感染と物価高騰から市民の暮らしと営業を守るための要望書を提出しました

 5月20日、「新型コロナウイルス感染と物価高騰から市民の暮らしと営業を守るための要望書」を提出しました。

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2022年5月20日

伊丹市長 藤原保幸 様

新型コロナウイルス感染と物価高騰から市民の暮らしと営業を守るための要望書

 日本共産党伊丹市議会議員団
 上原秀樹 久村真知子

  藤原市長におかれては、新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、市民の暮らしと営業を守るためにご尽力されていることに敬意を表します。

 さて、新型コロナウイルス感染状況は第6波時に比べて一定落ち着いていますが、予断を許さない状況には変わりません。一方、ロシアによるウクライナ侵略等の影響に加え、自公政権の経済政策「アベノミクス」のもとでの「異次元の金融緩和」による異常円安が原材料や燃料などの価格を吊り上げ、食料品などの物価高騰によって新型コロナウイルス感染症の不安に加えて市民の暮らしと営業に追い打ちをかけています。

 よって、市長におかれては、下記の点での緊急対応を行うとともに、6月補正予算において国の臨時交付金と財政調整基金などを活用し、市民の暮らしと営業を守る対策を取られることを要望します。

1.原材料・事業用燃油等の価格引き下げのための助成、もしくは価格高騰に対する中小事業者への助成を行うこと。

2.中小事業者に対する家賃補助など、直接的な支援を行うこと。

3.上下水道料金等公共料金の減額、免除を行うこと。

4.給食費の値上げを抑制するため、食材等の高騰による学校給食への影響を軽減するため助成を行うこと。学校給食費における保護者負担の減額、免除等を行うこと。

5.5月補正(専決)における子育て世帯生活支援特別給付金、非課税世帯等に対する臨時特別給付金に対して、対象の拡大等、伊丹市として上乗せをするなど低所得者世帯への支援を行うこと。

6.総務省による「公立病院経営強化プラン」では、病院統廃合から「経営強化」に重点を移し、コロナ禍で公立病院と急性期病床の役割が重要となったこと等が指摘されている。従って、近畿中央病院の跡地への医療機関誘致に関して、改めて急性期病床を含む医療機関の誘致を検討すること。

7.国に対して次の点を要望すること。

 ①消費税の5%への減税とインボイス制度の中止。
 ②中小企業への支援を行なうことと合わせ、最低賃金を1,500円に引き上げる。
 ③年金の減額中止、後期高齢者医療での2割負担の中止。
 ④男女における生涯賃金1億円の格差を是正するための対策。
 ⑤学校給食の無償化。

新型コロナワクチン4回目の接種方針

伊丹市から新型コロナワクチン4回目の接種方針が出されましたのでお知らせします。

新型コロナワクチン4回目1

新型コロナワクチン4回目2

新型コロナワクチン4回目3

新型コロナワクチン4回目

新型コロナワクチン4回目5 新型コロナワクチン4回目の接種方針(上の画像すべて PDF)

 事務連絡「新型コロナワクチン追加接種(4回目接種)の体制確保について(その2)」令和4年4月28日 厚生労働省健康局健康課予防接種室(PDF)

わが青春つきるとも―伊藤千代子の生涯―伊丹上映会(6月12日)

こころざしつつたふれしをとめよ
新しき光の中におきて思はむ
高き世をただめざす少女等らここに見れば
伊藤千代子がことぞ悲しき(土屋文明)

 治安維持法下で弾圧され獄中で命を失った日本共産党員、伊藤千代子の生涯を描いた映画「わが青春つきるとも―伊藤千代子の生涯―」の上映会を、6月12日(日)、ことば蔵(伊丹市立図書館)地下多目的ホールにて、午前10時30分と午後2時より、開催します。

上映協力券 大人1,200円、大学・高校生500円、障がい者1,000円(介助者1名まで1,000円)で販売しています。

連絡先 上原まで。TEL 090-3355-8251

伊藤千代子の生涯1伊藤千代子の生涯2

日本共産党伊丹市議会議員団 議会報告 2022年春号

日本共産党伊丹市議会議員団 議会報告 2022年春号

市民との共同で、2022年度予算で実現
子どもの医療費 中学3年生まで無料に

 日本共産党伊丹市議会議員団 議会報告 2022年春号(PDF)

日本共産党伊丹市議会議員団 議会報告2022年春号1面
日本共産党伊丹市議会議員団 議会報告2022年春号2面

[1面]

 党議員団が議会のたびに求めてきた子どもの医療費が、7月から中学3年生まで無料になります。ただし所得制限付き(保護者の市民税所得割額23. 5万円、4人世帯でおよそ収入811万円、約75%が無料)です。党議員団は、所得制限の撤廃と高校3年生までの無料化実現を求めました。

保育所待機児童解消 前進
 保育所待機児童の解消に向けて210名分の保育所整備予算が計上されました。

若者の就労 支援
 若者就労支援事業として、市内在住かつ市内で働く30歳までの若者が学生支援機構等の奨学金返済中の場合、年間返済額のうち自己負担分の2分の1の範囲内で最大6万円を3年間助成されます。

国保税の子どもの均等割り 半額に
 党議員団が議会で要求してきた国保税の未就学児の均等割りが半額になります。対象世帯は750世帯、999人。引き続き均等割りをなくし、国保税の大幅な引き下げを求めました。国保税は9年連続据え置きです。

児童くらぶ、保育士の待遇改善 一歩前進
 児童くらぶ指導員や保育士などのエッセンシャルワーカーの賃金が引き上げられます。今までこれらの職種の賃金が極めて低いことを問題としてきました。今回はその第一歩。党議員団は引き続きさらなる賃金の引き上げを求めました。

市営住宅にエレベーター 設置
 議会で何度も市営住宅の耐震補強や修繕、エレベーターの設置を求めてきました。このたび玉田団地6号館及び9号館にエレベーターが設置されることになりました。また、山道団地3号館、荻野団地1、2、3号館、天神川団地3、5号館、鶴田団地1、2号館の耐震補強、屋上防水改修などを行います。

JR伊丹駅前トイレ 改修
 市内公衆トイレが暗い・怖い・汚いという声を議会でも紹介し、改修を求めてきました。予算には実施設計が計上され、2023年度にJR伊丹駅西側、カリヨン塔の南側に新たにトイレが設置されます。党議員団は、引き続き阪急伊丹駅南側トイレなどの改修も求めました。

ジェンダー平等の社会実現に前進
 男女共同参画課が復活します。また、痴漢防止対策として「痴漢は犯罪です」のポスターが掲示されることになりました。

ロシアによるウクライナ侵略中止を

[2面]

市民の暮らし、営業を守れ  積極的に提案
日本共産党議員団―2022年度予算審議

コロナ感染対策拡充を
 「まん延防止等重点措置」が解除されたとはいえ、第5波のピーク時の約1.5倍前後の感染者数です。保育所が休園となった場合の「代替保育所」の設置、PCR検査の拡充、生活困窮者や小規模事業者への独自支援策を求めました。

近畿中央病院の跡地に 急性期病床の医療機関誘致を
 コロナ禍で感染者が入院できたのは急性期病院。伊丹市は病院の統合再編で急性期病床を200床も減らす計画です。コロナ禍の教訓を踏まえて県地域医療構想を見直し、近畿中央病院の跡地に急性期病床を含む医療機関の誘致を求めました。

地方財源の増額を国に求めよ
 国は前年度並みの地方一般財源は確保したと言っています。しかし、地方自治体では新型コロナ対策や高齢者・子どもなどに対する社会保障経費の増、公共施設・道路等の修繕費用などの重要は高まっており、余裕のない財政運用を余儀なくされています。「前年度並み」ではなく増額を国に求めるよう要望しました。

年度途中の保育所待機児童の解消を
 毎年4月1日には待機児童を解消しているとされていますが、年度末には700人を超える待機児童が発生します。認可保育所の増設とともに、年度途中の待機児童は「公立」が担って解消することを求めました。

安心・安全な市営住宅を
 党議員団の要求で新たに玉田団地にエレベーターが設置されますが、他の市営住宅へのエレベーター設置と各室内の改修も要望しました。

障がい者(児)医療費の軽減を
 伊丹市の障がい者(児)医療費の減免制度に関して、身体障がい1、2級を4級までに、療育医療費A判定をB(1)までに、精神医療1級を2級までに拡充することを求めました。

気候変動危機打開に全力を
 伊丹市は「ゼロカーボンシティ宣言」をしていません。全国598自治体、総人口に占める割合が90.7%(2月末現在)の自治体が「宣言」をしています。「宣言」をすることで市民参加を進めカーボンゼロをめざすことができます。

ジェンダー平等社会の実現を
  市が責任をもってジェンダー平等政策を推進するため、男女平等
参画センター(ここいろ)の直営化と男女共同参画条例制定を求めました。

2022年度予算 ここが問題
コロナ感染症対策 市の独自施策なし
 党議員団は、高齢者施設や学校、就学前施設などでのPCR検査拡充、困窮世帯や事業者への独自支援を求めましたが、市の施策は、遅れに遅れた国の対策の範囲内でしかありません。

相変わらず「同和教育」の推進
 「伊丹市人権教育・啓発推進に関する基本方針」の改定で、同和問題に関する市民の差別意識の解消のための教育・啓発を継続する問題です。アンケートにおいても実体のない「いわゆる同和地区」という表現を使うことによって、あたかも同和に関する差別がいまだに根強いという印象を市民に与えます。実体的差別がほとんどない中で、差別意識をことさら強調する同和教育は必要ありません

文化保護行政の管轄を教育委員会から市長に移管
 文化財保護における権限は、収集・保管・展示・教育・調査・研究という基本的な機能は市長の権限とは分離され、市長の権限に束縛されない、自由で自律的な学芸活動として展開されてきました。市長に権限を委譲することで、専門性、政治的中立性が担保される保障はありません。

児童くらぶの育成料引き上げ
 伊丹市立児童くらぶ条例の一部改正の提案では、2 0 2 3 年度から月額育成料6,200円を8,000円に引き上げ、延長時間に応じて午後5時から午後6時までが1,800円、午5時から午後7時が3,600円と区分されていた育成料を一律3,000円にするものです。
 その理由は、指導員の処遇改善や長期休業中の昼食提供とされますが、これらの改善を育成料の引き上げによって行うということは、サービスを良くすればよくするほど保護者の負担を増やすというやり方であり、この受益者負担の原則は子育て支援策、福祉行政としてはなじみません。

アイホール(演劇ホール)事業の縮減
 アイホールの存続が危ぶまれています。当面3年間は継続することとなりましたが、今まで公演等の事業が36事業あったのを10事業にして事業費削減、自主事業をなくして貸館中心の管理に伴い職員を10名から6名に削減するなどで経費を3,300万円削減する提案がされました。しかし、アイホールは30年以上の歴史の中で「関西小劇場の聖地」の地位を築き、優れた演劇文化を発信するとともに、中高生などの学びの場としての機能も発揮してきました。自主事業の廃止などこれらの機能を縮小することは質の高い文化の発信と市の文化振興策の縮減につながります。

日本共産党伊丹市議団ニュース 第397号 3月議会で中3まで医療費無料化、認可保育所増設などが実現

日本共産党伊丹市議団ニュース 第397号 2021年3月31日
3月議会で市民要求実現に奮闘し
 中3まで医療費無料化、認可保育所増設などが実現

 日本共産党伊丹市議団ニュース 第397号(PDF)

[1面]

日本共産党伊丹市議団ニュース 第397号1面

[裏面]

日本共産党伊丹市議団ニュース 第397号裏面

3月議会で市民要求実現に奮闘し
 中3まで医療費無料化、認可保育所増設などが実現

 3月議会が2月17日から3月25日までの37日間開催されました。
 提案された議案は、2022年度一般会計予算等の予算13議案、条例改正等27議案の合計40議案。党議員団は、コロナ対策や少子化、高齢者対策などの市民要求実現に力を尽くす一方、一般会計予算と条例改正4議案に反対、残る35議案に賛成しました。

 要求が実現したのは、所得制限付きながら中学3年生まで医療費の無料化、210名分の認可保育所整備、若者就労支援、市営住宅へのエレベーター設置(玉田団地)などです。

 一方、予算や条例改正で反対した内容は、①コロナ対策では国の対応の域を出ず、独自の対策がほとんどなかったこと。②依然として「同和教育」を継続すること。③文化保護行政を教育委員会所管から市長に移管したこと。④アイホール事業を削減することで質の高い文化の発信と市の文化振興策を縮減したことなどです。

 病院統廃合による近畿中央病院跡地への医療機関誘致に関しては、コロナ禍で急性期医療の重要性が認識されたことから地域医療構想を見直し、急性期病床の誘致を求めました。

党議員団の要求で 市バスの接近情報、混雑情報提供システム実現
3月28日(月)から試験運用、4月5日本格実施予定

 伊丹市交通局は、市バス利用者の利便性向上とコロナ感染対策の一環として、市バスの接近情報と混雑情報を提供する「いたみバスナビ」を開始することになりました。このシステムは、車内の混雑情報を「空いています」「やや混雑しています」「混雑しています」と3段階で発信します。また、市バスに設置されたGPS機能を活用して、バスの接近情報や遅延情報を提供するとともに、次発の案内や乗換案内、時刻表検索などのサービスがあります。

 利用方法は、スマートフォンなどで「いたみナビバス」を検索、もしくはバス停に貼付されているQRコードを読み取ることで、そのバス停に接近してくるバスの状況を把握することができます。利用料は無料(通信費は利用者の負担)。

 党議員団は30年以上前からこのバス接近情報の提供(バスロケーションシステム)を要望し続けていました。市民との共同でやっと実現することができました。

 詳細は、伊丹市交通局のホームページ、4月1日付の伊丹市広報をご覧ください(裏面参照)。

2022年3月議会:久村真知子 個人質問 伊丹市でのジェンダー平等社会は進んでいるか

伊丹市でのジェンダー平等社会は進んでいるか

2022年3月9日
日本共産党伊丹市議会議員団 久村真知子

 伊丹市でのジェンダー平等社会は進んでいるか、に関連して質問いたします。

 初めに今日までの「伊丹市男女共同参画計画」で女性の参画、ジェンダー平等はどう進んだか、についてです。

 第3期伊丹市男女共同参画計画策定に向けての市民意識調査での項目の「男は仕事、女は家事・育児」という考え方に賛成するか」についてのですが、2000年は、賛成するが39.9%で、賛成しないが58.0%となっています(平成27年度)。2015年の調査と比較すると賛成しない、の割合が増加しています。しかし全国調査と比較すると賛成する割合が、5.8ポイント高くなっていますので、「性別役割分担」の意識の解消は全国と比べれば進みが遅い状況ということになります。

 伊丹市は26年前の1996年から「伊丹市の女性のための行動計画」を策定し、その後今日の「第3期伊丹市男女共同参画計画」を策定するところとなっています。国連で採択されたSDGSで2030年までに人権を保障し、ジェンダー平等と女性・女児の能力強化を進めることなどが謳われています。あと8年間で、このことを達成することが求められているわけです。

 あと8年で現実となるのでしょうか。

 今日の私たちの生活状況は、コロナ禍の中で様々な困難に直面しています。特に女性に関しては、低賃金で非正規雇用で働く方が多く、不安定な生活を強いられています。ステイホームの中でDV被害が増加していることや女性の自殺者が男性の5倍にもなっていると報道されています。子供への虐待や性被害もニュースで頻繁に取り上げられています。他人事だとは思えない状況であり心が痛みます。

 このような状況を何とか改善するために「伊丹市の男女共同参画計画」の進展を願うものでありますが、日本の現状は、世界的に見ましても「ジェンダーギャップ指数2021」によりますと156か国中120位と、先進国としては大変遅れている状況です。

 国連の女性差別撤廃委員会からも是正勧告を受けてきていますが、日本政府は、女性差別撤廃条約の採択を1979年に行い、1985年、37年前の遠い昔に批准をしていますが、具体化が進んでいないのが現状です。「男女の賃金格差」「選択的夫婦別姓の法改正」などについても、やはり国連の女性差別撤廃委員会からの是正勧告を受けてきていますが、進んでいません。しかしジェンダー平等を求める声は高まってきています。今まで表に出さない、出せない女性の声が、急速に広がってきている状況があると思います。

(1) このようななかで、伊丹市の取り組みについてですが、女性の参画やジェンダー平等はどう進んでいるのでしょうか。見解をお伺いいたします。

(2) 伊丹市の「男女共同参画センターここいろ」が、計画を実現して行く上での役割があると思いますが、計画に沿って参画を実現するために、様々な講座や啓発活動を行っておられますが、計画達成のためにはそのような活動だけでは難しいのではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。お伺いいたします。

(3) 「男女共同参画センターここいろ」を「拠点施設」としての役割についてですが、男女共同参画センターは、他の自治体には伊丹市よりはやくに設置されているところもありましたので、伊丹市民も、その役割にも大いに期待され、男女共同参画社会の実現にも、大いに期待されていたと思いますが、皆さんが期待されていたような施設となっているのでしょうか。

 計画の達成やジェンダー平等を実現するためには、様々な問題が横たわっていると思います。様々な問題の解決・解消を進めながら男女共同参画社会の形成が行なわれていくと思いますが、そのような中でのセンターの拠点施設としては、市民とのかかわりが大事だと思います。

 「ここいろ」では、市民へ向けて興味ある講座や啓発を多く行われていますが、そこへ参加された方々がジェンダー平等に向けてどのように動いていくのか、小さなことでも参画していく行動に結び付いていくことが必要ではないでしょうか。

 計画の達成のためにはその動きをどう作っていくのかだと思いますがいかが、改めて拠点施設とはどのような役割があるのか、またその市民とのかかわりはどの様にお考えでしょうか。お考えでしょうか。お伺いいたします。

(4) 2030年までに様々な目標を達成するためには、大いに力を入れていただきたいと思います。

 再復活されました男女共同参画課に大いに期待するところでありますが、センターとの関係はどうなのでしょうか。

 計画をしっかりと実行され男女共同参画社会へ動くようにすることが市民から求められています。センター設置を長年期待されてた人は自分たちの問題を何か解決できるような施設として運営していただければという思いがあったと思います。この度、伊丹市は、改めて男女共同参画課が再設置されましたが、施策を積極的に推進させる姿勢を明確にされようという事だと思います。主体的に動いていただくためにも、やはり「ここ色」を市の直営とされることが望ましいと思います。

 ジェンダー問題を気にかけている方は、「男女共同参画課が戻ったよ」とお知らせしましたら、皆さん、「よかったわ」と歓迎されていました。

 特に担当課の方々とお話したわけでもないのに喜んでおられました。やはり特に女性の方々は何かを期待されているのだと思います。

 ここいろに付いてですが、以前のセンターでは登録団体が多くあったという事ですが、ここいろには、まだ登録団体が3団体とパブコメでの回答があります。

 男女共同参画課を再設置されるのは、全庁的な事務事業の進捗管理などを効果的・効率的に行うための組織改編の一環として行う事や第3期計画を積極的に推進されるという気持ちなら、センターを直営にして、しっかりとした拠点施設にしていただくことは、市民が主体的に利用しながら、参画していける状況を作ることが必要と思います。今後、より拠点施設の役割をしっかりと果すためには、市の直営とすることが望ましいと思います。ご見解をお伺いいたします。

(5) ジェンダー平等などに市民が主体的に活動できるようにするための提案ですが、東京や札幌市などでNPO法人がDV被害者の支援を行う人の資格認定の講座を開始しています。しっかりと養成講座を受けてもらい修了すれば支援員の民間資格を与えるということです。

 伊丹市としても、女性の支援に関心がある方に、養成講座で専門的知識を持ってもらい、DV支援者に相談にのれるようになれば、DVへの正しい知識・見解を持つことができますし、DVの気づきや早期発見を行え、結果的にDVを無くしていくことにもつながると思います。

 また相談の必要な人に十分に寄り添えることで被害者を危険な目に合わせないように早くに救えることにもなります。その後の人生をどう歩んでいくのかの手助けもできるのではないかと思います。相談者の資格を持てるように養成講座等開催することは如何でしょう。いかがでしょうか見解をお伺いいたします。

(6) 痴漢防止対策についてですが、痴漢は女性の人権侵害です。

 子供から大人まで電車やバスで込み合っていたり、すいていても、その他、どこでも痴漢がいます。女性に「痴漢に合ったことある?」と聞くとほぼ皆さんあるといいます。私と同じような年齢になれば何年も前の過ぎ去った事であり、やっと話ができるという時期になったのかなと思います。「しつこい痴漢に合ったことや、学生時代にバスや電車通学で何度も痴漢にあった。とても怖くて声を出すことは出来なかった。」「周りの人にどう助けを求めていいのかわからなかった。今のようにオープンに誰にも話せなかった。」等いろいろ出てきます。

 「今の年齢ならしっかり捕まえ警察に突き出すのに。」と言われていました。当時は、怪我をしたり物を取られたりすれば警察に届けるものだとわかっていても、痴漢をどのように届ければいいのかわからない状況だったと思います。

 おしりを触られたり、すれ違いざまに胸をつかまれたり、加害者はすぐに逃げていきますから、犯人が分からないのに、捕まえられないだろうし、わざわざ警察に行ってそんなことを話すこと自体が恥ずかしくて被害届にはいかなかったといわれています。

 しかし今日もこのような問題は日本社会に同じように、いえ、もっとひどく行われているのかもしれません。

 「痴漢」という言葉は、国際語になっているといわれますし、先日も「大学入学共通テスト」時に「今日は痴漢がやり放題。試験に間に合わないと困るので、警察や駅員に届けは出されないから」ということがスマホで流れたそうです。ほんと卑怯なことを考えるものです。このようなことを防ぐのに受験生がどうすれはいいというのでしょうか。

 その話を数人で話していた時に、「私受験日に痴漢された。すごく怖かった。」と若い方が、言われたので身近に被害にあわれて方もおられ驚きました。伊丹市民がこのような目に合っているのですから、特に女性の人権を守るためには、伊丹市としての何らかの取り組みが必要だと思います。

 痴漢は女性や子供にとってほんと身近にある性暴力です。痴漢に合ったことがないという人を探す方が難しいかもしれません。最近まで痴漢をなくそうという風潮は表立ってはありませんでした。最近までは、「被害者の服装が派手だったから」といわれ、男性からは「若くもないのに痴漢に会うわけないだろう。」などからからかわれたりしてきました。そのうえ被害者自身も自分が悪かったのだと無理やり自分を殺し納得させてきたという状況であったと思います。その様な風潮の中では、被害者が声を上げるのは難しく泣き寝入りとなって来たのです。

 痴漢被害データでは、どこで被害にあったのかでは、電車内が66%です。バスの中でもありますが、警察庁の調べでは被害にあった89%の人が「通報や相談ができないと」答えています。また被害を目撃した人の45%が「何もしなかったと」いう、見てみぬふりをする傍観者の態度が被害を埋もれさせてしまっていることにもなっています。

 声を上げないから、ないものとされ、軽い問題だと周りからも扱われることは、女性の尊厳を無き者にするという風潮が続いてきたのだと思います。

 このような現状は、ジェンダー平等から全く遠い話です。女性の考え男性の考え傍観者の考えを変えていくことが必要です。 伊丹市民から動けるようにできればと思いますので、数点お伺いいたします。

ア.伊丹市での痴漢被害の現状はどうでしょうか。お伺いいたします。

イ.伊丹市としての防止対策に付いてですが、だいぶ前の事ですが、大阪の地下鉄での駅などを利用した時に「痴漢は犯罪です」のポスターを見ました。  

 私はなんだかそのポスターに勇気付けられました。痴漢に合っても自分が悪いのではない、相手が犯罪を犯しているのだ。と改めて知ったのです。その後しばらくしてから、痴漢が電車の中で捕まえられたり、声を上げる女性が増えてきたように思います。

 被害者から声を上げるのが難しい問題ですから、大阪のポスターのように、少し勇気がもらえるような手助けをしてもらうことがあれば、小学生や中学生高校生なども声を上げることができるかもしれません。

 対策をとれば、加害者も犯罪(迷惑防止条例違反)だと自覚できるようなると思いますし、被害者もその周りの人も犯罪なら、捕まえよう、痴漢なくそうと、見てみぬふりをする人もなくせるかもしれません。

 無論痴漢は、バス・電車だけではありませんし、私はだれもいない陸橋で会いましたし、身近な人でも触っていいと思っている人もいるようです。公共施設等にも啓発のために、多くの市民が見えるところに、痴漢は迷惑条例違反犯罪というようなポスターなどを張り出していただきたいと思います。

 また伊丹市としても実態の把握を行うためにも、被害者の方の心のケアーや女性の尊厳をしっかり守るためにも、伊丹市の相談窓口の公的機関を市民の皆さんへきちんと知らせていただきたいと思います。市民と一緒に痴漢をなくしていくことにつながるのではないかと思います。

 そのためにも、まずはしっかりと啓発活動に力を入れていただきたいとおもいます。伊丹市としての痴漢防止対策をしっかりと行い痴漢ゼロで安心安全な街にしていたただきたいと思いますが、お考えをお伺いいたします。

(7) 次に男性への話ですが、「ここいろ」では、男性からの相談にも応じておられますが、男性にジェンダー平等を理解してもらうことがまだまだ難しいのではないかと思います。

 周りの男性はジェンダーの話はあまり聞きたくなさそうな意見を言われる男性がおられますので、そのような方には到底ジェンダーの話などは到底できません。一般的に、男性は「自分には関係ないわ」と思われている方が多いので、そのような方も含め男性に男女共同参画やジェンダー平等を、十分には理解されるためにはどのようにすればよいのかが問われるのではないでしょうか。男性のジェンダー平等感覚は、現状ではいかがでしょうかお伺いいたします。

・男性が男女共同参画、ジェンダー平等を理解するきっかけとして、男性同士が集まり家事や育児、介護など自分の事は自分でできるという基本的なことを身に着けることができる場が、必要でないかと思います。

 料理や掃除洗濯など自分できちんと行えることで男性の自立が確立し、また家事を行っている女性の立場なども理解でき、ジェンダー平等も理解しようと思ってもらえるようになるのかと思います。

 男性がジェンダー平等を自分の事と理解し実行できるようになることは、どうしても必要でしょう。どちらも男女の事ですから。

 DV問題などでは、今までは女性の命を助けることが第一に言われていましたが、最近では、男性のための更生プログラムがあるそうです。様々な事でも男性からの意見をいただくことがは、今まで以上の努力、工夫が必要だと思います。女性との平等を理解し、行動してもらうになるためには、今後どのようなことをされようとお考えでしょうか。お伺いいたします。

(8) 男女共生参画条例を制定するところが全国的にも増えています。

 兵庫県下では10市1町。阪神間でも尼崎市・宝塚市・川西市・芦屋市などですでに制定されています。伊丹市も、もっと積極的に計画を進めようというなら条例を制定すべきと思いますがいかがお考えでしょうか。

 ご見解をお伺いいたします。

2022年3月議会報告 中3まで医療費無料化、認可保育所増設などが実現 

日本共産党伊丹市議会議員団議会報告

日本共産党伊丹市議会議員団

3月議会で市民要求実現に奮闘し
 中3まで医療費無料化、認可保育所増設などが実現

 3月議会が2月17日から3月25日までの37日間開催されました。提案された議案は、2022年度一般会計予算等の予算13議案、条例改正等27議案の合計40議案。党議員団は、コロナ対策や少子化、高齢者対策などの市民要求実現に力を尽くす一方、一般会計予算と条例改正4議案に反対、残る35議案に賛成しました。

 要求が実現したのは、所得制限付きながら中学3年生まで医療費の無料化、210名分の認可保育所整備、若者就労支援、市営住宅へのエレベーター設置(玉田団地)などです。

 一方、予算や条例改正で反対した内容は、①コロナ対策では国の対応の域を出ず、独自の対策がほとんどなかったこと。②依然として「同和教育」を継続すること。③文化保護行政を教育委員会所管から市長に移管したこと。④アイホール事業を削減することで質の高い文化の発信と市の文化振興策を縮減したことなどです。

 病院統廃合による近畿中央病院跡地への医療機関誘致に関しては、コロナ禍で急性期医療の重要性が認識されたことから地域医療構想を見直し、急性期病床の誘致を求めました。

2022年3月議会:上原秀樹 一般会計予算等特別委員会付託議案 反対討論

2022年3月議会

2022年3月25日
日本共産党伊丹市議会議員団 上原秀樹

 議長より発言の許可を得ましたので、私は、日本共産党議員団を代表して、議案第10号令和4年度伊丹市一般会計予算及び議案第24号伊丹市教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例等の一部を改正する条例の制定について、議案第23号伊丹市事務分掌条例の一部を改正する条例の制定について、議案第28号一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について並びに議案第32号伊丹市立児童くらぶ条例の一部を改正する条例の制定についての5議案対して反対の立場から討論をします。

伊丹市一般会計予算

 はじめに議案第10号伊丹市一般会計予算についてです。

 まず歳入について述べます。市税では、前年度予算を約20億円上回り、特に個人市民税、法人市民税ともにコロナ前の2018年度決算並みの予算となりました。納税者人口の増と製造業における業績が回復したことによるとされましたが、一方ではコロナ禍で納税ができない非正規で働く人が増えていることや年金の引き下げ、営業に困難を抱える中小零細企業・業者も多数存在することを踏まえ、市民の暮らしを支える対策が必要です。

 次に地方交付税についてです。2021年度交付金額は、国による2021年度補正予算において、国税収入の増額補正に伴い、地方交付税も増額されることになりました。伊丹市においては当初予算対比で実質的な地方交付税が約21.8億円の増となる見込みです。市税収入の増も含めたこれらの財源で、市民の暮らしや福祉、安全対策等への対応を要望します。一方、2022年度予算では、臨時財政対策債を含む実質的な普通交付税は、市税の増等によって予算対比で10億円の減で84億とされました。国は前年度並みの一般財源の総額は確保したとされていますが、地方自治他市にとっては新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、高齢化や子ども子育て施策、安全対策等の基盤整備など行政課題は増加する一方で、前年度並みを確保しただけでは財政が硬直化して行政課題に柔軟に対応できなくなっています。国に対して、社会保障費の自然増など必要な財政需要を積み上げて地方財源を確保し、そのためにも地方交付税の法定率を大幅に引き上げることを求めることを要望します。

 次に予算上の問題点及び関連する要望についてです。

 第1に、新型コロナウイルス感染症対策です。第6波の感染者数は若干減少傾向にあり、まん延防止等重点措置が解除されました。しかし、新たな変異株も出てきており、ワクチン接種を引き続き行いながら、治療薬の普及を待つしかなく、当面コロナウイルスとの付き合いは続く見込みであると言わざるをえません。従って、感染が続く限り重症化の恐れと命の危険が付きまとうことになります。この間の国のコロナ感染症対策は、ワクチン接種の遅れや検査体制の不十分さ、急性期病床の削減、事業者に対する補償を半分に減らす、保健所体制が極めて不十分のまま放置されていることなど、後手後手の成り行き任せというべき事態です。伊丹市の対応も、様々な対応に力を尽くされているとはいえ、この域から出ていません。引き続き感染者の状況を勘案して、高齢者施設等の福祉施設や学校等でのPCR検査と検査キットの配布、事業者の実態調査による機敏な支援策対応、県が掌握している医療、保健情報の共有などを求めるものです。

 第2は、昨年の人事院勧告に基づく国家公務員の給与改定に基づき、一般職員で約5万9,000円、再任用職員で約3万3,000円の期末手当を削減することです。来年度の人件費を一般会計で約1億5,200万円削減することは、新型コロナウイルス感染症対策で奮闘されている最中にあり、その奮闘にふさわしい賃上げこそ必要であるとともに、原油価格の高騰によるガソリン等の物価の値上がりも生活に大きな影響を与えています。

 第3に、職員の人事評価についてです。公共を担う公務員には、全体の奉仕者の立場から、市民の声を聞き、提供する市民サービス、人権保障のあり方を職場で自由に議論し、決定する権限が与えられています。そのような場に「能力」「業績」などという測ることが困難な尺度で5段階評価することは、公務員の労働意欲の向上や創意工夫の発揮を阻害することにもつながります。今後、人事評価の問題点を十分認識していただき、5段階評価はやめることなどを含めて、職員の力が十分に発揮され、市民福祉の向上に向けて働きやすい職場とされるよう改善を求めます。

 第4に、新たに「伊丹市人権教育・啓発推進に関する基本方針」を改定されることです。様々な人権課題が存在します。市のアンケートでも、最も関心のある人権課題は女性、高齢者、障がい者、子どもが多数を占めており、それぞれに関する人権を保障するための施策は重要な課題となっています。しかしこれらの課題は、憲法における人権保障の規定に基づき、解決していくものであり、必要とあれば、教育・啓発はそれぞれの分野で行うべきことです。

 問題は同和問題に関する市民の差別意識の解消のための教育・啓発を継続することにあります。アンケートにおいて実体のない「いわゆる同和地区」という表現を使うことによって、あたかも法的に存在しなくなった「同和地区」がいまだに存在し、その差別がいまだに根強いという印象を市民に与えます。実体的差別がほとんどない中で、差別意識をことさら強調することは、同和問題の真の解決に逆行するものです。

 今年は水平社創立100周年の年にあたります。水平社創立は、封建的身分差別の残滓である部落差別の屈辱と呻吟から人間の誇りを取り戻し、自らを解放しようとしたものです。創立大会では「人間を尊敬することによって自ら解放せん」「人の世に熱あれ、人間に光あれ」とうたいあげました。先人たちは屈辱の歴史に終止符をうとうと挑戦し、戦後民主主義と部落解放運動を背景に「社会問題としての部落問題」の最終段階を見通せる段階に到達しています。ここに100周年を記念する最大の意義があります。

 様々な人権課題に関しては、憲法に規定されている国をはじめとする公権力が保障すべき自由と人権とは何かなどについて市民とともに学ぶ機会を持っていただき、多様な個人の尊厳が守られ、人権・民主主義が根付く伊丹市をつくるための学習・啓発を推進されることを求めます。

 第5に、文化財保護行政の職務権限を、教育委員会から市長に移管したことです。

 文化財保護における権限は、とりわけ収集・保管・展示・教育・調査・研究という基本的な機能は市長の権限とは分離され、市長の権限に束縛されない、自由で自律的な学芸活動として展開されてきました。国の文化審議会文化財分科会企画調査会における主な意見でも、教育委員会が首長部局から独立していることで、専門的観点から事務執行ができ、政治的中立性も確保される、政治的中立性については、埋蔵文化財だけではなく文化財の指定にも関係してくるとされています。従って、市長に権限を委譲することで、専門性、政治的中立性が担保される保障はありません。

 今後、社会教育施設として位置づけられる伊丹ミュージアムと一体的な運用で自立した教育・調査・研究を行うとともに、必要な専門的職員の配置を求めます。

 第6に、アイホール事業の縮減についてです。アイホールの存続が危ぶまれています。当面3年間は継続することとなりましたが、今まで公演等の事業が36事業あったのを10事業にして事業費を削減、自主事業をなくして貸館中心の管理に伴い職員を10名から6名に削減するなどで経費を約3,300万円削減する提案です。しかし、アイホールは30年以上の歴史の中で「関西小劇場の聖地」の地位を築き、優れた演劇文化を発信するとともに、中高生などの学びの場としての機能も発揮してきました。自主事業の廃止などこれらの機能を縮小することは質の高い文化の発信と市の文化振興策の縮減につながります。

 第7に、「全国学力テスト」の問題です。代表質問でも指摘しましたが、「全国学力テスト」に基づく学力観は、経済協力開発機構が行う国際学力調査の枠組みの基本としてのPISA学力論を経由する「資質・能力」論とそれと結びついた「コンピテンシー」論であり、この学力観を中心に据えることは、民主主義を前進させ、主権者としてその担い手を育てる教育、地球環境問題や社会の格差・貧困問題、コロナ禍のもとでの生存権保障、ジェンダー平等、世界の紛争や戦争阻止などの課題にどう対処するのかの、集団による知恵の探求が後景に押しやられることになっているのではないかと考えます。調査というなら「全国学力テスト」は毎年行う必要はなく、数年に1回の調査で事足りるものであり、「全国学力テスト」を主軸とする教育は見直すべきです。

 教育長が答弁で、様々な課題を解決していくのは人であり、その人を育てるのが「教育」であり、教育の目的は「人格の完成」にあると述べられたのはその通りであり、開かれた学校づくりを進め、子どもたちの「社会性」を養い、主権者として民主主義の担い手を育てる教育を進めていただくことを要望します。

 次に、評価すべき点を述べます。

 第1に、所得制限付きながら中学3年生までの医療費無料化を実現されたことです。今後所得制限の撤廃と高校卒業までの無料化を求めます。

 第2に、国の施策としてですが、児童くらぶ指導員や保育士などのエッセンシャルワーカーの賃金が引き上げられることです。今までこれらの職種の賃金が極めて低いことが問題とされていました。今回はその第一歩として評価できますが、引き続き賃金の引き上げを求めます。

 第3に、保育所待機児童の解消に向けて210名分の保育所が整備されることです。今後問題となっている年度途中の待機児童解消に向けた対策を要望します。

 第4に、若者就労支援事業として、市内在住かつ市内で働く30歳までの若者が学生支援機構等の奨学金返済中の場合、年間返済額のうち自己負担分の2分の1の範囲内で最大6万円を3年間助成されることです。

 第5に、市営住宅玉田団地6号館及び9号館にエレベーターを設置されることです。今後、エレベーターのない市営住宅へのエレベーター設置を要望します。

 第6に、男女共同参画課を設置されたこと及び痴漢対策としてポスターを掲示することになったことです。今後、男女平等参画センターの直営化と条例制定を求めます。

 第7に、地球温暖化対策において、カーボンゼロに向けて「グリーン戦略室」の設置等による第一歩を踏み出されたことです。今後、環境基本計画の見直しと地球温暖化対策実行計画の策定が行われますが、いち早く「カーボンゼロ宣言」を行い、市民との共同でカーボンゼロを達成していただきたいと思います。
 第8に、JR伊丹駅前トイレを改修することです。市内公衆トイレが汚いという声を議会でも紹介し、改修を求めてきました。引き続き阪急伊丹駅南側トイレなどの改修も求めます。

 最後に、近畿中央病院の跡地への医療機関の誘致について述べます。

 新型コロナウイルス感染症の拡大で、改めてコロナ感染症患者に対応する急性期病床の役割が明らかとなりました。一方、兵庫県地域医療構想では、急性期病床を減らし、高度急性期と回復期病床を増やすものとなっています。コロナパンデミックの教訓から、これ以上高度急性期、急性期病床を減らさず、それに見合った医師・看護師などの病院職員を増員する方向に転換すべきと考えます。その上に立って、兵庫県地域医療構想を見直すことを関係機関と協議し、近畿中央病院の跡地への医療機関の誘致は、回復期だけにこだわらず、急性期病床を中心とする医療機関を誘致できる方向で検討を進めていただきたいと思います。

 以上主な点を述べました。その他本会議、委員会で様々な要望をしましたが、その実現にご尽力いただきますことを求めまして、議案第10号に対する反対の意見とします。

教育に関する事務の職務権限の特例

 次に、議案第24号伊丹市教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例等の一部を改正する条例の制定についてです。

 本条例に関して、先ほどの議案第10号に対する意見で述べた通り、文化財保護行政の職務権限を、教育委員会から市長に移管することは、専門性、政治的中立性が担保される保障はありません。

 よって議案第24号に反対とするものです。

 次に、議案第23号伊丹市事務分掌条例の一部を改正する条例の制定についてです。
 本議案も先ほどの意見で述べた通り、文化財保護行政の職務権限を、教育委員会から市長に移管する問題とともに、「空港に関する事項」「航空機騒音対策に関する事項」「空港周辺整備に関する事項」を、都市活力部が所管する「空港及び観光に関する事項」に変更する問題です。言うまでもなく伊丹空港は環境基準が達成されていない空港であり、都市型空港としての安全性にも課題が存在します。空港の利便性を高めることは当然としても、国際便の復活などによる観光行政との一体化は、いまだに航空機騒音に苦しむ市民の理解を得ることはできません。

 よって議案第23号に反対とするものです。

職員の給与に関する条例

 次に、議案第28号一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定についてです。

 本条例についても議案第10号に対する意見で述べた通り、人事院勧告に基づく国家公務員の給与改定に基づき、一般職員及び再任用職員の期末手当を削減することは、コロナウイルス感染対策での奮闘にふさわしい賃上げこそ必要であるとともに、原油価格の高騰によるガソリン等の物価の値上がりも生活に大きな影響を与えています。

 よって、議案第28号に反対とします。

児童くらぶ条例

 次に、議案第32号伊丹市立児童くらぶ条例の一部を改正する条例の制定についてです。

 本条例案の主な内容は、2023年度から、市立児童くらぶ育成料6,200円を8,000円に引き上げるとともに、延長時間に応じて午後5時から午後6時まで1,800円、午5時から午後7時まで3,600円と区分されていた育成料を、一律3,000円にしようとするものです。

 育成料を引き上げる理由として、指導員の処遇改善や長期休業中の昼食提供、ICT化推進事業などを行うための財源とされています。もちろんこれらの改善は必要なことです。特に指導員の処遇改善では、阪神間各市と比較して賃金が低く、この処遇改善によって指導員の生活給と指導員の質の向上、ひいては児童くらぶ自体の質的改善にも結び付くものです。しかしその具体的な内容は明らかにされませんでした。

 一方、指導員の処遇改善や施設の改善を育成料の引き上げによって行うということは、サービスを良くすればよくするほど保護者の負担を増やすというやり方であり、この受益者負担の原則は子育て支援策、福祉行政としてはなじみません。小泉政権時に大幅に減額した地方財源の復活とともに、さらに充実を国に強く求めることを要望します。

 よって、議案第32号に反対とするものです。

 以上議員各位のご賛同をお願いしまして、5議案に反対の討論とします。

 

 

 

 

2022年3月議会:上原秀樹 代表質問

2022年3月議会 最終日議案質疑

2022年3月
日本共産党伊丹市議会議員団 上原秀樹

ロシアによるウクライナに対する侵略行為に関して

 質問の前に、ロシアによるウクライナに対する侵略行為に関して一言申し上げます。ロシアは24日、一方的にウクライナに侵攻し、すでに同国民に多大な犠牲者が出ています。 これはウクライナの主権と領土を侵し、国連憲章、国際法を踏みにじる、侵略行為です。同時にプーチン大統領が核兵器の使用を示唆するなど断じて容認できません。日本共産党は、ロシア、アメリカ、中国などどんな国であれ覇権主義を許さない立場から、この侵略行為を断固糾弾するとともに、ただちに軍事行動をやめ、撤退させることを強く求めるものです。

 また、一部の政治家が「核兵器の共有」を論じるなどは、唯一の戦争被爆国の政治家の発言としてあるまじき発言であり、世界の核兵器廃絶の流れに背くとともに、ロシア大統領と同類の発想であり、絶対に容認できません。

1.市長の情勢認識について

1)市長の提案説明「国内外の情勢認識」について

 市長は提案説明の中で国内経済について述べられました。

 日本経済に関しては、岸田首相が通常国会の所信で「新しい資本主義」とか「新自由主義の弊害を取り除く」などと述べました。今の日本経済は岸田首相の言う「新自由主義の弊害」によって、経済が成長しない国、賃金が上がらない国、国際競争力が低下した国になりました。「新自由主義」的政策のもとでの働く人の貧困と格差が拡大は、非正規雇用の増大等、低賃金で「使い捨て」労働の拡大をはじめコスト削減を最優先の賃金抑制や無法なリストラがもたらしたものです。その結果、2000年を100とした平均賃金指数は、アメリカが124、スウェーデンが138、韓国が143となっているにもかかわらず、日本の場合は100で賃金は上がっていません。2012年対比でみると、実質賃金は年収22万円減少し、その一方で資本金10億円以上の大企業の内部留保は130兆円増やして466兆円にもなりました。自公政権が行っている「賃上げ減税」は、安倍政権以来2兆円以上の賃上げ減税を行っていますが、その間実質賃金は下がっています。

 さらに、新自由主義のもと、社会保障を削減し続け、「社会保障の自然増」部分を来年度予算では2200億円も削減することになっています。このことによって診療報酬の削減、高齢者医療の自己負担の倍増、年金の削減が行われています。そして消費税のあいつぐ増税が国民に大きな負担を押し付けています。

 その結果、GDP実質成長率では、日本経済の成長が止まった国になりました。2000年を100とした場合の名目成長指数が、日本は2020年が100で成長が止まり、アメリカ、ユーロ圏ともに200で倍になっています。さらに競争力も、1991年には1位だったのが、2021年には31位に下がりました。

 すなわち、新自由主義による、貧困と格差の拡大という人に冷たい経済政策が日本経済を停滞に押しやったと言えます。日本共産党は、人にやさしい経済の方が結局は経済成長もするし、パンデミックにも強い経済になると考えるものです。そのために、正規雇用が当たり前の労働法制に変え、中小企業に支援をして最低賃金を時給1500円以上にして賃金を引き上げる、社会保障の抜本的拡充、消費税の減税を提案しています。

 日本経済における「新自由主義の弊害」と市長に渡しています日本共産党の政策に対する見解をお聞きします。

2)9条改憲、「敵基地攻撃能力」「反撃力」と伊丹の自衛隊基地について

 岸田政権は戦後初めて、「敵基地攻撃」能力の保有について検討を進めるとともに、岸防衛相が他国領空内に自衛隊機が侵入して爆撃することも「排除しない」と答弁、また相手の基地に限らず、指揮統制施設や通信施設などへの攻撃を含む「反撃能力」=戦争遂行能力の保有にも言及するなど、憲法が禁じた戦争につながる危険なたくらみが浮き彫りになっています。そして憲法との矛盾を突破するため、9条改憲で名実ともに「戦争する国」に日本をつくりかえようとしているのが、自公政権とカッコつきの「野党」の人たちです。

 今、台湾をめぐる米中の緊張が激化しています。日本は日米同盟にとって死活的問題だなどと言って、アメリカの対中国戦略に積極的に加担し、そのための実働演習などを頻繁に行っています。その一つが昨年12月に伊丹駐屯地で行われた日米方面隊共同指揮所演習=ヤマサクラ81でした。すべて米軍が指揮を執り、米軍の対中戦略に自衛隊を巻き込む訓練です。そしてその場合の反撃対象は米軍基地であり伊丹駐屯地のような自衛隊基地ということになります。

 日本共産党は、この問題で最も抑制すべきことは、軍事対軍事の対立と軍備拡張競争の悪循環であり、最も推進すべき道は、どんな国であれ覇権主義は許さないという立場にたって、平和手段による問題解決を図ることであると考えます。注目すべきことは、2011年にインドネシアのバリで開催された東アジアサミットで「バリ原則」という政治宣言が調印されていることです。ここには武力行使の放棄、紛争の平和的解決などの諸原則が入り、アセアン諸国10カ国とともに日本、中国、韓国、米国、ロシア、インド、オーストラリア、ニュージーランドが参加してすべての国が賛成しています。この宣言を条約にするため、憲法9条を持つ日本がその先頭に立つことが求められています。

 ロシアのウクライナ侵略という事態の中で、日本が他人ごとではなく、「戦争する国」にまい進するのではなく、この時期にこそ「バリ宣言」の報告に向かう努力をすべきと考えます。

 市長の見解をお聞きします。

2.新型コロナウイルス感染症対策について

 市長は提案説明の中で「新型コロナウイルス感染症対策を最優先事項として、…今できる最善の取り組みを迅速かつ的確に実施してまいります」と述べられました。

 今、高齢者を中心として第4波、第5波を上回る死者数など、コロナ危機は始まって以来の深刻な事態にあります。全国知事会の2月15日「緊急提言」の通り、オミクロン株の特性に応じた保健医療体制の構築や社会活動の継続への対応を検討し、その全体像の見直しも含め、全般的な対応方針を明確にすること、一部地域で深刻な医療ひっ迫を招いている現状を踏まえて、危機的状況が国民に正しく認識されるよう、国として強く発信することが求められます。

1)PCR検査体制について

 今まで議会の度に「いつでも、誰でも、無料で検査を受けることができる体制」を求めてきました。市内10か所の薬局で無料検査を行っていますが、検査キットがなくて検査が受けられない人がおられます。検査キットは十分届いているのでしょうか。また、「濃厚接触者かもしれないから」という人も来られるそうですが、防護もマスクのみという不十分な状態で、立会人という役割を果たさなければなりません。通常業務に手が回らないときもあるとお聞きします。今の状態で薬局が検査を担うことに無理が生じているのではないか、県の管轄ですが当局はどのように認識されているのでしょうか。実態を聞いて改善すべきことは改善をするよう県に求めるべきですが、見解をお聞きします。

2)子どもとその関連施設、保護者への対応について

 就学前施設や学校での学級閉鎖、学年閉鎖、休校が相次いでいます。

○ その場合、一つは、様々な職種の会計年度職員への連絡も休校等の連絡がされると思いますが、学校等への出勤の有無はどのように連絡されるのでしょうか。仮に出勤の有無が不明確の場合、賃金はきちんと補償されているのでしょうか。また、会計年度職員が濃厚接触者となった場合や感染の疑いがある場合、感染が確認された場合、また小学校、幼稚園、保育所、特別支援学校の休校等に伴い会計年度職員が子どもの世話を行うため勤務することができない場合の休暇の扱いと賃金の補償についてもお聞きします。

○ 二つには、厚生労働省が2月8日、新型コロナウイルス感染の影響で保育所が休所となった子どもを他の園や公民館などで預かる「代替保育」を確保するために新たな財政支援策を発表したことについてです。医療や福祉、介護といったエッセンシャルワーカーの確保のためにも、代替保育の拡充が、急務となっています。厚労省は利用者負担についても財政支援で負担がないようにするとしています。ぜひ伊丹市でも早急に実現をしていただきたいと思いますが、見解をお聞きします。

3.気候変動危機の打開に向けて

 この問題では12月議会で岸田政権の温暖化対策の問題点を指摘するとともに、日本共産党の気候変動危機打開の2030戦略を紹介しました。同時に、伊丹市として「気候非常事態宣言」「2050年ゼロカーボンシティ宣言」をすることを求めました。答弁では、脱炭素社会の実現に向けた環境施策を積極的に推進し、その基盤を築いてまいりたいとされましたが、環境基本計画の見直しとともに検討するとのことでした。

 一方環境省の資料によりますと、2月28日現在で「2050年ゼロカーボンシティ宣言」を何らかの形で表明した自治体が598自治体、日本の総人口に占める割合は90.7%に達しています。阪神7市1町の中では5自治体が宣言をしています。

 環境基本計画の見直しの中で、着実に計画として具体化することは否定するものではありませんが、計画の見直しにあたって「2050年にカーボンゼロをめざす」ことを宣言することで、市民に対しても伊丹市の姿勢が伝わり、市民ぐるみでカーボンゼロをめざす機運も生まれてきます。

 改めて「気候非常事態宣言」「2050年ゼロカーボンシティ宣言」をすることを求めるものですが、見解をお聞きします。

4.教育行政について

1)改正民法施行により成年年齢が18歳に引き下げにかかわって

 今年4月から改正民法施行により成年年齢が18歳に引き下げられます。既に18歳投票権が付与されていることも踏まえ、改めて中学・高校における主権者としての教育や自己決定権の拡大に伴う法的・社会的教育が求められてきました。18歳になったら親などの同意を得なくてもクレジットカードやローンなどの契約をすることが可能になります。しかし、人間は18歳の誕生日を迎えたら突然何もかもが成熟して「子ども」から「大人」になるわけではなく、年齢で画一的に扱う法律のほうが、人間の実態に即さない不合理な存在ともいえます。

 年齢引き下げは自己決定権を拡大する積極的な意義がありますが、成人年齢の引き下げにともなって若者の消費者被害の拡大や、罪を犯した少年の立ち直りへの影響などを懸念する声もあり、これまでより早く“大人”になることについて、親世代も含めたすべての世代で意識を高めていくことが課題となるとともに、教育の果たす役割は大きいと言えます。

 そこで、伊丹市の特に高校の教育では、今までどのような金融教育や消費者教育などを行ってこられたのか、その成果をどう認識されているのかお聞きします。

2)次に主権者教育はどのように進んでいるのかについてです。

 18歳選挙権を実現する改正公職選挙法は、2015年6月19日に公布され、2016年6月19日に施行、同年6月22日から適用されました。以降、様々な選挙が行われてきましたが、その投票率を調べたところ、前回2019年県会選挙では、全体の投票率が40.14%に対して、10歳代が28.01%、20歳代が21.84%、同市議会議員選挙では、全体が40.39%に対して、10歳代が24.74%、20歳代が19.82%、同年参議院選挙では、全体が48.12%、10歳代が31.13%、20歳代が31.74%となっています。
 なぜ投票率が低いままなのか、なぜ政治に関心がわかないのか。もちろん教育だけではなく、様々な要因はあると思いますが、教育委員会としてこの投票率の結果を見て、この6年から7年間、18歳選挙権が施行される公職選挙法改正以降の主権者教育をどのように評価されているのでしょうか、お聞きします。

 いくら投票の方法を学んでも、政治に関心が湧かなければ投票行動には結び付かないのは言うまでもありません。

 このような中で、若者たちはどのような社会意識を持っているのでしょうか。日本財団「18歳意識調査」の2019年11月「第20回社会や国に対する社会意識調査」は、インド、インドネシア、韓国、ベトナム、中国、イギリス、アメリカ、ドイツと日本の17~19歳各1,000人を対象に国や社会に対する意識を聞いたものです。この結果、「自分を大人」、「責任ある社会の一員」と考える日本の若者は約30~40%と他国の3分の1から半数近くにとどまり、「将来の夢を持っている」、「国に解決したい社会課題がある」との回答も他国に比べ30%近く低い数字となっています。さらに「自分で国や社会を変えられると思う」人は5人に1人、残る8カ国で最も低い韓国の半数以下にとどまり、国の将来像に関しても「良くなる」という答えはトップの中国(96.2%)の10分の1。全体に途上国、欧米先進国のいずれと比べても数字の低さが際立つ調査結果となっています。

 なぜ日本の若者の政治・社会意識が他国と比べて低いのでしょうか。日本の政治・社会状況とも関係していると思われますが、民主主義を前進させ、主権者としてその担い手を育てる教育の課題とは何か。今の教育にかけているものは何かについて、次の点を踏まえてお聞きしたいと思います。

 教育長の「伊丹市教育基本方針」では、確かな学力の育成について「これまでの取組により、全国学力・学習状況調査での…一定の成果は上がっているものの、思考力や表現力、学びに向かう力、多様な教育的ニーズのある児童生徒への対応に課題があります」とされました。このようなことから、これまでも実践されてきた学びとして「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に推進するとのことです。これらは全国学力・学習状況調査、いわゆる「全国学力テスト」の結果を重視することから出発していますが、PISA学力論を経由しての「資質・能力」論とそれと結びついた「コンピテンシー」論は、経済協力開発機構が行う国際学力調査の枠組みの基本であり、人間形成の視点から、学力と人格を、政治と経済の戦略に沿って管理・方向付けるものではないか、「コンピテンシー」に関しても、将来の労働力=人材に求められる能力を設定し、その達成のスキルを課するという性格となっているのではないかと思います。もちろん、社会に出て働く上での能力形成は必要なことですが、先ほど述べたPISA学力論が中心になることによって、民主主義を前進させ、主権者としてその担い手を育てる教育、地球環境問題や社会の格差・貧困問題、コロナ禍のもとでの生存権保障、ジェンダー平等、世界の紛争や戦争阻止などの課題にどう対処するのかの集団による知恵の探求が後景に押しやられることになっているのではないか、このことの積み重ねが若年層の投票率低下につながっている一つの要因ではないかと考えます。

 見解をお聞きします。

3)保育環境評価スケールについて

 保育の実践的指導力の向上に関して教育長は、「保育環境の指標を示す『環境評価スケール』を完成させ、全ての幼児教育・保育施設において環境を通した幼児教育のあり方を共有してまいります」と述べられました。保育環境評価スケール研究会のホームページでは、「保育環境評価スケールとは、どんな集団保育の場(幼稚園、保育所、子ども園)であっても共通する、こどもの基本的なニーズに注目し、それらがどの程度満たされているかを測定する『尺度=物差し』」であり、保育の質の向上のための一つのツールであるとの説明がされています。「かわにしひよし保育園」の実例が掲載されていますが、ここでは3歳以上の評価スケールは35項目で、12人の評価者が評価シートを使って1項目ずつ、二人の保育士と22人の3歳児を観察・評価するやり方です。そこでお聞きします。

○ 伊丹市は評価シートをこれから作成・完成させるとされていますが、40項目前後の評価項目で評価し、そのことを通して幼児教育のあり方を共有することは大変な労力が必要になります。評価を受けた保育士が次には評価する側になり、次々と評価をする施設を増やすということになろうかと思いますが、今の保育士体制でそのような余裕があるのでしょうか。

○ 全ての幼児教育・保育施設が対象とされていますが、保育所の場合、そもそも保育士配置と面積等の保育基準は満たしているものの、約70年前の基準であり、4,5歳児30人に1名の保育士配置という条件下での評価で、一人ひとりの子どもにどれだけ寄り添えるのかという前提が成り立ちにくいのではないか。この環境評価を行う中でこそ、保育士配置基準の見直しの必要性が明らかになるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○ 障がい児への特別支援教育、統合保育の視点はどのようにされるのでしょうか。特別支援教育というのは決して特別な子どものための教育ではなく、どの子どもにも必ず発達の凸凹があります。学習や社会生活に支障が出る子ども、大きな凸凹がある子どもに関しては発達障害という診断名が付くかと思いますが、小学校に上がって初めて診断名が付いたけど、実は幼児期から困っているということもあります。どのようにされるのでしょうか。

 以上、3点についてお聞きします。 

5.病院統合再編、地域医療体制の整備について

 市長は、近畿中央病院の跡地への医療機関誘致に関して、「兵庫県地域医療構想では、回復期病床の確保も重要な課題と位置付けられていることから、回復期機能を有する民間医療機関が誘致できるよう、昨年8月、公立学校共済組合と近畿中央病院跡地の活用に関する覚書を締結し」たことに触れられました。今後、共済組合や兵庫県、医師会等関係機関との協議を急ぎ、近畿中央病院閉院後、医療空白をできる限りなくす方向での誘致にご尽力いただくことを改めて求めておきます。

 兵庫県地域医療構想に関してですが、新型コロナウイルス感染症パンデミックを通じて見直すべきではないかと思います。新たな感染症がコロナウイルスで終わるとは限りません。感染患者を受け入れたのは高度急性期、急性期病床を持つ病院です。その病院では感染病床を確保するためにあらかじめ空床として確保するとともに、そのために感染患者以外の入院を制限せざるをえませんでした。そのため医療がひっ迫する事態を招きました。

 一方、地域医療構想では、急性期病床を減らし、高度急性期と回復期病床を増やすものとなっています。阪神北準圏域においては、2014年の高度急性期と急性期病床の合計が3,486床、2025年のその必要病床数は合計2,387床で、1,099床も減少させる計画です。ところが2040年の必要病床数は合計2,550床で、逆に2025年対比で163床増やすものとなっています。短期間に急激に減少させた上に次には増床を図ることなど、莫大な経費が必要な病院の病床数をコントロールすることは困難です。コロナ感染パンデミックを経験していることから、これ以上高度急性期、急性期病床を減らさず、それに見合った医師・看護師などの病院職員を増員する方向に転換すべきと考えます。その上に立って、近畿中央病院の跡地への医療機関の誘致は、回復期だけにこだわらない医療機関を誘致する方向で、関係機関と協議を進めていただきたいと思います。見解をお聞きします。

6.条例の制定に対して

1)議案第24号 伊丹市教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例等の一部を改正する条例の制定について

 本条例は、昨年9月議会での条例制定において博物館の管理を教育委員会から市長に権限を委譲したことに続き、今回、文化財の保護に関する権限も教育委員会から市長に委譲しようとするものです。同時に、伊丹市にぎわい創出基金条例を改正し、その条例に「文化財の保護及び活用」を加えようとするものです。その基金条例の目的は、「文化の振興,良好な景観づくり、地域経済の活性化等による、まちのにぎわいの創出を図る」こととされています。

 博物館の権限移譲に関しては、博物館を含むミュージアム全体が社会教育施設の位置づけがなされ、社会教育の適切な実施を担保することができるとの答弁をもって賛成をしました。

 一方、文化財保護に関しては、第3次教育振興基本計画の中でも「関係団体と連携・協力し、郷土の歴史や民俗に関する資料の収集・保存に取り組み、調査研究を推進します」とされ、このことから博物館の権限を市長に委譲する際、教育委員会の職務権限のうち「文化財の保護に関すること」は教育委員会の管理として残したものでした。今回、にぎわい創出基金条例の改正とも相まって、文化財の保護における資料の収集・保存、調査研究部門が観光・にぎわいの後景に退いてしまうのではないかと危惧するところです。教育委員会の見解をお聞きします。

2)議案第28号 一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について

 本条例は、昨年の人事院勧告に基づく国家公務員の給与改定に基づき、第1条において一般職員の6月12月期の一時金を、年間4.45月を4.3月に、0.15月減額するとともに、再任用職員も年間2.35月を2.25月に、0.1月減額しようとするものです。これは昨年の人事院勧告そのままの数字となっています。

 職員のみなさんは新型コロナウイルス感染症対策で奮闘されている最中にあり、その奮闘にふさわしい賃上げを求めているのではないでしょうか。原油価格の高騰によるガソリン等の物価の値上がりも生活に大きな影響を与えています。この時期に職員の給与を減額することに疑問を感じざるをえません。

 なぜこの時期に給与減額なのか、また具体的に一般職員と再任用職員において平均して年間いくらの賃下げとなるのか、さらに一般会計全体での減額はいくらになるのかお聞きします。

(2回目の質問)

4.教育行政について
2)主権者教育はどのように進んでいるのかについてです。

○ 伊丹市教育委員会が子どもたちに身につけようとしている学力と、伊丹市などの身近な社会及び国内外の社会問題に目を向け、主権者として社会に働きかけ、民主主義の担い手となる教育について、選挙における若者の投票率の低さに注目して、教育のあり方について質問をしました。

 先ほど紹介した調査や統計で、伊丹市をはじめ日本の若者の投票率が低いことも、政治・社会意識が低いことも統計上事実である以上、教育に限らず、どこかに原因があると思います。

 では教育には問題がないのでしょうか。答弁では、様々取り組みが述べられましたが、その教育が先ほど述べた地球環境問題や社会の格差・貧困問題などの課題に対する社会・政治的意識と結びついていないのではないか。学校教育の場でも、他の場所でも日常的に話し合う文化が育っていないことがあり、それがまた、社会・政治意識を間近にとらえて、深めさせえない悪循環があるように思います。

 もちろん全面的に否定的な面だけではなく、かつての安保法制の時には多くの若者が国会前に集まったり、今では気候変動危機に対して立ち上がったり、女性への性暴力に対する「#Me Too運動」など少なくない若者が行動に参加されているのも事実です。直接国会前での集会に参加するなどの行動に結びつくかどうかは別として、何かのきっかけによって社会的・政治的に目覚める場面がある一方で、それが日常化できていないのは、やはり今の教育に足らないものがあると思いますが、教育長の見解をお聞きします。

6.条例の制定に対して
1)議案第24号 伊丹市教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例等の一部を改正する条例の制定について

 今まで教育委員会が所管していた文化財保護に関する事業について、文化財保護法を引用して、その事業内容を答弁されました。なかでも専門職員による地域や学校で向いた学びあいの場の提供は、調査・研究・保存という社会教育活動として大変重要な事業です。

 問題は、文化財保護に関する権限が市長に委譲されるにあたって、今までの文化保護行政の位置づけが担保され、発展させられるのかどうかです。文化財保護における権限は、とりわけ収集・保管・展示・教育・調査・研究という基本的な機能は市長の権限とは分離され、市長の権限に束縛されない、自由で自律的な学芸活動として展開されてきました。保管や展示は博物館とともに行われてきましたが、これらは明確な教育活動であり、教育委員会の権限とされてきた由縁です。このことが市長の権限に委譲することで担保できるのでしょうか。

 また、このことと関連して、一昨年5月に施行された「文化観光推進法」による博物館事業への「文化観光」概念の導入で、博物館、文化財保護に関する事業が観光を目的とするものにシフトされる危険性がありますが、どうでしょうか。

 さらに、文化保護行政には、調査・研究等に携わることのできる正規職員としての学芸員等の十分な専門家及び事務担当者が必要であり、そのための財政措置は行われるのでしょうか。

 以上に対して、市長若しくは市長部局担当部長に対してお聞きします。