2021年6月議会 個人質問 ひさ村真知子

2021年6月議会 個人質問

日本共産党議員団 ひさ村真知子

1.生理の貧困について

① 生理用品の配布は、くらし・サポートセンターだけで行っているのはなぜか。

 コロナ禍で経済的に困窮している女性の支援のために、海外の生理の貧困が報道さています。
 フランス政府はすべての学生に生理用品を無償提供することが始まっていますし、スコットランドでは、必要とするすべての人に無料提供など行っています。日本国内でも同じようなことがあると、様々な団体の調査などであきらかになってきました。伊丹市でも生理用品を無料で配布する必要があるのではと考えます。
 前回の予算委員会で、「災害備蓄用の生理用品を、廃棄するよりは、有効活用することを考え、伊丹市でも生理用品を入れ替えする時期に合わせて、無料配布する」とされ、活用については「健康福祉部や教育委員会との調整を行う」と言われています。実際にはどのような調整を行われたのか、その内容はどうであったのか、くらし相談サポートが窓口になった理由はなんであったのか、見解をお聞きいたします。

② 災害備蓄品生理用品の入れ替え用がなくなれば、その後の配布はどうか、についてですが。

 災害備蓄品生理用品の入れ替えは、伊丹市は10年に一度を目安にしていると言われています。(現状で85セットを提供し、42セット)くらし・相談サポートでは残り28セットとわずかとなっています。
 この支援はこれで終わるのでしょうか。生理用品の支援が必要な方がもっと多くいると思います。生活保護者の方や、シングルの方で女子のいる家庭また非正規で働く若い方や、アルバイトで学校に通う資金を補っている学生の方など必要な人にいきわたるのでしょうか。
 政府の方でも「女性活躍・男女共同参画の重点方針2021」では、「コロナウイルス感染症の影響が続く中、その影響は特に女性に強くあらわれている」と指摘があり。「女性に最大限配慮すべきだ」とされています。すでに全国で255自治体が学校などで生理用品の配布を実施、又は検討していると調査結果を明らかにしています。備蓄品を使ったところや予算措置で確保したところもありますので、急いで生理用品の補充を行うべきと思いますが、いかがお考えでしょうか。お伺いいたします。

③ 各学校のトイレに生理用品の設置をすべきではないかについてですが。

 各学校のトイレにおいて安心して使用できるようにすることが必要ではないかと思います。
 私共、共産党市議団から5月7日に「コロナ禍の中での感染対策に関しての要望書」を市長へ出しておりますが、「「生理の貧困」に対応して必要な人に生理用品が届くように、少中学校、高等、特別支援学校に無償でトイレに設置してください」という要望に対して、教育委員会の回答では、「現時点では考えていないが、児童生徒の状況の把握や、関係機関と連携しながら課題の解決につなげられるよう努めてまいります。」とされていますが、特にコロナ禍の中で必要な人がいるなら、できる限り急いで行うことが必要です。 児童生徒は生理の貧困には関係がないと思われているのでしょうか。現状では、保健室で貸してもらえますが、基本的には返しに行くようになっているようです。これは児童生徒には気持ちの負担もあるでしょうし、家庭にも負担がかかっているかもしれません。どちらにしても女性だけが長い間生理用品を購入するための費用がかさむのですから、公的な支援が必要と思います。せめて今児童・生徒にすぐに必要なときに使えるようにトイレへの設置があれば様々な意味で助かるのではないでしょうか。
 とりあえず早急に設置してから、関係者の意見を聞いて改めて考えることもできるのではないでしょうか。ご見解をお聞きします。

④ 市内の児童・生徒から生理の貧困に対しての実態調査などで意見を聞くことが必要ではないか。

 小中学校・高校生などの実態やそれぞれの意見は届いているのでしょうか。様々な理由で家庭では買えない、買ってもらえない、中々人に言えない状況だと思いますので、児童生徒の状況のなどはしっかりと把握しなければならないと思います。そのためにはアンケート調査など行う事も必要でないでしょうか。当事者の意見を聞き、どの様にすれば問題が解決するのか等の意見も聞く必要があると思います。「子どもの権利条約での意見表明権」の保証がされなければならないと感じます。また困っているならすぐに相談できる体制なども必要ですが、どの様にされるのでしょうか。お聞きいたします。

⑤ 学校での生理の学習はどの様に行われているのか。男女ともに生理についての正しい認識はどの程度持てているのか。についてですが。

 生理の貧困問題については、生理に対しての正しい認識がなければ、この問題を解決することには十分つながらないのではと思います。その点を踏まえてお伺いしたいと思います。  

 日本では、長い間生理については公に語られることなく,隠すものとして今日まで来ています。小学生時に女子児童だけが集められ、生理用品の扱い方を先生が熱心に話されたことを覚えていますが、その時点で、このような話は「男性には知られてはならないもの」だという意識が自然に働き、「隠す」という意識が女性のマナーとして引き継がれてきているのだと思います。しかしこの時間の学習は、生理用品の扱い方だけであり、生理時に女性の体や心に起こる問題については詳しくは学べていません。

 今日の社会状況は、様々な形での性被害が起こっています。その被害者にも加害者にもならないような学習ができていなければと思います。そのためにも生理についての様々な理解が必要だと思います。生理痛はひどいときには、授業を受けるのも苦痛ですし、ホルモンの関係で気分が落ち込んだり、経血で貧血になるなどの問題が女性の心身に起こるのですが、そのような話はされませんでしたので、多くの女性は日常生活が大変になること等,自分の身に起こる問題をきちんと認識することは出来ていなかったと思います。

 しかしこのような問題は男女一緒に学び、同じような認識を持つことが、今は必要だと思います。父子家庭になった場合は、そのようなことを知らなければ、早ければ小学生から生理のある娘さんに対してどの様に接することができるでしょうか。働く現場でもこのような女性の状況を理解していないとチームワークも乱れるのではないでしょうか。その様な状況に備えての学校での学習は大変大切なものだと思います。ですから女子だけでなく男子も生理用品の使い方などの説明の時間に参加があってもいいのではないかと思います。生理についての学習状況や男女とも生理について正しい認識はどの程度持てているのでしょうか。お伺いいたします。

2.6月補正予算にあります「女性のつながりサポート事業」について

① 困ったことを相談するには大きな勇気が必要な人もおられますので、安心して男女共同参画センター「ここいろ」に立ち寄れるように工夫していただきたいと思います。1つには、生理用品を「ここ色」でも配布するようにしていたければと思います。小学生、中学生、高校生なども生理用品を通じて、一度来てもらえれば、安心して来ることができるところだと感じ、同時にその場が自分の悩みなどを話せる場所であると,認識していただけるのではないかと思います。
 そのためにも、「女性のつながりサポート事業」のお知らせの案内カードに、生理用品は「ここ色」でもらえることを明記していただければ、行ってみよう、相談もしてみようにつながるのではないかと思いますし、一度来られると男女共同参画の問題にもより関心を持っていただくことも可能ではないかと思いますので、是非お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

② また、相談窓口は月二回とされていますが、いつでも相談を受け付けるようにしていただくことが必要だと思います。女性のための相談は様々取り組んでいただいていますが、切羽詰まった相談に対しては素早く解決へ動くことが求められますので、やはり月二回では不十分だと思います。素早く対応することが必要だと思います。
 このような時期ですから、急ぎの相談に駆け込む人もおられると思いますので、できる限り素早い対応をお願いしたいと思いますが、見解をお伺いいたします。

3.マニフェスト5の環境政策・都市環境の整備。公衆トイレのデザイン化、公衆トイレの改修について

 私は五年前に、市内の公衆トイレをもっと明るく改修をすべきでないかと質問しましたが、今回やっと安心して利用できるトイレに変わるのかなと期待していますので内容をお聞きしたいと思います

① 市内で特に女性の声を聴きましたら、公衆トイレは何となく怖いので入りにくいという事です。
 このことを何とか変えていただきたいと期待します。今回の改修は、現在のトイレの問題をどう認識され改修することになったのかお伺いいたします。

② デザイン化いわれていますが、珍しいトイレなども話題になっていますが、何を意図されているのでしょうか。どのように改修されることをいうのでしょうか。

③ また、市民はどのようなデザインを求めていると考えておられるのでしょうか。お伺いいたします。

④ 市内には多くの公衆トイレがありますが、何か所の公衆トイレのデザイン改修を行うのでしょうか。どのようなスケジュールで進められるのでしょうか。
 特に市民や市外から来られる方の利用が多いと思われる中心市街地や公園のトイレについて、お聞きいたします。

⑤ 次に学校のトイレについてですが、以前は、様々な苦情を多く聞いておりましたので、改修を求めそのことが大規模改修時に行われてきています。子どもたちの感想等含め、学校のトイレの現状を改めてお聞きいたします。

⑥ 最近は、商業施設や、駅等のトイレがどんどん変化し安心して利用できます。清潔で安心して使えるトイレはくつろげる場ともなるのだと感じます。トイレもおもてなしのひとつだといわれていますから、伊丹市の印象にも大きく関係すると思います。
 今日まで公衆トイレに関して市民から様々な意見もあったのかなと思いますが、そのような意見を聞く機会などはどうであったのか、特に女性からの使いにくいという意見など含め、市民の意見をどのように受け止めてこられたのか。お伺いいたします。
 ご答弁よろしくお願いいたします。

2021年6月議会 代表質問 上原秀樹

2021年6月議会 代表質問

日本共産党議員団 上原秀樹

1.市長の情勢認識に対して

1)新型コロナウイルス感染症対策について

 コロナ感染の第4波が広がり、兵庫県でも3度目の緊急事態宣言が発令され、現在6月20日まで延長されています。なぜ宣言が繰り返されるのかが問題です。

 5月20日、日本共産党は「コロナ封じ込めを戦略目標にすえ、ワクチンの安全・迅速な接種、大規模検査、十分な補償と生活支援の3本柱での対策を強化する」という「緊急提言」を出しました。

 日本におけるワクチン接種は、世界的に120位程度で極めて遅れています。その中でも伊丹市は進んでいるほうですが、それにしても60歳未満の対象者が終了するには秋以降になるとのことですし、感染抑止の社会的効果が得られるまでには一定の時間がかかります。その間、第5波が起きない対策、すなわちコロナウイルス感染を封じ込める対策が必要となります。

 コロナ封じ込めについては、3月議会でも指摘をしました。すなわち、「コロナ感染の特徴の一つが無症状で感染することにあります。日本の今までのやり方は、新型コロナの市中感染をある程度容認しながら、GoToトラベル等経済活動を継続させようとしており、流行を完全に封じ込めないがために、何度も感染が広がり、そのたびにロックダウンや緊急事態宣言発令に追い込まれる、というものです。結局この方法を繰り返せば、再び経済活動が止まり、国民は大きなダメージを抱えることになります」と。当時はすでに2回目の緊急事態宣言が解除された直後でしたが、結局その後、第4波の波が押し寄せ、3度目の緊急事態宣言が出され、医療体制はひっ迫し、多くの尊い命が奪われました。現在は変異株が急速に広がり、重症化の傾向にあります。新規感染者数の減少に伴って、検査数も減少しているいまこそ、検査を拡大することによって感染を抑え込むことが重要と考えます。

 市長は、ワクチン接種を加速化させることで感染の抑え込みを図るという政府の方針を述べておられますが、政府の検査体制のままで感染を抑えることができるとお考えでしょうか。ワクチン接種と同時に、モニタリング検査などのPCR検査や抗体検査を無症状者に焦点を当て、大規模に検査体制を拡大することが必要と考えますが、市長の菅政権の感染対策について、見解をお聞きします。

2)「デジタル庁」設置(デジタル関連法)とデジタル化政策について

 市長は所信表明の中で、日本社会でのデジタル化の遅れから、国はデジタル化の司令塔となる「デジタル庁」を本年9月に始動させ、自治体システムの標準化や共通化を進め、業務の効率化や住民サービスの向上を進めるとしていることを紹介されました。

 国のデジタル化政策に呼応して、伊丹市でも本格的に行政のデジタル化を進めようとされています。情報通信などのデジタル技術の進歩は、本来人々の幸福や健康に資するものであり、その方向に進むべきものです。また、デジタル化は行政手続きのオンライン化など効率的運用に寄与する側面もあります。しかし、可決された6つの法律からなるデジタル関連法は、①個人情報性の一元化とオープンデータ化、②国・自治体の情報システムの共同化・集約、③マイナンバー制度の利用拡大、④強力な権限を持つデジタル庁の設置という4つのツールを設け、データ利活用をさらに使いやすい仕組みにしようとしているものです。

 菅政権が進めようとしている「デジタル改革」は、マイナンバーカードの普及を軸に、本人同意もなく目的外利用し、外部提供をして国家による個人情報の一括管理を強め、企業がそのビッグデータを活用することで、経済成長を促すという国家戦略に立っています。すでに2017年から始まった行政機関等の「非識別加工情報」制度は、行政機関等がどのようなデータを持っているかという「個人情報ファイル」を公表して、提案の審査・契約を得て、行政機関等が非識別加工した情報を作成し、民間事業者へ提供することにしています。その中には、横田基地騒音訴訟の原告情報や国立大学生の授業料免除に関する情報などが含まれていました。

 さらに、自治体システムの統一・標準化は、自治体独自の施策が消滅する可能性があることや、個人情報保護法の改定では個人の保護体制を大きく改変して規制緩和を狙うものとなります。また、行政窓口では助言や相談など人と人の対面によって一人ひとりの実態に沿ったきめ細かなサービスが求められることが多くあり、デジタル化だけで行政サービスの質も向上にはつながりません。「デジタル格差」が広がることも懸念されます。今後の課題として、無批判に国の進めるデジタル化政策を進めるのではなく、コロナ禍で明らかになった通り、必要な職員体制の確保や労働条件の改善など、公務・公共体制を拡充し、市民の権利を保障することが必要と考えるものです。

 そこで、市長はこのようなデジタル化推進政策についてどうお考えでしょうか、お聞きします。さらに、今議会に提案されている、議案第49号「伊丹市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定」及び議案第50号「伊丹市個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例の制定」は、いずれもデジタル関連法の制定によるものとなっていますが、どのような法改正のもとに条例を改正されようとされているのかお聞きします。

3)核兵器禁止条約の批准を国に求めることについて

 核兵器の全廃を求める被爆者をはじめとする国際的な世論の高揚の中で、2017年7月、122カ国という圧倒的多数の国々の賛成で核兵器禁止条約が採択され、2021年1月22日に発効となりました。現在、署名国が84カ国、批准国が54カ国となっています。日本政府はこの条約が採択される国連会議には核保有国等とともに参加せず、唯一の戦争被爆国としての役割を放棄しました。

 今年は、締結国会議が開かれ、条約参加国が「核軍備縮小のためのさらなる措置」について検討し、決定されることになります。また、延期されていた核不拡散条約再検討会議も開かれ、核保有国も参加して、この条約の第6条で義務付けられた核軍備縮小撤廃の交渉を行い、2000年に核兵器保有5大国が核兵器廃絶の「明確な約束」などに合意しているなかで、この約束を果たすことが核兵器保有5大国に求められることになります。

 このような核兵器禁止に向けて加速している国際情勢の中で、唯一戦争被爆国である日本政府が禁止条約に背を向け続けていることに世界から疑問の声が上がっています。

 伊丹市の「平和都市宣言」では、「世界は恐ろしい核兵器をなくし、むごたらしい戦争のない社会をつくろうと、ようやく歩み始めました」と書かれています。伊丹市議会が、1990年9月14日にこの宣言を採択して以来、昨年で30年になりました。今、まさに「恐ろしい核兵器」をなくす第1歩が記されようとしています。このことからも、伊丹市長として、核兵器禁止条約の署名・批准を日本政府に求める意義は大きいと考えますが、市長の見解をお聞きします。

2.伊丹市の新型コロナウイルス感染症対策について

1)ワクチン接種について

 市長の所信でも述べられましたが、伊丹市におけるワクチン接種は一定落ち着いて順調に進められているとのことです。

 しかし、全国共通ですが、電話予約には混乱が生じ当初、多くの市民から苦情の電話が党議員団にも入り、5月7日には市民の声を緊急要望書として提出したところです。

 ① その中で、要望をしても具体的な改善の返答がなかった問題について、お聞きします。2回にわたって提出した「予約が行われている70歳以上の人で、自宅で寝たきりの人や障がいがあり外出できない人など、福祉的対応をしている人の予約状況はどうなっているのか。またその方法をどうお考えか」という問題で、回答は「福祉的対応をしている方の詳細な予約状況は把握いたしておりませんが、ワクチンの接種を希望される方が漏れなく予約できるよう関係団体と対応していく予定です」とされました。その後、難病患者も含めた福祉的対応をしている人の詳細な状況は把握されているのでしょうか。また、その具体的な対応、予約したくても予約できない人の状況がある場合の対応についてお聞きします。

 ② 現在、昨日から予約が始まっている対象者は、50歳から59歳の人、基礎疾患がある人、高齢者施設などの従事者となっています。他の自治体では、保育士や小中高等学校の職員も対象にされているところがありますが、伊丹市ではこれらの人はいつ接種されるのでしょうか。また、それぞれの年代の対象者の接種予定はいつ示されるのでしょうか。(時間の関係で削除)

 ③ 練馬区モデルとして一定評価をされ、紹介されている取り組みがあります。ここでは接種体制のメインを診療所での個別接種にし、それを集団接種会場でカバーする方法を取られています。身近で顔なじみの診療所で接種ができるとの安心感が大きいと言われています。このことは、地域ごとにその地域の医療資源が多いのか少ないかによるとともに、地元医師会の協力がなければできないことであり、地域の実情に応じたもっとも最適な方法を、行政と医師会等の連携で模索しなければなりません。

 現在進行中ですが、変異株が次々と現れる中で、今後とも大規模なワクチン接種の可能性もあることから、一定の検証が必要と考えますが、現時点での見解をお聞きします。

2)PCR検査等の検査体制を拡充することについて

 議長を通じた党議員団の要望に対してすでに当局から答弁があった通り、兵庫県の方針は、介護施設・事業所等における新規入所(入居)予定者及び新規採用予定職員に対し、PCR等検査継続実施を行っていること。さらに、感染多数地域の高齢者入所施設の従事者を対象とする集中的検査の範囲を拡大し、高齢者・障がい者入所施設の従事者を対象とした集中的検査を実施しているとされています。また、医療機関や社会福祉施設、学校などで陽性者が確認され、感染の拡がりが疑われるなど、クラスターの発生が懸念される場合には、濃厚接触者以外も幅広く関係者を対象として検査を実施するとしていること。さらに、感染拡大の早期探知のためのモニタリング検査は、無症状者1,000人/日程度を目途に神戸市中央区で当面実施し、順次、検査場所を拡大するとしています。

 しかし、これらコロナ感染を封じ込めるための検査体制は不十分と言わざるをえません。そこで、

 ① 高齢者施設、医療機関・障害福祉施設の職員・入所者への頻回検査を、最低でも週1回にするなど拡充し、保育園、学校などにも対象を拡大する。

 ② 無症状者に焦点をあてた幅広いPCR検査(モニタリング検査)を大規模検査に広げることによって、感染の封じ込めをはかる取り組みに本腰をいれる。

 ③ 体調が悪いなどわずかでも症状のある人に短時間で結果が出る抗原定性検査を実施し、陽性であれば同じ職場の人全体にPCR検査を行うなどの手法を併用する。

 以上が提案です。市長はワクチン接種が新型コロナウイルス感染症収束への切り札と期待されていますが、検査の拡充と合わせて対策をとることが必要と考えます。検査体制の主体は兵庫県であることから、県に対して検査の規模と対象を思い切って拡大する取り組みの具体化をはかるように要請すべきです。兵庫県が十分検査体制を拡大しないのなら、伊丹市が独自に検査体制を拡大することを求めますが、見解をお聞きします。

3)中小企業・零細業者への支援について

 新型コロナウイルス感染が広がり、1回目の緊急事態宣言が出されてから1年半以上が経過し、現在3回目の宣言下にあります。ウイルスを封じ込めることができず、菅政権によるコロナ対策の無為無策の中で、いかにして日本経済の中心的存在である中小・零細業者の営業と暮らしを守るのかが問われています。

 今まで国の対策として、休業要請支援金や持続化給付金、家賃支援給付金などが出され、伊丹市独自にも家賃補助、上下水道基本料金免除、デリバリー・テイクアウト支援等を行い、現在は国の対策として飲食店等を対象に「感染防止協力金」が行われています。しかし、国の対策の多くが売り上げ50%以上の減少が対象で、手続きが複雑なうえ、売り上げが2割減っても従業員の給料や家賃等の固定費は支払わなければならず、苦境に追い込まれました。また、「感染防止協力金」は飲食業の許可があり、午後8時以降も営業している店舗が午後8時までに短縮した場合などに限られ、支給要件によっては対象とならなかったり、支給時期が遅かったり、加えて飲食店以外の業種との分断も見られるようになっています。

 今年4月に発行された兵庫県中小商工業研究所によるリーブレポート(調査時は昨年10月から11月)によると、市内業者で、内装工事業者の売り上げ10割減、自転車・単車の小売業者で売り上げ7割減、飲食、リフォーム、プレス加工業で5割減をはじめ、クリーニング、金属加工で4割減など軒並み3割を超える売り上げの減少がみられます。国の対策の支給要件が厳しく、持続化給付金の1回のみ、頼みの公的融資も2度目以降の審査が厳しく借り入れを断念せざるを得ない業者もおられます。

 そこで、①当局として、市内中小・零細業者の実態をどのように把握されているのでしょうか。②また、国に対して、支給要件を緩和したうえでの持続化給付金、家賃補助を再度行うことを国に求めるとともに、市独自の対策、例えば家賃補助、上下水道基本料金免除、公的融資制度の融資枠の拡大等を行うべきと考えますが、見解をお聞きします。

3.病院統廃合に関する問題

1)近畿中央病院跡地への医療機関誘致について

市長は所信で、「近畿中央病院の跡地には、地域の医療ニーズに対応した回復期機能を有する医療機関が誘致できるよう、公立学校共済組合と協議し、地域完結型の医療供給体制の充実に向けた取り組みをすすめます」と述べられました。

 2025年の新病院開設まで約4年となりました。地域の医療ニーズに対応した回復期機能を有する医療機関を誘致するとともに、近中跡地の医療空白をなくすためにも様々な検討されなければなりません。そこでは共済組合と新たな医療機関、県、市との十分な協議が必要となり、そのためには共済組合が早い時期に土地の提供を決断していただくことが前提となることは言うまでもありません。

 そこで、空白期間をできるだけ生じさせないための一つの提案です。

 第1に、伊丹市の働きかけによって、公立学校共済組合が新たな医療機関誘致のための土地を譲渡等により提供する意志を早急に固めること。誘致する病院の機能等を踏まえた面積も含めて明らかにしなければなりません。第2に、伊丹市と医師会等の協議によって誘致する医療機関、病院を決めること。第3に、約4年後には新市立伊丹病院開院と同時に近畿中央病院はなくなりますが、その後、空白となる現病院の一部を使って新規医療機関がその場所で開院できるようにすること。第4に、開院した医療機関部分を残し、駐車場等を使って新たな病院を建設し、移転することで、可能な限り空白を生じない計画は可能と考えます。

 以上に対する見解をお聞きします。

4.子育て支援について

1)子どもの医療費の中学卒業まで無料化

 厚生労働省の「国民生活基礎調査」によりますと、親などが貧困の状態にある家庭で育つ18歳未満の子の割合をしめす日本の子どもの貧困率は13.5%、約7人に1人の子どもが「貧困ライン」を下回っています。なかでも深刻なのがひとり親世帯です。貧困率は48.1%、ひとり親家庭の半数近くの子どもたちが貧困状態にあることを示しています。主要国36カ国中最悪の水準です。

 このようなもとで、国と地方自治体は、憲法と国連子どもの権利条約にもとづき、子どもに健康で文化的な生活と明日への希望をもてる施策を行わなければなりません。子育て世帯の困窮を解決し、くらしと育児を応援する総合的な対策をすすめるため、国と自治体の責任で、子ども医療費の無料化、小中学校給食の無償化、児童手当の拡充、「高校生等奨学給付金」の拡充、大学・短大・専門学校の学費の段階的無償化、給付奨学金の抜本的拡充などをすすめることが必要です。

 ここでは子どもの医療費の中学卒業まで無料化についてお聞きします。

 3月議会での日本共産党の久村議員の中学3年生までの無料化を求める質問への答弁では、「不要不急の受診行動を促進し、想定以上の財政負担が生じることが懸念される。約1億5千万円のランニングコストが必要」とされたところです。

 しかし、実際に不要不急の受診行動を促進するのかどうかが問題です。実は、2019年兵庫県保険医協会が調査をされています。その内容は、兵庫県下の休日・夜間応急診療所の受診状況で、2012年と2017年の子どもの年間受診回数を比較するものです。2012年度には中学3年生まで医療費が無料とされた自治体は10自治体で、その当時の15歳未満の子ども一人当たりの年間受診回数は、0.18回でした。2017年度には医療費無料化の自治体が35自治体になりましたが、年間受診回数は0.19回で、ほとんど変化はありません。この調査では当局の答弁、「不要不急の受診行動を促進する」という事実はありません。

 このように、実際には科学的に検証できない「不要不急の受診行動」を強調する背景には、子どもの医療費無料化をしない口実とするとともに、国民に心理的圧力をかけやすいからと理解できます。当局の「不要不急の受診行動を促進する」という科学的根拠をお聞きします。

5.新型コロナ感染対策と地域産業の振興について

1)新たな「伊丹市産業振興ビジョン」策定について

 「伊丹市産業振興ビジョン」策定に関しては、本来今年度から新たな「ビジョン」がスタートする予定でしたが、新型コロナウイルス感染の拡大の中で「農業振興基本計画」とともに「ビジョン」策定が延長されました。

 今後の産業振興ビジョンを策定するにあたっては、先ほど述べました新型コロナウイルス感染による中小・零細事業者に対する営業と暮らしを守る対策に全力を挙げるとともに、いかにしてコロナウイルス感染拡大による不況から脱出して、地域経済を発展させるのかが大きな課題となります。今後も新たな感染が広がる可能性もある中での対策も必要となります。その中で、「3密を避ける行動様式」の模索が続く中で、個人の消費行動も大きく変わってきています。それに対応する業者もオンライン化などを模索し、デリバリー・テイクアウトなど新たな努力もされています。消費者である給与所得者も事業者も年金生活者も収入が減少する中で、生活費削減に努める傾向も強まるなど生活様式が変化しています。

 この先行きが見えない中で、世界的には消費税の減税や高額所得者・大企業への増税が打ち出されていますが、菅政権にはその意志は見られません。

 このような状況での「ビジョン」策定は、従来通りの「ビジョン」を充実することに加えて新たな視点が必要かと思います。改めて事業者への聞き取りを含めた実態を調査すること、コロナ禍で広がった生活様式の変化に事業者が対応するための支援策、以前に当局が提案されていた地域内経済循環を重視した視点を改めて強化するなどが必要と考えます。

 今後の「ビジョン」策定をどうお考えなのかお聞きします。

6.教育基本方針から

1)「主体的・対話的で深い学び」と全国学力テストについて

 教育長は教育基本方針の中で、「『主体的・対話的で深い学び』については、…知識や技術の習得だけでなく、自分の頭で考え、判断し、自分の言葉で表現できる力、学びに向かう力、人間性を育成するために、子どもたちが学びの主体となる『主体的・対話的で深い学び』を実践します」とされました。そのことと、全国学力学習状況調査、いわゆる全国学力テストを毎年悉皆調査として参加されていることについてお聞きします。なお、日本共産党は一貫して、調査をするなら3年程度ごとの抽出調査で十分であり、年間50億から60億円かけて調査することより、30人以下学級実施など教育環境整備に回すべきであることを主張しています。そこで、

 ① 2019年の「伊丹市の学力の現状と対策」では、学習状況調査と学力テストの関係で、「アクティブラーニングと平均正答率との相関が明らかに高い」とされています。主体的に学ぶ子供は成績がいいということでしょうが、そんなことは教職員が一番よく知っています。あたり前のことを毎年調査しなければならないのでしょうか。

 ② 主体的・対話的な授業を実施していると答えた児童・生徒と教職員との差を課題とされています。その差はかなり開いていますが、その原因はどこにあると分析されましたでしょうか。1学級における児童・生徒が多すぎて、子どもにとっては主体的・対話的な授業に物足りなさを感じているのでしょうか。

 ③ 毎回学力テストの結果が返されるのが忘れたころの3から4か月後となります。「現状と対策」では、出題傾向と課題、対策が載せられていますが、これをどんな形で活用して教職員は主体的・対話的な授業を行うのでしょうか。それとも来年の学力テストで点数を上げるための「傾向と対策」として活用されているのでしょうか。

 以上、お聞きします。 

2)「開かれた教育課程」について

 教育長は教育基本方針の中で、学校を支える組織体制の整備について、学校運営協議会と地域学校協働活動を一体的に推進するための持続的な体制整備、「コミュニティ・スクールの充実」に取り組むとされ、そのセカンドステージへのステップアップを図るなどとされています。

 ではファーストステージはどのような到達と評価されているのでしょうか。コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)は、学校と地域住民等が力を合わせて学校の運営に取り組むことが可能となる「地域とともにある学校」への転換を図るための有効な仕組みで、ここでは、学校運営に地域の声を積極的に生かし、地域と一体となって特色ある学校づくりを進めていくことができるとされています。この観点からの評価をお聞きします。

(2回目の発言 予定)

1.市長の情勢認識に対して

2)「デジタル庁」設置(デジタル関連法)とデジタル化政策について

 情報通信など、デジタル技術の進歩は歓迎するべきことであり、自治体においても、この技術を有効に活用することは必要です。しかし、現在、菅政権のもとで進められているデジタル改革は、先ほど1回目の発言で述べた通り、その目的は、国と自治体の膨大な個人情報を、企業などが「利活用」しやすくすることであり、そのために個人情報の保護が緩和されることなど重大な問題がある。また、自治体システムが事務処理に使う情報システムの「共同化・集約化」については、住民の多様な要望に応えるための自治体独自の施策を行うための仕様の変更は、「無くすことが重要」との方針を閣議決定している。ある自治体では、上乗せ・横出しの施策は、法律施行後は抑制されるとの答弁もあります。

 今回条例改正もありますが、委員会でさらにお聞きするとともに、本格的な改正は2年以降なので、この間、当局におかれてはこれらの問題を十分研究していただきたい。

3)核兵器禁止条約の批准を国に求めることについて

 市長の答弁は、国の専管事項なので答弁できないと繰り返されている。しかし、伊丹市も加盟している日本非核宣言自治体協議会の昨年度の総会決議は、「唯一の戦争被爆国である日本政府は、北朝鮮による核ミサイル開発などを理由に、核兵器禁止条約と距離を置く姿勢を示しているが、条約が発効する今こそ、核軍縮政策の転機と捉え、条約への署名・批准を目指し、行動していくことを求める。」とされている。せめて、日本非核宣言自治体協議会を通じて国に対して条約への署名・批准を求める、という姿勢があってしかるべき。

2.伊丹市の新型コロナウイルス感染症対策について

3)中小企業・零細業者への支援について(再質問)

 様々なデータを見ても厳しい経営状況が継続している。
 答弁された「一時給付金」も「月次支援金」も、飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛により、売上が50%以上減少した事業者等に給付する制度で、いずれも50%以下の売り上げ減は対象とならない。

 独自施策も新たなものは「お買物券事業」だが、業種が限られるとともに、事業の開始時期が問題となる。全業種に共通なものは、営業用の家賃や固定資産税、上下水道料金などがある。答弁では、対象となる事業者の範囲や支給要件等を検討する必要があるとされたが、たとえ宣言が解除されたとしても現状の苦境がすぐに回復できるものではない。このことを踏まえて、独自施策を実施する余地があると考えるが、改めて答弁を。

3.病院統廃合に関する問題

1)近畿中央病院跡地への医療機関誘致について

 近畿中央病院の跡地への医療機関の誘致に関して、市長が誘致できるよう協議すると言われても、共済組合が土地を提供すると言ってもらわないと先に進まない。近隣住民はそこに不安がある。市長は直接共済組合本部に行かれたが、その後どんな協議がされているのか、見通しはあるのかなど、今後議会にも市民にも明らかにしていただきたい。

4.子育て支援について

1)子どもの医療費の中学卒業まで無料化

 答弁では、伊丹市と他市の事例から医療費助成の対象を拡大することで受診回数が増えると。しかし、そのことが不要不急の受診行動であるとの科学的根拠にはならない。質問であげた休日・夜間応急診療所の例は、保護者の緊急対応の場合で、いわゆる、軽症でも夜間・休日を問わずに受診する「コンビニ受診」を生じているというものはないということ。別の全国的な調査では、助成対象が増えても救急外来は減少している。これは助成制度の拡充によって必要な受診が確保されたために疾病の重症化が防止された結果であるという分析もされている。答弁でのすべての診療におけるデータによると、医療費が無料かどうかで受診するかどうかを判断しているということだが、医療費が無料若しくは助成制度が拡充したことによって、受診の機会が増えることで、中には重症化を防ぐことにつながっているとも考えられる。

 かつて低所得者層ほど口腔崩壊の子どもが多いことも質問したことがあるが、

 いずれにしても、財政負担が増えることは明らかである一方、子どもの命と健康を守るうえで必要な事業には変わりなない。ぜひ実現に向けて検討していただきたい。

6.教育基本方針から

1)「主体的・対話的で深い学び」と全国学力テストについて

 「主体的・対話的で深い学び」と全国学力テストについて、どういう関連付けをされているのか、3点お聞きをした。「主体的・対話的で深い学び」とは、暗記型でなく子どもたち同士で話あいを行う「豊かな学び」のことを言っていると思う。そのことと毎年の全国学力テストの結果に基づく教育を重視することとは結びつき難い。

 深い学びというなら、すべての子どもが大事なことがよく分かるまで学べるように、例えば教員の多忙化を解消する、少人数学級を急ぐなどの条件整備すること、また学習内容を精選し、創意工夫した授業ができるような研修・研究と教員の自主性の保障こそ行うべき。

 全国学力テストの目的は「全国的な児童・生徒の学力や学習状況を把握・分析」することとされた。それならば毎年悉皆調査をする必要はない。しかし参加していることを踏まえるならば、毎年の点数に振り回されることなく、「豊かな学び」を子どもといっしょにつくることに力を入れていただきたい。

2)「開かれた教育課程」について(再質問)

・学校運営協議会で子どもたちのことを中心に様々な立場の人が話し合いをすることはいいこと。ファーストステージからセカンドステージに移るうえでの課題も理解できる。

・では、「子どもの権利条約」の立場からみて、子どもたちの意見はどのようにして聞いておられるのか。小学生であっても学校のことをいろいろ考えているし、まして高校生となったら学校のことも社会のことも様々な意見を持っている。 たとえば校則のことを中心に学校、地域、保護者と一緒に子どもと意見交換をするなどの取り組みはされているのか。お聞きする。

日本共産党伊丹市議団ニュース 第384号 6月議会 ひさ村議員が個人質問

日本共産党伊丹市議団ニュース 第384号 2021年6月16日

ひさ村議員が個人質問(18日13時~)

日本共産党伊丹市議団ニュース 第384号

 日本共産党伊丹市議団ニュース 第384号 ダウンロードはこちら(PDF)

2021年6月議会始まる(6月7日~30日まで)

ひさ村議員が個人質問(18日13時~)

質問要旨

1.生理の貧困について

1)生理用品の無料配布を行っている理由と、
くらし・相談サポートセンターだけで行っているのはなぜか。

2)災害備蓄用生理用品の入れ替え用がなくなれば、その後の配布はどうか。

3)各学校内のトイレに生理用品の備え付けをすべきではないか、見解を伺う。

4)市内の児童・学生から生理の貧困に対しての実態調査などで、意見を聞くことが必要ではないか。

5)学校での生理の学習はどのように行われているか。男女ともに生理についての正しい認識はどの程度理解されているのか。

2.「女性のつながりサポート事業」について

1)生理用品を「ここいろ」(男女共同参画センター)でも配布するようにし、案内カードにそのお知らせを載せれば、様々な事業に関心を持つきっかけにもなるのではないか。

2)相談窓口は月2回となっているが、緊急の相談などいつでも受け付けられる体制は出来ないのか。

3.「環境政策・都市環境の整備」公衆トイレのデザイン化、公衆トイレの改修について。

1)改修をするとなった理由は何か。

2)デザイン化とはどのように改修するのか。

3)公衆トイレについて市民は、どのようなデザインを求めていると考えているのか。

4)何か所のトイレのデザイン改修を行うのか。

5)学校のトイレは、以前と比べ気持ちよく使えるようになっているのか。

6)施設内のトイレや公衆トイレは、おもてなしの一種といわれており、様々な商業施設や駅のトイレもきれいになっている。市内の公衆トイレに対しての市民の意見をどの様に受け止めてきたのか。

 

 

上原秀樹:2021年3月議会 本会議 討論 一般会計予算/市人権審条例の制定に反対

2021年3月議会 本会議 討論
議案第7号令和3年度伊丹市一般会計予算、議案第20号伊丹市人権教育・啓発審議会条例の制定に対する反対討論

日本共産党議員団 上原秀樹

 日本共産党議員団を代表しまして、議案第7号令和3年度伊丹市一般会計予算及び議案第20号伊丹市人権教育・啓発審議会条例の制定に対に対して反対の立場から討論します。

 はじめに議案第7号についてです。

 来年度の市民をめぐる情勢に関しては、新型コロナウイルス感染の影響で、個人市民税では、非正規労働者の減少と給与所得、年金収入、事業者所得などの減少により、対前年度対比で5.7%の減となるとともに、法人市民税も21.3%の減少を見込んでいるとおり、市民の大幅な収入の減少が今年度に引き続き来年度も続く見込みとなります。

 このような中で、伊丹市に求められていることは、感染から市民の命と健康を守り、暮らしを支える市政です。以下、問題点を述べます。

 第1に、新型コロナウイルス感染対策についてです。伊丹市に求められるのは、ワクチンの接種を安全に、すべての希望する市民に行きわたる対策を行うと同時に、ワクチン頼みになるのではなく、一定落ち着いている今こそ、PCR検査を思い切って広げ、無症状の感染者を見つけ出し、保護、療養・治療をして感染者を減少させることです。そして、生活上で困難に陥っている人に給付を行うとともに、自粛によって営業が困難なところに十分な補償をすることです。経済対策はソーシャルディスタンスのとれる範囲で行い、感染を封じ込めることに全力を上げること以外に今後の経済対策に道を開く方法はありません。

 この点では一般質問等で伊丹市独自の検査体制の拡充と自粛に対する補償を求めましたが、来年度予算にはその対策が入っていないのは大きな問題です。国からの地方創生臨時交付金と基金を活用して、急いで対策を取られることを求めます。

 第2に、国のデジタル化政策に呼応して、伊丹市でも本格的に行政のデジタル化を進めようとされています。市の方向性はこれからとのことですが、情報通信などのデジタル技術の進歩は、本来人々の幸福や健康に資するものであり、その方向に進むことを求めるものです。しかし、菅政権が進めようとしている「デジタル改革」は、マイナンバーカードの普及を軸に国家による個人情報の一括管理を強め、企業がそのビッグデータを活用することで、経済成長を促すという国家戦略に立っています。なかでも自治体システムの統一・標準化は、自治体独自の施策が消滅する可能性があることや、個人情報保護法の改定では個人の保護体制を大きく改変して規制緩和を狙うものとなります。また、デジタル化は行政手続きのオンライン化など効率的運用に寄与する側面もありますが、行政窓口では助言や相談など人と人の対面によって一人ひとりの実態に沿ったきめ細かなサービスが求められることが多くあり、デジタル化だけで行政サービスの質も向上にはつながりません。さらに「デジタル格差」が広がることも懸念されます。今後の課題として、無批判に国の進めるデジタル化政策を進めるのではなく、コロナ禍で明らかになった通り、必要な職員体制の確保や労働条件の改善など、公務・公共体制を拡充し、市民の権利を保障することを強く求めます。

 第3に、新たに「伊丹市人権教育・啓発推進に関する基本方針」を改定されようとしていることです。この方針は、国の「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」第5条の地方公共団体の責務に対応するものとして、2010年10月に策定されたものです。もともとこの法律の発端となったのは、地域改善対策特定事業の終結に伴う1996年の地域改善対策協議会の意見具申で、同和問題に関する差別意識の解消に向けて教育・啓発は引き続き積極的に推進するべきとされたことにあります。その4年後の2000年に意見具申の趣旨に沿ってこの法律が策定され、教育・啓発に関しては、人権教育のための国連10年行動計画で具体化され、伊丹市でも2001年に同伊丹市行動計画を策定、そして、その10年後に基本方針が作られたという経過があります。したがってこの流れの中心は、同和問題に関する国民の差別意識の解消です。一方、同和問題に限らず、様々な人権課題も存在することは事実です。市のアンケートでも、最も関心のある人権課題は女性、高齢者、障がい者、子どもが多数を占めており、それぞれに関する人権を保障するための施策は重要な課題となっています。しかしこれらの課題は、憲法における人権保障の規定に基づき、解決していくものであり、必要とあれば、教育・啓発はそれぞれの分野で行うべきことです。問題は同和問題に関する市民の差別意識の解消のための教育・啓発を継続することにあります。実体的差別がほとんどない中で、差別意識をことさら強調することは、同和問題の真の解決に逆行するものです。従って、あらゆる人権課題を包括して、それを教育・啓発に関する方針としてまとめる必要はないと考えます。

 第4に、一般質問で要求しました、少人数学級への独自の対策、中学校給食無償化に向けた助成、中学卒業までの医療費無料化、障がい者に対する医療費助成の拡大に対して、前向きの答弁がなかったことです。少人数学級に関しては、教育長からその効果について、詳しく述べられた通りで、せめて中1ギャップ解消のために中学1年生からでも独自の35人学級を求めました。国も中学も含めた35人学級に言及していますので、是非前向きに検討を求めます。また、中学校給食に関しては、文部科学省の調査でも中学校における学校教育費における支出が約14万円で、給食費がその3分の1を占めていること、全国的に給食費への助成が一部助成も含めて約4分の1の自治体で行われていることを明らかにしています。ぜひ検討をお願いします。子どもの医療費助成は中学までの無料化は県内41自治体のうち37自治体が無料化を実施するに至りました。また、障がい者に対する医療助成も阪神間各市と比較して遅れた分野です。この件も是非前向きに検討を求めるものです。

 第5に、全国学力テストの問題です。その目的は、全国的な児童・生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の課題を検証改善して教育指導の充実や学習状況の改善などに役立てることとされています。しかし、全国学力テストは、2019年、国連子どもの権利委員会が日本政府に対して「極度に競争的制度」と「ストレスフルな学校環境」から子供を開放するよう勧告する一因となっているように、実態が学校と子どもを点数競争に巻き込み、教育をゆがめるものとなっています。全日本教職員組合の調査では、44%の学校で過去の問題をやらせるなどの特別指導を実施していること、学年初めの学級づくりや授業づくりに支障が出ているという声が上がっています。文部科学省の通知の通り、学力テストの結果は学力の特定の一部分、教育活動の一側面でしかありません。従って、毎年悉皆調査をする必要はなく、数年に一度の調査で十分児童生徒の学力や学習状況の傾向を見ることができます。

 以上が主な問題点です。なお、来年度予算では新規事業はほとんど計上されず、市長選挙後の補正予算に任されることになりますが、本予算において、子どもの虐待防止等すべての子どもの権利を保障するための「子ども家庭総合支援事業」が行われることや、新たな認可保育所増設や保育人材確保等によって241名分の保育の受け皿を整備されること、高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施事業など、新たに取り組まれる事業に関しては評価をするものです。

 なお、本会議や委員会で様々な要望や提案を行いましたが、先ほど述べたこと以外に主な点を述べます。

 第1に、近畿中央病院の跡地への医療機関の誘致は、県と公立学校共済組合との共同で、回復期病床だけではなく地域に必要な医療機関の機能を有する病院を、医療の空白期間をなくし、伊丹市が責任をもって誘致されることを求めます。

 第2に、公立幼稚園・保育所の統合再編に関しては、これ以上の再編を行わず、3歳児全員入園と延長保育の時間延長を求めるとともに、保育所待機児童の解消における年度途中の待機については公立で担えるようにすることを求めます。

 第3に、地震、豪雨など自然災害対策のさらなる充実と、地域での避難行動要支援者対策も含めた地域防災計画策定に支援を行うとともに、避難所ともなる学校体育館に空調施設を整備されることを求めます。

 第4に、共同利用施設の統合再編に関しては、地域組織での議論をもとに、伊丹市が地域の実情を考慮したうえで判断されることを求めます。

 第5に、市営住宅に関して、住まいの人権を保障するため、200戸の削減ではなく、市民の実態に即して増設されること、耐震基準を満たさない住宅の順次建て替えを改めて求めるとともに、その間に住宅のバリアフリー化と必要な修繕を行うことを求めます。

 以上が主な要望ですが、その他本会議・委員会で要望しましたことを、今後実現に向けて取り組まれることを要望して、反対の立場からの討論とします。

 次に、議案第20号伊丹市人権教育・啓発審議会条例の制定についてです。

 この条例は、現行の「伊丹市人権教育・啓発推進に関する基本方針」の改定を行うために、伊丹市人権教育・啓発審議会を設置しようとするものです。

 第1の問題は、この「基本方針」の根拠法となる「人権教育及び啓発の推進に関する法律」では、国民の責務として、「人権尊重の精神の涵養に努めるとともに、人権が尊重される社会の実現に寄与するよう努める」としています。その「涵養に努める」中心は教育・学習です。しかし、憲法に基づけば国民の学習・教育は権利です。また、「人権が尊重される社会の実現」の責務は国と自治体にあります。したがってこの法律は、憲法をねじ曲げるものとなっていることが問題です。したがって、この法律による「基本方針」の策定自体が問題です。

 第2には、先ほど一般会計予算に対する討論で述べた通り、あらゆる人権課題を包括して、それを教育・啓発に関する方針としてまとめる必要はないと考えます。

 以上の理由により、本条例の制定に反対するものです。

 議員各位のご賛同をお願いしまして討論とします。

12月議会 請願(核兵器禁止条約 当面35人学級)に賛成討論

 12月議会には2件の請願書が提出されました。党議員団は、2件とも紹介議員になり、委員会、本会議で採択を求めて討論をしました。
 残念ながら、2件とも不採択となりました。
 以下は、終日に行った2件の請願に対する賛成討論です

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2020年12月議会 請願討論(12月23日 本会議)

日本共産党伊丹市議会議員

 議長より発言の許可を得ましたので、私は日本共産党議員団を代表して、議題となりました請願第4号及び第5号に対して賛成の立場から討論します。

請願第4号「核兵器禁止条約への日本政府の署名と批准を求める意見書提出を求める請願」

 はじめに、請願第4号「核兵器禁止条約への日本政府の署名と批准を求める意見書提出を求める請願」ついてです。

 本請願は、核兵器禁止条約の批准国が50カ国に到達し、条約はその規定により、90日後の来年1月22日に発効することとなったことに伴い、改めて、唯一の戦争被爆国である日本政府がすみやかに核兵器禁止条約に署名と批准することを求める意見書の提出を求めるものです。

 全20条からなるこの条約は、前文で国際関係における武力の威嚇と行使を排除した国連決議と各国軍備からの原子兵器の一掃に合意した国連総会第一号決議を想起し、また、被爆者や核実験被害者の被害を「受け入れがたい」ものと断じています。続く第1条で、核兵器の開発、実験、製造、保有、使用、威嚇からさらに自国の管理下への核兵器の配置の許可に至るまで、すべての活動を違法としました。

 核保有国や日本などの「核の傘」の下にある国は、この条約には参加していませんから、守る義務はありません。しかし、国際的な法には国の行動を変える力があります。たとえば、生物兵器禁止条約や化学兵器禁止条約、対人地雷禁止条約などができてからは、参加していない国も、この種の兵器は簡単に使えなくなっています。核兵器禁止条約が発効した下で、核軍備を増強したり、ましてや核兵器を使ったりすれば、国際的な非難は一層大きくなるでしょう。まさに禁止は、廃絶への重要な一歩であり、「核兵器の終わりの始まり」です。

 今後、発効1年以内には締結国会議が開かれ、条約参加国が「核軍備縮小のためのさらなる措置」について検討し、決定されます。また、来年夏には延期された核不拡散条約再検討会議が開かれ、核保有国も参加します。この条約の第6条は、核軍備縮小撤廃の交渉を行うことを義務付け、2000年には核兵器保有5大国が、核兵器廃絶の「明確な約束」などに合意しています。この約束を果たすことが核兵器保有5大国に求められますが、禁止条約の発効が「追い風」となることは間違いありません。

 このような核兵器禁止に向けて加速している国際情勢の中で、唯一戦争被爆国である日本政府は、禁止条約に背を向け続けています。いつも核保有国と非保有国の「橋渡し役」と言っていますが、先の参議院での国会論戦で、管首相は、アメリカの「核抑止力」が必要だから条約には署名しないと答弁しています。第2次安倍内閣から菅内閣までの7年間で見ても、アメリカの「核の傘」頼みの外交で、何が解決したというのでしょうか。核兵器禁止条約に反対する人たちは、この条約が「核保有国と非保有国の溝を深める」と言っておられますが、核兵器禁止への世界的な流れを止める深い溝を自ら作り、追い詰められている核保有国への「助け舟」になっているにすぎません。

 アメリカのペリー元国防長官は、「米国防長官がなぜ核廃絶支持に至ったか」と題された論文で、1962年のキューバミサイル危機や77年の米警戒システムの誤作動による核戦争の瀬戸際を自ら体験し、「米国の抑止政策は、文明終焉を招く核戦争を防ぐには不十分」との教訓を得たと指摘しています。そして、「大規模な核戦争が恐竜絶滅と匹敵する絶滅イベントにつながりえるとの警告は誇張ではない」とし、核廃絶の「重大性はあまりにも大きく、あきらめることはできない」と強調していますが、自らの体験に基づく重要な発言です。

 日本世論調査会が6~7月に行った世論調査では、日本も核兵器禁止条約に「参加すべきだ」と答えた人は72%に上りました。また、12月12日現在で、522の自治体議会で条約への参加、署名・批准を求める意見書が採択されています。兵庫県下でも、藤原市長や県知事をはじめ、すべての首長が核兵器禁止条約の締結を求める署名、すなわち「ヒバクシャ国際署名」に署名されています。

 伊丹市の「平和都市宣言」では、「世界は恐ろしい核兵器をなくし、むごたらしい戦争のない社会をつくろうと、ようやく歩み始めました」と書かれています。伊丹市議会が、1990年9月14日にこの宣言を採択して以来、ちょうど30年になりました。今、まさに「恐ろしい核兵器」をなくす第1歩が記されようとしているのです。このことからも、伊丹市議会として、核兵器禁止条約の署名・批准を日本政府に求める意見書を採択する意義は大きいと言えます。

 よって、本請願の含意は妥当と考え、賛成するものです。

請願第5号「小学校5年生から中学校3年生まで、当面35人学級の実現を県に要望することを求める請願書」

 次に請願第5号「小学校5年生から中学校3年生まで、当面35人学級の実現を県に要望することを求める請願書」についてです。

 請願趣旨にもありますように、子どもたちが豊かな人格と、しっかりとした学力を身に付けることが市民の大きな願いです。一方先生方は、日々の課題に追われ大変忙しい学校生活の中で、今回のコロナ禍での子どもの命の安全を守ることに正面から向き合い、大変な思いをされています。限られた広さの教室の中で三密を避け安全な空間を保つには、現状の40人学級では難しいのです。多くの子どもたちはストレスを感じているといわれています。少人数学級による教育の環境改善の声はコロナ禍を経験し、全国の保護者、教員に広がってきました。このような中、兵庫県議会を含め、全国17道府県で少人数学級を求める請願が可決されています。そしてこの度、ついに政府も12月17日、小学校全学年に35人以下学級を導入すると発表しました。しかしながら、政府案では、2025年度でなければ、小学校全学年に35人学級は実現できません。早急に兵庫県において、5年生6年生とともに、中学校3年生まで35人学級が実施されることを強く願うものです。

 よって本請願は妥当と考え賛成するものです。

 

 

久村真知子:2020年12月議会 一般質問 無料低額宿泊所/子どもたちへのセクハラ

2020年12月議会 一般質問

2020年12月8日

日本共産党議員団 久村真知子

1.無料低額宿泊所の利用に関して

 家賃が払えずにアパートからでなくてはならないなどの理由で路上生活を余儀なくされた人などが、多くなってきたような時期に、社会福祉施設として無料低額宿泊所が作られてきました。

 伊丹市内にはそのような施設はありませんが大阪、尼崎市内にはあります。2000年ごろから無料低額宿泊所が急増し、同時に入所者に生活保護を受ける支援を行ったり、その保護費を施設側が何らかの経費の支払いをすれば、ほとんど手持ち金はなくなってしまう、という貧困ビジネス問題が起こりました。それを防ぐために、大阪府、埼玉県、さいたま市などは独自に貧困ビジネス規制条例等を制定しています。

 伊丹市からも施設を利用していますので、その施設に生活支援課からの紹介で入所されている方々がおられます。なれ親しんだ伊丹市から大阪や尼崎市へ行き、親しい人からも離れなければならなかった方々は大変さみしい思い不安な気持ちではないかと思います。

 ある方が相談に来られたのですが、その方は、現状住んでいるところから家族の病院費用の為マンションを売ることになったのでどうすればいいかという事でしたが、生活支援課で相談するよう紹介しました。出ていくための費用がなかったので相談されましたが、その時点で無料低額宿泊所を紹介され入所手続きを進めてられたようでした。その方は大阪の方へ行かれましたが、その後連絡ができていませんので、私には状況がわからないのですが、家の事や家族のことがどうなったのか気がかりです。

 このように転居費用がない方は施設への入所をすすめているのが、伊丹の現状となっていると思います。

 入所してもそこへ長くとどまらずに、伊丹へ帰り居宅生活ができるならば、一時的に入所してもらうのは仕方ないのかもしれません。しかしいったん入所すればなかなか伊丹へ帰れていない状況のようです。居宅での自立した生活ができるようになるには大変な時間がかかっているようです。

 このような施設に長期に滞在することは、貧困ビジネスを助長していることになるのではないかと気にかかります。そのうえ施設の生活で、憲法25条で保障されている「健康で文化的な生活」が送れているのか。自分の趣味を活かしたり、友人との交流、地域との交流などは生きがいにつながりますが、そのような生活ができているのか大変疑問に思います。

 また伊丹市の生活支援課の具体的支援でどの様に自立した生活が実現できるようになっているのか、また入居者は、その様な方針に沿ってどのような生活を行い、どのような体験をし、また本人はどの様に考えておられるのかは外からではまったくわかりませんので、少し細かくなりますがお伺いしたいと思います。

① 初めに「住んでいるところを出なければならない」と生活保護の申請や相談に来られて方にたいして、本人は居宅を望んでいても、入所を勧めるのは、どの様な基準で考えるのか。本人の意思についてはどの様に考えているのか。お伺いしておきます。

② 現状で無料低額宿泊所に入所している方々は、それぞれ何人で、また滞在日数は、最短、最長はどうでしょうか。

③ 施設の待遇や設備についてですが。

 食事はどのような形で行われているのか、その内容はどうなのでしょうか。

 また、毎日の生活をするうえで、居室は大変大事なものですが、国の方では居室の広さなど等の基準を決めているようです。家賃は、生活保護の基準を支払っていると思いますが、部屋の広さは家賃に見合っているのか、風呂トイレ、暖房や冷房等安心して生活できる状況となっているのでしょうか。お伺いいたします。

④ また生活するうえで生活保護費の使い方は生死を分けるのにつながりますが、施設での、家賃、食費その他の経費の支払い内容はどうなのか。手持ち金はどのくらいになるのかでしょうかお伺いいたします。

⑤ 入居が結構長いのではないかと思いますが、本来の目的は自立した居宅生活だと思いますが、入居されて居宅生活を望んだ方や居宅生活ができる人には、家を探すことや家を借りる資金などの必要経費の請求手続き等は、希望通り行っているのでしょうか。

⑥ 相談に訪れた方への説明をするときには、生活保護法第30条に沿っての説明もするべきではないかと思います。

 保護の方法としては、生活扶助は居宅において行うものとすると初めに書かれています。第二項の但し書きの規定については、被保護者の意に反して、入所又は養護を強制することができるものと解釈してはならないとも書かれています。この条文に沿っての支援が本来の在り方であり、本人の希望に沿うように支援すべきと思いますが、そのような説明はされていないのではないかと思います。

 ですから毎回懇切丁寧な説明を行いと言われますが、説明が長くなればなるほど、転居費用や手持ち金がなければ、支援課のすすめるままに動かなければならないとほとんどの方は思われると思います。

 窓口に相談に行くだけでも皆さん切羽詰まり落ち込んでおられますから、自分の意見を言うことはあまりされないようです。

 ですから相談の中で、本人の本音や希望を聞き出すことは結構難しいことだと思います。

 最近改めて国の方でも、「生活保護は権利であり遠慮なく相談するように」とも示されました。ですから今後もコロナ禍の影響を受ける人や、非正規で低賃金の方、年金で生活できない高齢者の方なども、申請の相談に来られるかもしれません。

 申請の権利を認めることは、生活保護法にそっての本人の希望をきちんと聞きくことや、住み慣れた伊丹で安心して生活を送る事を保障することであると思います。しかし無料低額宿泊所に入所をすすめられ入所される方もおられます。

 入所されていた方から施設での暮らしの話を聞きましたら、「長くはいたくないところ」とお聞きしました。その様な思いをさせていいのかと大変気になるところです。申請の権利を認めることを考えますと、本人の意思をしっかりとくみ取りその意思を尊重することではないかと思います。生活が困難になった方への支援の在り方や、今後無料低額宿泊所をどのように利用されるのかが問われているのではないかと思います。人間らしい健康で文化的な生活ができるよう入居者の意見もきちんとお聞きして自立へつながるようにしていただければと思いますが、どの様にお考えかどお伺いいたします。答弁よろしくお願いいたします。

2.子どもたちへの、セクハラ、わいせつ行為を防ぐために

 最近はこのような問題が多く報道さています。被害にあった子どもたちは一生そのことによって苦しめられてしまいます。幼い子女の子だけでなくも男の子も、そのような被害にあっているという事に本当に心が痛みます。

 最近は学校等での児童生徒に対する問題も大きく報道されています。また地域などでも知らない人からの声掛けや露出行為・盗撮などが頻繁に起こっている状況となっています。伊丹での子どもたちが被害者にならないための対策が必要です。

 様々な防止策が必要ですが、
① 初めに伊丹での実態などはどうなのでしょうか。お聞きいたします。

② 子どもへの性犯罪の容疑者は90%以上が知っている人だといわれています。

 性的虐待を受けた子供たちは、被害にあっても声を上げにくいという問題があります。

 理由としては、知っている人から、信頼している人から行われたことに対して、何が起こったのか自覚できないこと。また恥ずかしいから誰にも言わない、周りに心配を掛けたくないと思ったりして、事実を誰にも言わなかったりして、一人で問題を抱え大変苦しい状況となってしまい、時には自殺をしてしまう問題にもなってしまいます。

 中には子どもの時の被害が大人になってから自覚し苦しんだという事もあります。警察に届け出たりしているのは氷山の一角と言われ実際にはもっと多くの被害があるようです。

 ですから性犯罪をなくすためには、被害者は声を上げることが必要と思います。その事も周りの理解などがあってできると思います。子どもたちの一生にかかわることですから、伊丹市としても十分に対策を考えて今なくてはならないと思います。

 一つは子どもたちが声を上げやすい環境を作らなくてはならないと思いますが、どの様にお考えでしょうか。

③ また、自分の体が大切だという認識をしっかり持つための教育が必要だと思います。

 自分の体を勝手に触られたり、強制性交をされたりする場合もあるのですから、その様な知識があってこそ、そのようなことが、どれだけ危険なことかを自覚することができるのではないでしょうか。

 また問題が起こった場合に病院に行くことや警察に知らせること等の対応の仕方に関してもしっかりと知っておく必要があると思います。

 今後、より十分に学び身に付けることが子どもたちの人生を守るためにも必要だと思いますが、いかがでしょうか。

④ このような問題に関して保護者の方や地域の方々また学校での教員の中でも認識をもってもらうことも大いに必要だと思いますがどのようにお考えでしょうか。お伺いたします。

2回目の発言

2.子どもたちへのセクハラ・わいせつ行為をなくすために

 実態についての答弁では、今年4月から11月の8か月間に警察で分かっているのが17件とお聞きしました。付きまとい、露出、わいせつ、盗撮などが、1か月に2件は起きているわけです。

 届けがない分はもっとあるのではないかと思います。

 相談窓口の設置もされていますので広く地域にも周知していただきたいと思います。

 教育委員会も教職員に対しての対策もされていますが、読売新聞の全国調査では、2019年度までの5年間にわいせつセクハラ行為で懲戒処分を受けた公立小中高校等の教員が1030人にもなっていると報道されていました。

 このようなことが起こらないようにお願いしたいと思います。

 しかし学校だけではこの問題を防ぐ事は難しいでしょう。地域での危険な場所や、気を付けること等、学校でも、地域、家庭やそして子ども自身の知識として必要ではないかと思います。

 学校や家庭で安心して相談できる体制や、相談できる友達などいつでも助けを求められるように受け止める体制を作るように学校・地域とともに取り組みを進めなければならないと思います。

 長野県では「子どもを性被害から守るための条例」を作っています。多くの方の意見を寄せて作られています。このような取り組みも必要だと思いますので、日ごろからこの問題での話し合えるような場が学校や地域で必要ではないかと思います。今後もより力を入れていただきたいと要望しておきます。

1.無料低額宿泊所について

 生活保護の目的は、憲法25条に定められているすべての国民に対しての権利、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を国が保証することが定められています。

 その理念に基づき生活保護法の運用がされていると解釈しますが、そのことは私たちの生存権にかかわる問題だと思います。

 相談者に対しては、憲法25条や生活保護法をきちんと守って運用していただきたいと思います。

 特に入所を決定する時十分に説明して本人の了解を得ていると答弁されていますが、先ほども言いましたが、本人の意向を十分に話すことが難しい面もありますが、住居を失う方や失っている相談者への説明の中で、生活保護法30条の説明を行ってはいないと思います。

 30条では「生活保護は居宅において行うものとする。」となっています。しかし、居宅がいいか、施設がいいかなどは聞いてはませんし、いったん施設に入ってくださいと言われています。保護の決定には少し時間がかかっていますので、その間しばらく入所するのは仕方ないと思いますが、先ほどの答弁では23人の方が入所されていますが、最も長い方が8年5か月です。内訳をお聞きしました。

 長い方は1年が3人、2年が1人、3年が2人、4年、5年の方がそれぞれ3人づつ7年が2人、8年が2人でした。他は1年未満の方ですが。

 このように長く入所しているのは、この施設が終の棲家となっているのでしょうか。一時的に入所されているとは思えない状況ではありませんか。本人の希望で継続しているといわれていますが、先ほども言いましたが、居宅での生活保護の原則はどの様にとらえておられるのでしょうか。

 生活保護法の30条第2項には「被保護者の意に反して入所を強制することができると解釈してはならない。」となっています。このことから思いますが、住宅を出なければならない場合の相談で、その方が居宅生活を望む方には当然敷金、仲介手数料など費用の給付が認められるのではありませんか。相談に来られて方はそのようなことは知らずに支援課を頼って相談に来られているのですから、きちんとした対応をすべきではありませんか。

 またケース診断会議で居卓生活ができるか同課の基準を判断するといわれていますが、金銭管理、炊事、洗濯、コミュニケーションが、居宅生活している人でも苦手な人はいますし、本人にそのような質問をされているのは見たことないのですが、保護を受けていなくてもできない人はいます。

 またそのことが施設入所していたらいつになれば完璧にできるのでしょうか。

 何年も入所している方がたくさんおられます。逆に地域との交流もなしに何年も閉ざされた生活をしている方が自立など余計できなくなるのではありませんか。伊丹で生活できるよう入所者の立場に寄り添った対応をきちんとすべきではありませんか。

 生活保護での住宅費に見合うところが見つけにくくなっていますので、市営住宅の空き部屋や市内の空き家などの活用も考えるべきではないかと思います。

 施設での費用内容を私もお聞きしましたが、手元に3万円7万円が残るとは聞いていないのですが。

 その方の話では、家賃4万5千円、朝夕は500円のお弁当で1万5千円、施設全体での介護費用1万5千円(なんの費用かよくわかりません)なのでそれを支払い光熱費は自分で払うので、8万ほどは支払うといわれていました。

 年金のある月は年金が入るまでの月初めは保護費では足らないので、施設側に足らない分は後払いでしばらくは借金をしているという事が繰り返されていると聞いています。

 入所している人はほとんどその様だといわれていましたが、他の施設の方は自炊を当番制でしている、施設内の掃除も当番でしている、手元に残るお金は2万円程で、昼ご飯はないので自分で外で食べたりしているが大変な生活だといわれています。

 十分に食べることもできない、このような生活が健康で文化的な生活と言えるのでしょうか。このような費用の支払いに関しては、きちんと支払いの内訳や領収書など本人が内容のわかるのも受け取れてないようですが、このような施設の運用は、やはり貧困ビジネスにつながっているのではありませんか。

 以前の答弁では「貧困ビジネスによって搾取されてはならない」と言われていますが、このような状況は搾取そのものだと私は感じます。支援課では、施設の管理は良好だと思われている様ですが、きちんと実態を入所者からも聞き改善を申し入れることは必要ではないでしょうか。様々な点での要望としますが、無料低額宿泊所は一時的な利用として保護の手続が決定したならできるだけ早く、転居支援を行うべきです。以上要望といたしますのでよろしくお願いします。

2020年9月議会報告

2020年9月議会報告

日本共産党伊丹市議会議員団

1.提案された主な議案

一般会計補正予算(賛成

(コロナ関連)
○医療機関、福祉施設での簡易陰圧テントや除菌装置、マスク、消毒液の購入。
○感染症対応従事者への慰労金の支給…市立伊丹病院、休日応急診療所など。
○市バスへの抗菌・抗ウイルス対策

(その他)
○新庁舎整備事業において詳細設計や市民団体との協議の結果、「低層棟の基礎免震化」や「障がい者対応の充実」などの設計変更を行う。約5億円。
○認定こども園(南西部こども園)整備事業
○防災のIT化…無料通信アプリLINE(ライン)を活用し、迅速な避難支援等を行う。

追加補正予算(賛成

○季節性インフルエンザ予防接種…65歳以上無料化(通常自己負担は1,500円)
 阪神間では伊丹市のみ。

条例等(反対した議案

●第6次伊丹市総合計画基本構想及び基本計画
●伊丹市立児童会館の指定管理者の指定…シダックス大新東ヒューマンサービス(株)に。

2.提出された請願

(会派名の下線部分は討論をした会派)

国に対し「再審法(刑事訴訟法の再審規定)の改正を求める意見書」の提出を求める請願(日本国民救援会伊丹支部/紹介議員―日本共産党議員団

(結果) 賛成(9人)…日本共産党議員団討論内容はこちら)、フォーラム伊丹、小西議員
     反対(17人)…新政会、公明党、創政会、斎藤議員
     退席(1人)…高塚議員

幼保無償化から除外された外国人学校幼稚園に救済措置を求める請願(学校法人兵庫朝鮮学園、伊丹朝鮮初級学校/紹介議員―日本共産党、フォーラム伊丹、公明党、小西議員)

(結果) 賛成(15人)…日本共産党議員団討論内容はこちら)、フォーラム伊丹、公明党、小西議員
    反対(12人)…新政会、創政会、斎藤議員

3.2019年度決算に対する態度

○一般会計決算…認定に同意できない(ひさ村議員討論 討論内容はこちら

○病院、水道、工業用水道、下水道のそれぞれの決算に認定できない(消費税転嫁)(上原議員討論 討論内容はこちら

上原秀樹:2020年9月議会本会議 請願第2号(再審法改正)第3号(外国人学校園に救済)に賛成討論

請願第2号 国に対し「刑事訴訟法の再審規定(再審法)の改正を求める意見書」の提出を求める請願、請願第3号 幼保無償化から除外された外国人学校幼稚園に救済措置を求める請願に対する賛成討論

2020年10月5日
日本共産党議員団 上原秀樹

 日本共産党伊丹市議会議員団を代表して、請願第2号及び請願第3号に対して賛成の立場から討論します。

請願第2号 国に対し「刑事訴訟法の再審規定(再審法)の改正を求める意見書」の提出を求める請願

 最初に、請願第2号 国に対し「刑事訴訟法の再審規定(再審法)の改正を求める意見書」の提出を求める請願についてであります。

 本請願は、再審における検察手持ち証拠の全面開示と、再審決定に対する検察の不服申し立て(上訴)の禁止を求めるものです。

 請願の理由にも書かれている通り、再審は、無実の者が救済される最後の砦であり、罪を犯していない人が、犯罪者として法による制裁を受けることは冤罪であります。冤罪は人生を破壊し、人格を否定すると同時に、法制度自体の正当性を失わせるものにほかなりません。冤罪があってはならないものであることは、誰しもが認めるところでありながら後を絶たないのが現実です。

 2010年の足利事件に始まり、布川事件、東電OL事件から、2016年東住吉事件に至るまで、無期という重罰事件の再審無罪が続きました。最近の再審無罪判決では、2003年5月に湖東町の湖東記念病院で、看護助手の西山さんが入院患者の人工呼吸器のチューブを外して殺害されたとされた事件に対し、17年後の2020年3月、2回の再審公判を経て、再審無罪判決を勝ち取った事件がありました。この事件では、当初、1審大津地裁は懲役12年の判決を下し、最高裁まで争いましたが有罪が確定、西山さんは25歳から12年間を刑務所でおくることになりました。2017年12月に大阪高裁で再審開始決定が出されるも、検察が特別抗告、やっと19年3月に最高裁が検察の抗告を棄却して再審が確定、今年3月に無罪となったものです。この事件では、発達障害と軽い知的障害を持つ西山さんに、警察がウソの自白を誘導して書かせ、検察とともに証拠を出さず、一人の女性の人生の一番大事な時期を奪い、冤罪事件として長期化させてきたもので、警察と検察、事実を見極められなかった裁判官の責任は重大です。

 無罪判決を言い渡した裁判長は、西山さんに対し「問われるべきは西山さんのウソではなく、捜査手続きのあり方です」とし、さらに「再審開始決定後、15年後に初めて開示された重要な証拠があります。取り調べや客観証拠の検討、証拠開示、これらが適切に行われていれば、このようなことは起こりませんでした」と述べ、「より良い刑事司法を実現する大きな原動力となる可能性があります」と問題提起されました。

 このように、無罪となった再審事件で、「新証拠」の多くが、実は当初から検察が隠ししていたものであった事実には、心が凍る恐怖を覚えます。無罪証拠が当初から開示されていたら、冤罪は生まれず、当事者の人生は全く別のものになっていたからです。また、再審開始決定に対する検察の即時抗告及び特別抗告による不服申し立て制度がなければ、これほど長期化することにはなりませんでした。この裁判長の問題提起は、まさに本請願の趣旨に合致したものに外なりません。

 したがって、無罪の人を誤った裁判から迅速に救済するためには、再審における検察手持ち証拠を全面開示すること、再審開始決定に対する検察の不服申し立てを禁止することについて、「刑事訴訟法の再審規定(再審法)の改正を求める」ことは含意妥当と考え、賛成とするものです。

幼保無償化から除外された外国人学校幼稚園に救済措置を求める請願

 次に、請願第3号 幼保無償化から除外された外国人学校幼稚園に救済措置を求める請願についてです。

 本請願は、外国人学校、幼稚園を含むすべての子どもが平等に無償で教育を受けることができるよう市として国に対して法整備を進めるように求めるとともに、それが実現するまでの期間、伊丹市が外国人学校幼稚園に通う児童に対して無償化相当となる支援を行うことを求めるものです。

 請願趣旨にも書かれている通り、国は認可外保育施設も含めて様々な形態の教育・保育施設に在籍する3歳~5歳児等の子ども対して教育・保育の無償化を実現しました。しかし、朝鮮学校等外国人学校はその対象から外され、法の趣旨である「すべての子どもが健やかに成長するように支援する」ことが実現できていません。

 各種学校である外国人学校の幼児教育・保育施設に通っている子どもが無償化制度の対象とならない理由に国が挙げている一つは、「幼児教育を含む個別の教育に関する基準とはなっておらず、多種多様な教育を行っており、法律により幼児教育の質が制度的に担保されているとは言えない」とされていることです。

 しかし、運営実態が多種多様であり、質の確保について懸念が指摘されていた認可外保育施設も、改正支援法により新たに無償化制度の対象となったことからすると、教育の多種多様性が、無償化制度の対象となることを否定する合理的理由となり得えません。

 そもそも、「全ての子どもが健やかに成長するように支援する」という支援法の基本理念に照らすならば、外国人学校の幼児教育・保育施設に通っている子どもであっても無償化制度の対象とするのが法の趣旨に適うところであり、外国人学校が各種学校であることを理由に、外国人学校の幼児教育・保育施設に通っている子どもを無償化制度の対象から除外することは、憲法14条「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」、子どもの権利条約2条1項「締約国は、その管轄の下にある児童に対し、児童又はその父母若しくは法定保護者の人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治的意見その他の意見、国民的、種族的若しくは社会的出身、財産、心身障害、出生又は他の地位にかかわらず、いかなる差別もなしにこの条約に定める権利を尊重し、及び確保する」など、憲法と国際条約が禁止する差別的取扱いに該当するおそれがあります。

 従って、外国人学校における幼児教育・保育施設に通う子どもが、他の無償化制度の対象となる施設に通う子どもと同様の支援を受けるための必要な措置が速やかに行われることが必要です。この点では、昨年11月27日に開催された衆議院文部科学委員会において、文部科学大臣は、無償化制度の対象になっていない各種学校を含めたいわゆる幼児教育類似施設が各地域に固有の様々な歴史的な経緯を経て、現在も地域や保護者のニーズに応え重要な役割を果たしていると考えられることから、国と地方が協力した支援の在り方について年内を目途に検討していると答弁しています。しかし検討の内容は見えていません。

 よって、請願項目の1「市として国に対して法整備を進めるよう求める」ことは含意妥当と考えます。

 また、伊丹市においては、その対象となる施設が伊丹朝鮮初級学校です。伊丹市は「歴史的経過」から市内のすべての子どもが等しく幼児期に教育を受けることができるようにと、一定の支援をされていることは評価します。しかし、無償化相当の支援には至っていません。その「歴史的経過」は「伊丹市史」に詳しく記されています。

 なお、外国人学校も認可外施設の申請をすれば無償化はできるとの意見がありますが、東京都内の2つの朝鮮幼稚園が都に認可外保育施設の届け出し、受理されましたが、ところが後日、同課より届出受理は誤りで、取り消したいという連絡がなされたのです。取消の原因は政府方針にある「各種学校は…児童福祉法上、認可外保育施設にも該当しない」というものですが、この理由は法令上の根拠があいまいです。従って、認可外保育施設の届け出は、国の方針が変わらない限り受理されません。

 よって、先ほど述べた通り、国も国と地方が協力した支援の在り方について検討されるとされていることからも、市内の子どもが等しく幼児教育を受けることができるようにするためにも、外国人学校、幼稚園の幼保無償化が適用されるまでの期間、伊丹市が無償化相当の支援をすることを求める請願項目2についても含意妥当と考えるものです。

 議員各位のご賛同をお願いしまして、請願第3号への賛成の意見とします。

久村真知子:2020年9月議会 本会議一般会計決算 認定に同意できない立場からの討論

一般会計決算 本会議  認定に同意できない立場からの討論

2020年10月5日
日本共産党議員団 ひさ村真知子

 ただいま委員長より発言の許可をいただきましたので私は日本共産党議員団を代表して報告第9号令和元年度伊丹市一般会計歳出歳入決算の認定に同意できない立場から討論いたします。

 2019年度は、消費税が10月に10%に増税された年であります。増税の根拠とした毎月勤労統計は、実質賃金はマイナス0.5%であったのを、不正調査を行い、かさ上げされた状況で、消費税引き上げが行われました。その上実質家計消費支出は年額25万円も落ち込んでいる状況でした。安倍政権下での景気判断そのものが誤っており、市民のくらしは一層悪化すると予算審議の時にも指摘してきました。

 実際に市民に与えた影響は、実質GDPは、連続マイナス前期比7.9%に落ち込み、個人消費は前期比8.2%の減、年率28.9%減と落ち込んでいます。そのうえ今年のコロナウイルス感染症の広がりの影響で、雇止めを含む解雇数は6万人と厚生労働省発表は公表しています。

 また、年収200万円以下のワーキングプアーと言われる人については、総務省公表の「労働力調査2019年平均」では、年収が200万に満たない雇用者数は1,874万人であり、全雇用者5,660万人の約33%を占めています。男性より女性の方が多く、非正規職員の割合が影響しているようです。

 市内でも当然、年金生活の高齢者や不安定雇用の市民がその影響を受けて、今後の市民生活はより一層苦しくなります。この様なときこそ伊丹市として、市民の声に耳を傾け、市民生活を守り、福祉や教育の充実のための施策が一層求められます。このような立場から意見を述べます。

① 初めに、市立伊丹病院と近畿中央病院の統合再編の問題です。

 市立病院あり方検討委員会からの報告は市立伊丹病院と近畿中央病院を統合し、高度急性期医療に対応する600床の病院にする方向が出されました。現状より200床減となることや、近畿中央病院が現状のところから移転すること等市民は大きな不安を持ちました。丁寧な説明を行うとされていましたが、市立病院あり方検討委員会は非公開とされるなど住民の安心できる医療体制を十分に説明ができたとは言えません。そのことは、統合再編に反対する署名が1万8000名を超えたことにも現れています。今後は近中跡地に医療機関を誘致されるとともに、新病院の在り方に関しては、専門家や市民の声を聴き、安心できる病院とされることを求めます。

②全国学力テストについてです。

 全国一斉学力テストに参加することによって、結果として平均点を上回ることが教育の基準に置かれています。全国平均を目安にする教育でなく、伊丹での子供たちの学力、育ちに毎日真摯に向き合っている教員の声にしっかりと耳を傾ける教育を行うべきではないでしょうか。
 全国学力テストの参加も、伊丹市独自の学力テストもやめるべきです。

③空港問題についてです

 存続協定には、「環境基準の達成に向けて不断の努力をする」と明記されています。そのため関西エアポートは、低騒音機の導入を行っているが、いまだに環境基準は達成できていません。しかし、市長は、「伊丹空港の安全と環境の確保を前提として国際便の復活」を要望しています。日々環境基準を超える騒音にさらされている地域住民からは、国際便導入等の理解は得られません。

次に要望することについて述べます。

1.公共施設再配置計画に基づく、共同利用センターの今後の在り方についてです

 市長は地域力が大事と言いながら、地域のコミュニティ活動の拠点である共同利用施設の 統合再編を進めています。 共同センターは、災害時の避難所ともなっており、地域の様々な方が趣味の活動等を行い住民のつながりの場となっています。センターの統合再編については、財政上の都合での一方的な説明でなく、地域の声に耳を傾けることが大事ではないでしょうか。今後のコミュニティ活動についての対応策も納得のいくものにすること等、市民の要望に沿うような形にすることが必要と思います。

2.中学卒業までの子ども医療費の無料化について

 兵庫県下では12市町で、高校3年生までの医療費の助成を行い。中学3年生までの無料化は36市町が行っています。子育てには費用がかさみますから、医療費の支援があれば助かるという声も多くなっています。子どもの貧困が問題となっている今の時期に、多くの自治体が行っているように、伊丹市でもせめて義務教育の間の医療費の無料化を実現すべきです。

3. 公立幼稚園の跡地活用と認可保育所の増設について。

 閉園となった公立幼稚園の跡地利用については、子どもたちの公園など子育て世代や地元住民の要望を聞くとともに、認可保育所の増設も含め検討を求めます。

4.平和推進事業について

 戦後75年、二度と戦争はしないと決めた憲法施行から73年の年になりました。しかし安倍内閣は、安保法制すなわち戦争法を作り、日本を戦争できる国つくりへと進めてきました。また唯一の戦争被爆国でありながら、核兵器禁止条約を批准しようとはしません。新内閣はその方針を引き継いでいくと明言しています。しかし、核兵器をなくしてほしいと訴えられている原爆被害者の方々の思いに賛同され、「核兵器禁止条約」に46カ国が批准し、あと4カ国で、条約が発効します。日本非核宣言自治体協議会に加盟している伊丹市として、多くの平和を願う市民との共同で、核兵器禁止条約の批准を国に求めるとともに、戦争体験を地域でしっかりと継承し、憲法にそって平和行政を一層拡充されることを求めます。

5.小中学校での20人程度の少人数学級の実現を。

 伊丹市は小学校4年生まで35人学級ですが、5年生以上は、40人学級です。子どもたちの顔を一人一人見ながら落ち着いた環境で勉強するためには、少人数学級が望ましいと思います。特にコロナ禍での分散登校で改めて、三密を避けることも含めて、少人数学級の必要性が認識されました。子どもたちに目が届き、安全な教室で学習するためには、20人程度の少人数学級を求める声が高まっています。このような中で、文部科学省は、2021年度予算案概算要求に公立小中学校での少人数学級の検討を織り込みました。

 しかし、今回の要求は規模も進め方も記されない「事項要求」となっています。引き続き国に対して強く要望されることを求めます。

 そのほか本会議や委員会で要望しました内容については、是非検討・実施いただくことを求め討論といたします。委員各位のご賛同をお願いいたします。

上原秀樹:2020年9月議会 伊丹市総合計画基本構想・基本計画に反対討論(本会議)

2020年9月議会 本会議

2020年9月23日
日本共産党議員団 上原秀樹

議案第101号 伊丹市総合計画基本構想及び基本計画を定めることに対する反対討論

 議案第101号 伊丹市総合計画基本構想及び基本計画を定めることに対して反対の立場から討論をします。

 本計画は、計画期間を2021年から2028年までの8年間とし、長期的な展望に立った行政運営の基本的な方針である「政策の大綱」と、分野別のまちづくりの「施策」を定める基本計画とによって構成されています。そして本計画でめざす将来像を「人の絆 まちの輝き 未来へつなぐ 伊丹」としています。

 本計画を策定するにあたって、市民アンケートに取り組み、ワークショップや審議会で終始熱心に審議され、そのことを計画に反映されてきたことには敬意を表します。

 それでは要望を踏まえながら、意見を述べます。

 第1に、今後8年間にわたる総合計画を策定するにあたって、市民をめぐる情勢と市民の暮らしの現状をどのように見ているのか、その情勢認識について質すとともに、具体的な施策について質疑をしました。

 この間、安倍政権による「アベノミクス」経済政策は大胆な金融緩和などで大企業や富裕層をもうけさせる一方で、2度にわたる消費税増税や社会保障費削減で国民に負担を押しつけ、貧困と格差を拡大させてきました。消費税10%増税後、実質GDPは3期連続のマイナス、20年4月から6月期は前期比7.9%、年率換算で28.1%の下落を記録、個人消費は前期比8.2%、年率28.9%減と劇的に落ち込みました。また、2019年の労働力調査によれば働いている人の3分の1がワーキンプア層とみられ、非正規労働者が4割近くを占め、その多くを女性が占めているという現実が明らかになっています。そしてコロナ禍の中で、さらに市民の暮らしが大きく圧迫されています。

 答弁では、将来にわたって持続的なまちづくりを実現するために、市民に参画と協働、行政サービスのデジタル化等を進めながら、市民サービスの質の維持・向上を図ること等で、市民の暮らしや中小企業・事業者への支援の具体的なイメージの答弁は得られませんでした。

 来年度からの4年間の実施計画と来年度予算の中で、引き続き検査体制の充実等コロナ感染対策とともにコロナ禍での暮らしと事業を支援する施策を実施されること、給与の削減や派遣切りが広がる中で、市民の生活を応援し、国民健康保険における多子世帯減免や学校給食への助成等、市民の負担を軽減するなど具体的な対策を要望しておきます。

 第2に、「幼児教育・保育」についてです。

 公立幼稚園・保育所の統合再編で、統合前のこども園を含む17園から9園1分園の10施設にしようとされています。再編の時には、幼稚園では子どもたちが切磋琢磨して育つために、1クラス25人以上、複数クラスが必要というのが再編の理由でした。しかし、3歳児は定員を20人としたうえで、ほとんどの施設で複数クラスはなくなりつつあります。すべての施設で3歳児保育を実施されたことは評価をしますが、3歳児の入園児を1園20人定員としたことで、当初の再編の目的とされたことが達成できる展望はないと思います。質疑では、その展望を描くべきと質しましたが、明確な答弁はありませんでした。一定の信頼を得ている公立園を、これ以上の再編ではなく、どう維持発展させていくのかという立場で検討を求めるものです。

 第3に、「空港との共生」についてです。

 計画の中で、「大阪空港においては、国際便や長距離国内便の就航が規制されている」として「国際便や長距離便などを国や空港運営権者に求める」とされています。しかし大阪空港においては航空機に係る環境基準が達成されていないもとではこのことを求める必要はないと、審議会でも意見が出ていました。「安全確保と環境対策を前提とする」とされていることに関して、現在の時間規制と発着回数の見直しの要求の有無、その「環境対策の前提」とは環境基準の達成なのかどうかを質しました。答弁での、空港の運用時間と発着回数の見直しは要求していないことは良としながらも、環境基準の達成に向けた不断の努力を求めながら、騒音総量の拡大につながらないことを前提に、国際便や長距離国内便の規制緩和を要求するとされたことは問題です。

 第4に、「都市計画・住環境」についてです。

 伊丹市は、昨年度、「市営住宅等整備計画」で、市営住宅の戸数を200戸減らし、建て替えはしないという計画を決めました。そしてこの総合計画でもこの計画を踏襲しています。質疑の中で、貧困と格差が拡大し、年金が減らされ、若年層と女性の非正規労働の増加によって年収が減少し続ける中で、低廉な住宅が必要とされているのではなかという認識のもとに、改めて総合計画策定の中で、市営住宅の必要性、市営住宅の現状と課題について検討されたのかお聞きしました。しかし、答弁では、検討はされていないということです。200戸の戸数減で大丈夫なのか、民間住宅に依存する方向が妥当なのかなどを鑑みるに、この計画には問題があると考えざるをえません。

 併せて、市営住宅の指定管理はやめ、直営に戻すことを求めます。

 第5に、人権に関する問題です。

 この6次総合計画における人権のとらえ方の多くが、市民間の差別と偏見の問題としてとらえられていると受け止めざるを得ない側面があります。もちろん、差別と偏見の解消は必要です。しかし、憲法に規定されている基本的人権は、生命、自由及び幸福追求に対する権利、生存権、教育を受ける権利、勤労の権利、団結権、財産権等、さまざまな分野に及んでおり、国民はこれらすべての基本的人権の共有を妨げられないとされているとおりです。この憲法に従って基本的人権を保障するために国及び地方自治体は存在するのであり、伊丹市の行政課題はすべて市民の基本的人権を保障するためにあります。このことを来年度以降の実施計画等の中で基本とされますよう求めるものです。また、あらゆる子どもに関する施策に、「子どもの権利条約」を基本にすえられることも求めます。

 第6に、「地域医療」「高齢者福祉」についてです。

 この計画の中で、国民健康保険制度、介護保険制度に関する取り組みの方向性が、「制度の安定的な維持・運営に取り組む」とだけ記述されている問題です。国民健康保険法ではその目的を「国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もつて社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする」とされ、介護保険法では、要介護となった人が「尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行う」ことを目的としています。もちろん制度の安定的な維持・運営は大切ですが、計画の中で、制度そのものの目的を明確にし、その目的に沿った市独自の施策を打ち出すべきと考えます。

 第7に、「行財政運営」についてです。

 基本方針に書かれている通り「安定した行財政運営が持続する」ことは必要です。しかし、以前の小泉改革の「三位一体改革」で地方財源が大幅に削減され、いまだにそれが完全に復活できていないばかりか、安倍政権においては、地方交付税において「インセンティブ条項」を設けるなどによって地方の行財政運営を誘導するとともに、地方交付税の縮小を図り、社会保障財源も削減しているのが現状です。その上に少子高齢化や非正規労働の増加によって税収の大幅な増加が見込めない中で、地方財政は様々な工夫をしなければならない状況にあります。これらはすべて国の責任が大きいことは言うまでもありません。この中でどのようにして地方自治体の目的である住民の福祉を増進させるのかが問われます。

 国に対して、伊丹市にとって住民の福祉を増進するにたる地方財源の確保を求めるとともに、計画に書かれている「選択と集中による事業の精査」の考え方は、市民や地域の声を聞き、これに応えることを基本とされること、さらに、老朽化が課題となっている公共施設等について、住民の利益に反する統廃合ではなく、住民合意のもとでの維持・管理・更新への対策を行うこととともに、市営住宅、子ども・教育施設の指定管理・民営化はやめることを求めます。

 第8に、新型コロナウイルス等新たな感染症対策についてです。

 現在のコロナ対策も今後の新たな感染対策に関しても、教育のところで質疑をしました。答弁では、計画全体にかかわることとして、「計画策定にあたって」のところに書かれているとされ、そこでは「感染症の発生は、社会全体に甚大な影響を及ぼすことから、その対策への関心が高まっています」と書かれています。社会全体への影響のみならず、人との命にかかわる問題です。今までの新型コロナ感染対策を教訓すれば、なによりもPCR検査等の検査体制の脆弱さです。保健所を自治体に1か所以上の増設、新たな市立伊丹病院における感染対策の強化、他の医療機関との連携等地域医療の充実などが必要です。また、自粛と補償の問題、一斉休校と学校行事の中止の問題と少人数学級の必要性等、様々な教訓をくみ取り、今後8年間の計画の中で実施していただきたいと思います。

 以上、第6次総合計画の策定にあたって、要望も踏まえながらの反対の立場からの意見とします。