2012年3月議会:かしば優美 後期高齢者医療会計への反対討論

議案第30号「平成24年度伊丹市後期高齢者医療事業特別会計予算」に対する反対討論

2012年3月27日
日本共産党伊丹市会議員団 かしば優美議員

 議案第30号「平成24年度伊丹市後期高齢者医療事業特別会計予算」についてであります。兵庫県後期高齢者医療広域連合は、2012年度と2013年度の保険料率について、被保険者一人当たりの保険料額を現行70,717円から4,310円引き上げ75,027円と決定しました。伸び率は前年比6.09%となります。厚生年金の平均的な年金受給者(受給年額201万円)の場合で、現行対比3,847円の増となり、保険料額は年額58,738円(現行対比7.01%の増)となります。年金が減らされる中、医療保険など社会保険料負担の増大が高齢者に大きな不安を与えています。

 今回の兵庫広域連合予算を少し具体的に見ると、2012年、13年度毎年医療費が7%前後の伸びが見込まれ、保険料はなんら上昇抑制措置を講じなければ14.42%ものびる試算となっています。さらに医療給付費は、公費で5割、現役世代からの支援で4割、高齢者からの保険料で1割として制度発足しました。この1割負担いわゆる「後期高齢者負担率」が、最初の2008年、09年度は10%であったものが、10年11年度は10.26%、そしてさらに高齢者が増加したという理由で、12年13年度予算では10.51%と引き上げられています。

 日本共産党議員団は以前から、後期高齢者医療制度は後期高齢者の人口と医療給付費(医療費)が増加すればするほど保険料の値上げに直結するしくみとなっており、露骨な受診抑制をもたらす最悪の医療制度であると指摘してきました。そのことが次年度以降の兵庫県広域連合の予算にも端的に現れています。そして伊丹市の平成24年度事業会計予算にも、今回の保険料値上げが含まれており、議案第30号に反対するものです。