2018年6月議会 服部好廣:幼稚園保育所統廃合、障がい者施策

2018年6月議会 服部好廣:一般質問

2018年6月14日 日本共産党議員団 服部好廣

 議長の発言許可を得ましたので、私は日本共産党議員団を代表して質問します。

1.公立幼稚園・保育所再配置計画(就学前施設再配置計画)「説明会」での議論から

初めに

 5月11日から開催されてきた伊丹市による「就学前施設の再編にかかる説明会」いわゆる(市立幼稚園・保育所統廃合に関する協議の場)が一巡しました。当初の時間設定が夕刻であり、当事者の幼稚園児・保育園児の保護者の皆さんにとって最も参加しにくい時間帯が設定された結果、多くの会場で参加者が少なく、また保育所保護者のほとんどが参加できないという事態となり、改めて2回目が設定されました。この間、いわゆる「説明会」参加者の一人としてまた、皆さんから出された意見と質問に対する市当局の対応・答弁も含めていくつか質問をしたいと思います。

(1) 付帯決議をどうとらえているか

 1月議会で市長提案の就学前施設統廃合計画は否決されました。市長の再議権発動による硬直状態を打開するために8項目の「付帯決議」を担保して原案を一部修正のうえ全会一致で可決しましたが、市長はこの「付帯決議」の重みを3月議会冒頭の所信表明で端的に述べられました。5月11日~行われたいわゆる「説明会」は3月議会でも当局から「説明会という名称だが付帯決議による協議の場」だと説明されています。

 しかしながら、私が各地の説明会の状況を確認した限りでは、推進班による「説明」ではしばしば「廃園は決定しています」というフレーズが出てきます。改めてお聞きしますが、廃園は「決定」しているのですか。決定とは場所とともに時期が決定して「決定」となるのではありませんか。条例に基づき、ここで改めて正しい表現で答弁をお願いします。

 付帯決議の1項目には「市民への説明責任を果たすため、伊丹市幼児教育推進計画に固執することなく市長も含めた当局と保護者、地域住民等で十分協議すること」となっています。

 「推進計画に固執しない協議の場」であるならば市民・保護者の疑問や意見に対しどのような対応が必要だったでしょうか。一昨年まで2年間実施された「学教審答申」への理解を深める「市民講座」では、出された意見をカードに記載し、参加者全員が共有しながら議論を進めましたが、今回は昨年8月以降の「説明会」と同じく、当局との「質疑応答」の域を出ず、市民・保護者は「説得され、断念させられ、意気消沈する」状況だったと語っています。要望を出しても「そんなこともう済んだ話だ」と言わんばかりのつっけんどんな対応や、不真面目な態度まであったと聞き及んでいます。

 連日の説明会で担当の皆さんもお疲れだったとは思いますが、市民はこのように受け取っていることを重く受け止めていただきたい。

 市民の皆さんの思いを受け止めるには先ほど申しましたように、学教審答申への理解を深める「市民講座」型懇談会のような自由に意見を出せる仕掛けや雰囲気づくりなど、当局側の姿勢が大切だと考えますが、当局の見解を伺います。

(2) ニーズ調査は就学前施設再編計画にどう生かされるのか

 5月29日の鈴原幼稚園での説明会で、ニーズ調査の結果は今年度の冬に出ると回答しましたが、それは「伊丹市子ども子育て支援計画管理事業」でのニーズ調査を指すものと思いますが、このニーズ調査は「就学前施設再編計画」のどういう部分に生かそうと考えていますか。

 一方で市の方は一部の保護者からの「早く決めてほしい」という意見を逆手にとって「7月中の意思決定」を狙っているわけですが、それならばニーズ調査は全く反映されないことになります。

 そもそも、この調査でなにを調査しようと考えているのですか。

(3) 神津認定こども園の経験をどう生かすのか

 市当局は、「認定こども園の設置は決定している」と繰り返し説明会でいい、そのため2020年の運用開始のために今秋には廃園を決定しないといけないと言います。

 説明会では「認定こども園そのものがよくわからない」という質問が多くありましたし、それに対する当局の説明も的を得たものではありませんでした。その割に当局側からは繰り返し「もう設計も終わり変更の余地なし」と受け取れる発言が飛び出します。事情がよくわからない保護者・市民に間違った受け止めをさせるような発言は厳に慎むべきではありませんか。

 何度も質問で取りあげているように、神津での事例を参考にするならその市民保護者中心の決定と建設過程であり、完成形をひな形にした押し付けであってはならないということです。

 新たに建設されるこども園への市民参加について改めて伺います。

(4) 3歳児保育を直ちに実施すべき

 保護者の要求ははっきりしています。公立幼稚園で直ちに3歳児保育を実施することです。

 市は、2020年から存続する全園での3歳児保育を実施するとしています。しかし、この間の説明会の市民・保護者の意見は「いま、直ちに3歳児保育を始めないと公立幼稚園は存続できない」という危機感です。ただでしも減り続けている公立幼稚園への入園者は、統廃合計画発表を機に激減し、さらにこの間の説明会での「2020年度入園児の抽選」という狭き門を示されて公立園への入園断念を決断せざるを得ない人も出ていると聞いています。

 当局は繰り返し「私立との住み分け」を口にしますが、市民の当たり前の感覚は「健全な競争こそより良い幼児教育をつくる」ですよ。

 公立幼稚園は「生き残りをかけて」3歳児保育に直ちに着手すべきです。説明会では「3歳児保育には研究と実技経験のため2年必要」との答弁も飛び出しましたが、それならあえて言いたい。「神津での優れた実践」はどこに消えたのですか。すでに伊丹では公立園での3歳児保育はたっぷり実践済みではありませんか。

 責任ある答弁をお願いします。

(5) 再編計画を先送りし、在園児の卒園を保障し、保護者の悩みを解消すべき

 4歳児の入園を考えている保護者にとって、2年後に廃園が予定されている園では再来年の希望園の指定を求められています。行政は再編後の転園をスムーズに行いたいとの考えで行っていると思いますが、保護者の希望は最初に選択した「廃園予定の園」での卒園であり、通園しにくいブロック内の他の園への転園ではありません。行政は保護者の意思を最大限保障し、卒園まで補償すべきではありませんか。行政の都合を保護者・市民に押し付けることは許されません。

 説明会で、この、転園の悩み、2年後の他の園の選択の悩み、それに追い打ちをかける「抽選」の脅し。兄弟が卒園した園で卒園させてやりたい。近くて安心で内容も充実している公立園をあきらめて、こどもに1年後の転園というリスクを負わせたくないと私立園を選択しようと思い悩む保護者のつらい気持ちを、当局は感じていますか。

 さらに、私立園は100名もの待機児を生んでいます。私立園を選択しても入園できないかもしれない。さらに費用も無償化になっても公立の4倍も持ち出さないといけない。

 保護者の深刻な悩みに対し、説明会での当局の対応はまことに冷たく、聴くに堪えないものだったことを、あえて申し述べておきます。

 市は、今の再編計画を先送りし、少なくとも来年入園者が卒園するまで今の園を保持し、市民の願いを受け止めるよう求めます。見解を伺います。

2.障がい者施策の拡充を求める

 伊丹市は「伊丹市障害福祉計画(第5期)」「伊丹市障害児福祉計画(第1期)を今年3月に作成し、新たに「居宅訪問型介護サービス」を開始したことは評価するところですが、一方で障害者手帳3級をお持ちの方への医療費助成がまだ実施されていません。障害者への医療費助成は、都道府県単位では3級まで拡大されているのは38都道府県で81%を占めています。兵庫県は実施していない19%に入ります。都市で見ると、近隣では神戸、西宮、宝塚市が実施していますが、伊丹市では県の助成範囲を踏襲するとして実施していないということですが、その考えを変更する気はありませんか。

 また、精神障がい者の外出支援は進んでいません。H5(1993)年に改正された「障害者基本法」で「障がい者の自立と社会、経済、文化その他のあらゆる分野の活動への参加の促進」を基本理念とし、身体障害と精神薄弱に加え精神障害を「障がい者」と規定し、福祉対策の対象として明確に位置づけました。さらにH7(1995)年「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」の改正により精神障がい者の福祉施策を法体系上に位置づけ、「自立生活の援助あるいは社会参加の促進のために必要な援助」を行うことが明確にされています。

 精神障害1級の方は「日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの」と分類されており、介助人を伴わない限り外出は困難な方です。一方、3級の方は「過大なストレスがかかる状況でなければ一人で外出できる」程度の障害とされています。法の精神からすると、3級の方こそ外出の支援が必要であると考えます。伊丹市には市バスもあり、なぜ市バスの無料パスを実施しないのかお尋ねします。

 障がい者が日常的に社会参加し「生きがい」を見つけるために就労支援は大変重要と考えます。

 新聞報道によりますと、2017年度に、民間事業所の廃止や縮小に伴って解雇された障がい者が2272人で、前年度の1.7倍に急増したことが厚労省の調査で分かったということです。各地で起きた「就労継続支援A型事業所」の廃業による大量解雇が影響したものとしています。

 06年の障害者自立支援法施行後、安倍政権が進める福祉事業の規制緩和路線で営利企業が続々と参入。しかし、一部の企業に国の給付金を不正受給するなどしたため規制を強化した結果経営に行き詰まり廃業が相次いだといういきさつがあります。

 市としては、雇用契約を結び、就労により最低賃金以上の収入が得られるA型事業所を推進する考えと聞いていますが、現状のA型事業所とB型事業所での障がい者、職員の状況と就労条件についてお聞きします。

【2回目】

1.公立幼稚園・保育所再配置計画(就学前施設再配置計画)「説明会」での議論から

(2) 付帯決議をどうとらえているか

 「施行日は規則に委任されており、規則は、今回の説明会の状況等を踏まえ、市長が時期を判断し、制定することとなっている、旨申し上げた」との答弁でした。

 市長は付帯決議を踏まえて「このことを真摯に受け止め、これらの請願や常任委員会で可決された附帯決議につきまして、その趣旨を尊重しつつ施策を進めてまいります。」と所信の表明をされております。つまり、附帯決議では「市民への説明責任を果たすため、伊丹市幼児教育推進計画に固執することなく市長も含めた当局と保護者、地域住民等で十分協議すること」となっており、市民の意見を聞いて協議をすることを求めているのですから、答弁はこの、市長の所信表明の趣旨を逸脱しているのではありませんか。

 市民の皆さんの思いを受け止めるには先ほど申しましたように、学教審答申への理解を深める「市民講座」型懇談会のような自由に意見を出せる仕掛けや雰囲気づくりなど、当局側の姿勢が大切だと考えますが、当局の見解を伺います。

(2) ニーズ調査は就学前施設再編計画にどう生かされるのか

① 次に、ニーズ調査に対する質問に対しては、ニーズ調査は「政府が実施する子供子育て支援計画」のニーズ調査だということでした。それを市が進める就学前施設再編計画に関するニーズ調査としても用いるが、7月に国から示されるアンケートを秋に実施して次の冬に結果を公表するということで、2020年度に反映させるとの答弁でした。

 今、市民が求めているニーズ調査は、この4月から実施された幼児教育無償化と再来年度から実施される公立園3歳児保育によってどのようなニーズ変化が生じるか、それによって市の計画による就学前施設再編計画が妥当なのかを確認するものだということです。市が考えているニーズ調査はそれにこたえることが出来ますか。確認してください。

② 国が実施するニーズ調査で、市が欲しいデータは得られるとお考えですか。そもそもアンケートの中身も国にお任せで、求めるデータが得られるとは考えにくいのですが。お答えください。

③ 附帯決議では施行日決定はニーズ調査を前提としています。調査結果に基づき協議を行うことも必要になるはずです。どうお考えですか。

④ 次に、調査対象です。聞くところによると対象者の3割程度の抽出とするようですが、1月の「説明会」案内は全対象者に郵送したのですから、市としては対象者全員の名簿はお持ちのようですので、ぜひ今回も全対象者に郵送して全員対象で実施すべきと考えますが、見解をお聞かせください。

⑤ そもそも、ニーズ調査を実施する予定はあったのか。保護者はニーズ調査を実施してその結果を見ないとあきらめがつかないと言っている。

(3) 神津認定こども園の経験をどう生かすのか

① 2020年にこども園を運用開始する前提に廃園決定があるのではないかという質問には答えていません。再度伺います。子ども園の設置は「老朽化保育所の建て替えのため」という説明をされていますが、この話は昨年8月に突然持ち出されたものであり、そもそも公立幼稚園の統廃合問題の議論の枠外の課題でした。当局も「幼児教育の充実のため幼児集団と教師集団を確保するためだ」と説明してきたではありませんか。子ども園の設置は1号認定と2号認定を合わせて一定の集団をつくりだせますから園児数が激減している公立幼稚園の再生に役立つので、その範囲で実施すればよいのではありませんか。

② 神津こども園のノウハウを引き継ぎ、保護者アンケートと教諭・保育士の専門的知識を合わせて設計に反映し、その後地域への説明と意見聴取をするのだとの答弁でした。しかし、神津とこれから実施するこども園との違いは明確です。複数の小学校区が合流する形が計画されているため、意見聴取を真っ先に実施すべきは地域・保護者ではないでしょうか。見解を伺います。

(4) 3歳児保育を直ちに実施すべき

 3歳児保育を直ちに実施すべきとの指摘に対し、教員の確保と一定の財源が必要との答弁でした。ニーズ調査を実施していない時点で、教員が確保できないから、財源が必要との理由で公立3歳児の受け入れを直ちにしないことは市民のニーズにこたえるタイミングを逸して公立園の再起を不可能にするのではないかと危惧します。無償化により、幼児教育のニーズが高まっている時期をみすみすやり過ごすことはありません。

 3歳児保育のカリキュラムと教員の教育が必要との答弁ですが、伊丹の公立幼児教育にはすでに3歳児教育のノウハウが神津こども園に蓄積されているではありませんか。

 あちらでは神津の実績を言いながらこちらでは実績がない、というのは通じないのではありませんか。

(5) 再編計画を先送りし、在園児の卒園を保障し、保護者の悩みを解消すべき

 5歳児のみになるのが不安という保護者の意見があると思いますが、保育集団が小さい場合のゆきとどいた教育というメリットもあります。

 抽選になる確率は低いという見通しをお持ちのようですが、保護者としては確実に行けるところを保障して欲しいと思うのは当然のことだと思います。

 市の説明では「最悪の場合でも市内のどこかの幼稚園に入れます」といったわけです。通園困難な園に入れてもそれでよしとできないではないですか。全く答えになっていないのですよ。

 その認識がないから市民は不安に駆られるのです。納得のいく答弁をお願いします。

2.障がい者施策の拡充を求める

 2回目は意見と要望と致します。

 近隣市が実施している施策が伊丹市で実施されていないということは、市の施策のデメリットとして非常にわかりやすいうえに、障がい者の社会参加がインクルーシブ教育上も重要であり、実施すべきと考えます。財源については国の責任で行うべきであり、国や県へも要求していただくよう要望しておきます。

 就労支援について丁寧な説明を頂きました。障がい者の就労についてはあくまでも障がい者の生きがいや能力の自主的発揮の場として自由な選択ができることが基本であり、その点に留意した施策展開がされているとのことでした。引き続き推進していただくよう、要望いたします。

議会報告2018年初夏号 2018年3月議会報告

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【1面】
2018年3月議会 報告

みなさんとごいっしょに実現しました

子どもの医療費助成 拡大

 今年7月から、小学1年生~中学3年生の生徒にかかる外来医療費の自己負担額が1医療機関につき2割負担、1日800円(月2回まで)となります。一定の助成拡大となるものの他市に比べて遅れており、党議員団は中学卒業までの全額無償化を求めます。

◆認可保育所 増設  待機児童2年連続ゼロ達成

 4月1日時点での待機児童は2年連続ゼロとなりました。さらに年度途中や、希望する保育所に入れない「隠れ待機児童」解消のために今年度認可保育所を増設します。
(3園×60名=180名定員)

◆手話言語条例 制定

 手話を固有の言語・文化だという認識に基づき、手話への理解の促進と普及、地域において手話を使用しやすい環境を整えることの基本理念をさだめた手話言語条例を制定しました。

◆居宅訪問型発達支援サービス 創設

 重度の障がい等により外出が困難な障がい児に対する、居宅訪問による発達支援サービスを創設しました。専門のスタッフが訪問し、基本的な生活習慣や対人関係などの社会性をはぐくむ療育支援を行います。

◆スクールソーシャルワーカー・介助員 増員

 不登校や問題行動等の未然防止や早期対応のため、スクールソーシャルワーカーを1名増員して4人にし、すべての中学校へ配置。小学校への対応も実現。
介助員を増員し、障がいを持つ子どもの学習権を保障し、教職員の負担を軽減します。

◆商店街活性化と都市農業支援

 空き店舗出店促進事業や商店街活性化事業補助で中小商店を支援。生産緑地の指定要件緩和(500㎡→300㎡)と農業者への支援で伊丹の都市農業を支援します。

幼稚園・保育所の統廃合計画 市民参加による見直しを求める

 伊丹市による市立幼稚園・保育所の統廃合計画は、1月臨時議会で統廃合の施行日が削除され、「…計画に固執することなく…保護者、地域住民等で十分協議すること」という「付帯決議」が議決されました。このことで、統廃合計画は決まったものの、今後市民参加による計画の見直しに道を開くことになりました。保護者・地域住民の運動と議会での共同の成果です。

 伊丹市は「付帯決議」に基づいて「説明会」(協議の場)を開くことになり、党議員団は、今まで保護者・地域住民と共同で運動してきた経緯から、「説明会」(協議の場)を前向きに受けとめ、市民参加による計画の見直しを図るため、積極的に参加することを呼びかけます。

質問の全文は「伊丹市議団」の ホームページでご覧になることができます。
中継録画は「伊丹市議会」の ホームページでご覧になることができます。

【2面】

市民の健康くらしを守るため奮闘

国保税の引き下げを求めました

 今年度から国民健康保険事業の運営の中心が市町村から県に移行し会計の仕組みが変わります。市予算では約13億円の余剰金が生じることから党議員団はその一部を活用して国保税の引き下げを強く求めました。今年度は値上げせず、国保税は据え置きとなりました。

後期高齢者医療保険料、介護保険料の引き上げに反対しました

 後期高齢者医療保険料を均等割り分月額67円引き上げて4,071円に、介護保険料は月額710円引き上げて5,200円とする改定案が提案されましたが、市民負担を増やす提案だとして反対しました。

山田伊丹線延伸計画は住民の声を聞いて対応を

 山田伊丹線(昆陽・泉町工区)は関係自治会や補償対象市民の中で賛否両論があります。党議員団は「地元住民への十分な説明と権利者への丁寧な相談を求める」12月議会付帯決議を尊重し拙速なやり方をしないことを求めました。

老朽化した市営住宅の建て替えを求めました

 築年数が48、49年で耐震診断をしないまま、エレべ-タもない住環境の悪い市営住宅が多数存在しています。党議員団は改めて市営住宅の建て替えを強く求めました。

市庁舎建て替えは市民の意見を聞き建築費の圧縮を求めました

 現在の庁舎は、築45年で耐震基準を満たしていないことから、2019年から建て替え工事をすることになります。しかし基本計画によると、周辺工事を含めて約135億円。可能な限りの工事費圧縮を求めました。

この問題はどうなったの?

中央公民館のスワンホールへの機能移転について

党議員団 社会教育の中心的施設である公民館は「機能移転」でなく現地での建て替えを主張
利用団体からも建て替えを求める要望書名を市長に提出
 利用団体への説明や議会への答弁では、貸室の使用料や公民館としての活動が従来通り行われること、教育委員会直営で運営されることが確認
できました。さらに市民の意見を聞き改善することを求めました。

女性児童センターについて

1 市は南部こども園と児童・市民交流センター設置を計画(プール廃止)

 利用団体を中心に「仮配置図」をたたき台にした説明会(相談会)が始まっています。

2 女性センターの機能移転

 女性センターを既存の施設に機能を移転する計画です。男女共同参画を担いうるセンターとするため市民の意見を求めています。

日本共産党議員団は頑張ります!

●正確な勤務時間の把握と職員と教員の長時間労働の是正を求めます

市職員の時間外勤務は昨年も年間700時間超えが発生。教員もひと月の時間外勤務が、教諭45時間超、管理職80時間超の実態が明らかに。正規職員・教員の増員を求めます。

●早期に35人学級、30人学級の実現を求めます

 子どもへのゆきとどいた教育とともに、教員の異常な長時間勤務をなくすためにも早期に35人学級、さらに30人学級を実現し教員の増員を求めます。

●中学校でも始まった学校給食を充実させ、 食育を進めます

 中学校給食が始まって1年。子どもたちが健やかに育ってほしい。安全で豊かな食育の場に、市民の声を生かし、今後無償化や米飯のセンター内調理を求めます。

●高齢者が安心して暮らせる施設の増設と 充実をはかります

 尊厳ある老後の暮らしを支える施設。少ない特別養護老人ホームなどを増設し、待たなくても入れるよう求めます。

●地域経済振興条例、住宅店舗リフォーム 助成制度で地域経済を活性化します

市民のみなさんの要望・意見をお聞かせください

ホームページ https://jcp-itami.org

TEL 784-8114(直通) FAX 783-8441

議会報告2018年春季号を発行しました

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【1面】
公立幼稚園・保育所統廃合計画

保護者・地域住民参加での見直しに道ひらく

子育てママパパ 伊丹市政を動かす!

 伊丹市が1月臨時市議会に提出した「幼児教育推進計画」に基づく条例5件のうち、補正予算案と就学前施設再編条例を修正可決、3件を原案通り可決しました。

保護者・市民の運動が市長原案を通さなかった!、

就学前施設(公立幼稚園・保育所・認定こども園)再編計画は当初案を修正

幼稚園16園を5園+認定こども園3園、保育所3か所廃止

          ⇓ ⇓

幼稚園を5園+1分園、こども園3園、
保育所2か所廃止

市立ありおか幼稚園 ➜ 伊丹幼稚園ありおか分園として存続(市の修正)

市立こばと保育所 ➜ 市立保育所のまま近隣市有地に新築移転
(議員修正)

就学前施設再編時期を明記せず
(今後保護者・関係者・地域住民参加による見直しへ)

預かり保育実施(伊丹幼稚園・荻野幼稚園で今年4月から)

公立幼稚園での3歳児保育実施(2020年度から)

就学前施設再編条例に対する付帯決議

1.市民への説明責任を果たすため、伊丹市幼児教育推進計画に固執することなく市長も含めた当局と保護者、地域住民等で十分協議すること。

2.公立幼稚園が閉園となる場合、跡地は教育、子育てのために活用するよう努めること。

3.保育所待機児童を解消すること。定員を超えた待機児童の受け入れは極力避けること。

4.3歳児の希望者全員が幼稚園に入園できるようにすること。

5.特別に支援が必要な子どもは、抽選によるのではなく、全員が身近な幼児教育施設に入園(所)できるようにするとともに、さらに充実すること。

6.認定こども園の規模は幼児教育・保育の質を考慮して計画すること。

7.通園距離が遠いケースには柔軟かつ適切な処置を実施すること。

8.施行日は、当該地域の関係者の意見を聞くとともに、当該地域の保育ニーズまたは幼児教育ニーズを的確に把握したうえで決定すること。

【2面】

伊丹市  市民と議会

2017年

8月、市は「幼児教育の段階的無償化」と「幼児教育推進計画」を発表。

日本共産党市議会議員団は、市議会報告(全戸ビラ)で計画の内容と保護者・関係者の声を紹介。ビラ添付のアンケートを呼びかけ。

ビラで事実を知った幼稚園・保育所保護者、関係者から大きな反響.アンケートにネットも含め290通の回答。「計画に反対・見直し」が圧倒的多数に。

「伊丹市の子どもの未来を考える会(考える会)」が呼びかけた「当事者の声を聞いて計画を見直して」という市長への要望署名が瞬く間に2万筆に(最終23千筆)。11月末・要望書を市長へ提出。同趣旨の請願書も議会へ提出し、市議会各派と積極的に採択へ向け要請を展開。別途「伊丹市の幼児教育を考える親の会(親の会)」も市長に要望書提出。

市長、12月議会に「幼児教育推進計画」関連条例案提出を断念。1月議会へ先送り

市議会は連日子ども連れの傍聴と要請行動でにぎやかに。
市議会の雰囲気が一変。

「伊丹市の子どもの未来を考える会」請願(1.保護者・地域住民・関係者の意見を聞いて計画を見直すこと2.小学区ごとにこ丁寧な説明をすること)を、12月市議会で賛成多数で採択。(賛成=フォーラム伊丹創政会・共産党)

市、市議会終了後3日目の12月25日、「計画案」を修正した「見直し案」を発表。
 全額無償化・ありおか幼稚園を伊丹幼稚園の分園として存続

2018年
「くらしとまちに元気を伊丹市民の会(市民の会)」と「考える会」が連携して市民へ宣伝。

市、1月13日いたみホールで「見直し案」を市民向けに説明会開催。

1月17日、1月臨時市議会開会。「見直し案」に基づく条例案提出。
関連請願7件提出。

市議会、予算修正案と就学前施設再編計画を白紙にもどす修正案を可決。(賛成=フォーラム伊丹・創政会・共産党)

市長、拒否権発動し、「再議」となる。

再議の結果、「修正案」否決。
「再修正案」を議員提案。全会一致で可決。
8項目にわたる付帯決議を採択。
関連請願7件すべて賛成多数で採択。

「再編計画」の実施時期を明記せず、今後改めて地域・関係者の意見を聴くことに。計画見直しに道ひらく。

「身近な幼稚園・保育所に通いたい」の声にこたえて

 伊丹市には小学校区に一つの公立幼稚園が存在しますが、園児数が減少する中、伊丹市は2度にわたって再編計画を出してきました。党議員団は、そのたびに3年保育と預かり保育を実現すれば「一校区一園制」は維持できると要望しましたが、市はこれを放置したため、園児数が一けた台の幼稚園が生まれる事態になりました。

 党議員団は、今回の再編計画にあたって市民と運動をする中で、「近くの幼稚園、保育所にかよわせたい」という保護者の願いに応え、ともに力を合わせることにしました。

皆さんの思い・願いをお寄せください

伊丹市の公立幼稚園・保育所統廃合に関する1月臨時議会について

伊丹市の公立幼稚園・保育所統廃合に関する1月臨時議会について

日本共産党伊丹議員団

 伊丹市は、一小学校区に一つの公立幼稚園が存続するという近隣ではまれな自治体です。今まで、公立幼稚園の園児数が減少する中、伊丹市教育委員会は2度にわたって公立幼稚園の統廃合の答申を出してきました。しかし、一定の園児数が確保できていることと市民の運動もあり統廃合計画は進めることができていませんでした。

 2014年、3度目の学校教育審議会で、神津を除く16園を10園程度に再編するとの答申が出されました。党議員団としては、公立幼稚園で3年保育と預かり保育を実現すれば一校区一園制は存続することができると主張し、市民団体とともに運動をしてきました。ところが、2年間の当局による市民講座等での議論がなされたのち、2017年8月、幼児教育推進計画案を発表し、公立幼稚園16園の内11園を、公立保育所7園を3園閉園し、幼保連携型認定こども園3園に再編するという大規模な統廃合計画が出されました。この計画は、市長が選挙で公約した幼児教育の段階的無償化の財源を確保するとともに公共施設再配置とも一体のものです。そして、計画発表後わずか4か月の12月議会に関連議案を提出するという急ぎぶりです。

 党議員団は早速議員団ニュースを発行し、この計画の全容と党議員団の考え、ウェブアンケートをつけて5万枚の全戸配布で知らせました。当局が計画案を十分市民に知らせない中、このニュースで計画を初めて知ったという市民が立ち上がりました。中でも保護者達が「伊丹市の子どもの未来を考える会」をつくって若い人たちの運動が始まりました。当局による73回の説明会に1841人が参加しましたが、納得できる説明はなく、「考える会」の人たちによって、「12月議会で決めないこと」「市民参加で見直しをしてほしい」「更なる丁寧な説明を求める」の3項目の署名運動が始まり、瞬く間に署名は18000を超えて市長に要望書を提出。最終的には23000を超えました。また、党議員団によるアンケートも290通集まり、そのすべての意見と計画に大半が反対している結果を市長に提出しました。その結果、市長は12月議会への関連議案提出を断念、1月臨時議会を招集するといわざるを得ませんでした。

 この間、毎日のように子どもを連れたお母さんたちが議員と懇談する光景が生まれました。そして「考える会」から12月議会に、「市民参加で見直しをしてほしい」「更なる丁寧な説明を求める」の2項目の請願書が出され、賛成者多数で可決されました。

 12月25日には、当局が計画の修正を提案。閉園予定の一つの幼稚園を分園として存続すること、無償化は4月から4,5歳児幼稚園・保育所等全額無償化にする、3歳児保育は預かり保育とともに存続する園すべてで実現するというもの。この修正はそれまでの運動の一定の成果ともいえるものです。

 1月臨時議会が17日に召集され、統廃合の議案が提出されました。党議員団は、幼稚園児が一けた台のところがあり、一定の再編をやむなしとして認定こども園の新設は認めるが、統廃合は白紙に戻し、保護者や地域住民と十分協議をすることを求めるという点で他の2会派と一致し、修正案を提出。文教福祉常任委員会で可決されました。2月9日の最終日の本会議でもこの修正案は可決されたことで、市長はこの修正案に対し、財源の見通しのないままに無償化等の推進計画は実行できないなどとの理由をつけて、「再議」に付しました。「再議」とは、市長も議員もともに公選による市民の代表として対等の立場であることから、議会による修正に対して「拒否権」が与えられており、これを行使することを言います。「再議」に付された場合は3分の2以上の賛成がなければ可決されないことから、この修正案は否決されてしまい、元の市長提案の原案を再び議論することになりました。

 再度開催された委員会では、先ほどの修正案に反対し、原案が最もふさわしいとしてきた公明党が再修正案を提出。その中身は、閉園の予定だった公立「こばと保育所」を近隣の公園内に新築移転して存続させるとともに、2020年と2022年に再編するとしていた施行日を削除して規則に委ねるというものです。党議員団としては、「考える会」や「市民の会」とも相談し、公立保育所を1か所存続させるとともに、施行期日が外されることで「市民参加による見直しに」に道を開くものとして賛成することにし、共同してきた2会派と相談して「付帯決議」を提案することにしました。その内容は「統廃合計画に固執することなく市長も含めて保護者・地域住民と協議すること」「施行日は、関係者の意見を聞き、保育・幼児教育のニーズを踏まえたうえで決定すること」などの8項目です。結果、再修正案は委員会・本会議で全会一致、付帯決議は委員会で賛成者多数で可決されました。また、この議会に出された7本の請願-保護者・地域住民と十分話し合いを行うこと等もすべて賛成者多数で可決されました。

 この間の教訓として、議員団のニュース発行によって市民に計画の問題点を知らせたことで、「考える会」の結成等市民運動を巻き起こす契機をつくったこと。また、若い保護者を中心とした運動が議会と市長を動かし、当初の計画を一定変更させ、このことで市民参加による統廃合計画の見直しに道を開いたことです。しかし、このことを実行させる運動と見直しの協議はこれからであり、伊丹市に付帯決議の誠実な実行を求め、地域の話し合いに積極的に参加することが必要です。

議案第5号原案の修正案賛成、原案反対の討論

資料2

議案第5号原案の修正案賛成、原案反対の討論

日本共産党議員団

 議長の許可を頂きましたので、私は日本共産党議員団を代表して、議案第5号「伊丹市立幼保連携型認定こども園条例の一部を改正する条例の制定について」の修正案賛成、原案反対の立場で討論をいたします。

 議案第5号では、第1条で平成2020年度に「西部こども園」「南部こども園」を設置し、第5条でありおか幼稚園を「伊丹幼稚園ありおか分園」とし、関連して第3条で伊丹市立桜台保育所、伊丹市立こばと保育所を廃止する。また、第2条で2022年度に「南西部こども園」を設置し、関連して第4条で伊丹市立西保育所を廃止し、第6条でこやのさと幼稚園及びせつよう幼稚園を廃止するというものです。

 この間の多くの市民、保護者、地域の皆さん、専門家の皆さんからの意見提言をお聞きする中で、この間の市の対応の遅れ等により入園者が激減している一部の公立幼稚園に対し、何らかの対策を実施する必要があり、そのために当該幼稚園を「幼保連携型認定こども園」化することは、やむを得ない側面もあります。

 しかし、そのことにより、まだ「実施検証が行われていない」と当局も述べられている神津認定こども園を「成功例」としながら、神津の定員200名を大きく超える265名、295名定員の認定こども園を、神津では実施した「地域住民や保護者、教員など専門家の参画」なしに計画し、突然既存公立保育所との統合・移設を行うなど、市民合意を形成する努力を行わないまま実行することは「参画と協働」をまちづくり基本条例に掲げる伊丹市にそぐわないものと考えるものです。

 特に、公立幼稚園の園児減少問題と何ら関係のない公立保育所を廃止・統合することは待機児ゼロを実現し「子育てしやすいまち」をめざす伊丹にとって、逆行する行為と言わざるを得ません。

 昨年12月議会で採択された請願第8号「幼児教育の施策に関する請願書」は

市民参加が不十分なままに計画を策定するのではなく、地域住民、現在の保護者、これからの保護者、保育所の保育士、幼稚園の教諭の意見を聞いて見直すこと

今後の公立幼稚園・公立保育所・公立認定こども園のあり方について、地域によって事情が異なる小学校区毎に市民に対して丁寧に説明を求めます。

と、なっており、市と議会に対し「市民参加の上で計画の検討と見直しを実施する」ことを求めており、私たち市議会はこの市民の求めに真摯にこたえる義務を負っています。

 したがって、本議案の原案に反対し、議案のうち最低限の修正を加えることに賛成するものです。

 議員各位の賛同をお願いいたします。

「議案第5号 伊丹市立幼保連携型認定こども園条例等の一部を改正する条例」の修正案に対する賛成討論

資料4

「議案第5号 伊丹市立幼保連携型認定こども園条例等の一部を改正する条例」の修正案に対する賛成討論

日本共産党伊丹市議会議員団

 議長の許可を得ましたので、私は日本共産党議員団を代表して、「議案第5号 伊丹市立幼保連携型認定こども園条例等の一部を改正する条例」の修正案に対して賛成の立場から討論をします。

 本修正案は、最初の修正案が過半数の賛成によって可決されたものの、市長の再議によって否決されたことから、再度原案の審議となったことで、改めて修正案が提出されたものです。その内容は、伊丹市立こばと保育所の住所を「伊丹市稲野町2丁目3番地の5」に改めること以外はすべて原案通りとし、本条例の施行日を明記せず、規則に委任するものです。

 修正案に賛成とする理由の第1は、こばと保育所の住所を変更することで、現こばと保育所の近隣に公立保育所として移転することとなることです。このことは、請願第6号で、稲野公園運動施設を活用した公立保育所の整備を求め、現保育所在籍児が最後までこばと保育所に在籍することを求めている趣旨と合致するもので、保護者・地域住民の願いが実現するものと考えます。

 この点では、移転されるこばと保育所の定数が90名を限度とされていることから、推進計画における南部こども園の定数295名を90名減員することが可能となります。南部地域における保育重要の増加に対応するため更なる保育所新設も合わせて、伊丹市当局に対応を求めておきます。

 第2に、本条例の施行日を明記せず、規則に委任することについてです。このことは、私たちが当初から主張し、12月議会で採択された請願でも「市民参加による見直し」を求めている保護者、地域住民等との協議を可能とするものと考えるからです。改めて伊丹市に対し、市長も含めた当局と市民とが推進計画に固執することなく話し合う場を設定されるとともに、規則による施行日を決定するに当たっては、小学校区ごとの現在と将来における保育、幼児教育ニーズを的確に把握し、十分市民の理解を得たうえで実行されることを求めるものです。

 次に、修正案を除く原案に対する考え方についてです。私たちは最初の修正案において、公立幼稚園の再編はやむを得ない立場から認定こども園の新設は認め、他の幼稚園・保育所の統廃合には市民との協議を求める立場から白紙に戻す提案をしました。今回、認定こども園の新設以外の統廃合の条項は、全く逆の提案となります。しかし、施行日を条例で定めずに規則委任したことで、伊丹市と市民との協議に道を開く提案と受け止め、前回の修正案と同等の修正と考え、賛成とするものです。

 最後に、今回の伊丹市幼児教育推進計画に基づく一連の条例提案に対しては、「市民参加による見直し」や市民合意形成への努力が不十分なままに提出されたことが大きな問題となり、保護者等による市民運動が盛り上がり、23,000筆を超える署名が集まったことなどを、当局は重く受け止められなければなりません。

 多くの市民が期待する幼児教育の充実という課題、具体的には幼児教育の段階的無償化、三歳児保育・預かり保育の実現、統合保育の充実、待機児童の解消などの課題は推進していかなければなりません。

 一方、公立幼稚園・保育所の大規模な統廃合に関しては保護者等関係者との十分な協議と理解がなければ進めることができないものです。

 この点では、2010年に出されたすずはら幼稚園を民間の認定こども園とする計画に対して、保護者や地域住民、当局による12回に及ぶ「すずはら就学前児童施設研究会」の結果、伊丹市は計画を断念されるとともに、市への要望が出されています。

 そこでは、①研究会として協働して研究を行ってきたが、このような市民参画の制度については今後の市民参画の一手法として取り入れていただきたい、②今後、アンケートの実施等により当事者のニーズ把握に努めることの2点を求めています。

 さらに、地域と幼稚園との関わりに関しては、鈴原での取り組みを、今後地域とのかかわりを考える際のモデルケースとしていただきたいとも書かれています。

 当局のみなさんは改めてこの教訓をくみ取っていただき、関係者との協議を進めていかれることを改めて強く求めておきます。

 以上、議員のご賛同をお願いしまして、修正案とともに修正案以外の原案にも賛成の立場からの討論とします。

「議案第5号 伊丹市立幼保連携型認定こども園条例等の一部を改正する条例」の修正議決に対する付帯決議

資料3

「議案第5号 伊丹市立幼保連携型認定こども園条例等の一部を改正する条例」の修正議決に対する付帯決議

2018年2月9日 文教福祉常任委員会可決

伊丹市幼児教育推進計画を遂行するにあたり、下記の事項を求める。

1、市民への説明責任を果たすため、伊丹市幼児教育推進計画に固執することなく市長も含めた当局と保護者、地域住民等で十分協議すること。

2、公立幼稚園が閉園となる場合、跡地は教育、子育てのために活用するよう努めること。

3、保育所待機児童を解消すること。定員を超えた待機児童の受け入れは極力避けること。

4、3歳児の希望者全員が幼稚園に入園できるようにすること。

5、特別に支援が必要な子どもは、抽選によるのではなく、全員が身近な幼児教育施設に入園(所)できるようにするとともに、さらに充実すること。

6、認定こども園の規模は幼児教育・保育の質を考慮して計画すること。

7、通園距離が遠いケースには柔軟かつ適切な処置を実施すること。

8、施行日は、当該地域の関係者の意見を聞くとともに、当該地域の保育ニーズまたは幼児教育ニーズを的確に把握したうえで決定すること。

請願1~7の賛成討論

資料5

請願1~7の賛成討論           

日本共産党伊丹市議会議員団

 議長の発言許可を頂きましたので、私は日本共産党議員団を代表して、請願第1号~請願第7号について賛成討論をいたします。今回提出されている請願は、伊丹市幼児教育推進計画における公立幼稚園と公立保育所の大規模な統廃合・再編や認定こども園建設に関して、各団体からの関連する請願となっています。

請願第1号「幼児教育推進計画(案)における市有地売却に関する請願」

 初めに請願第1号「幼児教育推進計画(案)における市有地売却に関する請願」についてです。

 「市民の大切な財産である公立幼稚園・保育所などの土地を安易に売却することなく、子育て・教育や地域活性化などに活用して欲しい」との請願趣旨・事項となっています。

・土地売却(案)は2014年6月の学校教育審議会答申において、「存続園以外の施設の利活用策については、就学前の子どもたちのための施設に限定せず柔軟性を持たせることが望ましい」としつつも、たとえば地域のコミュニティセンタ-や学童保育のような小学生のための施設なども視野に入れることが望ましいとしています。よって今回の土地売却(案)は答申から著しく逸脱しています。

・当初幼児教育推進計画(案)では、特に幼児教育無償化を2018年度から実施していくためには廃止予定の幼稚園・保育所の売却益を財源にするとの説明でした。しかし国が幼児教育無償化を進めることを明確にしており、基本的にはすべての土地を売却する必要性がなくなりました。

・廃止予定となっている公立幼稚園の園庭面積は、せつよう2,478㎡、すずはら1,860㎡、緑1,619㎡天神川幼稚園2、499㎡と広く芝生化も実施されています。子どもたちにとっても最良の環境が残っています。よって「一度失った豊かな自然や文化的環境は取り戻すことはできません。」との願意は妥当であり、請願に賛成するものです。

請願第2号「伊丹市幼児教育推進計画(案)における稲野幼稚園に関する請願書」に対する賛成討論

 本請願書は、伊丹市幼児教育推進計画において、伊丹市立稲野幼稚園が閉園とされていることに関して、保護者や地域住民、専門職等と話し合う場と時間を与えていただくことを求めています。 請願趣旨にも書かれている通り、稲野小学校地区社会福祉協議会が主催した説明会で、参加者から推進計画の見直しの声が出されていたとされています。そのことは、今まで幼稚園と地域組織とのさまざまな行事等での共同が、地域組織にも潤いを与え、地域の活性化にも影響を及ぼすとともに、園児にとっても地域とのかかわりの中で成長していく姿が地域の中に見えるからです。稲野幼稚園は、一番新しい資料によると、来年度の4歳児の入園予定は26人で、全公立幼稚園の中で3番目に多い数となっています。また、閉園となったとしても土地は売却できないとされています。このような事情から、稲野幼稚園がなぜ閉園となるのか十分理解が得られていないといわざるを得ません。今までのような当局による説明と質疑だけでは不十分で、改めて協議の場が必要と考えます。

 したがって、本請願書が、保護者や地域の住民、幼稚園等の専門職のみなさんと話し合う場と時間を与えてもらうことを求めることは願意妥当と考え、賛成するものです。

請願第3号「伊丹市幼児教育推進計画(案)に関する請願書」の賛成討論

 廃園対象の6幼稚園の跡地に対し、「廃園となる幼稚園の跡地を安易に売却せず、地域の子どもたちが活用できる場とすること」との請願趣旨・事項となっています。この問題に関しては、先ほど請願第1号と同じく、国が幼児教育無償化を進めることを明確にしており、基本的にはすべての土地を売却する必要性がなくなったことや、跡地売却が予定されている6幼稚園は1970年~1974年頃建築されており、40年以上も地域にねざし幼児教育の中心として大きな役割を果たしてきたこと。また、仮に比較的規模の大きな認定こども園が新設され、特別支援教育を必要とする子供が集中する場合であっても、従来通り一人一人の状況にあった教育を進めていくことが大切であります。

 公立保育所、公立幼稚園では特別支援教育が手厚く実施されてきました。しかし、今回の就学前施設再編計画で統廃合される公立幼稚園・保育所で実施されてきた高い質の特別支援教育を、民間で引き継いで行ける保証は十分ではありません。もし、計画通り就学前施設の再編が行われても、公立幼稚園・保育所で現在実施されている特別支援教育が正しく継承されることを願うのは当然のことであり、請願第3号に賛成するものです。

次に請願第4号「幼児教育の施策に関する請願書」について

 「今後無償化によってさらなる保育ニ-ズが高まり待機児童が増えた時のために、公立幼稚園の跡地を売却するのではなく、子どもたちのために利活用していただきたい」と述べています。この点について計画(案)自体も「核家族化・少子化の進行や女性活躍社会における就業状況の変化など、地域社会の変容を背景に、家庭教育や地域の子育て支援機能の補完が求められるとしています。また当局自身、「土地の売却計画と跡地の活用に関して」の質問に対し、「跡地の利活用を全く持って否定するものではなく、今後の市政運営において、必要とあれば、施設の転用や別用途での土地活用も可能であると考えている」と答弁しています。以上のことから、請願第4号に賛成するものです。

請願第5号「幼児教育の施策に関して情報の透明性を求める請願」

 伊丹市の計画が、あまりにも性急すぎる形での提案であるため、職員の多くの時間をさいた説明にも、納得はできない。伊丹市の幼児教育はどうなるのか。わが子はどうなるのか。と市民、保護者は不安、惑いが起こっています。そのため多くの関係者が連日議会の傍聴に訪れています。その様な中で「私立幼稚園との協定はないと」パブリックコメントの回答であったのが、文教福祉常任委員会では、「公立幼稚園の3歳児は225人と約束している」と、違う答弁がされたことから、市民にたいして、明らかにされていない情報がほかにもあるのではないかと不信感が広がりました。保護者の皆さんは伊丹市と共により良い幼児教育を築きたいと考え、その方針について真剣に考えておられるのですから、伊丹市もその思いにはきちんと応えるべきです。市民に必要な情報を知らせることが、説明責任者としてのあるべき態度ではないでしょうか。そのことは、参画と協働の基礎でもあります。また保護者や市民の理解なしに幼児教育の充実を進めることはできません。行政からの積極的な情報に努めること、情報の透明性を図ることを求める請願には賛成といたします。

請願第6号「伊丹市Aブロック南部地域の保育所の充実を求める請願」への賛成討論

 Aブロック南部地域は、阪神間への通勤の利便性が良く、居住する子育て世代も多数となっています。請願趣旨にありますように、南部地域には多くの待機児が発生しております。さらに、大手前大学跡地への集合住宅建設も取りざたされるなど、この地域は今以上に子育て世代の増加が予測され、就学前施設の需要は拡大すると思われます。また、公立こばと保育所では、「食物アレルギー対応(なかよし給食)や特別支援児対応保育士の常駐による統合保育の体制も整っており、公立でなければ実施の保障がない内容です。さらに、南部地域の公立・私立保育所で唯一専用園庭を持っています。国の認可基準が引き下げられる中、より優れた保育環境を求める保護者にとって重要な意味を持っています。

 この間の質疑でも明らかになりましたように、Aブロック南部に位置する柏木町から、議案5号に示される「南部こども園」への通園には距離2.2km、所要時間は徒歩で40分以上を必要とし、保護者と児童に多大の負担を強いることは明らかです。保育所利用者・保護者にとって、駅や職場に近い。通勤ルート上にあるなど「働きながら子育てする」ための保育所立地条件について、請願書で切々と訴えられているこれらの事情は、大いに共感できる内容であり、在園児への配慮は最低限の措置であると考えます。これらのことから、南部地域に引き続き公立保育所を確保してほしいという請願者の願意は妥当なものです

「請願第7号 伊丹市幼児教育推進計画(案)における緑幼稚園、天神川幼稚園、せつよう幼稚園、はなさと幼稚園、すずはら幼稚園、稲野幼稚園に関する請願書」に対する賛成討論

 本請願書は、閉園予定の幼稚園とされている、緑幼稚園、天神川幼稚園、せつよう幼稚園、はなさと幼稚園、すずはら幼稚園、稲野幼稚園などに関し、保護者有志一同から、保護者・地域住民等の方々と意見交換を行う機会を設けることを求めているものです。

 請願趣旨にも書かれている通り、12月議会における請願書採択に関し、その請願項目を誠実に実行する責任が当局にはあります。その請願項目の要旨は、①市民参加が不十分なままに計画を策定するのではなく、地域住民、現在の保護者等の意見を聞いて、見直すこと、②地域によって事情が異なる小学校区ごとに市民に対して丁寧な説明を求めているものです。しかし、1月13日の全体説明会は質疑の時間がたらず、参加者の疑問に十分こたえるに至っていなかったことや、各幼稚園等で行われた個別説明・相談会はまさに個別の意見を聞いたり、個人的な相談に答えたりと、地域への説明会ではありませんでした。したがって、本請願書が求めている閉園予定の園に関して保護者・地域住民との意見交換を行う機会を設けることは、願意妥当と考え、賛成するものです。

2018年3月議会 服部好廣:就学前施設・公共施設の再配置計画

2018年3月議会 服部好廣:個人質問

2018年3月7日 日本共産党議員団 服部好廣

市民参加による「住みよいまち伊丹」創りについて

市民とつくる「住みよいまち・子育て一番の伊丹」とするには何が必要か?

(1回目)

議長の発言許可を得ましたので、私は、日本共産党議員団を代表して質問をいたします。

1、就学前施設の再配置計画をめぐり、市民の声を今後どう生かしていくか

1)就学前施設再配置計画の実施においては「参画と協働」を基本理念に掲げる「伊丹市まちづくり基本条例」の精神を踏まえて

 かしば議員の代表質問のうち、「幼児教育推進」の項目の中で「8項目の付帯決議も踏まえ、丁寧な説明の場と地域住民・関係者の意見を聞く場を早急にセットすべき」に対し、「具体的な取り組み内容については現在検討中」「再編対象施設については~変わるものではない」との答弁があり、真摯に対応されることと思いますが、具体的には未着手だということでした。

 地域では1月議会の議決を受け、就学前施設再編に向けどうすべきか、考え始めているところもあります。

 南部では「こばと保育所」が建替え移転する計画地である「稲野公園」について、保育所建設と同時に、公園のバリアフリー化と合わせて、より地域に親しみやすい公園にリニューアルすべきでは、との声が上がりつつあります。保育所はこども未来部の、運動公園は教育委員会と所管部門が分かれますが、地域の希望を組み込んだ計画にすることで「まちの魅力」も倍増するのではないかと思います。

 そういう時に、市として市民の声を積極的に取り入れる用意があるか、お聞かせください。

 また、これらの施策に対する国の有利な財源はどのようなものが活用できるかお聞きします。

2、公共施設再配置計画はこれで良いのか

1)社人研の人口減予測と市の人口ビジョンの関係を問う

 2015年(H27年)3月に改正された「伊丹市公共施設等総合管理計画」に記載された国立社会保障・人口問題研究所(社人研)のデータによれば、2015年(H27年)の19万7826人をピークに伊丹市の人口は減少に転じ、2040年には18万人、2010年度比‐8%に減少すると予測していました。そのデータをもとに「計画」は、将来減少すると予測した人口に見合った分に公共施設の総量(延床面積)を減らす必要がある。その人口は1998年とほぼ同じなので、当時の延床面積に等しくするため現在より10%以上削減を目標とする。として2040年には53.6万㎡(6万㎡減)という数値目標を掲げています。

 これに対し、2015年(H27年)10月に発表された「伊丹創生人口ビジョン」には伊丹市独自の人口の「将来展望シミュレーション」が作成されており、伊丹市の人口は2025年まで微増し20万人を超え、次第に微減に転ずるが、2040年でも19万7139人を維持すると予測しています。この人口は今年度の人口とほとんど変わらず、今後25年間は現在の公共施設でもまだ不足を生じかねない状況を予測しています。

 伊丹市が様々な施策も実施して市の人口を維持できる展望を持っています。それには一定の転入が必要ですが、転入促進に重要な「住みよいまち伊丹」に必要な身近で便利で使いやすい公共施設」を、大幅な人口減予測に基づいて「マイナス10%」という数値目標をいまだに堅持して、公共施設の統廃合や「機能移転」を進める理由はどこにあるか、伺います。

2)人口減社会でも住みやすいまちをめざすべき

 予測される人口減にも対処できる施策を検討しておくべき、との考え方もあると思います。

 だからと言って、単純に総床面積を縮小させるだけでは市民の要求にこたえることはできません。

 市の「人口ビジョン」にも示されているように、伊丹市が的確な政策を遂行するなら人口は現状水準を少なくともまだ25年は維持すると思われるので、その間にじっくりと市民意見をまとめ、市民とともに人口減少時代のまちづくりと公共施設再配置を考えていけばよいのではありませんか。

 そのとき、老朽化施設の長寿命化を可能な限り実施すること、また耐震化未実施施設は国の有利な財源を活用して実施すべきではありませんか。

 身近な共同利用施設を含め、地域の皆さんとの十分な話し合いによって再配置を含めて検討すべきと考えますが、見解を伺います。

 以上で1回目の質問を終わります。

(2回目)

2回目の質問を行います。

1、稲野公園へのこばと保育所移設については、移設保育所開設時期を2020年に設定されていることと思いますが、それに合わせて市民合意、稲野公園の整備を含めて合意を得るための十分な時間的保証を確保することが困難になる可能性がありますが、その時に、「保育所建設先に有りき」の見切り発車がないよう、こばと保育所が現存することを利点として、柔軟に対処すべきと考えますが、いかがでしょうか。

・また、こばと保育所の敷地面積を確定できるのであれば、設置位置を確定して地割のみ先行させることは可能か伺います。

・また、再整備される公園と、こばと保育所の接続も必要になるかと思いますが、どうお考えでしょうか。

2、公共施設再配置計画に関して

・人口減少ではないが、構成が変化するので税収減に向かう中で公共施設の維持管理費用の負担が問題であり、将来の更新費用を削減する必要がある。との答弁でした。

 人口構成で高齢者が増加して税収が減るから経費を削減しないといけないという流れで、財政面に着目すれば、市民ニーズや市民の満足度が置き去りになります。

 この問題でも、市当局からの情報発信と市民との協議が重要となると考えますが、どのようにお考えでしょうか。

・人口減少も、高齢化も財源不足という共通項があります。財源不足の中で必要な施設を確保するには市民の合意形成が必要です。施設の複合化という方針も出ていますが、それによって利便性が低下する心配があります。
利便性を確保しながら施設の複合化を図ることが必要と考えますが、いかがでしょうか。

(3回目)

 3回目は要望とします。

 地域でも、歩いて使える、小学校区単位で利用しやすい施設を確保していくこと、既存施設の長寿命化とリニューアル、バリアフリー化で高齢者の利用しやすい施設を確保できるよう、地域での「参画と協働」が求められていると思います。既存の共同利用施設は旧耐震基準の建物が大半ですが、市民の利用しやすい身近な施設であり、利便性を考えるなら耐震化診断を行って長寿命化して継続して使用することも検討していただきますよう要望しておきます。

(時間が残ったなら)
 奈良女子大大学院教授、中山徹氏は「人口減少時代のまちづくり」という著書で、人口減少に向かう中での住民を主人公にしたまちづくりについて検討しています。

 人口や産業の減少に対応し、どのような都市をつくるべきか。
計画的な市街地の縮小を進めることができれば、従来と同じ生活を、同じ負担で送ることができる。さらに、空いた土地を使って自然環境を大規模に再生できれば、都市環境が向上する。

 人口減少が地域を衰退させるのではなく、人口減少に対応した計画的な縮小型都市計画が実施されれば、人口が減少しても生活の質を低下させず、むしろ生活の質を上げることができる。
と提言しています。

 長期的に見れば伊丹市の人口も減少局面に入りますが、それを逆手にとって魅力的なまちづくりを進めることも可能であることを最後に述べまして質問を終わります。

2018年3月議会 上原秀樹:幼児教育について

2018年3月議会 上原秀樹:幼児教育について

2018年3月7日 日本共産党議員団 上原秀樹

1.新幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領について

 昨年、「幼稚園教育要領」、「保育所保育指針」、「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」が改定され、今年4月から実施されます。教育長の「教育基本方針」の中でも、新幼稚園教育要領に掲げている「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を小学校と共有し、幼児教育と小学校とのなめらかな接続を進めてまいります」と述べられました。

 そこで、これら新しくなった教育要領等についてお聞きして行きたいと思います。

1)今回の見直しは、幼児期の「教育」を、幼児期の発達にふさわしい教育という従来の視点から、小学校教育の基礎的(あるいは準備)段階という視点に抜本的に見直すというものです。今までも小学校への円滑な接続の必要性は言われていましたが、それは学校教育の先取りではなく、幼児期にふさわしい教育を行うこと、すなわち幼児が遊び、生活が充実し発展することを援助するという視点でした。

 それが、今回の改定で、幼児期の教育が改めて「学校教育の始まり」として位置づけられたこと、保育所は「幼児教育の一翼を担う」ものとして位置づけられたことが大きな特徴です。

 そこで、教育委員会として、今回の改定によって、「接続の強化」が「小学校教育の先取り」とされようとしていることに対してどのような認識をされているのか。そのことによって、幼稚園、保育所における幼児教育の質がどのように変わるものとお考えなのか。また、幼児教育に関して就学前の子どもを持つ保護者の考えはどのようなものととらえられているのかお聞きします。

2)具体的には、小学校教育への接続の強化のためとして、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」という考慮すべき項目が新たに設定されました。小学校就学前の時点までに育むべき姿、いわば幼稚園、保育所における幼児教育終了時の具体的な姿として10の柱に分けて示されたものです。しかもそれが評価の対象にもなり、小学校学習指導要領には、小学校教育はこの「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を踏まえて行われる」ものとして書かれているものです。

①そこで、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の具体的に次の3点に絞ってお聞きします。

「自立心」:身近な環境に主体的に関わり様々な活動を楽しむ中で、しなければならないことを自覚し、自分の力で行うために考えたり、工夫したりしながら、諦めずにやり遂げることで達成感を味わい、自信をもって行動するようになる。
「協同性」:友達と関わる中で、互いの思いや考えなどを共有し、共通の目的の実現に向けて、考えたり、工夫したり、協力したりし、充実感をもってやり遂げるようになる。

「道徳・規範意識の芽生え」:友達と様々な体験を重ねる中で、してよいことや悪いことが分かり、自分の行動を振り返ったり、友達の気持ちに共感したりし、相手の立場に立って行動するようになる。また、きまりを守る必要性が分かり、自分の気持ちを調整し、友達と折り合いを付けながら、きまりをつくったり、守ったりするようになる、とされています。

これら3点に対して考えられる問題点の第1は、幼児にかなり厳しい「自己抑制」を求めているということです。例えば、自立心のところでは、子どもは「やりたいこと」「やりたくないこと」は脇において、大人から要求されることに専念し、「諦めずにやり遂げ」なければならない、そうして初めて「自信」がつくとされています。このことは、「やりたくない・できない・難しい」という人間的なありのままの思いや気持ちを表現するのを抑え、与えられた課題を一人の力でやり遂げる能力が高く評価されることになるのではないかと危惧するところです。

第2に、協同性に関しては、相互に意見や考えを共有することで共通の目標に向かうことが書かれています。また、「道徳・規範意識の芽生え」では、5歳の子どもにきわめて難度の高い要求をしています。何か行動する前には「してよいこと悪いことがわかること」「決まりの必要性がわかっていること」が求められています。そうなると、自分の要求をぶつけたり、トラブルを起こしたりした場合は、「問題行動」となってしまうのではないか。しかし、率直に自分を表現する子どもたちは、本音をぶつけ合い、モタモタやゴタゴタを頻繁に引き起こしながら、時間をかけて気の合う、信頼できる友達をつくりあげていくものだと思います。協同は、意見の共有からではなく、励まし、慰め合う「仲間意識」が作り出すもので、その中で「道徳性」は身についていくものではないかと考えます。

以上に対する見解を伺います。

②教育要領では、「各幼稚園においては、…全体的な計画にも留意しながら、『幼児期の終わりまでに育ってほしい姿』を踏まえ教育課程を編成すること、教育課程の実施状況を評価してその改善を図っていくこと」とも書かれています。いわば、「育ってほしい姿」が成果目標として設定され、これが教育課程の実践が評価の対象となるとのことですが、10の柱をどのように評価するというのでしょうか。見解をお聞きします。

2.伊丹市幼児教育ビジョンについて

 教育長は、平成30年度の教育基本方針の中で、「『保育・幼児教育の充実』については、本市における幼児教育の指針となる『伊丹市幼児教育ビジョン』を市全体で共有し、「伊丹市幼児教育カリキュラム」を通して、すべての子どもへの質の高い幼児教育を実現してまいります」と述べられました。

 この伊丹市幼児教育ビジョンは、推進計画にも書かれている通り、新幼稚園教育要領に示された「幼児期の終わりまでに育ってほしい子どもの姿」を見据えた、幼児教育理念等を定めるものとして位置づけられています。

 新たな幼児教育要領等は、先ほども述べととおり幼児教育に関して一定の転換を図るものとなっていることから、教育要領に基づくビジョンはどんなものになるのかと心配せざるを得ません。2回目までの議事録を見る限り、「育ってほしい姿」の10の柱について、評価の仕方に関する意見が出されていましたが、その内容にはあまり触れられていないように思われます。4回目の資料ではビジョン(案)に「幼児教育から小学校への接続」の項目がたてられ、参考資料として10の柱が出されています。

 そこで次の点をお聞きします。

1)伊丹らしい「質の高い幼児教育」として、ビジョンの中で何を基本理念とされようとしているのでしょうか。

2)4回目まで、幼児教育や保育の専門家や現場の職員、保護者等から伊丹らしい幼児教育のあり方に関して様々な意見が出されています。先ほど批判的な意見を言いましたが、その10の柱をはじめとした「小学校教育への接続」がどういう形で盛り込まれようとしているのでしょうか。

3)また、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」として、「知識及び技能の基礎」「思考力、判断力、表現力等の基礎」「学びに向かう力、人間性等」の3つの資質・能力を一体的に育むものとされています。「教育」の視点からとらえたこれらの資質・能力を、養護と教育が一体となって展開する保育の中でどのように考えていくのでしょうか。

3.神津こども園からどんな教訓を引き出すか

 当局は、認定こども園をつくるにあたって、神津こども園の教訓を明確にすべきとの議員の問いに対して、毎年の学校評価によって明らかにして公表もしていること、保護者からのアンケートによるとおおむね良好な評価を得ていると答えておられます。一方、保護者が取り組んだアンケート「神津こども園『良い所(自慢できるところ)・イヤな所』調査結果」には、「良い所」とともに様々な課題があげられています。

 保護者が取り組んだアンケート調査の結果から、「良い所(自慢できるところ)・イヤな所」はどんなところなのか。その一部を紹介します。

○「良い所(自慢できるところ)」

・統合保育の充実。発達相談も他の施設に出向く必要がない。
・給食はすごく助かる。家で食べないものを園では食べてくれている。
・1号認定2号認定の子が一緒になり、よい刺激をもらって、子どもができることが増えた。
・5・4・3歳で、教室の解放感がある。自由な発想で好みの遊びを選んでいる。
・職員の数が多い。保健の先生も常にいてくれて、相談できる。先生同士がクラスに関係なく協力し合っている雰囲気を感じる。
(改善してほしいこと)
・文字の教育までは求めていないが、一斉に座るなどの教育はしたほうがいい。
・しいて言えば、5歳の就学前に字を書く練習をするなどしてほしい。

○「イヤな所」

・預かり保育の申請が早すぎる。
・統合保育にニコニコタイムと交流の場があるが、参加率が悪い。カルミアのように先生からのアドバイスがあればうれしい。
・働く親からすれば、参観日など親の参加行事が多すぎて参加できず、子どもがさびしがる。
・フルタイムで働く人への配慮をしてほしい(忘れ物を取りに帰る、懇談蟹の時間、PTA役員会が昼)。保育所に入れたかったと本気で後悔した。
・自由にしすぎ。カリキュラムも何もないのかなと思い、幼稚園と比べてしまう。
・保育園化してただ子どもを預かってもらっているという印象。公立幼稚園では竹馬、フラフープなどできるまでしっかり教えてくれたのに。
・行事が親参加型が多く、普通の生活の様子が見にくい。
1)以上の意見も踏まえて、今後の幼保連携型認定こども園に向けて教訓化すべき点についてお聞きします。
・1号認定と2・3号認定の子どもの生活時間が異なることに対して当所様々な不安が出されたが、不安は解消されているのかどうか。
・2・3号認定の子どもが午睡中に1号認定の子どものお迎えがあることの問題はないのか。
・1号認定の子どもが降園した後の保育の継続性はどう工夫されているのか。
・働いている保護者と働いていない保護者、それぞれへの対応に関して意見が出されているが、どのように克服されるのか(PTA活動の時間、懇談会の時間、参観日等)。
・幼児教育と保育の問題での1号認定と2・3号認定の保護者の認識の違いをどう克服するのか(特に1号認定の保護者)。
2)具体的な問題として改善しなければならないところ
・預かり保育の申請締め切りの問題が出されていますが、これは認定こども園に限らず、公立幼稚園における預かり保育にも関係しますので、改善策をお聞きします。

(2回目)

1.新幼稚園教育要領等について

1)今回の幼稚園教育要領等の改定の最大のポイントは、「小学校との接続の強化」にあると答弁。その中で新たに追加されたのが、質問でも述べた三つの資質・能力と10の柱。それがかなりハードルが高く、しかも評価の対象となることが問題と指摘しました。

 10の柱に関する答弁では、到達目標ではなく「方向性」として示されたものとされた。しかし、これらは教育要領では「幼児の幼稚園終了時の具体的な姿」と明記され、教師は指導を行う時に考慮するものとされている。

 10の柱等については、これだけハードルが高いものを示すわけで、様々な議論がなされた結果のもの。しかし、これらは幼稚園等の教育課程に直接影響を与えるものであることから、答弁で示された内容、すなわち教育課程で留意すべきことを、幼児教育ビジョンを介して教師や保護者に発信していくことが必要ではないかと考えるがいかがか。

2)評価に関しては、小学校以上で行われているような評価ではないにしても、5歳児までの子どもの発達は一律ではなく、子どもにどのような資質・能力が育っているかを保育者が見て取り、評価につなげていくことは大変困難なこと。具体的にどの様にされるのか。

3.神津こども園からどんな教訓を引き出すか

 神津こども園の保護者が取り組んだアンケートの紹介を含めて教訓とすべき点についてお聞きした。

 答弁の中で、検討するとされたこと①保護者の参観や懇談、PTA活動の日時のずれの問題 ②預かり保育の申請の問題 については研究・検討するとのことなので、よろしくお願いしておく。

 ところで、こども園として毎年自己評価を行っているとのことだが、これらの保護者の要望は問題とならなかったのか。

 また、アンケートを取っておられるが、あらかじめ園側が設定した項目でのABCDランクに印をつけることが主な内容になっているのではないか。自由記述欄はあると思うが、細かく要望が書き込めるような工夫が必要と考えるがいかがか。

(要望)

 神津こども園の教訓として、初めての認定こども園ということもあり、幼稚園教諭と保育所保育士、地域住民、保護者がこども園の在り方について、設備や保育内容について十分な議論がなされたこと。地域のまちづくりと一体となった取り組という特別な背景があったとはいえ、今後のこども園に生かすべきこと。

 自由保育を取り入れているが、今回の改定された教育要領でどうなるのか。