「関西3空港懇談会」における大阪空港の規制緩和に関する申し入れ

2018年12月28日

伊丹市長 藤原保幸 様

「関西3空港懇談会」における大阪空港の規制緩和に関する申し入れ

日本共産党伊丹市議会議員団
団長  加柴 優美

 12月24日に開催された「関西3空港懇談会」において、兵庫県知事や大阪府知事、関西経済団体連合会会長らから、神戸と大阪で国際チャーター便を認めることや午後9時以降の着陸における「弾力的運用」、大阪・神戸の運用見直し等が出されたとの報道がなされた。

 このことを受けて25日、藤原市長は記者会見で、国際便チャーター便の提案を歓迎し、大阪空港で段階的に国際線の規制緩和をする必要があると述べ、午後9時以降の着陸の弾力的運用も周辺市で協議するとされた。

 しかるに、大阪空港に関しては、国が存続の結論を出すに際して、住民は「環境基準達成に向けて不断の努力を続けること」を求め、1990年12月の「存続協定」の中にこの文言が明記されるとともに、これを具現化するため1日の発着回数を370便にすること、午後9時から午前7時までに発着するダイヤを認めないこととともに、大阪空港は国内線の基幹空港とすることなどを盛り込み、その後の機能分担の中で国際線は関西国際空港に一元化することとなった。

 その後YS11型機のジェット化、一定の機材の低騒音機への変更等を経たが、この間の「うるささ指数」を見る限り「環境基準達成に向けた不断の努力」は極めて不十分と言わざるを得ない。

 従って、市長らによる大阪空港における国際チャーター便を含めた国際便の復活や、遅延便の9時以降の着陸の「弾力的運用」は気象条件等による例外を除いて認めるわけにはいかない。

 よって、市長に置かれては、大阪空港への国際便の復活等の規制緩和を主張するのではなく、国に対して存続協定を遵守することを求め、「環境基準達成に向けた不断の努力」を具体的に主張されることを強く求める。