2023年6月議会:かしばふみ 一般質問

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2023年6月9日
日本共産党議員団 かしばふみ 

 ただいま、議長より発言の許可を得ましたので、私は、日本共産党議員団を代表して通告に従い、質問を行いますのでよろしくお願いします。

1.新型コロナウイルス感染拡大について

 私は長年、医療従事者として働いてまいりました。その思いでこの質問を行いたいと思っております。

 今回の新型コロナ感染症拡大を通して、地域医療における、公的病院の重要性が浮き彫りになりました。2023年5月8日から、新型コロナウイルスの扱いが5類移行となり、感染が収束したとも思われるような風潮が現在ありますが、季節性のインフルエンザと違い、ワクチンによる予防、以外の治療がしっかりと確立されていないことから、引き続き、感染対策を行っていく必要があると思っています。

 第8波感染拡大時、発熱外来を行なっているクリニックなどが見つからず、見つかっても予約が一杯で直ぐに見てもらえない、高熱があっても自宅で様子を見るしかない等(年末、年始に重なったこともあって)大きな不安を抱えて、危険な状況の中で年末年始を過ごした方が沢山いらっしゃいました。

 今後、コロナの感染拡大に備えての、伊丹市の医療体制について質問します。

 国の方針では、9月末までに幅広い医療機関による、自立的な通常対応を、コロナを理由に診療を断ってはいけない、どの医療機関でも診察を受けられる体制に、との方向ではありますが、発熱など、コロナ感染が疑わしい方が検査や診察を受けられる医療体制は本当に整うのかということです。

 特に私が、一番に危惧しているのは、長期休暇(お盆、正月など)の際の対応について、市民は、きちんと医療が受けられるか、本当に大丈夫か、ということです。

 また、国の方針では、10月に公費支援が完全に廃止されれば、窓口負担やワクチンの負担など自己負担の方向であります。伊丹市の対応は今後どうなっていきますか? 検査や、ワクチン接種の費用負担などについても改めて教えていただきたいと思います。

答弁後 2回目の発言

 新型コロナウイルスの扱いが5類移行後、メディアでもコロナに関する報道は明らかに少なくなりました。伊丹市においては、広報やホームページなどで、コロナ感染に対する予防喚起を引き続き有効に行っていただくようお願いいたします。

2.市立伊丹病院と近畿中央病院(近中)統合再編についいて

 2021年8月1日に伊丹市と公立学校共済組合間で締結された、「公立学校共済組合近畿中央病院跡地活用に関する覚書」が基本になる、ということは変わっていないとのことですが、伊丹市と公立学校共済組合との合意の中で(「近中」の跡地は伊丹市の土地ではない)ことを前提に、病院の誘致は両者が協力して進める方向であるとお聞きしています。

 「近中」の跡地は、取り壊し後は、(土壌汚染なども想定され、)すぐには建設に着手できません。この間、取り壊し後から建設に取り掛かるまで、最低2~3年は必要と想定されると伺っております。この期間は医療空白となると考えます。伊丹市の南部は今後、マンションの建設の動きもあり、人口増加の可能性があります。地域医療の重要性を鑑み、伊丹市の南部を医療空白としないために、次の4点をお願いいたします。

 これは地域住民の方々から出された切実な要望ですのでよろしくお願いします。

  ① (市長の)回答にあった回復期病院の誘致と、複数の診療科を持つ民間医療機関の誘致を、地域の実情に配慮し地域住民が望む形で実現してください。

  ② 医療機関の誘致状況、及び、建築計画を明確に、市民に公表してください。

  ③ 近畿中央病院の閉院後の医療空白を防ぐ手立てを市は責任をもって行い、医療活動を継続してください。

  ④ 市は地域住民に対して、状況説明会を開くとともに住民の声をもっと聴いてください。

以上の要望に対する伊丹市としての見解をお聞かせください。

答弁後 2回目発言

 2つの病院の統合再編により、病床数が、200床以上も減ってしまうということは、地域住民にとっては、入院できるベッドが減ってしまうという思いがとても強いのです。この思いを市の当局にお伝えしておきたいと思います。

 次に、病院統合再編により、新病院は、救命救急センターを備えた、高度急性期医療を提供する病院としては、更なる在院日数の短縮が期待されると思いますが、地域住民の方たちにとりましては、在院日数の短縮は、退院後の受け皿として、次の病院が見つかるか、自宅に戻ることができるのかといった、不安要素でもあります。

 ① 市内の回復期医療施設に移れるのか?医療施設の整備等が、現在進んでいるのか充足しているのかどうか。

 ② 新しい市立伊丹病院が稼働を始めた時、回復期の医療体制はどのように想定されているのか等住民の不安は尽きません。

 市立伊丹病院も、近畿中央病院も現在は伊丹市に於いて、診療活動を継続中で、地域住民にとっては、大切な命の砦です。地域医療を担ってきた総合病院が、地域から無くなってしまうということは、地域住民にとりましては不安でしかありません。答弁にもありましたように、地域住民の声に耳を傾けていただき、説明の機会をぜひ設けていただきたい。そのことをお願いいたしまして、病院の統合再編に関する質問は終わります。

3.高校生世代までの子供の医療費を所得制限撤廃し通院も含めての無料化と、学校給食の無償化を希望します。市の見解を伺います。

 まず、子供の医療費の無料化についてです。

 今年の7月から、伊丹市では、高校生世代までの子供の医療費が、所得制限無しで入院費の無料化が実現することは承知しています。中学卒業までの入院、通院の無料化実施から、わずか1年足らずで今回の経過に至ったことは、子育て中の市民にとっては、大変喜ばれております。伊丹市に於いては、高校生までの入院日無料化に対して約3億円、更に通院も無料化とするのに約2億円の予算が必要とのことであります。

 少子化の中、全国どこに住んでいても、安心して医療が受けられる体制作りが必要であると思っています。引き続き高校世代までの子供の医療費(通院も含めて)の完全無料化を希望いたします。また、学校給食の無償化を求めるものです、

 これについて、市の見解を伺います。

答弁後 2回目の発言

 子供の医療費や学校給食の問題は、社会全体で考えていくべき問題であり、予算の上でも継続した財源が必要となります。

 子どもの医療費窓口無料に対する国のペナルティー(国民健康保険の減額調整処置)について、試案ではありますが、廃止するとの方向が、国から示されていると聞いております。大変喜ばしいことだと思っております。

 また、学校給食の無償化についても、物価高騰の中、伊丹市は食材の費用を補助する等、給食費の値上げをストップ出来ていることなど、対応していただいております。引き続き子育てに係る支援の強化をお願いいたしまして、私の質問を終わります。