伊丹民報2019年4月 かしば優美版

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【1面】

命・くらし第一の伊丹市を

○みなさんと力を合わせて実現しました
○重点政策
・市立伊丹病院と近畿中央病院の存続で安心できる地域医療を
・子どもの医療費無料に/保育所待機児童ゼロに
・国保税、介護保険料の引き下げを
【4面】
伊丹から“安倍政権NO”の審判を!
・消費税増税ストップ
・ストップ安倍9条改憲
・沖縄新基地家つん説にNO
・原発ゼロの日本へ

【2・3面】
○市立伊丹病院と近畿中央病院の存続、充実を
 2つの病院を守るため日本共産党は提案します
 ①必要な病床数の調査と両病院における確保連携
 ②「回復期」病床の一定数の確保
 ③公的、効率病院として存続

・アンケートご協力ありがとうございました
○みなさんと一緒に実現します

2019年3月議会 加柴 優美:請願の賛成討論

請願第1号および2号に対して賛成の立場から討論

2019年3月25日
日本共産党議員団 加柴 優美

議長より発言の許可を得ましたので、私は日本共産党市議団を代表して、上程となりました請願第1号および2号に対して賛成の立場から討論をおこないます。

 初めに請願第1号「辺野古埋め立て反対及び国の説明責任履行についての請願書」についてです。

 安倍政権は、辺野古新基地建設のために、昨年12月14日土砂投入を強行しました。沖縄県知事選挙で玉城デ二-知事を圧勝させた、新基地建設反対という圧倒的な民意を一顧だにせず、異常な強権をむき出しにした暴挙です。本請願書も指摘している通り、安倍政権は、行政不服審査法を悪用して、沖縄県による辺野古埋め立て承認撤回の執行停止を決定するという違法行為を行いました。しかも、防衛省の申立てを国土交通大臣が審査するというのは「自作自演」であり、とうてい「公正な手続き」といえません。これで法治国家といえるでしょうか。

 安倍政権は、無法な土砂投入を開始しましたが、政府の側には工事をやりとげる展望はまったくありません。大浦湾側にはマヨネ—ズ状の超軟弱地盤などが存在し、防衛省の担当者も「護岸工事に着手できる見込みがない」と認めています。

 土砂投入を契機に、沖縄県民の怒りが沸騰し、県民の怒りがあふれるように全国に、世界に広がっています。アメリカのホワイトハウスに寄せられた辺野古埋め立て中止を求める署名は、またたく間に10万を越え、20万をこえました。民主主義も地方自治も自然環境も破壊して恥じるところのない安倍政治の異常さが、世界からも指弾されています。
 
そして米軍普天間飛行場を移設するために、辺野古の海を埋め立てることの賛否を問う県民投票が2月24日行われました。その結果は、「反対」が72%、投票率は、住民投票の有効性を図る一つの目安とされる50%を越える 52.48%でした。

 安倍政権は改めて示された沖縄県民の民意を重く受け止め、辺野古新基地建設のための埋め立てをただちに中止すべきであります。同時に「自分たちのまちで、同じような問題が起こり、政府が同じようなふるまいをしたら、自らはどうするのか」も問われていると考えます。よって請願事項にあるように、傍観者の立場でなく声をあげてほしいとの願意はきわめて妥当であり賛成するものです。

 次に請願第2号「最低賃金の改善と中小企業支援の拡充を求める意見書」の採択を求める請願書についてです。

 最低賃金法は、この法律の目的を「賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障することにより、労働条件の改善を図り、もつて、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与すること」と定めています。

 しかし、実際には本法律通りになっていません。全労連各都道府県組織による「25歳単身者・賃貸ワンルームマンションに居住」という条件でまとめた最低生計費試算調査によりますと、全国の平均値が税込みで2,734,407円となっており、月155時間働いた場合の時間給は1,470円なければならないことになります。兵庫県の場合、最低賃金が871円ですから、最低生計費全国平均との差額が時間給599円。月155時間働いた場合月額収入が最低生計費から92,845円、年間1,114,140円足らないということになります。これでは法律に定める目的「労働者の生活の安定、労働力の質的向上」に寄与することはできません。したがって、請願項目にある「最低賃金をすぐに1,000円以上に引き上げること」は含意妥当であり、1,500円を目指して労働者の4人に1人という年収200万円以下のワーキングプアをなくすべきです。

 また、全国一律最低賃金制度の確立等、地域間格差を縮小させるための施策を進めることに関しては、人口動態調査と最低賃金を比較した場合、おおむね最低賃金が高いとことに移動していることがわかります。東京一極集中の是正を言うなら全国一律最低賃金制度の確立は必要と考えます。

 さらに、中小企業に対する支援についてです。中小企業は日本経済の根幹であり、「社会の主役として地域社会と住民生活に貢献」(中小企業憲章)する存在です。企業の99.7%を占め、働く人の3人に2人が働いている雇用の担い手です。中小企業が元気になってこそ、日本経済再生の道は開かれます。ところが、安倍政権のすすめてきた経済政策―いわゆるアベノミクスによって、中小企業にあらたな困難をつくりだしています。請願項目にあげられている具体的な支援策とともに、中小企業に仕事起こしや単価改善等の施策を充実し、最低賃金を改善することは景気刺激策として有効であるとともに、劣悪な労働条件の下で働く中小・零細業者で働く労働者の生活を改善することになります。

 よって本請願の含意は妥当と考え賛成するものです。

2019年3月議会 加柴優美:非正規職員、介護保険事業

2019年3月議会

非正規職員、介護保険事業

2019年3月6日

日本共産党伊丹市議団  加柴優美

 ただいま議長より発言の許可を得ましたので、日本共産党議員団を代表して通告通り質問します。

会計年度任用職員について

 初めに、制度の創設となる会計年度任用職員について―議案第27号「伊丹市会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例の制定について」及び議案第32号「伊丹市職員定数条例等の一部を改正する条例の制定について」に関連して質問します。

 2017年第193回通常国会において地方公務員法と地方自治法が改正され、2020年4月から自治体の非正規職員に「会計年度任用職員」が導入されることになりました。

 その背景として、地方公務員法の特別職非常勤および臨時的任用で要件にそぐわない任用が広がっているため、任用要件を厳格化するとしたものです。今回の法改正の内容は、住民のいのちと暮らしを守り地方自治の担い手である地方公務員制度の大きな転換でもあります。

 各自治体では、総務省の「会計年度任用職員制度の導入等に向けた事務処理マニュアルに沿って、準備がすすめられ、伊丹市でも今議会に条例提案されています。今回会計年度任用職員の導入が、自治体労働者や公務に与える影響等について以下数点質問します。

(1)現在、市長部局、教育委員会、消防局等で正規職員及び非正規職員はそれぞれ何人となっていますか。また嘱託職員、臨時職員が多く占める職種はなんでしょうか。今回の地方公務員法・地方自治法の改正による「会計年度任用職員」導入によって、現在の非正規職員つまり嘱託職員、臨時職員の任用はどのようになるのかまずうかがいます。

(2)制度整備をおこなう準備期間で何をどのように検討してきたのか—総務省の制度設計・運用のマニュアルとの関係についてうかがいます。

(3)「会計年度任用職員」は議案第27号として提案されているように、フルタイムとパ-トタイムに分けられるとしていますがその基準は何か。また伊丹市では来年4月以降フルタイムとパ-トタイムそれぞれ何人程度と想定しているのですか。

(4)競争試験または選考を経て任用され、任期は採用の日が属する一会計年度内(最長一年)で任命権者が設定するとしています。「1会計年度内を超えない範囲」と任用期間を明確にしたことで、更新しないことにも根拠を与えるものになっていることについての見解を求めておきます。

(5)「会計年度任用職員」は、今回の改正で手当ての支給対象にされていますが、現状と比べて支給内容が改善されるのかどうか。改善するとしたらどの程度になるのかうかがいます。 

(6)会計年度任用職員」は一般職地方公務員とされることにより、地方公務員法で規定された公務上の義務・規律、人事評価が適用されます。労働条件面で正規職員との格差を残したまま、義務・規律、労働基本権の制限、処罰だけは正規職員並みということは問題だとの声もありますが、これに対する当局の見解をうかがいます。

介護保険事業

 次に介護保険事業についてうかがいます。

 第一は(仮称)ケアプラン検証会議の設置に関してであります。

 2019年度介護保険事業会計当初予算に地域支援事業を充実のひとつとして、(仮称)ケアプラン検証会議を設置するとしています。この内容として、ケアマネジャー等の資質向上のため、多職種によるケアプラン検証の場であるとの説明を受けています。

 しかし一方、2018年10月から、ホ-ムヘルパーが自宅を訪問し、1カ月の基準回数以上の生活援助サ-ビス(調理、清掃、洗濯など)をケアプランに盛り込んだ場合、ケアマネによる市町村への届け出が義務化されました。市町村は「地域ケア会議」でケアプランの内容を検証し、「不適切」と判断すれば変更を促す場合もあるというものです。届け出基準については、平均利用回数にもとづく統計処理上の数字で決めようとしています。届け出が義務付けられる生活援助の1カ月あたり基準回数は、要介護1は27回、要介護2は34回、要介護3は43回、要介護4は38回、要介護5は31回となっています。

 そこで

 ① 生活援助において仮に規準を越えたヘルパ-派遣回数をケアプラン検証会議で検証する場合、ヘルパーも利用者・家族もいない中でそれを「不適切」と判断できるのかどうかお聞きします。 

 ② 生活援助の基準回数やケアマネによる市町村への届け出の義務化は明らかにサ―ビス利用の制限を狙うものではありませんか。当局の見解を求めておきます。

 第二に、国庫補助金である保険者機能強化推進交付金31,313千円についてであります。

 2019年度予算に新たに国庫補助金収入として保険者機能強化推進交付金が計上されています。厚生労働省の通知文書を見ますと、「国は市町村に対して、自立支援・重度化防止等に関する取り組みを支援するために交付金を交付する」となっています。各市町村の取組みを評価・点数化してそれに比例して交付金が支払われるというものです。

 そこで

 ① 今回の交付金の目的、補助金額31,313千円の内訳・内容についてうかがいます。

 ② 一般的に「自立支援・重度化防止」の取り組みを否定するものではありませんが、国が点数によって評価した上で補助金額を決めるというやり方は、自治体に財政的インセンティブをつけることで給付削減を推進させるものではありませんか。当局の見解をうかがいます。

 ③ 今回の「交付金」の目的として「市町村に対して、自立支援の取り組みを支援するため」とあります。この「自立支援」に対する考え方ですが—「要介護になった人をもう一度以前の自立状態に引き戻すこと」ではないということです。

 介護保険法第1条では「加齢にともなって生じる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となり、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練並びに看護および療養上の管理その他の医療を要する者等について、これらの者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サ-ビス及び福祉サ-ビスにかかる給付を行うため。」とうたっています。つまり必要な介護サ-ビスの提供こそ自立支援そのものであると考えます。「自立支援」に対する考え方について当局の見解を求めておきます。

 以上で一回目の質問を終わります。

[2回目の質問]

■会計年度任用職員(制度の創設)について

(2-1)さきほどの答弁によると、3月1日現在市長部局、教育委員会、消防局合わせて、嘱託職員が418名、臨時職員が888名で「非正規職員」は合計で1309名。この間「非正規職員」が大幅に増えているのが特徴です。今回「ほぼすべての職が会計年度任用職員へ移行する」とのことですが、常勤職員と同様の業務をおこなう職があった場合、臨時・非常勤職員制度・会計年度任用職員制度ではなく、常勤職員への活用を検討したのかどうかうかがいます。

(2-2)議案第32号「伊丹市職員定数条例等の一部を改正する条例の制定について」の第1条で、職員の定数に会計年度任用職員を含めないこととした理由をうかがいます。

(2-3)市長部局の場合、来年4月時点での任用はすべてパ-トタイム会計年度任用職員になると答弁がありました。理由は、市長部局で週5日勤務する嘱託職員や臨時職員の週当たり勤務時間が37時間30分で、正規職員の38時間45分より短いからとのこと。これは1日あたりで考えればわずか15分の違いであります。一分でも短ければパ-トタイムに分類するというやり方は、国家公務員の場合の判断基準・つまり常勤の4分の3を超える場合は「常勤とみなす」という基準から大きく後退していると考えるが、見解を求めておきます。

(2-4)「待遇改善」についても質問しました。常勤職員とほとんど違わない週当たり37時間30分勤務する嘱託職員の場合、任用初年度のモデルで年収を3,4%程度増額となる。パ-トタイム職員は期末手当の支給対象となり、週20時間以上30時間未満勤務のものは年間1.56月分することになるとしています。それでもパ-トタイム職員に支給する報酬は、事務補助の臨時職員から移行する職の場合、任用初年度のモデルで月額15万円ほどと聞いています。もともと臨時・非常勤と正規職員との間には大きな待遇格差があるわけで、今回の制度見直しを契機にして、抜本的に待遇改善する必要あるのではないでしょうか。当局の見解を求めます。

(2-5)国は地方自治体に対して、地方交付税の算定方法などをつうじ、引き続き人件費の抑制を求めています。財政的な制約が大きい現状では、会計年度任用職員制度導入によって臨時・非常勤の待遇改善に踏み出すことができるのか、当局の見解をうかがっておきます。

■介護保険事業・2回目の質問

②「生活援助の回数基準がしめされ、基準回数以上となった場合ケアマネによる市町村への届け出の義務化はサ―ビス利用の制限を狙うものではない。」との答弁でした。しかし「(仮称)ケアプラン検証会議」の中でケアプランの「変更や是正」を求められた場合、ケアマネが利用者を説得する役割を担わされます。そんなことをしたらケアマネと利用者・家族との信頼関係は崩れてしまうのではないか。「そんな大変なことになるなら」と、基準未満に自主規制することになりかねません。結果としてサ―ビス利用の抑制になっていくのではと危惧しますが,改めて見解をうかがいます。

[3回目―要望等]

 最初の答弁でありましたように伊丹市では正規職員は市長部局、教育委員会、消防局合わせて1308名、非正規職員が1307名半々となっています。少し以前に比べても非正規職員の割合が一段と大きくなっています。正規職員の増員・いまいる非正規職員の正規化と合わせて、現行の臨時・非常勤職員の待遇改善を求めていくことが大事になっていることを特に強調したいと思います。

○厚労省が公表した自治体調査結果でも、生活援助を月90回以上、一日平均3回程度利用している事例では、8割が認知症で7割が独居だったとしています。

 —ケアマネが届け出たケアプランを医療・介護関係者らによる「地域ケア会議」にかけて「検証」する。ヘルパーも利用者・家族もいない中で判断するなど言語道断。

○在宅で独居、歩行困難、重度の人は1日複数の生活援助は当たり前。洗面、服薬、買い物、食事準備、掃除,洗濯、ポ-タブルトイレの処理など。最低でも月60~70回。しかしこのことにより在宅で生活ができている。

○ケアマネ対象のインタ―ネットアンケート(『ケアマネジメント・オンライン』、回答609人)では、同制度導入後、17%が「常に基準を超えないようにしている」と回答。「規準に近い回数のケ―スなどは少しだけ気にするようになった」が42%で、6割が「届け出」義務がケアプラン作成に影響していると答えています。

◎保険者機能強化推進交付金や、生活援助に制限をかける給付抑制のためのしくみは、当事者のくらしの基盤をゆるがすものであり中止・撤回すべきであります。

○日本共産党が反対した理由

①臨時・非常勤の正規化や正規職員の定員拡大など根本的な改善策が示されていない、

②任用の条件が限定されない「会計年度任用職員」の創設で、臨時・非常勤の職を「人員の調整弁」として利用している現状が合法化され、「無期限の任用の原則」を掘り崩すことになりかねない、

③特別職非常勤の会計年度任用職員への移行で、地公法が全面適用され、労働基本権の制限や条件付採用期間(1カ月)が生じること。

2019市政アンケート

伊丹市についての市政アンケートにご協力ください

 日本共産党議員団は、市民の声を直接お聞きして、市政などに生かそうと「市民アンケート」に取り組んでいます。
 市民の暮らしが少しでも良くなるよう、全力でがんばっていきますので、ぜひご協力いただきますよう、お願い申し上げます。

(市政アンケートは終了しました。ご協力ありがとうございました。2019年4月)

※お名前、ご住所などの個人情報はアンケート集計以外には一切使用いたしません。

お問い合わせ
※お問い合わせの受付時間は土・日・祝日を除く 10:00~17:00
〒664-8503 伊丹市千僧1丁目1番 市議会内 日本共産党議員団
TEL:072-784-8114 FAX:072-783-8441

公立学校共済組合(東京)に近畿中央病院存続を要望

公立学校共済組合(東京)に近畿中央病院存続を要望

 2月12日、市立伊丹病院と近畿中央病院の統合に関して、公立学校共済組合(東京)に直接懇談に行きました。地域の「近畿中央病院を残してほしい」という声を届けましたが、伊丹市との協議はこれからなので明確な返答は期待できませんでしたが、こちらの真意は伝えることができました。

 この要望書のダウンロードはこちら(PDF)

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2019年2月12日

公立学校共済組合 御中

日本共産党伊丹市議会議員団
加柴優美(団長)、上原秀樹
久村真知子、服部好廣

近畿中央病院に関する要望書

 日頃のご活躍に敬意を表します。

 さて、伊丹市は昨年、市立伊丹病院と近畿中央病院の連携等を協議する「市立伊丹病院のあり方検討委員会」を設置し、2月5日にその報告書が提出されました。その報告書で「市立伊丹病院は近畿中央病院と統合…をめざすべき」としたことで、市民の間から「近畿中央病院がなくなるのでは」「市内南部から総合病院がなくなると気軽に病院に行けない」との危惧の声が上がっています。その声は、近畿中央病院が公立学校の教職員の健康維持のみならず、地域の医療ニーズに応えるために日夜ご奮闘され、地域にもなくてはならない病院として存続しているからにほかなりません。

 一方、「検討委員会」報告書は、今後検討していく上での留意事項として「市立伊丹病院と近畿中央病院の統合を前提とした協議を公立学校共済組合との間において進めることができるよう調整を図ること」としており、統合を前提とした協議を進めようとしています。

 このような病院の統合再編の動きは全国的に進められており、その背景には安倍政権が進める将来必要な病床を33万床減少させる医療費削減政策があります。必要な人が医療を受ける権利を保障するため、診療報酬の改善も含めた国の政策の転換が必要と考えます。

 つきましては、貴組織が伊丹市と協議するにあたって、下記の点を十分留意していただくようお願いする次第です。

1.近畿中央病院が市内南部地域で地域医療のニーズに応えて果たしてこられた役割を十分認識していただき、存続していただく方向で議論をしていただくこと。

2.したがって、「検討委員会」が統合を前提とした協議を進めるとされていますが、統合によらない方法(連携等)も含めて、地域の医療ニーズを十分踏まえたうえで協議していただくこと。

3.統合を前提とした協議となると、設置主体が異なる病院の統合となるため統合後の病院が地方独立行政法人化等民営化される可能性があります。そうなると、医師・看護師・事務職員等医療従事者の身分や賃金、労働条件に重大な問題が生じることになります。また、市立伊丹病院にとっては公的責任があいまいになり、採算優先でサービスが切り捨てられるとともに、議会の関与・チェック機能が後退することにもなる恐れがあります。

  これらのことも十分配慮した協議をお願いいたします。

市立伊丹病院と近畿中央病院の統廃合を考えるシンポジウム開催

市立伊丹病院と近畿中央病院の統廃合を考えるシンポジウム開催

 2月9日(土)、JEC日本研修センターで市立伊丹病院と近畿中央病院の統廃合を考えるシンポジウムを開催しました。主催は、日本共産党市議団と伊丹市委員会。日本共産党の金田峰生元県会議員・国会議員団兵庫事務所長(参議院兵庫選挙区予定候補)が、誰もが必要な医療を受けられる権利とそれを保障する国、自治体の責任を強調し、病院統廃合の背景にある国の医療費削減と地域医療構想を批判しました。

 上原ひでき市会議員は、「市立伊丹病院あり方検討委員会報告書」の内容や、伊丹病院と近畿中央病院の統合に向けた市当局の動きを報告しました。

 参加者は90人。「統廃合でベッドを減らし、入院期間を短くして早期に病院を追い出した後、患者をどうするのか」「二つの病院を残すにはどうしたらいいのか」「県の構想はどうなっているのか」など、活発な意見や質問が出されました。

 司会は、ひさ村真知子市会議員、かしば優美市会議員が主催者あいさつを行い、服部好廣市会議員が閉会あいさつで「呼びかけ」を読み上げました。
 二つの病院を守り充実させていくためには、4月の市会議員選挙と7月の参議院選挙で日本共産党が大きくなることです。みなさんのご支援をお願いします。

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 この「よびかけ」のダウンロードはこちら(PDF)

市立伊丹病院と近畿中央病院の統廃合を考えるシンポジウム

よびかけ

 伊丹市長が設置した「市立伊丹病院のあり方検討委員会」(「あり方検討委員会」)が、伊丹市民にとってかけがえのない二つの公的・公立病院の統合再編の方向を、報告書として提出しました。

 これに対して、住民から「身近な総合病院が必要」「南部から総合病院がなくなると気軽に病院に行けない」となど切実な声がだされています。
 一方、「あり方検討委員会」の議論がされる中で「市立伊丹病院と近畿中央病院の存続と充実を求める会」(「病院の存続と充実を求める会」)が結成され、住民アンケートの取り組みが進められており、今後署名の取り組みも行っていく予定です。

 二つの病院が統廃合されて一つになり、ベッドが大幅に削減されると、身近で市民の命を守っている総合病院に気軽にかかることができなくなります。

 こうした公立病院の統廃合は兵庫県下全域で行われていますが、進めているのは安倍自公政権と兵庫県政です。

 今日皆さんからいただいたご意見をしっかり当局に届け、病院の統合再編を許さず、市民のいのちと二つの総合病院をまもるために、日本共産党は全力をあげます。

 今年は統一地方選挙、参議院選挙が連続して行われますが、市民のいのちをまもって奮闘している日本共産が勝利することが二つの病院をまもることにつながると確信しています。

 「病院の存続と充実を求める会」が取り組んでいるアンケートと今後予定される署名とともに、二つの選挙での皆様のご協力をこころからよびかけます。

2019年2月9日

市立伊丹病院と近畿中央病院の統廃合を考えるシンポジュ-ム

                       日本共産党伊丹市議会議員団
                       日本共産党伊丹市委員会

「関西3空港懇談会」における大阪空港の規制緩和に関する申し入れ

2018年12月28日

伊丹市長 藤原保幸 様

「関西3空港懇談会」における大阪空港の規制緩和に関する申し入れ

日本共産党伊丹市議会議員団
団長  加柴 優美

 12月24日に開催された「関西3空港懇談会」において、兵庫県知事や大阪府知事、関西経済団体連合会会長らから、神戸と大阪で国際チャーター便を認めることや午後9時以降の着陸における「弾力的運用」、大阪・神戸の運用見直し等が出されたとの報道がなされた。

 このことを受けて25日、藤原市長は記者会見で、国際便チャーター便の提案を歓迎し、大阪空港で段階的に国際線の規制緩和をする必要があると述べ、午後9時以降の着陸の弾力的運用も周辺市で協議するとされた。

 しかるに、大阪空港に関しては、国が存続の結論を出すに際して、住民は「環境基準達成に向けて不断の努力を続けること」を求め、1990年12月の「存続協定」の中にこの文言が明記されるとともに、これを具現化するため1日の発着回数を370便にすること、午後9時から午前7時までに発着するダイヤを認めないこととともに、大阪空港は国内線の基幹空港とすることなどを盛り込み、その後の機能分担の中で国際線は関西国際空港に一元化することとなった。

 その後YS11型機のジェット化、一定の機材の低騒音機への変更等を経たが、この間の「うるささ指数」を見る限り「環境基準達成に向けた不断の努力」は極めて不十分と言わざるを得ない。

 従って、市長らによる大阪空港における国際チャーター便を含めた国際便の復活や、遅延便の9時以降の着陸の「弾力的運用」は気象条件等による例外を除いて認めるわけにはいかない。

 よって、市長に置かれては、大阪空港への国際便の復活等の規制緩和を主張するのではなく、国に対して存続協定を遵守することを求め、「環境基準達成に向けた不断の努力」を具体的に主張されることを強く求める。

日本共産党伊丹市議団ニュース337号を発行しました

日本共産党伊丹市議団ニュース337号

2019年1月1日 日本共産党伊丹市議会議員団

 日本共産党伊丹市議団ニュース337号はこちら(PDF)

【1面】

市民のくらし・福祉をまもり希望ある年に

 新年あけましておめでとうございます。

 皆様には、お健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。日頃より日本共産党に暖かいご支援たまわり、本当にありがとうございます。

 今年は昨年に引き続き、憲法改悪阻止、消費税増税ストップなど各分野の国民運動をいっそう前進させるべき重要な年になります。

 日本共産党議員団はこの間市民要求実現に取り組み、中学校給食の実施、保育所待機児童の解消などさまざまな成果をあげてきました。同時に今年は、市立伊丹病院と近畿中央病院の「統合再編」や「伊丹空港」においては国際線就航などの規制緩和を押し付ける動きが強まることが予想されます。幼稚園3歳児全員入園、年度途中を含む保育所待機児解消、国保税引き下げなど、市民のくらし、環境、福祉、医療を守るために党議員団全力を尽くす決意です。

 さて、統一地方選挙・伊丹市議会議員選挙まで3カ月、参議院選挙まで6カ月となりました。沖縄に続き、野党共闘の勝利と日本共産党の躍進で、国と地方の両面で憲法が生きる新しい政治の扉を開きましょう。

 7月の参議院選挙、比例選挙では日本共産党、兵庫選挙区では金田峰生へのご支援を心よりお願いします。4月の伊丹市会選挙には現職の4人が立候補を予定し、必勝を期して頑張りぬく決意です。

 本年もどうぞよろしくお願いします。

2019年1月    日本共産党伊丹市議会議員団   かしば 優美
                         上原 ひでき
                         ひさ村真知子
                         服部よしひろ

2019年日本共産党新春のつどい

2019年1月18日(金)18:30開演(開場18:00)
いたみホール 6階中ホール

第1部 文化行事 うた(シャンソン)堀田さちこ
第2部 記念講演 党副委員長・参院議員 山下よしき

ご挨拶 党兵庫県国政事務所長 金田みねお
    党伊丹市議会議員

【2面】

市立伊丹病院と近畿中央病院の統合で市民の命が守れるか?

「あり方検討委員会」答申を1月7日提出

「市立伊丹病院のあり方検討委員会」は、市立伊丹病院の建て替えに伴い、近畿中央病院と統合して500床超規模の阪神北地域の基幹病院を目指すべきという「報告書」案を議論、伊丹市が12月14日、議会に報告しました。

この問題点は、
①「検討委員会」が非公開(のちに議事録はHPで公開)で進められている
②市が予測する将来必要なベッド数約1000床を半分に減らそうとする
③市南部から総合病院がなくなる
④二つの病院が個別に建て替えをしないことが前提になっている
など、市民に知らせないままに統合を前提にして議論を進めてきたことです。

 この背景には、安倍政権が必要な医療費を削減するために全国的規模で進める、
病院統廃合によるベッド数削減政策とそれにそった県の「地域医療構想」があります。

 党議員団は本会議・委員会でこれらの問題点を質してきましたが、引き続き市民にこれらの問題を明らかにするとともに、「市民病院、近畿中央病院を守れ」の市民運動と連帯していきます。

12月定例市議会

12月議会での党議員団の議会質問項目を紹介します

かしば優美議員 

1.小学校の英語教育について
2.地域包括支援センターの現状と今後のあり方

上原ひでき議員 

1.学校における教職員を増やし、異常な長時間労働の是正を
2.市立伊丹病院あり方検討委員会について
3.市営住宅の建て替えを求めてきたことについて

ひさ村真知子議員  

1.朝食抜きの子どもが依然として多いことについて
2.公立幼稚園の応募状況と今後の教育の在り方はどう考えるのか
3.スクールソーシャルワーカーの増員が必要ではないか

服部よしひろ議員

1.ごみ分別、充電式電池とプラスチックごみの回収に関して
2.路上たばこ喫煙規制の強化を求める

「伊丹空港」の運用時間や発着回数の枠を広げる規制緩和を許すな!

 -オリンピック、大阪万博開催などを背景に、3空港懇談会開かれる-

 関西、大阪(伊丹)、神戸の3空港について、地元自治体や関西財界が役割分担を話し合う「関西3空港懇談会」が昨年末開催されました。今後来年開催のオリンピック、6年後の大阪万博を背景に、関西経済の浮上を図ることを目的に、3空港の活用策が話し合われ、大阪空港の遅延便受け入れなど運用時間や発着回数の枠を広げる規制緩和を視野に入れた議論が行われました。

 現在、大阪空港は国内線に限定、運用時間は午前7時から午後9時まで、発着回数は370便となっています。これは、大阪空港が「市街地空港」であること、1990年12月の「存続協定」に基づく最小限の規制内容です。

 今後開かれる3空港懇談会において大阪空港の環境・安全性をないがしろにする規制緩和を許してはなりません。

中学3年まで35人学級求める請願が採択!

 12月議会には5件の請願が市民から寄せられました。

夜間中学校の財政助成を県に求める請願 <採択>
治安維持法国賠法を国に求める請願 <否決>
消費税10%増税中止 <否決>
当面35人学級の実現を県に求める請願 <採択>
後期高齢者の窓口1割負担継続求める請願 <否決>

 日本共産党議員団は、そのどれもが市民が求めるものであり、紹介議員となり採択のため奮闘しました。特に、「小学校5年生から中学校3年生まで、当面35人学級の実現を県に求める」請願は僅差で採択が実現しました。

 2019年10月からの消費税10%増税中止を求める請願は、昨年反対した「フォーラム伊丹」が「2019年10月からの消費税増税は反対」として賛成。公明党は「増税しなければ社会保障や子育て支援を削らなければならない」など、破綻済みの理由を並べ反対。僅差で採択には至りませんでしたが前進しました。

 治安維持法国賠法請願には新政会(自民党)が「当時は治安維持法は正しかった」と弾圧法を合理化する暴論を展開し、反対しました。

2018年12月議会 加柴優美:請願賛成討論 治安維持法犠牲者国家賠償/消費税増税中止/後期高齢者の窓口負担原則1割

2018年12月議会 請願賛成討論

2018年12月21日
日本共産党伊丹市議団 加柴優美

 ただいま議長より発言の許可を得ましたので、私は日本共産党議員団を代表して上程となりました請願第10号から14号に対して賛成の立場から討論を行います。

治安維持法犠牲者国家賠償法(仮称)の制定を求める請願

 はじめに、請願第11号「治安維持法犠牲者国家賠償法(仮称)の制定を求める請願書」についてであります。

 「治安維持法」は1925年、暴力行為をとりしまる目的ではなく、「国体の変革」や「私有財産制を否定する」運動を取り締まることを目的として制定されました。そして1928年最高刑を死刑にする大改悪とあいまって、最大の暴力である戦争への道を突き進む役割を果たしました。

 治安維持法による弾圧犠牲者については請願書の通りですが、兵庫県下では哲学者・三木清以外にも、姫路出身の著名な作家・椎名麟三氏、俳優永井智雄氏などがおられます。

 治安維持法は国民の当然の願いを権力で踏みにじり、国民の声を封じ戦争拡大を容易にしました。その結果日本は15年にわたるアジア・太平洋での戦争で、日本とアジアの人にはかりしれない惨禍をもたらしました。

 日本はポツダム宣言を受諾して終戦を迎えたことにより、治安維持法は反人道的、反民主的で軍国主義を推進した最大の悪法として廃止され、この法律によって「有罪判決」を受けた人々は無罪となりました。にもかかわらず戦後日本の歴代政府は、治安維持法が人道に反した悪法であったことを、いまだに認めようとはしていません。

 1993年10月に開かれた日本弁護士連合会・人権擁護大会の基調報告は、「治安維持法犠牲者は日本の軍国主義に抵抗し、戦争に反対したものとして・・・その行為は高く評価されなければならない」と指摘し、「速やかな賠償措置の実現」の必要性を法理論的に明らかにしています。すでに生存する犠牲者はわずかな人数になっており、国が治安維持法の誤りを認め、謝罪することは急を要します。 諸外国では、ドイツは「戦争犯罪人と人道に反する罪は時効がない」という国際法にもとづいて、今も戦犯を追求し、犠牲者に謝罪し賠償を行っています。

 よって、国が治安維持法犠牲者の名誉回復をはかり、謝罪と賠償を行うことを求める請願趣旨は妥当であり賛成するものです。

国に対して「消費税増税中止を求める意見書」の提出を求める請願

 次に請願第12号「国に対して「消費税増税中止を求める意見書」の提出を求める請願書」についてです。

 まず前提として、消費税増税の口実が崩れ去っていることです。消費税は30年前の1988年に導入の決定が強行され、89年4月に税率3%で開始されて、5%、8%と引き上げられてきました。「安定財源の確保」や「社会保障対策」が理由でしたが、実態を見ればそれらは破綻し、増税のたびに消費の落ち込みや景気の悪化を招いてきました。

 すなわち消費税導入から2017年度までの消費税収は累計349兆円に上るのに、減税などによる法人税の減収は281兆円です。消費税収の8割は法人税減税・減収の穴埋めに使われ、税源として役立っていません。2014年4月に消費税率を5%から8%に引きあげましたが、安倍政権だけでも大企業に4兆円以上の減税をしています。

 その一方、社会保障は改悪の連続で、安倍政権になってからの6年間だけでも、高齢化などで必要な社会保障予算のカット・抑制や年金、医療、介護の制度改悪で、社会保障予算は3.9兆円も削減されました。逆に毎年増え続けた軍事費はついに5兆円を突破しました。「社会保障のため」というのは大きな偽りであります。

 また請願にもあるように、「軽減税率」など政府の消費税対策は中小業者を苦しめるものばかりであります。

 政府が、来年10月から強行しようとしている消費税増税に向けた対策をまとめました。すでに決めている食料品などの「軽減税率」導入に加え、キャッシュレス決済での「ポイント還元」、マイナンバ-カ-ド利用者の買い物時の「ポイント加算」、「プレミアム商品券」など、これまでいわれてきた対策を並べただけです。消費税を増税しながら、巨額の予算を投じて対策をとるなど筋が通りません。政府は消費減や中小業者への対策だといいますが、たとえば中小商店がキャッシュレス決済などに対応するには、新たな設備や体制が必要です。中小業者は新たな出費が迫られるなど、逆に中小業者を苦しめるものばかりです。

 また地方自治体にはコスト上昇による歳出の増加、また市立伊丹病院では診療報酬に課税ができず、消費税にかかる特別損失が増大することなど深刻な影響を与えることになります。

よって本請願趣旨はきわめて妥当であり賛成するものです。

後期高齢者の窓口負担原則1割の継続を求める意見書採択についての請願

 次に請願第14号「75歳以上の後期高齢者の窓口負担原則1割の継続を求める意見書採択についての請願書」についてであります。

 安倍政権は、75歳以上の後期高齢者の窓口負担を来年10月から原則2割に引き上げるとの閣議決定をしたとの報道がありました。

 経済的理由により必要な医療受診ができない高齢者が増えているといわれています。政府は公平な負担をと言いますが、そもそも多くの高齢者の生活は引き下がる年金、消費税増税などによりますます苦しくなっています。そのうえ、年齢を重ねるごとに様々な病気や身体的障害が増え、医療を必要とする機会が増えてくるので、医療費の窓口負担は次第に高齢者の生活を圧迫してくることは必定です。残念ながら高齢者は客観的に生理的な公平性を欠く状況だということを政府は認識すべきであります。

 高齢者の方々は戦後の復興期に身を粉のようにして働き今日の日本社会を築いてきました。せめて安心して必要な医療を享受できるようにすることは憲法25条を掲げる国の責任ではないでしょうか。

 請願書によれば、高齢夫婦無職世帯では、生活費などが毎月約5.5万円不足し(総務省「平成29年家計調査報告」)、貯金を取り崩して生活せざるを得ず、また「平成28年国民生活基礎調査」によると「貯金なし」の高齢者世帯は15.1%にのぼるという、実情があります。

 また、高齢者の多くは、糖尿病や高血圧などの慢性疾患を抱えており、健康を維持するためには継続的な通院が不可欠であり、医療機関で支払う窓口負担は高齢者の生活にとって、重い負担となっています。

 県下の医療機関の8割が、原則1割負担である75歳以上の患者窓口負担を2割へ引き上げることは「受診の抑制につながる」と回答し、これ以上の窓口負担の引き上げにより、高齢者が必要な医療を受けられず、疾病を悪化させることを開業医師・歯科医師方々が懸念されています。
よって、本請願趣旨「後期高齢者の窓口負担原則1割の継続」はきわめて妥当であり、賛成するものです。

 請願第10号「夜間中学校設置自治体の財政負担を軽減するために兵庫県が積極的に役割を果たすことを求める意見書提出の請願」および請願13号「『小学校5年生から中学校3年生まで、当面35人学級の実現』を県に要望することを求める請願書」については、意見書案で述べた通りであります。

 以上、5つの請願に対し議員各位のご賛同をお願いし意見といたします。

2018年12月議会 加柴優美:市役所庁舎の建て替え予算

2018年12月議会 補正予算案質疑

2018年12月11日
日本共産党伊丹市議団  加柴優美

 ただいま議長より発言の許可を得ましたので、私は日本共産党議員団を代表して、議案第146号「伊丹市一般会計補正予算(第8号)の内新庁舎整備事業に対する質疑を行います。

 今議会に市役所庁舎の建て替え予算が計上されました。早期の実現と、有利な財源を活用し市民負担を軽減するため、国の財政支援制度の期限である2022年春の新庁舎供用開始を目指すとしています。

 補正予算の内容は、現庁舎周辺インフラ改修と北側緑地樹木の移植等合わせて43,035千円、今年度から2024年度までの期間の債務負担行為13,893,273千円であります。市役所本庁舎の建て替えというのは50~60年に一度あるかないかの事業であり、かつ事業費用が巨額となります。よって当局の新庁舎整備事業費にかかる説明資料を中心に数点伺っていきます。

 第一に、設計・建設費のうち「積算の手順」に関してですが、一つは従来の設計・施工分離発注方式ではなく、設計・施工一括発注方式とした理由について、二つは一括発注方式における「類似施設の実績や統計デ-タ」を用いての積算となっているようですが、従来の方式との違いについて、三つには両方式を比較した時、建設費の積算に大きな違いが生じることがあるのかどうかについて、それぞれ伺っておきます。

 第二に、当局からの資料によると、新庁舎整備事業費が基本計画時の約128億円から基本設計後は約156億円と約28億円増加しています。保健センタ-が分離され6億円あまり減少していますが、大きな増要因として消費税10%、建設費の大幅アップ、また現庁舎の地下の改修工事費が示されています。

 そこでまず建設費の大幅アップについて、標準建設費が6%金額で6億3700万円も高騰すると推計されていますが、建設材料費、労務費それぞれどのような根拠をもとに予測されているのか伺います。また現庁舎地下の躯体改修費が基本計画段階に比べて約10億円増加するとしていますが、倉庫や地下駐車場を確保するために最も合理的な方法なのか、またどのように検討されたのか伺っておきます。

 第三に、財源対策と後年度市民負担について。今回国の庁舎建設にかかる「有利な財源」により市民負担を抑えるとの説明ですが、具体的な内容・詳細について。また約28億円の増嵩経費については「公共施設整備保全基金」を活用するとしていますがその内容についてそれぞれおききしておきます。

 次に今後必要と見込まれる経費についてですが、当局資料によると一つは窓口呼び出し設備・環境監視設備など設備関係や各業務システム(各部局業務に必要な設備)など付帯設備にかかる経費が未計上とのこと。概算でも推計できませんか?。さらに今後必要と見込まれる経費として「物価の変動にともなうスライド条項の適用」などがあるとしています。仮にこうした条項を使う事態になった場合、どのような影響がありますか。

 次に事業者選定にかかるスケジュ-ルについての当局資料によりますと、来年1月下旬に入札公告し5月下旬までが入札期間となっています。要求水準書、落札者決定基準、VE提案などの要領が公表され、当局は総合評価方式一般競争入札を実施する方向であると聞いていますが、これまでの一般的な入札とどのような違いがありますか。

 最後に現時点で約156億円とされる総事業費に対する市民の受けとめについてであります。一点目は、これまでのパブリックコメントや市民ワ-クショップ等では、「もう少し先だと聞いていたが、なぜ今の時期に建て替えなのか。」、「なぜこれほど建設費用がかかるのか」などの意見も市民からあがっています。当局はこれまでこうした市民の疑問に対してどのように答えてきたのか端的にうかがっておきます。二点目は、これだけの費用となる新庁舎整備事業に対して、今後市民から理解を得るために市・当局はどのような対応、対処を考えているのかおききしておきます。

【一問一答方式による質問】

1.現庁舎地下の改修方策の見直しにより、基本計画段階に比べて約10億円費用がアップすることに対して、当局から「地下一階部分を新耐震基準で再構築することで、地下躯体の耐用年数を新庁舎と同様の65年間とする計画を検討した」との説明でした。計画では現庁舎地下の上には建物ではなく「市民広場」を配置するもので、たしかに耐震強度はより大きいことにこしたことはありませんが、あえて10億円追加して改修しなければならない「必要性」についてお聞きします。

2.財源対策と市民負担について

(1)基金の活用については、公共施設等整備保全基金を最大限活用する。同基金の今年度末の残高は約47億円で、新庁舎整備事業完了までにはさらに積立てることで、約49億円を充当していくとの答弁でした。その分市民負担を抑えることができるわけですが、その結果公共施設等整備保全基金は枯渇する、ゼロとなります。これまで伊丹市公共施設等総合管理計画つまり公共施設マネジメント基本方針に従って、今後の更新費用が年平均で78億円かかるとの試算のもとに公共施設等整備保全基金を積み立てしてきました。今回の結果、今後新庁舎整備事業以外のさまざまな事業の財源手当てに影響しかねず、公共施設再配置計画の見直しについてはどのように考えていますか。

(2)先ほどの答弁で改めて有利な地方債を発行することで後年度の市民負担が
  約30億円軽減されるとありました。さらに後年度負担を減らすために一定の一般会計にかかる財政調整基金の活用は考えておられないのでしょうか。

(3)答弁でもあったように新庁舎整備事業において156億円以外にも今後必要と見込まれる経費がかなりあることが明らかになりました。今日の段階では額を示すことは困難とのことですが、いずれにしても整備ごとに予算措置をしなければならず財源はどのように考えているのですか。