを求めます。このことは、子どもや保護者がウイルスを正しく恐れることを助けることにもなります。

3)県教育委員会や市のアンケートでも、保護者の認識以上に困ったときに助けを求められない児童・生徒が多く、ストイレスを抱えていることが明らかとなっています。

 スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの増員で、心のケアの強化を図ること、子どもたちの気持ちをよく聞き、子どもたちの意向を最大限尊重した対応を工夫することを求めます。

7.生理用品をすべての学校のトイレに常備すること

以上

 

日本共産党伊丹市議団ニュース 第385号 アイホールがなくなる?

日本共産党伊丹市議団ニュース 第385号 2021年8月16日

アイホールがなくなる?
市民が舞台芸術に触れる貴重な場をなくさないで!

議員団ニュース385号1面

 日本共産党伊丹市議団ニュース 第385号 ダウンロードはこちら(PDF)

アイホールがなくなる?
市民が舞台芸術に触れる貴重な場をなくさないで!

 伊丹市は、演劇ホール(アイホール、JR伊丹駅西側)の活用について、サウンディング型市場調査(以下「調査」)を行い、演劇ホールの用途変更も含めて検討しています。

 「サウンディング型市場調査」とは、施設等の活用内容・公募条件等を決定する前段階で、公募により民間事業者の意向調査・直接対話を行い、対象事業の検討を進展させるための情報収集を目的とした手法とされています。

 伊丹市が演劇ホールの活用方法を変更しようとしているのは、①公共施設の再配置計画において、いたみホールと音楽ホール、演劇ホールの3館をそのまま建て替えるには財政的に厳しく、その改修方法を検討すること、②演劇ホールは利用者アンケートによると市民の利用率が15%と低く、年間9,000万円と指定管理料が多額であることなどを理由としています。

 すでに「調査」は2回行われ、イベントホールをクライミング施設にすること、事業スキームは10年間の建物賃貸契約を締結し、独立採算型の事業とするなどの提案がされています。

 現在、伊丹市独自の「調査」が、用途の範囲を「芸術文化・スポーツ」に設定して複数の企業の参加で行われており、その後、事業の形態・規模・演目の見直しを行い、関係者へのヒヤリングがされます。9月議会中にもその方向性が示される予定です。

問題その1

「調査」は企業の提案によるもので、これに従うことになれば、公共施設を企業の利益優先の施設として提供することになります。

問題その2

 演劇ホールがなくなる可能性があります。演劇ホールは、1988年、JR伊丹駅周辺の再開発事業の中で設置されて以来、演劇専門施設として、関西だけではなく全国の優れた舞台芸術作品を上演してきました。
 また、小・中、高校生を対象としたアウトリーチ事業を展開し、演劇を身近に体験できる拠点施設の役割も果たしてきました。この貴重な施設を採算性や経済効率のみで存続を判断することは問題です。

問題その3

 伊丹市が、この施設の市民利用率が低いことを問題としていますが、逆に市外からの来客者が多いことを示しており、このことを問題とすることは、市外に伊丹市をアピールする施設としての役割を担っていることを無視することになります。
 伊丹市は総合計画の中でも「訪れたいまち」「インバウンド」と称して、市外からの来客を増やす施策を展開していますが、この施策と矛盾します。

問題その4

 第6次総合計画で「あらゆる世代に、音楽・美術・伝統文化など、多様なジャンルの文化芸術に触れる機会を提供するとともに、気軽に文化芸術の捜索や発表に参加できるよう、市民や団体の活動を支援します」とされていますが、演劇ホールをなくすことは、この計画の趣旨にも反します。

問題その5

 市民に対する説明が十分にされないままに、演劇ホールの存続が危ぶまれる「調査」等が進められていることは問題です。市民には市のホームページでしか知ることができません。

 党議員団は、「アイホールの存続を望む会」「伊丹内中学高校演劇部OBOG会」が行っている運動に連帯し、署名を集めています。ぜひご協力ください。署名用紙は赤旗の集金者などにお渡しください。お問い合わせは党議員団まで。

いま進められている「みやのまえ文化の郷」整備事業とは?

 「みやのまえ文化の郷」の整備事業に関して、6月議会に中間報告がされました。その内容は、「美術館」「工芸センター」「伊丹郷町館(旧岡田家住宅、旧石橋家住宅)」「柿衞文庫」と「博物館」を一体的な施設「市立伊丹ミュージアム」として、歴史及び文化芸術に関する事業を推進するために設置しようとするものです。

 現在地では一部工事が行われており、市立博物館が移設されようとしています。ただし、現在の博物館は教育委員会の所管ですが、条例改正により市長部局に変更する予定です。

 9月議会には、(仮称)「総合ミュージアム設置管理条例案」が提案され、審議、決定されます。中間報告の詳細は市のホームページをご覧いただき、みなさんのご意見をお寄せください。

アイホール(演劇ホール)の存続を

 アイホール(演劇ホール)の存続を求める運動がまっています。党議員団としてもアイホールを存続させるため、別紙の通り、議員団としての考え方をまとめました。

アイホールの存続を望む会1「アイホールの存続を望む会」とも連携し、署名を集めていますので、ご協力ください。署名は直接「望む会」に送っていただくか、プリントアウトして署名を集めていただき、党議員団か日本共産党阪神北地区委員会までお届けください。また、お電話をいただければお伺いします。

 市民署名用紙はこちら(PDF)

 なお、「アイホールの存続を望む会」のホームページをご覧ください。

  https://aisonzoku.com

アイホールの存続を望む会2アイホールの存続を望む会3

演劇ホールについて

演劇ホールについて

2021.8.4
日本共産党伊丹市議会議員団

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 伊丹市は、演劇ホール(アイホール、JR伊丹駅西側)の活用について、国土交通省主催のサウンディング型市場調査(以下「調査」)に参加し、演劇ホールの用途変更も含めて検討しています。

 「サウンディング型市場調査」とは、施設等の活用内容・公募条件等を決定する前段階で、公募により民間事業者の意向調査・直接対話を行い、対象事業の検討を進展させるための情報収集を目的とした手法とされています。

 伊丹市が演劇ホールの活用方法を変更しようとしているのは、①公共施設の再配置計画において、いたみホールと音楽ホール、演劇ホールの3館をそのまま建て替えるには財政的に厳しく、その改修方法を検討することとしている、②演劇ホールは利用者アンケートによると市民の利用率が15%と低く、年間9,000万円と指定管理料が多額であることなどを理由としています。

 すでに「調査」は2回行われ、2020年の「調査」ではその条件を「演劇にとらわれない用途変更」としたことで5社が参加し、イベントホールをクライミング施設にすること、事業スキームは10年間の建物賃貸契約を締結し、独立採算型の事業とするなどの提案がされています。

 現在、伊丹市独自の「調査」が、用途の範囲を「芸術文化・スポーツ」に設定して複数の企業の参加で行われており、その後、事業の形態・規模・演目の見直しを行い、関係者へのヒヤリングがされます。早ければ9月議会中にその方向性が示される予定です。

 これらの問題点はどこにあるのでしょうか。

 第1に、「調査」は企業の提案によるもので、これに従うことは公共施設を企業の利益優先の施設として提供することになります。

 第2に、演劇ホールがなくなります。演劇ホールは、1988年、JR伊丹駅周辺の再開発事業の中で設置されて以来、演劇専門施設として、関西だけではなく全国の優れた舞台芸術作品を上演してきました。また、小・中、高校生を対象としたアウトリーチ事業を展開し、演劇を身近に体験できる拠点施設の役割も果たしてきました。この貴重な施設を採算性や経済効率のみで存続を判断することは問題です。

 第3に、伊丹市が、この施設の市民利用率が低いことを問題としていますが、逆に市外からの来客者が多いことを示しており、このことを問題とすることは、市外に伊丹市をアピールする施設としての役割を担っていることを無視することになります。伊丹市は総合計画の中でも「訪れたいまち」「インバウンド」と称して、市外からの来客を増やす施策を展開していますが、この施策と矛盾します。

 第4に、第6次総合計画で「あらゆる世代に、音楽・美術・伝統文化など、多様なジャンルの文化芸術に触れる機会を提供するとともに、気軽に文化芸術の捜索や発表に参加できるよう、市民や団体の活動を支援します」とされていますが、演劇ホールをなくすことは、この計画の趣旨にも反します。

 第5に、市民に対する説明が十分にされないままに、演劇ホールの存続が危ぶまれる「調査」等が進められていることは問題です。市民には市のホームページでしか知ることはできません。

 すでに市内外で「演劇ホールの存続を求める」運動が始まっています。党議員団として、これらの運動と連携し、市民に知らせる活動や署名活動、地域住民の意見集約などに取り組み、演劇ホールの存続を求めていきます。