2014年3月議会代表質問:上原ひでき 介護保険制度について

2014.3.7. 上原ひでき議員

6.介護保険制度について

1)安倍内閣による介護保険改定法案について

安倍内閣は介護保険改定法案を国会に提案しました。改定の一つが、「要支援1・2」と認定された人が受ける訪問・通所介護サービスを、ボランティアなどを活用して市町村が行う「総合事業」に移す方針です。「総合事業」では、ヘルパーなど専門家によるサービスは一部に限定され、その大半がNPOやボランティアに丸投げされることになります。しかも、要介護認定を省こうとしているのが、この「総合事業」の対象者です。市町村の窓口で、どんなサービスを使うのかを申請者と相談し、「総合事業」だけを利用する場合は認定を省くことを可能にするものです。現在要支援者が受けているサービスは、ヘルパーによる「訪問介護」とデイサービスなどの「通所介護」が6割を占めています。これらの人が受けるサービスが市町村の事業になれば、自治体の財政状況によって左右され、どこでも平等に介護サービスを受けられる権利を奪うものです。

二つには、年金収入280万円以上の単身高齢者などのサービス利用料を1割負担から2割負担に引き上げることです。対象者は5人に1人に上ります。月々の保険料で収入による負担を求められた上、サービスを利用するときまで収入で差をつけられえることは、保険の建前に反します。

三つには、特別養護老人ホームの入所を「要介護3」以上に限定することです。全国的には待機者が40万人を超え、そのうち13万人は「要介護1・2」です。伊丹市でも、昨年8月現在で111名とされていました。入所を待ち続ける高齢者・家族にとってあまりにも過酷です。今、高齢者の貧困化や施設不足の中で、介護の担い手を見つけられない人が増え、マスコミでも「介護難民」「老人漂流社会」などと呼ぶ状況が広がっています。安倍内閣は自ら「難民」を増やそうとしています。

この改定の狙いは、「軽度者」の利用を削減・抑制して、公的介護保険にかかるお金を押さえ込むことです。しかし、サービスから締め出された「軽度者」の重度化は、公的費用を更に膨張させることになります。全日本民主医療機関連合会の調査では、訪問介護を利用する要支援者の81.4%、通所介護を利用する要支援者の87.7%が何らかの認知症を抱えていました。これらの人が介護保険からはずされれば、初期の認知証の人への支援が大幅に切り下げられ、家族の負担がいっそう深刻になるとともに、重度化を加速しかねません。

総務省「就業構造基本調査」によれば、家族の介護のために離職する人は毎年8万から10万人とされています。介護を苦にした心中・殺人など、痛ましい事件も後を絶ちません。

伊丹市として、国に対して、このような改定はやめ、介護保険制度を、抜本的に立て直すことを求めるべきではないでしょうか、見解を伺います。

2)地域包括支援センターについて

第5期介護保険事業計画では、現在地域包括支援センターは1ヶ所で、9ヶ所の介護支援センターがその機能を補完しているが、仕組みとして介護支援センター内で支援が完結できなかったり、チームアプローチができなかったりという理由から、高齢者の多様な生活課題に対して対応しきれなくなっていること、このことから第5期では、高齢化率の高い圏域から優先的に、地域包括支援センターを新に設置するとされました。来年度が第5期の最終年度に当たりますが、どのような計画をお持ちなのかお伺いします。