2023年度予算編成にあたっての要望提出、市長と懇談

2023年度予算要望と市長懇談 今日、11月9日、日本共産党伊丹市議会議員団として伊丹市長に対して2023年度予算要望書を手渡し、懇談を行いました。

 私からは、党議員団が今行っている市民アンケートの中間集計を示しながら、コロナ対策では感染時の入院等医療体制の充実と検査体制を拡充すること、有症者を置き去りにしないことを多くの市民の方が望んでおられることを示してその実現を求めました。教育関係では、高等教育の無償化、学校給食の無償化、子どもの医療費は高校卒業まで無料に、また、国保税・介護保険料の軽減、保育料軽減などの要望が多い結果を提示しました。

 市長から、来年度予算の中で避難所となる学校体育館に空調設備を設置することを検討していること、昆陽池トイレの改修、地域の共同利用施設にWi-Fi設備を整備することなど、一部党議員団が求めていたことが実現することになります。
 要望書は以下の通りです。

 2023年度予算編成にあたっての基本的・重点要望(PDF)

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伊丹市長 藤原保幸 様

2023年度予算編成にあたっての基本的・重点要望

2022年11月9日
日本共産党伊丹市議会議員団
上原秀樹 久村真知子

はじめに

 国においても来年度予算における概算要求が出され、今後の予算議会で審議が始まります。その特徴は、5.6兆円という防衛予算が突出していることです。アメリカの意のままに、敵基地攻撃能力(反撃能力)保有のための「12式地対艦誘導弾」(地発型)や「高速滑空弾」の量産に着手するための予算やイージス・システム搭載艦の整備費を計上しています。5年間でGDP比2%、約11兆円の軍事予算にしようとしています。一方で、年金を削減し、高齢者医療費の窓口負担の倍化、介護保険制度を改悪して国民の負担を増加させる議論も進んでいます。

 今、コロナ禍と物価高騰で国民の暮らしは大変です。岸田政権はこれら国民の困難に目を向けない無為無策を続けているのが現状であり、市長には市民の立場から国に対して軍事費より暮らし優先の予算編成を要求するとともに、伊丹市政においては、市民の困難に心を寄せた暮らしを応援する政治が求められています。

 以下、2023年度予算編成にあたっての基本的・重点要望を提案しますので、予算に反映していただきますようお願いします。

1.新型コロナウイルス感染症対策の充実を

 今年の冬はコロナ感染第8波とインフルエンザが同時に流行すると報道されています。党議員団が行っているアンケートで最も多いのが検査体制の充実と医療体制の拡充です。市民の命と健康を守る対策が求められます。

① 国・県と共同で臨時検査センターを複数設置し、「いつでも、誰でも、無料で」検査を受けることができるようにすること。また、必要とされる人に検査キットの無料配布を行い、保健所や医療受診に繋げること。

② 早期診断・治療のために必要な体制を整え、「自主療養制度」を改めて自己検査で陽性になった場合も感染者として発生届につなげ、受診調整や食糧支援など療養支援を行うこと。

③ 「全数把握見直し」については、重症者を見逃し、感染者を拡大することなどにつながることから行わないことを求めること。

④ 生活福祉金の新型コロナウイルス特例貸付について、来年の1月からこの貸付金の返済が始まります。1世帯最大200万円の返済が待ち受けており、返済時に住民税非課税であれば免除の対象ですが、生活に余裕がないのに対象外の人もいます。柔軟な対応と対象の拡大が必要と考えます。

 また、困りごとの中で特に困っていることとしてあげられている「借金の返済」や「仕事」「税金・公共料金・携帯代」など、他施策で支援ができるところはただちに支援を求めます。

2.思い切った物価高騰対策を

 ロシアによるウクライナ侵略とアベノミクス経済対策の失政による円安によって物価高騰が続いています。岸田政権は、大規模な金融緩和などの対策を改め、金利引き上げと何よりも消費税を5%に引き下げるなどの対策を急ぐべきです。伊丹市としても、新たな地方創生臨時交付金と財政調整基金等の活用で生活支援、事業者支援を行うことを求めます。

① 生活支援や子育て支援等における住民税非課税等の所得基準に対して、アンケートでも不満の声が出されています。所得基準の大幅な引き上げと低所得者には手厚い支援を行うなど、全市民に対する対応を求めます。

② 高齢者・障がい者・幼児教育等の施設への物価高騰支援を行うこと。

③ 中・小事業者はコロナ禍による事業の疲弊と物価高騰によって大きな打撃を受けています。商工会議所との連携による事業者訪問で事業者の実態を把握し、家賃支援給付金や固定資産税減免等の必要な対策と事業者の立場にたったていねいな対応と相談体制を確立することを求めます。

 また、来年10月から始まるインボイス制度は、小規模事業所やフリーランスの廃業を招くとの懸念が広がっています。国に対して中止を求めること。

3.憲法を生かし、人権を守り、市民が主人公、平和の実現に寄与する伊丹市政を

 岸田政権は、歴代自公政権以上に憲法改定に執念を燃やしています。とりわけ、ロシアによるウクライナ侵略を契機として、アメリカとの軍事一体化を強めて軍事費を5年間で倍化し、「敵基地攻撃能力」を有することを言明するなど日本を危険な戦争への道に導こうとしています。

 自衛隊基地を抱える伊丹市として、住民の命と財産を守るために、戦争への暴走を止め、憲法を生かした市政を進めることが求められています。

 また、ジェンダー平等社会の実現も重要な課題となっています。

① 伊丹市政において、あらゆる分野で憲法を生かした市政を進めることを求めます。

② 軍事費を増額して軍事対軍事による危険な戦争への道を進むことはやめ、憲法9条を生かした平和外交で戦争のない東アジアをつくることに力を尽くすこと、憲法違反の安保関連法=戦争法の廃止、憲法9条をはじめ憲法を守り生かすことを国に求めること。

③ 11月10日(木)から19日(土)にかけて実施予定の「令和4年度日米共同統合演習(実働演習)「Keen Sword23」は、「グレーゾーン事態から武力攻撃事態等における自衛隊の運用要領及び日米共同対処要領を演習し、自衛隊の即応性及び日米の相互運用性の向上を図る」(防衛省)とされているとおり、台湾有事などで中国と戦争になった際、米軍が南西諸島に分散展開し、そこに臨時の軍事拠点を置いて情報収集や対艦攻撃、電子戦などの作戦を行うものとなります。米軍との軍事一体化を進める日本政府は、こうした米軍の作戦に全国の自衛隊を動員しようとするものです。台湾有事で米軍が南西諸島の島々から中国軍を攻撃すれば、中国軍も当然反撃し、そのことで南西諸島(日本)が戦場になることが想定されます。
伊丹市においては、陸上自衛隊中部方面総監部のある伊丹駐屯地で「基地警部訓練」を行うとされ、第36普通科連隊と航空自衛隊第4高射群が共同でPAC3に関する訓練を行う計画です。ペトリオットPAC3ミサイルの配備は、日本に向かう航空機を打ち落とすために導入されたもので、アメリカの「ミサイル防衛計画」とセットで打ち出されたものです。現在は北朝鮮からの弾道ミサイルが対象とされていますが、元々防衛的なものではなくアメリカの先制攻撃体制を確保するための装備であり、伊丹駐屯地が相手国からの攻撃の的となりうる危険な訓練と言えます。市街地における危険な戦争訓練を中止することを国に強く求めること。

④ 核兵器禁止条約は、署名国91か国、批准国68か国となり、今年開催された核兵器禁止条約の初の締約国会議は、核兵器の非人道性を再確認し、核兵器に依存した安全保障を批判し、条約への参加促進や核兵器の被害者支援など、条約の内容を実現する方策を盛り込んだ「ウィーン宣言」と「ウィーン行動計画」を採択して閉会しました。会議には北大西洋条約機構(NATO)参加国等米国の同盟国も含め34カ国がオブザーバーとして出席しましたが、唯一の戦争被爆国である日本がオブザーバー参加すらしなかったことは、大きな失望と批判をよびました。国に対して早急に署名と批准をすることを国に求めること。

 伊丹市としても、日本政府が核兵器禁止条約を批准することを求める署名を推進するとともに、積極的に原爆の実相を伝える平和施策を進めることを求めます。

⑤ 伊丹空港において、極めて危険な米軍機オスプレイの緊急着陸が行われましたが、今後一切、伊丹空港の軍事利用はやめることを国に求めること。

⑥ 自衛隊への電子データによる個人情報の提供はやめることを求めます。必要と考えるならば、個人情報保護条例に基づき、専門的知見を踏まえた意見を明らかにするとともに、自衛隊への住基4情報の提供に対して「除外申し出制度」をつくることを求めます。

⑦ ジェンダー平等社会を実現する観点から、すべての人が社会、経済活動に生き生きと参加できる当然の権利を保障するため、行政のあらゆる部面でジェンダー平等の視点を貫くことを求めます。国に対して選択的夫婦別姓制度の実現を求めること。

⑧ パートナーシップ宣誓制度に基づき、相談窓口の充実、啓発パンフの普及など性的マイノリティの人権を守る施策を強化することを求めます。

⑨ 「差別を許さない都市宣言」の廃止等すべての同和行政・教育を終了すること。「同和問題」に関する市民意識調査はやめることを求めます。

4.福祉・医療の充実、市民の暮らしを守る対策を

 2021年国民生活基礎調査では、生活意識について、全世帯で「苦しい」と感じている世帯が53.1%、「子どものいる世帯」で「苦しい」とする世帯が59.2%を占めていました。また、国税庁の2021年民間給与実態調査では、年収200万円以下のワーキングプアは1126万人で、10年連続1000万人を超えています。実質賃金は数年間下がり続け、物価高騰が拍車をかけています。特に高齢者、子育て世帯、障がい者世帯等への影響が大きく、思い切った対策が求められます。

① 高齢者世帯にとっては、マクロ経済スライド制を廃止して年金を引き上げ、後期高齢者医療の窓口負担を1割に戻すことを求めること。伊丹市としても、低年金世帯への財政的支援を行うこと。

② 国は介護保険制度の大改悪を計画しています。社会保障審議会の部会に提案された内容は、サービス利用料の2~3割負担の対象拡大、要介護1,2の保険給付外し、ケアプランの有料化、保険料の納付年齢の引き上げと利用年齢の引き下げ等です。これら国民にとって耐えがたい負担増と給付減を押し付けるものであり、国に対して中止を求めるとともに、介護保険における国庫負担を思い切って増額し、誰でも安心して介護を受けることができる体制と、保険料の軽減を求めること。

③ 国民健康保険税を引き下げるため、国にさらに1兆円の公的負担を求め、均等割り・平等割の廃止で協会けんぽ並みの保険税にすることを国に求めること。本年度から就学前の子どもの均等割りが半額にされたが、市独自に少子化対策として財政支援を行い、子どもの均等割りをなくすことを求めます。

④ 子どもの医療費は所得制限なしで高校卒業まで無料にすることを求めます。

⑤ 国に対して、生活保護を「生活保障制度」に改め、必要な人がすべて利用できる制度にするとともに、生活保護削減を復元し、支援水準を生存権保障にふさわしく引き上げることを求めること。

 また、冬季加算の増額と夏季加算の新設を求めること。大学生・専門学生も生活保護を受けることができるように国に求めること。生活保護へのスティグマを解消するため、伊丹市としても「生活保護は権利です」というアピールをすること、そのために公共施設等にそのポスターを貼りだすことを求めます。

 また、「扶養紹介」に関して、生活保護の申請者が扶養照会を拒んだ場合、その理由について「特に丁寧に聞き取りを行い」、照会をしなくてもよい場合にあたるかどうかを検討すること、扶養照会を実施するのは「扶養義務の履行が期待できる」と判断される者に限るという新たな対応方針に基づくことを求めます。

 車の保有に関しては、保護世帯の実情を踏まえて柔軟に対応することを求めます。

⑥ 伊丹市として、年度途中の待機児童と詰め込み保育を解消するため、さらに認可保育所を増設することを求めます。また、2号認定こどもの副食費実費徴収をやめるよう国に求めること。

⑦ 国に対して補聴器購入補助制度をつくることを求めるとともに、伊丹市として助成することを求めます。また、ヒアリングループを公共施設に備え活用を図ることを求めます。

⑧ 障がい者に対する医療費助成制度において、身体障がいの場合は3,4級、療育手帳の場合はB(1)、精神障がいの場合は2級まで対象を拡大することを求めます。

⑨ 兵庫県後期高齢者医療広域連合に対し、県の補助を行うとともに、基金の活用で保険料を引き下げること、保険料及び一部負担金の減免制度を周知することを求めること。

5.すべての子どもの成長発展を支える豊かな教育環境を

 教育は子ども一人ひとりの成長と発展のためにあり、子どもの権利です。家庭の経済力に関わらず、すべての子どもに豊かな教育環境を確立することが求められます。また、コロナ禍における学校と家庭での生活の変化等でストレスが溜まっている可能性があり、十分な配慮が求められます。

① 少人数学級では、35人学級が毎年1学年ずつ実施されていますが、一気に実現するとともに、中学校においても同様の少人数学級の実現を求めます。また、国に対して小・中学校の30人学級実現を求めること。

② 「全国学力テスト」への参加と市独自の「学力テスト」を中止することを求めます。

③ コロナ禍や社会・家庭環境による困難な子どもへの対策として、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーのさらなる増員で、児童・生徒と家庭を支援するとともに、介助員の増員で障がい児の教育を受ける権利を保障することを求めます。

④ 教育のあらゆる部門で子どもの権利を守ることを宣言し、実行ある施策を推進するとともに子どもの権利擁護のためにも子どもの権利条例を制定することを求めます。また、子ども向けの子どもの権利条約パンフレットを作成されましたが、子ども同士、家庭において子どもの権利条約が話し合われる環境をつくり、絶えず充実されることを求めます。

⑤ 幼児教育の推進に関しては2018年1月の文教福祉常任委員会における付帯決議を順守すること、公立幼稚園、認定こども園における3歳児の定員を増員して全員入園を実現するとともに、4、5歳児において単学級にならざるを得ない状況を打開することをもとめます。

⑥ 大学・短大・専門学校の学費をすみやかに半額に引き下げ、高等学校、高等教育の無償化をめざすとともに、入学金制度をなくすよう国に求めること。

⑦ 学校給食を無償化すること、就学援助制度の充実を求めます。

6.中小企業・零細業者への支援を強め、人間らしく暮らせる地域社会と住みよい住環境を

 中小企業は日本経済の根幹であり、「社会の主役として地域社会と住民生活に貢献」(中小企業憲章)する存在です。また、働く人の3人に2人が働いている雇用の担い手でもあります。これら中小企業、業者、商店、農業者に支援を強化することは住みよいまちづくりに欠かせません。特に、コロナ禍と物価高騰で経営基盤が脆弱となっている中小企業・業者に対する支援が必要です。

① コロナ対応の緊急借入で積みあがった中小企業の債務をどう解決するかが大きな問題になっており、コロナ対応借入分の軽減・免除する仕組みをつくることを求めます。

② 文化・芸術関係者に対して、新たなイベントへの支援にとどめず、「場と担い手」への支援を行うとともに、国費を数千億円単位で支出して「文化芸術復興創造基金」を抜本的に強化することを国に求めること。アイホールは演劇ホールとして存続することを求めます。

③ 「中小企業振興条例」「農業振興条例」の制定で、地域循環型経済の仕組みをつくることを求めます。

④ 大型小売店の相次ぐ出店で地域の商店が廃業に追い込まれています。中心市街地だけではなく、空き店舗対策、家賃補助等によって市内周辺の商店も守る手立てをとることを求めます。

⑤ 個人事業主における国保税や市民税、固定資産税などの滞納処分については、事業の存続や生活の状況をていねいに聞き取り、積極的に納税緩和措置を活用することとともに、場合によっては、税の執行停止を行うことを求めます。

⑥ 市営住宅は戸数を減らすのではなく、必要な個数を維持し、旧耐震住宅は順次建て替えを行い、バリアフリー化された住みよい住環境を提供することを求めます。また、住民からの修繕要求には積極的に対応することを求めます。また、エレベーターの設置を求めます。

⑦ 大企業への優遇税制の廃止・縮小や所得税・住民税の最高税率を引き上げるなど、大企業と富裕層に応分の税負担を求め、消費税を5%に減税するよう国に求めること。政府が導入を予定しているインボイス制度は、零細業者やフリーランスに納税義務を広げ、負担と格差をさらに拡大するものであり、ただちに中止することを国に求めること。

7.自然災害から市民の命を守るとともに、環境を守り、安心・安全の伊丹市を

 地球温暖化の影響で台風、豪雨など自然災害が相次ぐとともに、南海・東南海地震もいつ起こるかわからない状況にあり、災害や事故から市民の命と暮らしを守る政治が求められています。特に気候危機を打開するための積極的な対策が必要となっています。

① 気候変動危機に対応するために、国に対して原発ゼロ、石炭火力発電所ゼロ、2030年までに10年比で50~60%削減、2050年にはカーボンゼロの計画を策定することを求めるとともに、伊丹市としてもカーボンゼロ宣言を行い、この目標に見合う野心的な取り組みを求めます。

② 災害の発生に備え、市民の防災意識啓発に努めるとともに、感染が広がる中での避難対策に関しては、避難所におけるきめ細かな対応(発熱、障がい者、高齢者等)や地域における要支援者の避難誘導等を含めた地域ごとの「防災まちづくり計画」を推進するための支援を行うことを求めます。体育館に空調施設整備など避難所の改善を図ることを求めます。

③ 航空機に係る環境基準達成には程遠い状況にあることから、大阪空港における国際便就航を求めることはやめること。環境基準達成に向けた不断の努力で目に見える効果を上げることを求めます。

④ 市内1,2級河川の浚渫等豪雨対策を国・県に要望すること。

8.「住民の福祉の増進」(地方自治法)に必要な財源を国に求め、伊丹市が主体となって市民の暮らしを守る伊丹市を

 新型コロナウイルス感染症と物価高騰の影響によって市民の暮らしが困難になっています。市民の暮らしと中小零細事業者の営業を守るためには、地方自治体の固有の財源である地方交付税の増額が必要です。一方、岸田政権は年金引下げや生活保護費引き下げ、高齢者の医療費の倍化を行い、今後は介護保険での保険料引き上げと給付の削減を狙っています。

 このような政治に反対し、「住民の福祉の増進」(地方自治法)に必要な財源を国に求め、伊丹市が主体となって市民の暮らしを守る市政を行うことが求められています。

① 地方交付税においては、真に必要な地方財源が確保できるようにするとともに、コロナ感染対策と物価高騰対策に必要な財源を確保することを国に求めること。

② 集約化を進めようとしている共同利用センターについて、住民の利益に反する統廃合ではなく、住民合意のもとでの維持・管理・更新への対策を行うことを求めます。

③ 職員の人事評価の問題では、公共を担う公務員には、全体の奉仕者の立場から、市民の声を聞き、提供する市民サービスや人権保障のあり方を職場で自由に議論し、提案することができます。そのような場に「能力」「業績」などという測ることが困難な尺度で5段階評価することは、公務員の労働意欲の向上や創意工夫の発揮を阻害することにもつながります。今後、「伊丹市人材育成基本方針」の「人事評価」の項目に「面談重視型人事評価」と明記されていることを踏まえ、5段階評価はやめることなどを含めて、職員の力が十分に発揮され、市民福祉の向上に向けて働きやすい職場とされるよう改善を求めます。

④ 公契約条例を制定し、請負契約や委託事業に関わる労働者が生活できる賃金を保障することを求めます。

⑤ 自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)の推進にあたっては、「地方自治の本旨」(憲法第92条)に基づき、「住民の福祉の増進を図る」(地方自治法第1条の2)ことを原則とするとともに、推進にあたってはそれぞれの業務を担当する職員や市民の意見が適切に反映さえる体制を整え、新たに情報システムを自治体の業務に導入する際には、職員がシステムをチェックでき、市民に行政責任を果たさせる体制を確保することを求めます。

⑥ 国はマイナンバーカードに健康保険証や運転免許証、国税、年金などの情報をひも付けしようとしています。特にマイナンバーカードの取得が概ね50%にもかかわらず、健康保険証を廃止しようとしていることは問題です。健康保険証の廃止を中止することを国に求めること。

 相次ぐ個人情報の漏洩が問題となり、多くの国民が個人情報の提供に不安を感じています。国民監視の強化や個人情報の漏洩につながるマイナンバーカードのひも付けはやめるよう国に求めること。

2022年9月議会:久村 真知子 個人質問

2022年9月議会

2022年9月22日
日本共産党伊丹市議会議員団 久村 真知子

1.権利としての生活保護申請手続のために

(1) 「扶養照会を保護申請の要件とはしない」厚労省通知について

 生活保護を必要とする方々からの相談を受けた時に、扶養照会の件については、「親族に迷惑をかけてきたので、生活保護の話は出来ない、」「生活が大変な状況を知っているので到底支援は受けられないのに連絡が必要なのか。」「断ることは出来ないのか」と申請相談の皆さんは、そのことがネックになり申請するかどうかについては結構悩んでおられる方がおられます。

 親族を含め周りの方から「生活保護に陥ったと」一段下の人間との見方をされるのではないかとの心配、そのような周りの目が、自己嫌悪、どうしても恥ずかしい、というような感情となり、到底政府がいうように「生活保護は権利です」等とは思えないというのが現状です。

 国民年金受給の方など「年金もかけ税金も払ってきたのに、こんな金額の年金では生活はできない。」

 またシングルマザーの方も仕事を「掛け持ちして働いても賃金は安く生活ができません。」その様な方も先ほどの理由などで、申請することをためらわれます。

 しかし生活できないのですから、相談のあった方に対して、「扶養照会については、どうしてもいやなら連絡しないでくださいと言ってみてください」と何とかいろいろ励ましたりしながらやっと申請を行っているというのが現状です。

 このような状況が反映され、国会で「扶養照会を保護申請の要件とはしない」との政府答弁が得られたことは、生活に困っている方には大きな朗報だと思います。すでに改善の通知が厚労省から送られているわけですが、伊丹でも改善され、そのような取り扱いがされていると思います。通知前と後での申請者の状況はどうでしょうか。状況をお伺いいたします。

(2) 「生活保護のしおり」に「扶養照会は保護申請の要件とはしない」と明記を

 生活保護保の申請に行きますと、相談という形で、まずは面接をされ、「生活保護のしおり」を手元に内容の説明を詳しくされています。一度聞くだけでは到底覚えられないので、「しおり」は一冊もらって帰れています。受給が認められてからも、わからないとき結構見ておられるようです。

 相談時の説明を聞いてから、付属書類を沢山書くのですから、説明時に「扶養照会は保護申請の要件とはしない」との内容は、きちんと説明すべきであります。そのことは、まだ「しおり」には記載されていませんので、当然早急に記載すべきであります。見解をお伺いいたします。

生活様式の変化の扱いついてわかりやすく

 また、生活保護を受けてから様々に生活様式が変化もします。例えば、子どもが、高校生になったとき、大学生になったときはどの様に扱買われるのか等、その変化時にどう対応するのか、理解が難しいところなども見受けられますが、明確には説明がありません。受給者の方も間違って理解しているところもあると思いますので、受給者の意見なども参考にしていただき、誤解がないように理解しやすい内容のしおりとしていただきたいと思いますが、如何でしょうか。 

(3) 借家入居時、保証人のなり手がない人への対策を

 借家に入居時に、保証人のなり手がない人に対しての対策が必要ではないか。

 市営住宅の入居時には、保証人が要らなくなっていますが、民間の賃貸住宅に入居の際は必ず、保証人や緊急連絡先などが条件となっています。

 しかし保証人を引き受けてもらえる人をお願いするのも難しい状況となってきています。様々な審査もあり入居がスムーズには行きません。特に生活保護に対しての理解も十分でない場合など保証人を探すのは大変です。市営住宅に入れない方に対して、民間の賃貸住宅にも保証人が見つからない方に対して、生活の居場所を確保するために、伊丹市がその代わりをするなりの手立てを考えていただきたいと思います。如何お考えでしょうか。

2.市バス路線の新設

 市バス路線の新設についてについてお伺いいたします。

 質問内容は、西野8丁目付近のバス停の要望についてと、西野8丁目から鴻池6丁目付近へのバス路線の新設についてお伺いいたします。

 伊丹市バスは市内をくまなく走り、多くの方から利用され大変便利に思われています。

 特に高齢者が特別乗車券制度でいつでも出かけられることは、健康を維持するためにも大いに役立っていることとなっています。このような制度は近隣にお住みの方からも「伊丹はいい制度があっていいね」とよく言われます。この制度は今後もしっかり持続させていただきたいと思います。バス停のベンチなども徐々に設置され、高齢者体の弱い人などの声も実現さてきていますのでより安心して出かけられます。

 しかし「もっと利用しやすくして欲しい」という声も上がっています。それはこれからも利用したいけど、住宅からバス停が遠いという問題です。残念な事ですが、高齢の為歩いてバス停まで行くことがだんだん難しくなっているということです。地域によって様々な状況があるとは思いますが、今後も高齢者の利用は増えるわけですから、市民の移動手段としての役割は大きなものと思いますので、何とか対策を考えなければならないと思います。若い方は関心がない問題のようですが、高齢者は、陸の孤島に住んでいる状況となり交通難民となってしまっています。

 私の知るところでは、西野8丁目ですが、県営住宅が300戸ほどあります。建て替えをされてからはバリアフリーで本当に気持ちよく過ごせる建物となっています。 しかしこの地域の生活環境は、大変です。病院も近くには多くはありませんし、生鮮食料品店や洋服店等もありません。食料品仕入れのためには、どうしてもバスで買い物に出かけなければなりません。

 ある高齢の方は、週に一度は一番近いスーパーに歩いてきておられます。手押し車に食料品、トイレットペーパー、洗剤など一人では運べないくらいの荷物となっています。2人家族の方ですが、ご主人は体調が悪くほぼ出掛けることは出来ません。奥さんも高齢ですが、歩いて往復すれば一時間くらいはかかってしまいます。本当に気の毒に思います。この方も、バス停をもっと団地寄りに設けてほしいといわれています。

 安心して生活するために、市バスを利用したいと思っている方々の思いをぜひ実現していただきたいと思います。

 またもう一点の路線は、武庫川センターバス停前から鴻池6丁目方面へ通っています宝塚池田線4車線の道路についてです。鴻池6丁目あたりは、新興住宅地帯となっていますが、現状では、バス停が離れていますので、「帰宅途中、人気も少なく不安を感じるので、新興住宅寄りにバス停を作ってほしい」との声もあります。宝塚池田線にバス路線が新設され、鴻池6丁目付近にバス停が設置されれば、安心できると思います。

 すでにこの道路は阪神バスや阪急バスのバス停もあり宝塚方面にも行けるようにもなっています。伊丹市バスも伊丹の中心街に行けるような路線の新設をしていただければと思います。この両地域についてはどの様な見解をお持ちなのでしょうか。利用者の調査など行われているのでしょうか。お伺いいたします。

3.性感染症、梅毒が特に若い女性に広がっている。防止のための手立てについて

(1) 「梅毒」若い方に知識を

 性感染症の梅毒が、今年は過去最高の1万人を超える恐れがあると国立感染症研究所が発表しています。このような状況を押さえる手立てを早急に考えていかなくてはならないと思います。自覚症状がすぐに消えてしまい、その間に病気が進んでしまいます。

 専門家からは、近年急増している背景には、最近は出会いを求めるためにネットで不特定多数のよく知らない人との性交渉の増加を指摘する声が上がっています。

 昨年の集計では、3分の2が男性で、幅広い年齢層に感染が見られています。女性は、6割近くが20代です。女性で懸念されるのが母子感染であり、感染に気が付かなければ胎児にも大きな影響があるわけです。特に若い方は知識がないままで性交渉を行い、子どもができる状況にもなってしまったり、エイズ、梅毒等性病にかかってしまったりしているという状況であるようです。    

 きちんとした正しい知識があればそのような事にも感染しないような手立てをとることもできるかと思いますが、その危険性を予防することについての性教育は日本では大変遅れているといわれています。性感染症にかからないような対策、また怪しいと思った時には手おくれにならないように、早くに医者にいけるようにしなければなりませんが。特に若い方がそのような知識をしっかりと持つことが必要です。その為の手立てを伊丹市としても急いできちんととっていかなくてはならないと思いますが、いかがお考えでしょうか。

(2) 「子宮頸がん」早期発見のための検診

 「子宮頸がん」の早期発見のための検診についてですが、このがんは20代から40代の女性の発症が多いといわれています。何故そのような年齢かは以前の質問でも述べましたが、この病気の発症はヒトパピローマウイルスの感染で起こるのですが、このウイルスを持っているのは男性です。ほぼ10年後に発症するという事ですので、早期の検診を行っていないと手おくれとなってしまいます。子宮頸がんの早期発見につなげるためには、本来は10代からの検診が有効です。これは子宮がんワクチンを中高生に行う事と同じ理由です。早期発見であれば命は助かるのですから、検診をしっかり受けるように自覚してもらうことが必要です。

 この病気についての見解を改めてお伺いいたします。また検診についての有効性をどのように、お考えなのでしょうか。とくに若い方への検診対策が必要と思いますが、見解をお伺いいたします。

4.女性の健康問題への理解を

 女性の体をきちんと守ることは、ジェンダー平等社会に向けて当然大事にされるべきであります。今日まで女性の体をきちんと守ることはないがしろにされてきていました。(生理用品の貧困問題等もそうだと思います)自分の体は自分で守れなかったのが、今日までの女性の置かれてきた状況です。望まない妊娠をすることも、痴漢や強制性交被害にあったりすることもすべて女性に責任があるような認識等されてきていたのではないでしょうか。
 しかし今日、女性自身が自分の体、健康に責任をとれるような条件をきちんと作ろうという動きが始まっています。女性が望まない妊娠をしないような手立て、性感染症にならないような十分な知識、検診に自発的に行くための知識手立てが求められています。
 このようなことを実現するためには、リプロダクティブ・ヘルス・ライツ(性と生殖に関する健康と権利)(自分の身体に関することを自分自身で決められる権利)ですが、このような観点から、女性の健康問題への理解を男性にもまた女性にも広げることが必要ではないでしょうか。どのようにお考えでしょうか見解をお伺いいたします。

日本共産党伊丹市議会議員団 議会報告 2022年春号

日本共産党伊丹市議会議員団 議会報告 2022年春号

市民との共同で、2022年度予算で実現
子どもの医療費 中学3年生まで無料に

 日本共産党伊丹市議会議員団 議会報告 2022年春号(PDF)

日本共産党伊丹市議会議員団 議会報告2022年春号1面
日本共産党伊丹市議会議員団 議会報告2022年春号2面

[1面]

 党議員団が議会のたびに求めてきた子どもの医療費が、7月から中学3年生まで無料になります。ただし所得制限付き(保護者の市民税所得割額23. 5万円、4人世帯でおよそ収入811万円、約75%が無料)です。党議員団は、所得制限の撤廃と高校3年生までの無料化実現を求めました。

保育所待機児童解消 前進
 保育所待機児童の解消に向けて210名分の保育所整備予算が計上されました。

若者の就労 支援
 若者就労支援事業として、市内在住かつ市内で働く30歳までの若者が学生支援機構等の奨学金返済中の場合、年間返済額のうち自己負担分の2分の1の範囲内で最大6万円を3年間助成されます。

国保税の子どもの均等割り 半額に
 党議員団が議会で要求してきた国保税の未就学児の均等割りが半額になります。対象世帯は750世帯、999人。引き続き均等割りをなくし、国保税の大幅な引き下げを求めました。国保税は9年連続据え置きです。

児童くらぶ、保育士の待遇改善 一歩前進
 児童くらぶ指導員や保育士などのエッセンシャルワーカーの賃金が引き上げられます。今までこれらの職種の賃金が極めて低いことを問題としてきました。今回はその第一歩。党議員団は引き続きさらなる賃金の引き上げを求めました。

市営住宅にエレベーター 設置
 議会で何度も市営住宅の耐震補強や修繕、エレベーターの設置を求めてきました。このたび玉田団地6号館及び9号館にエレベーターが設置されることになりました。また、山道団地3号館、荻野団地1、2、3号館、天神川団地3、5号館、鶴田団地1、2号館の耐震補強、屋上防水改修などを行います。

JR伊丹駅前トイレ 改修
 市内公衆トイレが暗い・怖い・汚いという声を議会でも紹介し、改修を求めてきました。予算には実施設計が計上され、2023年度にJR伊丹駅西側、カリヨン塔の南側に新たにトイレが設置されます。党議員団は、引き続き阪急伊丹駅南側トイレなどの改修も求めました。

ジェンダー平等の社会実現に前進
 男女共同参画課が復活します。また、痴漢防止対策として「痴漢は犯罪です」のポスターが掲示されることになりました。

ロシアによるウクライナ侵略中止を

[2面]

市民の暮らし、営業を守れ  積極的に提案
日本共産党議員団―2022年度予算審議

コロナ感染対策拡充を
 「まん延防止等重点措置」が解除されたとはいえ、第5波のピーク時の約1.5倍前後の感染者数です。保育所が休園となった場合の「代替保育所」の設置、PCR検査の拡充、生活困窮者や小規模事業者への独自支援策を求めました。

近畿中央病院の跡地に 急性期病床の医療機関誘致を
 コロナ禍で感染者が入院できたのは急性期病院。伊丹市は病院の統合再編で急性期病床を200床も減らす計画です。コロナ禍の教訓を踏まえて県地域医療構想を見直し、近畿中央病院の跡地に急性期病床を含む医療機関の誘致を求めました。

地方財源の増額を国に求めよ
 国は前年度並みの地方一般財源は確保したと言っています。しかし、地方自治体では新型コロナ対策や高齢者・子どもなどに対する社会保障経費の増、公共施設・道路等の修繕費用などの重要は高まっており、余裕のない財政運用を余儀なくされています。「前年度並み」ではなく増額を国に求めるよう要望しました。

年度途中の保育所待機児童の解消を
 毎年4月1日には待機児童を解消しているとされていますが、年度末には700人を超える待機児童が発生します。認可保育所の増設とともに、年度途中の待機児童は「公立」が担って解消することを求めました。

安心・安全な市営住宅を
 党議員団の要求で新たに玉田団地にエレベーターが設置されますが、他の市営住宅へのエレベーター設置と各室内の改修も要望しました。

障がい者(児)医療費の軽減を
 伊丹市の障がい者(児)医療費の減免制度に関して、身体障がい1、2級を4級までに、療育医療費A判定をB(1)までに、精神医療1級を2級までに拡充することを求めました。

気候変動危機打開に全力を
 伊丹市は「ゼロカーボンシティ宣言」をしていません。全国598自治体、総人口に占める割合が90.7%(2月末現在)の自治体が「宣言」をしています。「宣言」をすることで市民参加を進めカーボンゼロをめざすことができます。

ジェンダー平等社会の実現を
  市が責任をもってジェンダー平等政策を推進するため、男女平等
参画センター(ここいろ)の直営化と男女共同参画条例制定を求めました。

2022年度予算 ここが問題
コロナ感染症対策 市の独自施策なし
 党議員団は、高齢者施設や学校、就学前施設などでのPCR検査拡充、困窮世帯や事業者への独自支援を求めましたが、市の施策は、遅れに遅れた国の対策の範囲内でしかありません。

相変わらず「同和教育」の推進
 「伊丹市人権教育・啓発推進に関する基本方針」の改定で、同和問題に関する市民の差別意識の解消のための教育・啓発を継続する問題です。アンケートにおいても実体のない「いわゆる同和地区」という表現を使うことによって、あたかも同和に関する差別がいまだに根強いという印象を市民に与えます。実体的差別がほとんどない中で、差別意識をことさら強調する同和教育は必要ありません

文化保護行政の管轄を教育委員会から市長に移管
 文化財保護における権限は、収集・保管・展示・教育・調査・研究という基本的な機能は市長の権限とは分離され、市長の権限に束縛されない、自由で自律的な学芸活動として展開されてきました。市長に権限を委譲することで、専門性、政治的中立性が担保される保障はありません。

児童くらぶの育成料引き上げ
 伊丹市立児童くらぶ条例の一部改正の提案では、2 0 2 3 年度から月額育成料6,200円を8,000円に引き上げ、延長時間に応じて午後5時から午後6時までが1,800円、午5時から午後7時が3,600円と区分されていた育成料を一律3,000円にするものです。
 その理由は、指導員の処遇改善や長期休業中の昼食提供とされますが、これらの改善を育成料の引き上げによって行うということは、サービスを良くすればよくするほど保護者の負担を増やすというやり方であり、この受益者負担の原則は子育て支援策、福祉行政としてはなじみません。

アイホール(演劇ホール)事業の縮減
 アイホールの存続が危ぶまれています。当面3年間は継続することとなりましたが、今まで公演等の事業が36事業あったのを10事業にして事業費削減、自主事業をなくして貸館中心の管理に伴い職員を10名から6名に削減するなどで経費を3,300万円削減する提案がされました。しかし、アイホールは30年以上の歴史の中で「関西小劇場の聖地」の地位を築き、優れた演劇文化を発信するとともに、中高生などの学びの場としての機能も発揮してきました。自主事業の廃止などこれらの機能を縮小することは質の高い文化の発信と市の文化振興策の縮減につながります。

日本共産党伊丹市議団ニュース 第397号 3月議会で中3まで医療費無料化、認可保育所増設などが実現

日本共産党伊丹市議団ニュース 第397号 2021年3月31日
3月議会で市民要求実現に奮闘し
 中3まで医療費無料化、認可保育所増設などが実現

 日本共産党伊丹市議団ニュース 第397号(PDF)

[1面]

日本共産党伊丹市議団ニュース 第397号1面

[裏面]

日本共産党伊丹市議団ニュース 第397号裏面

3月議会で市民要求実現に奮闘し
 中3まで医療費無料化、認可保育所増設などが実現

 3月議会が2月17日から3月25日までの37日間開催されました。
 提案された議案は、2022年度一般会計予算等の予算13議案、条例改正等27議案の合計40議案。党議員団は、コロナ対策や少子化、高齢者対策などの市民要求実現に力を尽くす一方、一般会計予算と条例改正4議案に反対、残る35議案に賛成しました。

 要求が実現したのは、所得制限付きながら中学3年生まで医療費の無料化、210名分の認可保育所整備、若者就労支援、市営住宅へのエレベーター設置(玉田団地)などです。

 一方、予算や条例改正で反対した内容は、①コロナ対策では国の対応の域を出ず、独自の対策がほとんどなかったこと。②依然として「同和教育」を継続すること。③文化保護行政を教育委員会所管から市長に移管したこと。④アイホール事業を削減することで質の高い文化の発信と市の文化振興策を縮減したことなどです。

 病院統廃合による近畿中央病院跡地への医療機関誘致に関しては、コロナ禍で急性期医療の重要性が認識されたことから地域医療構想を見直し、急性期病床の誘致を求めました。

党議員団の要求で 市バスの接近情報、混雑情報提供システム実現
3月28日(月)から試験運用、4月5日本格実施予定

 伊丹市交通局は、市バス利用者の利便性向上とコロナ感染対策の一環として、市バスの接近情報と混雑情報を提供する「いたみバスナビ」を開始することになりました。このシステムは、車内の混雑情報を「空いています」「やや混雑しています」「混雑しています」と3段階で発信します。また、市バスに設置されたGPS機能を活用して、バスの接近情報や遅延情報を提供するとともに、次発の案内や乗換案内、時刻表検索などのサービスがあります。

 利用方法は、スマートフォンなどで「いたみナビバス」を検索、もしくはバス停に貼付されているQRコードを読み取ることで、そのバス停に接近してくるバスの状況を把握することができます。利用料は無料(通信費は利用者の負担)。

 党議員団は30年以上前からこのバス接近情報の提供(バスロケーションシステム)を要望し続けていました。市民との共同でやっと実現することができました。

 詳細は、伊丹市交通局のホームページ、4月1日付の伊丹市広報をご覧ください(裏面参照)。

2022年3月議会報告 中3まで医療費無料化、認可保育所増設などが実現 

日本共産党伊丹市議会議員団議会報告

日本共産党伊丹市議会議員団

3月議会で市民要求実現に奮闘し
 中3まで医療費無料化、認可保育所増設などが実現

 3月議会が2月17日から3月25日までの37日間開催されました。提案された議案は、2022年度一般会計予算等の予算13議案、条例改正等27議案の合計40議案。党議員団は、コロナ対策や少子化、高齢者対策などの市民要求実現に力を尽くす一方、一般会計予算と条例改正4議案に反対、残る35議案に賛成しました。

 要求が実現したのは、所得制限付きながら中学3年生まで医療費の無料化、210名分の認可保育所整備、若者就労支援、市営住宅へのエレベーター設置(玉田団地)などです。

 一方、予算や条例改正で反対した内容は、①コロナ対策では国の対応の域を出ず、独自の対策がほとんどなかったこと。②依然として「同和教育」を継続すること。③文化保護行政を教育委員会所管から市長に移管したこと。④アイホール事業を削減することで質の高い文化の発信と市の文化振興策を縮減したことなどです。

 病院統廃合による近畿中央病院跡地への医療機関誘致に関しては、コロナ禍で急性期医療の重要性が認識されたことから地域医療構想を見直し、急性期病床の誘致を求めました。

2022年3月議会:上原秀樹 一般会計予算等特別委員会付託議案 反対討論

2022年3月議会

2022年3月25日
日本共産党伊丹市議会議員団 上原秀樹

 議長より発言の許可を得ましたので、私は、日本共産党議員団を代表して、議案第10号令和4年度伊丹市一般会計予算及び議案第24号伊丹市教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例等の一部を改正する条例の制定について、議案第23号伊丹市事務分掌条例の一部を改正する条例の制定について、議案第28号一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について並びに議案第32号伊丹市立児童くらぶ条例の一部を改正する条例の制定についての5議案対して反対の立場から討論をします。

伊丹市一般会計予算

 はじめに議案第10号伊丹市一般会計予算についてです。

 まず歳入について述べます。市税では、前年度予算を約20億円上回り、特に個人市民税、法人市民税ともにコロナ前の2018年度決算並みの予算となりました。納税者人口の増と製造業における業績が回復したことによるとされましたが、一方ではコロナ禍で納税ができない非正規で働く人が増えていることや年金の引き下げ、営業に困難を抱える中小零細企業・業者も多数存在することを踏まえ、市民の暮らしを支える対策が必要です。

 次に地方交付税についてです。2021年度交付金額は、国による2021年度補正予算において、国税収入の増額補正に伴い、地方交付税も増額されることになりました。伊丹市においては当初予算対比で実質的な地方交付税が約21.8億円の増となる見込みです。市税収入の増も含めたこれらの財源で、市民の暮らしや福祉、安全対策等への対応を要望します。一方、2022年度予算では、臨時財政対策債を含む実質的な普通交付税は、市税の増等によって予算対比で10億円の減で84億とされました。国は前年度並みの一般財源の総額は確保したとされていますが、地方自治他市にとっては新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、高齢化や子ども子育て施策、安全対策等の基盤整備など行政課題は増加する一方で、前年度並みを確保しただけでは財政が硬直化して行政課題に柔軟に対応できなくなっています。国に対して、社会保障費の自然増など必要な財政需要を積み上げて地方財源を確保し、そのためにも地方交付税の法定率を大幅に引き上げることを求めることを要望します。

 次に予算上の問題点及び関連する要望についてです。

 第1に、新型コロナウイルス感染症対策です。第6波の感染者数は若干減少傾向にあり、まん延防止等重点措置が解除されました。しかし、新たな変異株も出てきており、ワクチン接種を引き続き行いながら、治療薬の普及を待つしかなく、当面コロナウイルスとの付き合いは続く見込みであると言わざるをえません。従って、感染が続く限り重症化の恐れと命の危険が付きまとうことになります。この間の国のコロナ感染症対策は、ワクチン接種の遅れや検査体制の不十分さ、急性期病床の削減、事業者に対する補償を半分に減らす、保健所体制が極めて不十分のまま放置されていることなど、後手後手の成り行き任せというべき事態です。伊丹市の対応も、様々な対応に力を尽くされているとはいえ、この域から出ていません。引き続き感染者の状況を勘案して、高齢者施設等の福祉施設や学校等でのPCR検査と検査キットの配布、事業者の実態調査による機敏な支援策対応、県が掌握している医療、保健情報の共有などを求めるものです。

 第2は、昨年の人事院勧告に基づく国家公務員の給与改定に基づき、一般職員で約5万9,000円、再任用職員で約3万3,000円の期末手当を削減することです。来年度の人件費を一般会計で約1億5,200万円削減することは、新型コロナウイルス感染症対策で奮闘されている最中にあり、その奮闘にふさわしい賃上げこそ必要であるとともに、原油価格の高騰によるガソリン等の物価の値上がりも生活に大きな影響を与えています。

 第3に、職員の人事評価についてです。公共を担う公務員には、全体の奉仕者の立場から、市民の声を聞き、提供する市民サービス、人権保障のあり方を職場で自由に議論し、決定する権限が与えられています。そのような場に「能力」「業績」などという測ることが困難な尺度で5段階評価することは、公務員の労働意欲の向上や創意工夫の発揮を阻害することにもつながります。今後、人事評価の問題点を十分認識していただき、5段階評価はやめることなどを含めて、職員の力が十分に発揮され、市民福祉の向上に向けて働きやすい職場とされるよう改善を求めます。

 第4に、新たに「伊丹市人権教育・啓発推進に関する基本方針」を改定されることです。様々な人権課題が存在します。市のアンケートでも、最も関心のある人権課題は女性、高齢者、障がい者、子どもが多数を占めており、それぞれに関する人権を保障するための施策は重要な課題となっています。しかしこれらの課題は、憲法における人権保障の規定に基づき、解決していくものであり、必要とあれば、教育・啓発はそれぞれの分野で行うべきことです。

 問題は同和問題に関する市民の差別意識の解消のための教育・啓発を継続することにあります。アンケートにおいて実体のない「いわゆる同和地区」という表現を使うことによって、あたかも法的に存在しなくなった「同和地区」がいまだに存在し、その差別がいまだに根強いという印象を市民に与えます。実体的差別がほとんどない中で、差別意識をことさら強調することは、同和問題の真の解決に逆行するものです。

 今年は水平社創立100周年の年にあたります。水平社創立は、封建的身分差別の残滓である部落差別の屈辱と呻吟から人間の誇りを取り戻し、自らを解放しようとしたものです。創立大会では「人間を尊敬することによって自ら解放せん」「人の世に熱あれ、人間に光あれ」とうたいあげました。先人たちは屈辱の歴史に終止符をうとうと挑戦し、戦後民主主義と部落解放運動を背景に「社会問題としての部落問題」の最終段階を見通せる段階に到達しています。ここに100周年を記念する最大の意義があります。

 様々な人権課題に関しては、憲法に規定されている国をはじめとする公権力が保障すべき自由と人権とは何かなどについて市民とともに学ぶ機会を持っていただき、多様な個人の尊厳が守られ、人権・民主主義が根付く伊丹市をつくるための学習・啓発を推進されることを求めます。

 第5に、文化財保護行政の職務権限を、教育委員会から市長に移管したことです。

 文化財保護における権限は、とりわけ収集・保管・展示・教育・調査・研究という基本的な機能は市長の権限とは分離され、市長の権限に束縛されない、自由で自律的な学芸活動として展開されてきました。国の文化審議会文化財分科会企画調査会における主な意見でも、教育委員会が首長部局から独立していることで、専門的観点から事務執行ができ、政治的中立性も確保される、政治的中立性については、埋蔵文化財だけではなく文化財の指定にも関係してくるとされています。従って、市長に権限を委譲することで、専門性、政治的中立性が担保される保障はありません。

 今後、社会教育施設として位置づけられる伊丹ミュージアムと一体的な運用で自立した教育・調査・研究を行うとともに、必要な専門的職員の配置を求めます。

 第6に、アイホール事業の縮減についてです。アイホールの存続が危ぶまれています。当面3年間は継続することとなりましたが、今まで公演等の事業が36事業あったのを10事業にして事業費を削減、自主事業をなくして貸館中心の管理に伴い職員を10名から6名に削減するなどで経費を約3,300万円削減する提案です。しかし、アイホールは30年以上の歴史の中で「関西小劇場の聖地」の地位を築き、優れた演劇文化を発信するとともに、中高生などの学びの場としての機能も発揮してきました。自主事業の廃止などこれらの機能を縮小することは質の高い文化の発信と市の文化振興策の縮減につながります。

 第7に、「全国学力テスト」の問題です。代表質問でも指摘しましたが、「全国学力テスト」に基づく学力観は、経済協力開発機構が行う国際学力調査の枠組みの基本としてのPISA学力論を経由する「資質・能力」論とそれと結びついた「コンピテンシー」論であり、この学力観を中心に据えることは、民主主義を前進させ、主権者としてその担い手を育てる教育、地球環境問題や社会の格差・貧困問題、コロナ禍のもとでの生存権保障、ジェンダー平等、世界の紛争や戦争阻止などの課題にどう対処するのかの、集団による知恵の探求が後景に押しやられることになっているのではないかと考えます。調査というなら「全国学力テスト」は毎年行う必要はなく、数年に1回の調査で事足りるものであり、「全国学力テスト」を主軸とする教育は見直すべきです。

 教育長が答弁で、様々な課題を解決していくのは人であり、その人を育てるのが「教育」であり、教育の目的は「人格の完成」にあると述べられたのはその通りであり、開かれた学校づくりを進め、子どもたちの「社会性」を養い、主権者として民主主義の担い手を育てる教育を進めていただくことを要望します。

 次に、評価すべき点を述べます。

 第1に、所得制限付きながら中学3年生までの医療費無料化を実現されたことです。今後所得制限の撤廃と高校卒業までの無料化を求めます。

 第2に、国の施策としてですが、児童くらぶ指導員や保育士などのエッセンシャルワーカーの賃金が引き上げられることです。今までこれらの職種の賃金が極めて低いことが問題とされていました。今回はその第一歩として評価できますが、引き続き賃金の引き上げを求めます。

 第3に、保育所待機児童の解消に向けて210名分の保育所が整備されることです。今後問題となっている年度途中の待機児童解消に向けた対策を要望します。

 第4に、若者就労支援事業として、市内在住かつ市内で働く30歳までの若者が学生支援機構等の奨学金返済中の場合、年間返済額のうち自己負担分の2分の1の範囲内で最大6万円を3年間助成されることです。

 第5に、市営住宅玉田団地6号館及び9号館にエレベーターを設置されることです。今後、エレベーターのない市営住宅へのエレベーター設置を要望します。

 第6に、男女共同参画課を設置されたこと及び痴漢対策としてポスターを掲示することになったことです。今後、男女平等参画センターの直営化と条例制定を求めます。

 第7に、地球温暖化対策において、カーボンゼロに向けて「グリーン戦略室」の設置等による第一歩を踏み出されたことです。今後、環境基本計画の見直しと地球温暖化対策実行計画の策定が行われますが、いち早く「カーボンゼロ宣言」を行い、市民との共同でカーボンゼロを達成していただきたいと思います。
 第8に、JR伊丹駅前トイレを改修することです。市内公衆トイレが汚いという声を議会でも紹介し、改修を求めてきました。引き続き阪急伊丹駅南側トイレなどの改修も求めます。

 最後に、近畿中央病院の跡地への医療機関の誘致について述べます。

 新型コロナウイルス感染症の拡大で、改めてコロナ感染症患者に対応する急性期病床の役割が明らかとなりました。一方、兵庫県地域医療構想では、急性期病床を減らし、高度急性期と回復期病床を増やすものとなっています。コロナパンデミックの教訓から、これ以上高度急性期、急性期病床を減らさず、それに見合った医師・看護師などの病院職員を増員する方向に転換すべきと考えます。その上に立って、兵庫県地域医療構想を見直すことを関係機関と協議し、近畿中央病院の跡地への医療機関の誘致は、回復期だけにこだわらず、急性期病床を中心とする医療機関を誘致できる方向で検討を進めていただきたいと思います。

 以上主な点を述べました。その他本会議、委員会で様々な要望をしましたが、その実現にご尽力いただきますことを求めまして、議案第10号に対する反対の意見とします。

教育に関する事務の職務権限の特例

 次に、議案第24号伊丹市教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例等の一部を改正する条例の制定についてです。

 本条例に関して、先ほどの議案第10号に対する意見で述べた通り、文化財保護行政の職務権限を、教育委員会から市長に移管することは、専門性、政治的中立性が担保される保障はありません。

 よって議案第24号に反対とするものです。

 次に、議案第23号伊丹市事務分掌条例の一部を改正する条例の制定についてです。
 本議案も先ほどの意見で述べた通り、文化財保護行政の職務権限を、教育委員会から市長に移管する問題とともに、「空港に関する事項」「航空機騒音対策に関する事項」「空港周辺整備に関する事項」を、都市活力部が所管する「空港及び観光に関する事項」に変更する問題です。言うまでもなく伊丹空港は環境基準が達成されていない空港であり、都市型空港としての安全性にも課題が存在します。空港の利便性を高めることは当然としても、国際便の復活などによる観光行政との一体化は、いまだに航空機騒音に苦しむ市民の理解を得ることはできません。

 よって議案第23号に反対とするものです。

職員の給与に関する条例

 次に、議案第28号一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定についてです。

 本条例についても議案第10号に対する意見で述べた通り、人事院勧告に基づく国家公務員の給与改定に基づき、一般職員及び再任用職員の期末手当を削減することは、コロナウイルス感染対策での奮闘にふさわしい賃上げこそ必要であるとともに、原油価格の高騰によるガソリン等の物価の値上がりも生活に大きな影響を与えています。

 よって、議案第28号に反対とします。

児童くらぶ条例

 次に、議案第32号伊丹市立児童くらぶ条例の一部を改正する条例の制定についてです。

 本条例案の主な内容は、2023年度から、市立児童くらぶ育成料6,200円を8,000円に引き上げるとともに、延長時間に応じて午後5時から午後6時まで1,800円、午5時から午後7時まで3,600円と区分されていた育成料を、一律3,000円にしようとするものです。

 育成料を引き上げる理由として、指導員の処遇改善や長期休業中の昼食提供、ICT化推進事業などを行うための財源とされています。もちろんこれらの改善は必要なことです。特に指導員の処遇改善では、阪神間各市と比較して賃金が低く、この処遇改善によって指導員の生活給と指導員の質の向上、ひいては児童くらぶ自体の質的改善にも結び付くものです。しかしその具体的な内容は明らかにされませんでした。

 一方、指導員の処遇改善や施設の改善を育成料の引き上げによって行うということは、サービスを良くすればよくするほど保護者の負担を増やすというやり方であり、この受益者負担の原則は子育て支援策、福祉行政としてはなじみません。小泉政権時に大幅に減額した地方財源の復活とともに、さらに充実を国に強く求めることを要望します。

 よって、議案第32号に反対とするものです。

 以上議員各位のご賛同をお願いしまして、5議案に反対の討論とします。

 

 

 

 

2022年3月議会:上原秀樹 代表質問

2022年3月議会 最終日議案質疑

2022年3月
日本共産党伊丹市議会議員団 上原秀樹

ロシアによるウクライナに対する侵略行為に関して

 質問の前に、ロシアによるウクライナに対する侵略行為に関して一言申し上げます。ロシアは24日、一方的にウクライナに侵攻し、すでに同国民に多大な犠牲者が出ています。 これはウクライナの主権と領土を侵し、国連憲章、国際法を踏みにじる、侵略行為です。同時にプーチン大統領が核兵器の使用を示唆するなど断じて容認できません。日本共産党は、ロシア、アメリカ、中国などどんな国であれ覇権主義を許さない立場から、この侵略行為を断固糾弾するとともに、ただちに軍事行動をやめ、撤退させることを強く求めるものです。

 また、一部の政治家が「核兵器の共有」を論じるなどは、唯一の戦争被爆国の政治家の発言としてあるまじき発言であり、世界の核兵器廃絶の流れに背くとともに、ロシア大統領と同類の発想であり、絶対に容認できません。

1.市長の情勢認識について

1)市長の提案説明「国内外の情勢認識」について

 市長は提案説明の中で国内経済について述べられました。

 日本経済に関しては、岸田首相が通常国会の所信で「新しい資本主義」とか「新自由主義の弊害を取り除く」などと述べました。今の日本経済は岸田首相の言う「新自由主義の弊害」によって、経済が成長しない国、賃金が上がらない国、国際競争力が低下した国になりました。「新自由主義」的政策のもとでの働く人の貧困と格差が拡大は、非正規雇用の増大等、低賃金で「使い捨て」労働の拡大をはじめコスト削減を最優先の賃金抑制や無法なリストラがもたらしたものです。その結果、2000年を100とした平均賃金指数は、アメリカが124、スウェーデンが138、韓国が143となっているにもかかわらず、日本の場合は100で賃金は上がっていません。2012年対比でみると、実質賃金は年収22万円減少し、その一方で資本金10億円以上の大企業の内部留保は130兆円増やして466兆円にもなりました。自公政権が行っている「賃上げ減税」は、安倍政権以来2兆円以上の賃上げ減税を行っていますが、その間実質賃金は下がっています。

 さらに、新自由主義のもと、社会保障を削減し続け、「社会保障の自然増」部分を来年度予算では2200億円も削減することになっています。このことによって診療報酬の削減、高齢者医療の自己負担の倍増、年金の削減が行われています。そして消費税のあいつぐ増税が国民に大きな負担を押し付けています。

 その結果、GDP実質成長率では、日本経済の成長が止まった国になりました。2000年を100とした場合の名目成長指数が、日本は2020年が100で成長が止まり、アメリカ、ユーロ圏ともに200で倍になっています。さらに競争力も、1991年には1位だったのが、2021年には31位に下がりました。

 すなわち、新自由主義による、貧困と格差の拡大という人に冷たい経済政策が日本経済を停滞に押しやったと言えます。日本共産党は、人にやさしい経済の方が結局は経済成長もするし、パンデミックにも強い経済になると考えるものです。そのために、正規雇用が当たり前の労働法制に変え、中小企業に支援をして最低賃金を時給1500円以上にして賃金を引き上げる、社会保障の抜本的拡充、消費税の減税を提案しています。

 日本経済における「新自由主義の弊害」と市長に渡しています日本共産党の政策に対する見解をお聞きします。

2)9条改憲、「敵基地攻撃能力」「反撃力」と伊丹の自衛隊基地について

 岸田政権は戦後初めて、「敵基地攻撃」能力の保有について検討を進めるとともに、岸防衛相が他国領空内に自衛隊機が侵入して爆撃することも「排除しない」と答弁、また相手の基地に限らず、指揮統制施設や通信施設などへの攻撃を含む「反撃能力」=戦争遂行能力の保有にも言及するなど、憲法が禁じた戦争につながる危険なたくらみが浮き彫りになっています。そして憲法との矛盾を突破するため、9条改憲で名実ともに「戦争する国」に日本をつくりかえようとしているのが、自公政権とカッコつきの「野党」の人たちです。

 今、台湾をめぐる米中の緊張が激化しています。日本は日米同盟にとって死活的問題だなどと言って、アメリカの対中国戦略に積極的に加担し、そのための実働演習などを頻繁に行っています。その一つが昨年12月に伊丹駐屯地で行われた日米方面隊共同指揮所演習=ヤマサクラ81でした。すべて米軍が指揮を執り、米軍の対中戦略に自衛隊を巻き込む訓練です。そしてその場合の反撃対象は米軍基地であり伊丹駐屯地のような自衛隊基地ということになります。

 日本共産党は、この問題で最も抑制すべきことは、軍事対軍事の対立と軍備拡張競争の悪循環であり、最も推進すべき道は、どんな国であれ覇権主義は許さないという立場にたって、平和手段による問題解決を図ることであると考えます。注目すべきことは、2011年にインドネシアのバリで開催された東アジアサミットで「バリ原則」という政治宣言が調印されていることです。ここには武力行使の放棄、紛争の平和的解決などの諸原則が入り、アセアン諸国10カ国とともに日本、中国、韓国、米国、ロシア、インド、オーストラリア、ニュージーランドが参加してすべての国が賛成しています。この宣言を条約にするため、憲法9条を持つ日本がその先頭に立つことが求められています。

 ロシアのウクライナ侵略という事態の中で、日本が他人ごとではなく、「戦争する国」にまい進するのではなく、この時期にこそ「バリ宣言」の報告に向かう努力をすべきと考えます。

 市長の見解をお聞きします。

2.新型コロナウイルス感染症対策について

 市長は提案説明の中で「新型コロナウイルス感染症対策を最優先事項として、…今できる最善の取り組みを迅速かつ的確に実施してまいります」と述べられました。

 今、高齢者を中心として第4波、第5波を上回る死者数など、コロナ危機は始まって以来の深刻な事態にあります。全国知事会の2月15日「緊急提言」の通り、オミクロン株の特性に応じた保健医療体制の構築や社会活動の継続への対応を検討し、その全体像の見直しも含め、全般的な対応方針を明確にすること、一部地域で深刻な医療ひっ迫を招いている現状を踏まえて、危機的状況が国民に正しく認識されるよう、国として強く発信することが求められます。

1)PCR検査体制について

 今まで議会の度に「いつでも、誰でも、無料で検査を受けることができる体制」を求めてきました。市内10か所の薬局で無料検査を行っていますが、検査キットがなくて検査が受けられない人がおられます。検査キットは十分届いているのでしょうか。また、「濃厚接触者かもしれないから」という人も来られるそうですが、防護もマスクのみという不十分な状態で、立会人という役割を果たさなければなりません。通常業務に手が回らないときもあるとお聞きします。今の状態で薬局が検査を担うことに無理が生じているのではないか、県の管轄ですが当局はどのように認識されているのでしょうか。実態を聞いて改善すべきことは改善をするよう県に求めるべきですが、見解をお聞きします。

2)子どもとその関連施設、保護者への対応について

 就学前施設や学校での学級閉鎖、学年閉鎖、休校が相次いでいます。

○ その場合、一つは、様々な職種の会計年度職員への連絡も休校等の連絡がされると思いますが、学校等への出勤の有無はどのように連絡されるのでしょうか。仮に出勤の有無が不明確の場合、賃金はきちんと補償されているのでしょうか。また、会計年度職員が濃厚接触者となった場合や感染の疑いがある場合、感染が確認された場合、また小学校、幼稚園、保育所、特別支援学校の休校等に伴い会計年度職員が子どもの世話を行うため勤務することができない場合の休暇の扱いと賃金の補償についてもお聞きします。

○ 二つには、厚生労働省が2月8日、新型コロナウイルス感染の影響で保育所が休所となった子どもを他の園や公民館などで預かる「代替保育」を確保するために新たな財政支援策を発表したことについてです。医療や福祉、介護といったエッセンシャルワーカーの確保のためにも、代替保育の拡充が、急務となっています。厚労省は利用者負担についても財政支援で負担がないようにするとしています。ぜひ伊丹市でも早急に実現をしていただきたいと思いますが、見解をお聞きします。

3.気候変動危機の打開に向けて

 この問題では12月議会で岸田政権の温暖化対策の問題点を指摘するとともに、日本共産党の気候変動危機打開の2030戦略を紹介しました。同時に、伊丹市として「気候非常事態宣言」「2050年ゼロカーボンシティ宣言」をすることを求めました。答弁では、脱炭素社会の実現に向けた環境施策を積極的に推進し、その基盤を築いてまいりたいとされましたが、環境基本計画の見直しとともに検討するとのことでした。

 一方環境省の資料によりますと、2月28日現在で「2050年ゼロカーボンシティ宣言」を何らかの形で表明した自治体が598自治体、日本の総人口に占める割合は90.7%に達しています。阪神7市1町の中では5自治体が宣言をしています。

 環境基本計画の見直しの中で、着実に計画として具体化することは否定するものではありませんが、計画の見直しにあたって「2050年にカーボンゼロをめざす」ことを宣言することで、市民に対しても伊丹市の姿勢が伝わり、市民ぐるみでカーボンゼロをめざす機運も生まれてきます。

 改めて「気候非常事態宣言」「2050年ゼロカーボンシティ宣言」をすることを求めるものですが、見解をお聞きします。

4.教育行政について

1)改正民法施行により成年年齢が18歳に引き下げにかかわって

 今年4月から改正民法施行により成年年齢が18歳に引き下げられます。既に18歳投票権が付与されていることも踏まえ、改めて中学・高校における主権者としての教育や自己決定権の拡大に伴う法的・社会的教育が求められてきました。18歳になったら親などの同意を得なくてもクレジットカードやローンなどの契約をすることが可能になります。しかし、人間は18歳の誕生日を迎えたら突然何もかもが成熟して「子ども」から「大人」になるわけではなく、年齢で画一的に扱う法律のほうが、人間の実態に即さない不合理な存在ともいえます。

 年齢引き下げは自己決定権を拡大する積極的な意義がありますが、成人年齢の引き下げにともなって若者の消費者被害の拡大や、罪を犯した少年の立ち直りへの影響などを懸念する声もあり、これまでより早く“大人”になることについて、親世代も含めたすべての世代で意識を高めていくことが課題となるとともに、教育の果たす役割は大きいと言えます。

 そこで、伊丹市の特に高校の教育では、今までどのような金融教育や消費者教育などを行ってこられたのか、その成果をどう認識されているのかお聞きします。

2)次に主権者教育はどのように進んでいるのかについてです。

 18歳選挙権を実現する改正公職選挙法は、2015年6月19日に公布され、2016年6月19日に施行、同年6月22日から適用されました。以降、様々な選挙が行われてきましたが、その投票率を調べたところ、前回2019年県会選挙では、全体の投票率が40.14%に対して、10歳代が28.01%、20歳代が21.84%、同市議会議員選挙では、全体が40.39%に対して、10歳代が24.74%、20歳代が19.82%、同年参議院選挙では、全体が48.12%、10歳代が31.13%、20歳代が31.74%となっています。
 なぜ投票率が低いままなのか、なぜ政治に関心がわかないのか。もちろん教育だけではなく、様々な要因はあると思いますが、教育委員会としてこの投票率の結果を見て、この6年から7年間、18歳選挙権が施行される公職選挙法改正以降の主権者教育をどのように評価されているのでしょうか、お聞きします。

 いくら投票の方法を学んでも、政治に関心が湧かなければ投票行動には結び付かないのは言うまでもありません。

 このような中で、若者たちはどのような社会意識を持っているのでしょうか。日本財団「18歳意識調査」の2019年11月「第20回社会や国に対する社会意識調査」は、インド、インドネシア、韓国、ベトナム、中国、イギリス、アメリカ、ドイツと日本の17~19歳各1,000人を対象に国や社会に対する意識を聞いたものです。この結果、「自分を大人」、「責任ある社会の一員」と考える日本の若者は約30~40%と他国の3分の1から半数近くにとどまり、「将来の夢を持っている」、「国に解決したい社会課題がある」との回答も他国に比べ30%近く低い数字となっています。さらに「自分で国や社会を変えられると思う」人は5人に1人、残る8カ国で最も低い韓国の半数以下にとどまり、国の将来像に関しても「良くなる」という答えはトップの中国(96.2%)の10分の1。全体に途上国、欧米先進国のいずれと比べても数字の低さが際立つ調査結果となっています。

 なぜ日本の若者の政治・社会意識が他国と比べて低いのでしょうか。日本の政治・社会状況とも関係していると思われますが、民主主義を前進させ、主権者としてその担い手を育てる教育の課題とは何か。今の教育にかけているものは何かについて、次の点を踏まえてお聞きしたいと思います。

 教育長の「伊丹市教育基本方針」では、確かな学力の育成について「これまでの取組により、全国学力・学習状況調査での…一定の成果は上がっているものの、思考力や表現力、学びに向かう力、多様な教育的ニーズのある児童生徒への対応に課題があります」とされました。このようなことから、これまでも実践されてきた学びとして「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に推進するとのことです。これらは全国学力・学習状況調査、いわゆる「全国学力テスト」の結果を重視することから出発していますが、PISA学力論を経由しての「資質・能力」論とそれと結びついた「コンピテンシー」論は、経済協力開発機構が行う国際学力調査の枠組みの基本であり、人間形成の視点から、学力と人格を、政治と経済の戦略に沿って管理・方向付けるものではないか、「コンピテンシー」に関しても、将来の労働力=人材に求められる能力を設定し、その達成のスキルを課するという性格となっているのではないかと思います。もちろん、社会に出て働く上での能力形成は必要なことですが、先ほど述べたPISA学力論が中心になることによって、民主主義を前進させ、主権者としてその担い手を育てる教育、地球環境問題や社会の格差・貧困問題、コロナ禍のもとでの生存権保障、ジェンダー平等、世界の紛争や戦争阻止などの課題にどう対処するのかの集団による知恵の探求が後景に押しやられることになっているのではないか、このことの積み重ねが若年層の投票率低下につながっている一つの要因ではないかと考えます。

 見解をお聞きします。

3)保育環境評価スケールについて

 保育の実践的指導力の向上に関して教育長は、「保育環境の指標を示す『環境評価スケール』を完成させ、全ての幼児教育・保育施設において環境を通した幼児教育のあり方を共有してまいります」と述べられました。保育環境評価スケール研究会のホームページでは、「保育環境評価スケールとは、どんな集団保育の場(幼稚園、保育所、子ども園)であっても共通する、こどもの基本的なニーズに注目し、それらがどの程度満たされているかを測定する『尺度=物差し』」であり、保育の質の向上のための一つのツールであるとの説明がされています。「かわにしひよし保育園」の実例が掲載されていますが、ここでは3歳以上の評価スケールは35項目で、12人の評価者が評価シートを使って1項目ずつ、二人の保育士と22人の3歳児を観察・評価するやり方です。そこでお聞きします。

○ 伊丹市は評価シートをこれから作成・完成させるとされていますが、40項目前後の評価項目で評価し、そのことを通して幼児教育のあり方を共有することは大変な労力が必要になります。評価を受けた保育士が次には評価する側になり、次々と評価をする施設を増やすということになろうかと思いますが、今の保育士体制でそのような余裕があるのでしょうか。

○ 全ての幼児教育・保育施設が対象とされていますが、保育所の場合、そもそも保育士配置と面積等の保育基準は満たしているものの、約70年前の基準であり、4,5歳児30人に1名の保育士配置という条件下での評価で、一人ひとりの子どもにどれだけ寄り添えるのかという前提が成り立ちにくいのではないか。この環境評価を行う中でこそ、保育士配置基準の見直しの必要性が明らかになるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○ 障がい児への特別支援教育、統合保育の視点はどのようにされるのでしょうか。特別支援教育というのは決して特別な子どものための教育ではなく、どの子どもにも必ず発達の凸凹があります。学習や社会生活に支障が出る子ども、大きな凸凹がある子どもに関しては発達障害という診断名が付くかと思いますが、小学校に上がって初めて診断名が付いたけど、実は幼児期から困っているということもあります。どのようにされるのでしょうか。

 以上、3点についてお聞きします。 

5.病院統合再編、地域医療体制の整備について

 市長は、近畿中央病院の跡地への医療機関誘致に関して、「兵庫県地域医療構想では、回復期病床の確保も重要な課題と位置付けられていることから、回復期機能を有する民間医療機関が誘致できるよう、昨年8月、公立学校共済組合と近畿中央病院跡地の活用に関する覚書を締結し」たことに触れられました。今後、共済組合や兵庫県、医師会等関係機関との協議を急ぎ、近畿中央病院閉院後、医療空白をできる限りなくす方向での誘致にご尽力いただくことを改めて求めておきます。

 兵庫県地域医療構想に関してですが、新型コロナウイルス感染症パンデミックを通じて見直すべきではないかと思います。新たな感染症がコロナウイルスで終わるとは限りません。感染患者を受け入れたのは高度急性期、急性期病床を持つ病院です。その病院では感染病床を確保するためにあらかじめ空床として確保するとともに、そのために感染患者以外の入院を制限せざるをえませんでした。そのため医療がひっ迫する事態を招きました。

 一方、地域医療構想では、急性期病床を減らし、高度急性期と回復期病床を増やすものとなっています。阪神北準圏域においては、2014年の高度急性期と急性期病床の合計が3,486床、2025年のその必要病床数は合計2,387床で、1,099床も減少させる計画です。ところが2040年の必要病床数は合計2,550床で、逆に2025年対比で163床増やすものとなっています。短期間に急激に減少させた上に次には増床を図ることなど、莫大な経費が必要な病院の病床数をコントロールすることは困難です。コロナ感染パンデミックを経験していることから、これ以上高度急性期、急性期病床を減らさず、それに見合った医師・看護師などの病院職員を増員する方向に転換すべきと考えます。その上に立って、近畿中央病院の跡地への医療機関の誘致は、回復期だけにこだわらない医療機関を誘致する方向で、関係機関と協議を進めていただきたいと思います。見解をお聞きします。

6.条例の制定に対して

1)議案第24号 伊丹市教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例等の一部を改正する条例の制定について

 本条例は、昨年9月議会での条例制定において博物館の管理を教育委員会から市長に権限を委譲したことに続き、今回、文化財の保護に関する権限も教育委員会から市長に委譲しようとするものです。同時に、伊丹市にぎわい創出基金条例を改正し、その条例に「文化財の保護及び活用」を加えようとするものです。その基金条例の目的は、「文化の振興,良好な景観づくり、地域経済の活性化等による、まちのにぎわいの創出を図る」こととされています。

 博物館の権限移譲に関しては、博物館を含むミュージアム全体が社会教育施設の位置づけがなされ、社会教育の適切な実施を担保することができるとの答弁をもって賛成をしました。

 一方、文化財保護に関しては、第3次教育振興基本計画の中でも「関係団体と連携・協力し、郷土の歴史や民俗に関する資料の収集・保存に取り組み、調査研究を推進します」とされ、このことから博物館の権限を市長に委譲する際、教育委員会の職務権限のうち「文化財の保護に関すること」は教育委員会の管理として残したものでした。今回、にぎわい創出基金条例の改正とも相まって、文化財の保護における資料の収集・保存、調査研究部門が観光・にぎわいの後景に退いてしまうのではないかと危惧するところです。教育委員会の見解をお聞きします。

2)議案第28号 一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について

 本条例は、昨年の人事院勧告に基づく国家公務員の給与改定に基づき、第1条において一般職員の6月12月期の一時金を、年間4.45月を4.3月に、0.15月減額するとともに、再任用職員も年間2.35月を2.25月に、0.1月減額しようとするものです。これは昨年の人事院勧告そのままの数字となっています。

 職員のみなさんは新型コロナウイルス感染症対策で奮闘されている最中にあり、その奮闘にふさわしい賃上げを求めているのではないでしょうか。原油価格の高騰によるガソリン等の物価の値上がりも生活に大きな影響を与えています。この時期に職員の給与を減額することに疑問を感じざるをえません。

 なぜこの時期に給与減額なのか、また具体的に一般職員と再任用職員において平均して年間いくらの賃下げとなるのか、さらに一般会計全体での減額はいくらになるのかお聞きします。

(2回目の質問)

4.教育行政について
2)主権者教育はどのように進んでいるのかについてです。

○ 伊丹市教育委員会が子どもたちに身につけようとしている学力と、伊丹市などの身近な社会及び国内外の社会問題に目を向け、主権者として社会に働きかけ、民主主義の担い手となる教育について、選挙における若者の投票率の低さに注目して、教育のあり方について質問をしました。

 先ほど紹介した調査や統計で、伊丹市をはじめ日本の若者の投票率が低いことも、政治・社会意識が低いことも統計上事実である以上、教育に限らず、どこかに原因があると思います。

 では教育には問題がないのでしょうか。答弁では、様々取り組みが述べられましたが、その教育が先ほど述べた地球環境問題や社会の格差・貧困問題などの課題に対する社会・政治的意識と結びついていないのではないか。学校教育の場でも、他の場所でも日常的に話し合う文化が育っていないことがあり、それがまた、社会・政治意識を間近にとらえて、深めさせえない悪循環があるように思います。

 もちろん全面的に否定的な面だけではなく、かつての安保法制の時には多くの若者が国会前に集まったり、今では気候変動危機に対して立ち上がったり、女性への性暴力に対する「#Me Too運動」など少なくない若者が行動に参加されているのも事実です。直接国会前での集会に参加するなどの行動に結びつくかどうかは別として、何かのきっかけによって社会的・政治的に目覚める場面がある一方で、それが日常化できていないのは、やはり今の教育に足らないものがあると思いますが、教育長の見解をお聞きします。

6.条例の制定に対して
1)議案第24号 伊丹市教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例等の一部を改正する条例の制定について

 今まで教育委員会が所管していた文化財保護に関する事業について、文化財保護法を引用して、その事業内容を答弁されました。なかでも専門職員による地域や学校で向いた学びあいの場の提供は、調査・研究・保存という社会教育活動として大変重要な事業です。

 問題は、文化財保護に関する権限が市長に委譲されるにあたって、今までの文化保護行政の位置づけが担保され、発展させられるのかどうかです。文化財保護における権限は、とりわけ収集・保管・展示・教育・調査・研究という基本的な機能は市長の権限とは分離され、市長の権限に束縛されない、自由で自律的な学芸活動として展開されてきました。保管や展示は博物館とともに行われてきましたが、これらは明確な教育活動であり、教育委員会の権限とされてきた由縁です。このことが市長の権限に委譲することで担保できるのでしょうか。

 また、このことと関連して、一昨年5月に施行された「文化観光推進法」による博物館事業への「文化観光」概念の導入で、博物館、文化財保護に関する事業が観光を目的とするものにシフトされる危険性がありますが、どうでしょうか。

 さらに、文化保護行政には、調査・研究等に携わることのできる正規職員としての学芸員等の十分な専門家及び事務担当者が必要であり、そのための財政措置は行われるのでしょうか。

 以上に対して、市長若しくは市長部局担当部長に対してお聞きします。

 

2022年度予算編成にあたっての基本的・重点要望を提出しました

 11月8日、藤原市長に、2022年度予算編成にあたっての基本的・重点要望を提出しました。

2022年度予算編要望を提出 2022年度予算編成にあたっての基本的・重点要望(PDF)

市長に2022年度予算編成にあたっての基本的・重点要望を提出しました

2022年度予算編成にあたっての基本的・重点要望

2021年11月8日
日本共産党伊丹市議会議員団
上原秀樹 久村真知子

はじめに
 菅政権がわずか1年余りで政権を投げ出し、安倍・管政権を引き継ぐとする岸田政権に変わりましたが、岸田首相は国会での議論も代表質問だけで十分な議論もせず、衆議院を解散し、総選挙が行われることになりました。日本共産党は、今度の総選挙で「野党共闘で政権交代を」と訴えて闘いましたが、自民・公明政権の継続となったことは残念なことです。引き続き命・暮らし最優先の政治実現に全力を尽くします。
 安倍・管政権を引き継いだ岸田政権の政策は、格差と貧困を広げたアベノミクス、社会保障の削減など従来型の政治を行うことは所信表明で明らかになったところです。この政治から市民の暮らしを守る砦としての伊丹市政が求められています。以下、2022年度予算編成にあたっての基本的・重点要望を提案しますので、予算に反映していただきますようお願いします。

1.新型コロナ感染症対策――経済・社会活動を再開しながら、命を守る対策を

 9月以降、新規感染者の減少が顕著になっており、経済・社会活動の再開も重要な課題になっています。同時に、このまま終息に向かうとは誰も考えておらず、再び、感染爆発と医療崩壊を絶対に起こさないコロナ対策が求められています。

1)日本でも世界でも、ワクチン接種後の「ブレークスルー感染」が起きています。感染抑止のためには、ワクチン接種(追加接種を含めて)を安全にすすめるとともに、大規模な検査を行い、感染の火種を見つけ、消していくことが必要です。

① 国・県と共同で、「いつでも、誰でも、無料で」という大規模・頻回・無料のPCR検査を行うこと。
② 職場、学校、保育所、幼稚園、家庭などでの自主検査を大規模かつ無料で行えるように、国が思い切った補助を行うように要望すること。伊丹市としても検査キットを無料で配布し、行政検査につなぐことができるようにすること。

2)コロナ病床の拡充、臨時の医療施設の増設、往診・訪問看護の体制強化など、臨時の医療体制を整備することは、「第6波」への備えとして急務です。また、保健所の機能マヒも絶対に起こしてはなりません。

 ① 医療機関の減収補てんと財政支援、医療従事者の待遇改善を国に求めること。
 ② 市立伊丹病院での感染症対策は、コロナ感染症対策を教訓に万全の体制を整備すること。また、近畿中央病院の跡地には、急性期病床が200床減少することを考慮し、回復期病床にとどまらず、地域住民が望む医療機関が誘致できるよう公立学校共済組合や伊丹市医師会と協議を続けること。
 ③ 保健所の体制も、臨時採用や他部署からの派遣などの緊急増員を確保しつつ、増やした職員を定員化するなど、正規の職員増もすすめるよう国・県に求めること。

3)緊急事態宣言は4回になるのに、持続化給付金・家賃支援給付金も、国民への特別給付金も1回だけです。コロナ危機で、仕事や所得が減少し、生活が困窮している人も少なくありません。また、いわゆる中間層にもボーナスや賃金の減少が広がり、教育費負担や住宅ローンの重い負担もあり、”コロナによる生活悪化”が起きています。
  事業者は、さらに深刻で、売り上げの大幅減少や借入金の増大など、コロナ危機のもとで体力が落ち込み、”再建”が困難な事態も広がっています。
  コロナ危機で傷んだ暮らしと営業の深刻な実態を放置するなら、コロナ危機後の経済危機に陥ってしまいます。

 ① コロナ危機で収入が減った家計への支援として、1人10万円を基本に「暮らし応援給付金」を5兆~6兆円規模で支給し、国民の暮らしを支えること。いわゆる中間層(年収1000万円未満程度)を含め幅広く対象にし、生活が困窮している低所得者には手厚い支給をすることを国に求めること。
 ② 中小企業、個人事業主、フリーランスに持続化給付金・家賃支援給付金を再支給するとともに、コロナ危機が終焉(しゅうえん)するまで継続し、雇用調整助成金のコロナ特例も継続することを国に求めること。
 ③ 伊丹市としても、国に財源を求め、国の対策が不十分なところには、財政調整基金を取り崩してでも暮らしと営業に対する支援を行うこと。

2.憲法を生かし、人権を守り、市民が主人公、平和の実現に寄与する伊丹市政を

 岸田政権は安倍・管政権を引き継ぎ、憲法改定に執念を燃やしています。とりわけ、今度の総選挙で自民、公明、維新の改憲派が衆議院議員の3分の2を占めたことで、改憲を加速化させる危険性が強まるとともに、アメリカとの軍事一体化を強め、「敵基地攻撃能力」を有することを言明するなど日本を危険な戦争への道に導こうとしています。
 自衛隊基地を抱える伊丹市として、住民の命と財産を守るために、戦争への暴走を止め、憲法を生かした市政を進めることが求められています。
 また、ジェンダー平等社会の実現も重要な課題となっています。

① 安保関連法=戦争法の廃止、憲法9条をはじめ憲法を守り生かすことを国に求めること。
② 11月に予定されている日米共同指揮所演習(ヤマサクラ81)は、米陸軍と陸上自衛隊の共同演習で、対中国戦略で離島を奪取し中国軍の艦船や航空機などを攻撃・威嚇する作戦の演習として過去最大規模となるとされている。その指令の中心が市内伊丹駐屯地の中部方面総監部となり、事が起れば戦争の拠点とされる危険性があるもので、市民の生命と財産を守るためにも、危険な演習はやめるべきであり、国に対して中止を求めること。
③ 核兵器禁止条約が2021年1月22日に発効し、現在、批准国が56カ国となり、来年開催される締結国会議にNATO加盟国のノルウェーがオブザーバー参加することなど、世界的に核兵器禁止条約への期待が高まっている。唯一の戦争被爆国である日本として、締結国会議にオブザーバー参加するとともに、早急に署名と批准をすることを国に求めること。
④ 一昨年4月1日の米軍機オスプレイの緊急着陸では、飛行目的、ルート、不具合の原因、落下物など近隣住民への被害などの事実関係が明らかにされなかった。改めて危険なオスプレイの飛行中止を米軍と国に強く申し入れること。対米従属的な日米地位協定の見直しを求めること。
⑤ 自衛隊への電子データによる個人情報の提供はやめること。必要と考えるならば、個人情報保護条例に基づき、専門的知見を踏まえた意見を明らかにすること。
⑥ ジェンダー平等社会を実現する観点から、すべての人が社会、経済活動に生き生きと参加できる当然の権利を保障するため、行政のあらゆる部面でジェンダー平等の視点を貫くこと。国に対して選択的夫婦別姓制度の実現を求めること。
⑦ パートナーシップ宣誓制度に基づき、相談窓口の充実、啓発パンフの普及など性的マイノリティの人権を守る施策を強化すること。
⑧ 「差別を許さない都市宣言」の廃止等すべての同和行政・教育を終了すること。「同和問題」に関する市民意識調査はやめること。

3.福祉・医療の充実で、市民の暮らしを守る伊丹市に

 岸田首相は、「新しい資本主義」とか「成長と分配の好循環」などと言っていますが、その中身は、アベノミクスそのものです。
 アベノミクスで起きたのは、貧富の格差の劇的な拡大です。安倍・菅政権のもとで、大企業は利益を増やし、内部留保は133兆円も増加し467兆円(2020年度末)もの巨額になりました。それにもかかわらず法人税は減税(28%から23.2%)されました。大富豪の資産は、6兆円から24兆円へと4倍にも膨れ上がりました。
 その一方で、2度の消費税増税が家計に重くのしかかり、働く人の平均実質賃金は22万円も減りました。
 国に対して、アベノミクスを教訓に家計応援の政治に切り替えて経済のボトムアップ=底上げをはかることを求めるとともに、伊丹市としてもケア労働を待遇改善し、社会保障の拡充を行うこと等、福祉・医療の充実で暮らしを守る対策が求められています。

① 国が基準を定めている、介護・福祉・保育職員の賃金を引き上げ、配置基準の見直し雇用の正規化、長時間労働の是正など、ケア労働の待遇を改善することを国に求めること。
② 国民健康保険税引き下げのため、国にさらに1兆円の公的負担を求め、均等割り・平等割の廃止で協会けんぽ並みの保険税にすることを国に求めること。来年度から就学前の子どもの均等割りが半額にされるが、市独自に少子化対策として財政支援を行い、さらなる子どもの均等割りの軽減を行うこと。
③ 国の介護保険制度の改善で、介護保険料・利用料の減免、保険給付を拡充するとともに、特養ホームなど介護施設の増設により、必要な介護が受けられるようにすること。
④ こどもの医療費は所得制限なしで義務教育終了まで無料にすること。
⑤ 国に対して、生活保護を「生活保障制度」に改め、必要な人がすべて利用できる制度にするとともに、生活保護費削減を復元し、支給水準を生存権保障にふさわしく引き上げることを求めること。生活保護へのスティグマを解消するため、伊丹市として「生活保護は権利です」というアピールを積極的に行うこと。
⑥ 待機児童と詰め込み保育の解消のため、さらに認可保育所を増設すること。年度途中の待機児童を解消する方法を別途考えること。2号認定こどもの副食費実費徴収をやめるように国に求めること。

4.すべての子どもの成長発達を支える豊かな教育環境の確立を

 教育は子ども一人ひとりの幸せ、成長と発展のためにあります。それだけに社会にとって大切な営みです。教育は子どもの権利であり、家庭の経済力に関わらず、すべての子どもに豊かな教育環境を確立することが求められます。また、コロナ禍における学校と家庭における生活の変化や端末の使用等でストレスが溜まっている可能性があり、十分な配慮が求められています。さらに、コロナ感染対策も引き続き重要な課題です。
① コロナ禍で少人数学級の必要性が明らかとなり、35人学級が毎年1学年ずつ実施されています。しかし小学校6年生の実施には数年かかることから一気に35人学級を実施するとともに、中学校においても同様の少人数学級を実施することを国に求め、その間、県が小学校4年生まで実施している35人学級を直ちに6年生まで拡大し、中学校まで広げるよう求めること。
② 競争教育を激化させる「全国学力テスト」への参加をやめるとともに、市独自の「学力テスト」も中止すること。
③ コロナ禍による困難な子どもへの対策としても、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーのさらなる増員で児童・生徒と家庭を支援するとともに、介助員の増員で障がい児の教育を受ける権利を保障すること。
④ 教育のあらゆる部門で子どもの権利を守ることを宣言し、実行ある施策を推進するとともに子どもの権利擁護のためにも子どもの権利条例を制定すること。子どもの権利条約の内容が子どもにも理解できるパンフレット等を作成し、子ども同士で「子どもの権利」が議論できる環境をつくること。
⑤ 幼児教育の推進に関しては2018年1月の文教福祉常任委員会における付帯決議を順守すること。公立幼稚園、認定こども園における3歳児全員入園を実現するとともに、4、5歳児において単学級にならざるを得ない状況を打開すること。
⑥ 大学・短大・専門学校の学費をすみやかに半額に引き下げ、高等学校、高等教育の無償化をめざすとともに、入学金制度をなくすよう国に求めること。
⑦ 学校給食の無償化を目指し、まずは中学校給食に対する助成を行うこと。就学援助制度のさらなる充実を図ること。

5.中小企業・零細業者への支援を強め、人間らしく暮らせる地域社会と住みよい住環境を

 中小企業は日本経済の根幹であり、「社会の主役として地域社会と住民生活に貢献」(中小企業憲章)する存在です。また、働く人の3人に2人が働いている雇用の担い手でもあります。これら中小企業、業者、商店、農業者に支援を強化することは住みよいまちづくりに欠かせません。特に、コロナ禍で経営基盤が脆弱となっている中小企業・業者に対する支援が必要です。

① コロナ禍で脆弱となっている経営基盤の状況を調査し、必要な支援策を講じること。国に対して、持続化給付金、家賃支援給付金の再度支給とともに、協力金、支援金などの拡充と迅速化を行うことを求めること。事業者の立場にたった、ていねいな対応と相談体制を確立すること。
② コロナ対応の緊急借入で積みあがった中小企業の債務をどう解決するかが大きな問題になっており、コロナ対応借入分の軽減・免除する仕組みをつくること。
③ 文化・芸術関係者に対して、新たなイベントへの支援にとどめず、「場と担い手」への支援を行うとともに、国費を数千億円単位で支出して「文化芸術復興創造基金」を抜本的に強化することを国に求めること。アイホールは演劇ホールとして存続すること。
④ 「中小企業振興条例」「農業振興条例」の制定で、地域循環型経済の仕組みをつくること。
⑤ 大型小売店の相次ぐ出店で地域の商店が廃業に追い込まれている。中心市街地だけではなく、空き店舗対策、家賃補助等によって市内周辺の商店も守る手立てをとること。
⑥ 個人事業主における国保税や市民税、固定資産税などの滞納処分については、事業の存続や生活の状況を鑑み、積極的に納税緩和措置を活用すること。また、場合によっては、税の執行停止を行うこと。固定資産税・都市計画税の減免申請における手数料への費用支援を行うこと。
⑦ 市営住宅は戸数を減らすのではなく、必要な個数を維持し、旧耐震住宅は順次建て替えを行い、バリアフリー化された住みよい住環境を提供すること。住民からの修繕要求には積極的に対応すること。
⑧ 大企業への優遇税制の廃止・縮小や所得税・住民税の最高税率を引き上げるなど、大企業と富裕層に応分の税負担を求め、消費税を5%に減税するよう国に求めること。政府が導入を予定しているインボイス制度は、零細業者やフリーランスに納税義務を広げ、負担と格差をさらに拡大するものであり、ただちに中止することを国に求めること。

6.自然災害から市民の命を守るとともに、環境を守り、安心・安全の伊丹市を

 地球温暖化の影響で台風、豪雨など自然災害が相次ぐとともに、南海・東南海地震もいつ起こるかわからない状況にあり、災害や事故から市民の命と暮らしを守る政治が求められています。特に気候危機を打開するための積極的な対策が必要となっています。

① 気候変動危機に対応するために、国に対して原発ゼロ、石炭火力発電所ゼロ、2030年までに10年比で50~60%削減、2050年にはカーボンゼロの計画を策定することを求めるとともに、伊丹市としてもこの目標に見合う野心的な目標を決めること。
② 災害の発生に備え、市民の防災意識啓発に努めること。感染が広がる中での避難対策に関しては一定の見直しがされたが、避難所におけるきめ細かな対応(発熱、障がい者、高齢者等)や地域における要支援者の避難誘導等を含めた地域ごとの「防災まちづくり計画」を推進するための支援を行うこと。体育館に空調施設整備など避難所の改善を図ること。
③ 航空機に係る環境基準達成には程遠い状況にあることから、大阪空港における国際便就航を求めることはやめること。環境基準達成に向けた不断の努力で目に見える効果を上げること。
④ 市内1,2級河川の浚渫等豪雨対策を国・県に要望すること。

7.「住民の福祉の増進」(地方自治法)に必要な財源を国に求め、伊丹市が主体となって市民の暮らしを守る伊丹市に

 新型コロナウイルスの影響によって地方税等が減少する中で、地方固有の財源である地方交付税の大幅な増額が求められています。毎年度の概算要求では、一般財源は前年度の水準を下回らないとされたことを踏まえたものとなっていますが、引き続き感染対策の財源は必要です。一方、コロナ禍に関わらず、社会保障費抑制路線を継承し、国民負担増、給付削減を着実に実行するとされていることは問題です。
 このような政治に反対し、「住民の福祉の増進」(地方自治法)に必要な財源を国に求め、伊丹市が主体となって市民の暮らしを守る市政を行うことが求められています。

① 地方交付税のあり方をゆがめる「トップランナー方式」の導入等による地方交付税の引き下げはやめ、真に必要な地方財源が確保できるようにするとともに、コロナ感染対策に必要な財源を確保することを国に求めること。
② 集約化を進めようとしている共同利用センターについて、住民の利益に反する統廃合ではなく、住民合意のもとでの維持・管理・更新への対策を行うこと。
③ 公契約条例を制定し、請負契約や委託事業に関わる労働者が生活できる賃金を保障すること。
④ 自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)の推進にあたっては、「地方自治の本旨」(憲法第92条)に基づき、「住民の福祉の増進を図る」(地方自治法第1条の2)ことを原則とすること。また、推進にあたってはそれぞれの業務を担当する職員や市民の意見が適切に反映さえる体制を整え、新たに情報システムを自治体の業務に導入する際には、職員がシステムをチェックでき、市民に行政責任を果たさせる体制を確保すること。
⑤ 国はマイナンバーカードに健康保険証や運転免許証、国税、年金などの情報をひも付けしようとしているが、相次ぐ個人情報の漏洩が問題となり、多くの国民が個人情報の提供に不安を感じている。国民監視の強化や個人情報の漏洩につながるマイナンバーカードのひも付けはやめるよう国に求めること。

以上

2021年9月議会:上原秀樹 一般会計決算 本会議討論

2021年9月議会 一般会計決算 本会議討論

2021年10月6日
日本共産党伊丹市議会議員団 上原秀樹

 日本共産党議員団を代表して、報告第8号「令和2年度伊丹市一般会計歳入歳出決算」に対して、認定に同意できない立場から討論をします。

 2020年度の国民の暮らしをめぐる情勢は、コロナ禍で、格差拡大が深刻になったことです。2020年度全国の法人企業統計によると、資本金10億円以上の大企業の内部留保は466.8兆円となり、前年度から7.1兆円増額し、過去最高額を更新しました。19年度比で株主への配当は11%の大幅増、役員報酬も0.5%増と大企業、富裕層はもうけを膨らませました。一方で労働者の賃金は1.2%減り、コロナ危機は非正規労働者、特に女性と若者に大きな犠牲を負わせています。この1年余、非正規雇用労働者はコロナ以前に比べて月平均92万人減少し、うち61万人が女性です。

 2020年度は、このような状況の中で、新型コロナウイルス感染から市民の命とくらし守る施策が求められました。以下、その問題点についてです。

 第1に、新型コロナウイルス感染症対策についてです。

 伊丹市の新型コロナウイルス感染症対策関連経費は、243億3,597万円で、そのうち地方創生臨時交付金対象事業は21億7,056万円となり、感染拡大防止や生活や雇用の維持と事業の継続支援、地域経済の活性化、社会的な環境の整備・新しい暮らしのスタイルの確立などの事業を行ってきました。

 これらの事業は感染症対策として一定の効果を上げることはできたと思いますが、安倍・管政権による極めて不十分なコロナ対策のために、伊丹市独自の対策が求められました。

 感染防止事業に関しては、20年度、党議員団は一貫して、病院や診療所などの医療機関、介護・福祉施設、保育園・幼稚園、学校、児童くらぶなど、クラスターが発生すれば多大な影響が出る施設等で定期的なPCR検査を行うこと、感染急増地となるリスクのあるところに対し、無症状の感染者を把握・保護するための「面の検査」を行うことなどを求めてきました。途中から一定の検査は広がりましたが、安倍・管政権が「医療崩壊を招く」という非科学的な知見によってPCR検査を抑制し、世界で人口当たりの検査数が144番目という最悪の事態になる中で、無症状の感染者が感染を広げました。この中で、検査拡大を国に求めるとともに、市独自の検査体制を県とも共同して行い、感染防止をすることを求めましたが、国も県も伊丹市も極めて不十分に終わっています。

 さらに、新型コロナウイルスの影響で中小企業・商店に深刻な事態が広がる中、これらの実態を調査し、必要な対策をとるべきと主張しました。自粛と補償を一体化すべきところを国が持続化給付金と家賃補助を1回きりで終わる中、伊丹市独自に行ってきた支援策、上下水道料金の基本料金免除、事業者への家賃補助、ひとり親世帯への支援などには評価しながらも、再度これらの事業を行うこと、特に中小零細企業・業者に対する資金援助として「年越し給付金」の創設を要求しましたが、実現されませんでした。一方、市立伊丹病院事業と市交通事業に対する財政支援に対しては評価をします。

 9月末で緊急事態宣言は解除されましたが、いつ第6波の波が押し寄せてくるか不安な状況が続きます。コロナ感染第5波では、デルタ型などの変異株の感染力が強く、自宅療養中に家族全員が感染する事例や基礎疾患の有無にかかわらず30代から40代でも重症化する例、小中、高校生にも広がるとともに、自宅療養中に自宅で死亡する事例も相次ぐという深刻な事態となりました。このことを教訓に、第6波を起こさない対策と備えをすることが必要です。入院・宿泊療養調整中の自宅待機や自宅療養中、福祉施設の留め置きで家族や施設内で感染を広げることや、医療が間に合わず命を落とすことは絶対に避けなければならないことや保健所の業務が追い付かず、感染者の症状の把握や濃厚接触者の特定に支障をきたしており、これらに対する早急な対策が必要です。岸田自公政権に強く求めていただきたいと思います。

 そこで次の点を要望します。

  感染力が非常に強く、ワクチン接種者でも感染するデルタ株が主流になるもと、ワクチン接種一本やりでは新型コロナ感染症の抑え込みはできないことは、国内外の事実が示しています。とくに新規感染が減少傾向となり、検査のキャパシティーに余裕が生まれている今こそ、陽性者の周辺への迅速な行政検査を幅広く行うとともに、無症状者への大規模検査を行うことがいよいよ重要となっています。「いつでも、誰でも、何度でも、無料で」の立場で、大規模検査の具体化をはかり実施することを強く国に求めていただきたいと思います。

 具体的には、無症状の感染者を早期に把握するうえで大切な取り組みである、企業、大学、商店会などで、自主的な大規模検査が行えるように、国が補助金を出して強力に支援すること、また、子どもの感染、家庭内感染への対策が求められており、学校や幼稚園、保育園、会社などを通して、検査キットを家庭に配布し、体調に変化を感じたらすぐに自主的な検査を行うことができるようにすること、自主的検査で陽性が判明した場合、医療機関での検査は無料とし確定診断へつなげることです。

 さらに、陽性となった時、安心して休める保障が必要です。無症状でも2週間の自宅待機が必要となるため、既存の傷病手当などの制度では不十分で、傷病手当をコロナ特例として、賃金の8割保障とすること、自営業者など対象外となる人には、国の休業支援金の対象とするなど、所得保障を行うこと、児童・生徒が学校を休まざるを得ない場合の対策など、国に対して要望をしていただくとともに、伊丹市としても独自の対策を講じることを求めます。
また、中小零細事業者にとってはコロナ禍で体力が弱体化しており、そのための支援が必要です。伊丹市は9月追加補正で一定の支援策を講じられることは評価しますが、今後年末に向けて新たな支援が必要になると考えます。商工会議所と共同して業者の要求を把握され、必要な対策を取られることを求めます。

 第2に、市立伊丹病院と近畿中央病院の統合再編を決めたことです。

 問題の一つは、統合再編によって病床数を200床削減する問題、二つには、市内南部から総合病院がなくなること、三つには、今回の新型コロナウイルスへの対応を考えた場合、感染症対策に緊急を要する事態に公立・公的病院が果たす役割は大きく、公的総合病院が一つなくなることで十分な対応できなくなる可能性があることです。一方、新病院の運営形態を伊丹市の直営として公営企業法の全部適用としたことや、近畿中央病院の跡地への民間病院の誘致や公共交通機関による新病院への交通アクセス等、一定市民の要求を取り入れた検討がされていることには評価します。

 コロナ禍で医療崩壊を招いた原因は、安倍・管政権が公立・公的病院の統合再編で病床数削減を進め、医師・看護師数を抑制してきたことにあります。この事態を教訓に、命を大切にするため医療、保健体制の充実を国に求めていただきたいと思います。

 伊丹市における病院統合再編に関しては、今後、特に近畿中央病院の跡地に、回復期機能を有し地域住民が必要とする医療機関を、医療空白を生じない形で誘致するために、県の財政支援も求め、力を尽くしていただくことを求めるものです。

 第3に、伊丹市市営住宅等整備計画において、伊丹市の市営住宅の目標管理戸数を約200戸減らし、1,700戸としたことです。

 その目標管理戸数の算出方法は、月額所得8万円という著しい困窮年収未満の世帯を収入基準としたもので、このような低い所得基準を基礎に必要な目標管理戸数を推計することでは、住宅セーフティネットの根幹である公営住宅の役割を果たすこととはできません。また、市営住宅の建て替えをしないことも大きな問題です。 伊丹市は、公営住宅法第1条に書かれている「健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備」する責任があり、一部の住宅にエレベーターを設置されていることは評価しますが、今後、市営住宅建て替えも含めて、若年者から高齢者まで、必要な人が入居しやすい住宅への改良や民間住宅の家賃補助制度の創設等を求めるものです。

 第4に、職員の人事評価です。

 公共を担う公務員には、全体の奉仕者の立場から、市民の声を聞き、提供する市民サービス、人権保障のあり方を職場で自由に議論し、決定する権限が与えられています。そのような場に「能力」「業績」などという測ることが困難な尺度で5段階評価することは、公務員の労働意欲の向上や創意工夫の発揮を阻害することにもつながります。今後、人事評価の問題点を十分認識していただき、5段階評価はやめることなどを含めて、職員の力が十分に発揮され、市民福祉の向上に向けて働きやすい職場とされるよう改善を求めます。

 第5に、教育の分野では、全国学力テストの問題です。

 20年度はコロナウイルス感染拡大で中止され、伊丹市独自の取り組みとされました。しかし、自己採点を行い、本市の学力の実態把握・分析、各校の学力向上プランに基づいた取り組みの進捗を管理するなど、相変わらず学力テスト中心の教育と言わざるをえません。学力調査が必要な場合、数年に一度の抽出調査で十分です。改めて中止を含めた検討を求めます。

 次に今までで述べたこと以外に評価する主な点です。

 一つは、保育所待機児童解消に向けて、定員96人分の民間保育所整備を支援するともに、民間保育事業者の保育士確保のための支援されたことです。

 二つには、妊娠出産包括支援事業によって、産前産後のサポートが受けられない妊産婦の不安や負担軽減を図る事業を行ったことです。

 三つには、パートナーシップ宣誓制度を創設されたことです。

 四つには、かねてから要望していました合葬式墓地を整備されたことです。

 最後に、今後取り組むべき要望事項について述べます。

 第1に、市立演劇ホールについてです。

 演劇ホールが果たしている役割は、代表質問の答弁でも言われたとおり、学校へ出向いてのアウトリーチ事業や演劇ワークショップなどに取り組み、「文化芸術が身近にあるまち」に大きく貢献するとともに、教育的にも大きな役割を果たしてきたこと、また、専門的かつ独自性の高い演劇・コンテンポラリーダンス事業を展開し、「地域創造大賞」や「文化庁芸術優秀賞」の受賞をはじめ、各方面からも高い評価を得ていること、そのことが「伊丹ブランドの構築」という側面でも本市の知名度アップなどには繋がっていることにあります。さらに、演劇ホールは建物や設備の特殊性が高く、他市の同等施設が存在しないという答弁の通り、近隣にはない貴重な施設でもあります。

 したがって、伊丹市として財政負担軽減の方策を検討し、広域的な役割を果たしていることから県への財政支援を求め、存続の方向で検討することを求めます。

 具体的な問題の一つは、現在行われているアンケートの扱いです。代表質問でも言及しましたが、アンケートに市民が答えるにあたって十分な知識がないままであったことから、あくまでもその時点での参考資料と認識し、今後の議論に生かしていただきたいと思います。

 二つには、市民と演劇関係者、専門家などを交えた熟議の場を設定することです。劇関係者のみなさんが、市民理解を求める場は独自に設定することはできますが、行政も入ってそれぞれの考え方を聞き、お互いの考えを理解する場が必要と考えます。開催されようとしている説明会の場にも、演劇関係者を呼ぶべきと考えますので、検討を求めます。

 第2に、気候危機を打開する対策についてです。

 日本共産党は、9月1日、「気候危機打開のための日本共産党の2030戦略」を発表しました。今、異常な豪雨、台風など気候危機というべき非常事態が起こっており、二酸化炭素削減への思い切った緊急行動が求められています。日本共産党は、省エネでエネルギー消費を40%削減し、再生可能エネルギーで電力の50%をまかなえば、CO²を2030年までに10年比50%から60%削減は可能としました。

 伊丹市としても、次期伊丹市地球温暖化対策推進実行計画の策定等によってCO²の削減目標・計画を策定される予定ですが、「ゼロカーボンシティ宣言」とともに、積極的なCO²削減目標と具体的な計画を策定されることを求めます。

 第3に、ジェンダー平等の実現についてです。

 日本は、各国の男女平等の達成度を示す「ジェンダーギャップ指数2021」で、156カ国中120位と、先進国として異常な低位を続けています。1979年の女性差別撤廃条約の採択から42年、日本政府は1985年にこれを批准しながら、いま大きな問題になっている「男女賃金格差の縮小」も「選択的夫婦別姓への法改正」も、繰り返し国連の女性差別撤廃委員会から是正勧告を受けてきたにもかかわらず、解決できないままです。市長としても国に対してこれらの実現を求めていただきたいと思います。

 伊丹市として具体的に取り組むべき一つに、あらゆる分野で、計画、条例、政策などをジェンダーの視点でとらえ直し、「ジェンダー主流化」を合言葉に、根強く残る男女格差の解消を進め、すべての人の人権を支える仕組みをつくることです。そのためにも、審議会や各種団体、地域などあらゆる場面で女性の参画を進めることが求められています。意思決定の場に女性を増やすために、審議会への女性の参加目標40%を早期に実現し、50%を目指すことを求めます。

 その他、本会議、委員会で多くの要望をしましたが、今後の補正予算や来年度予算の中で実現されますことを求めておきます。

 以上、報告第8号「令和2年度伊丹市一般会計歳入歳出決算」に対して、認定に同意できない立場からの討論とします。
 

アイホール(演劇ホール)の存続を

 アイホール(演劇ホール)の存続を求める運動がまっています。党議員団としてもアイホールを存続させるため、別紙の通り、議員団としての考え方をまとめました。

アイホールの存続を望む会1「アイホールの存続を望む会」とも連携し、署名を集めていますので、ご協力ください。署名は直接「望む会」に送っていただくか、プリントアウトして署名を集めていただき、党議員団か日本共産党阪神北地区委員会までお届けください。また、お電話をいただければお伺いします。

 市民署名用紙はこちら(PDF)

 なお、「アイホールの存続を望む会」のホームページをご覧ください。

  https://aisonzoku.com

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