東日本大震災にかかるガレキ処理…伊丹市が新方針

日本共産党伊丹市会議員団

 東日本大震災のがれき処理について、兵庫県が4月以来検討を要請していた件で、伊丹市と豊中市伊丹市クリーンランドは、5月14日、いずれも「検討中」との回答を行いました。

 15日付の各紙朝刊に各自治体の回答が掲載されています。

 伊丹市のこれまでの方針は、「放射能物質を含む廃棄物の処理党は一切行うことはなく」としていましたが、新たな方針では、社会状況、国・県の動きも踏まえ、クリーンランドでの受け入れ処理の可能性について調査検討を行うことは必要」としました。しかし、「市民や従業する職員等の安全と健康が確保され、受け入れ処理にご理解が得られることが大前提で、これらが解決されない限り処理は一切行わない」との見解は変わりません。

【伊丹市の文書】新たな「東日本大震災に係る災害廃棄物処理対応方針」と今までの方針

日本共産党の考え

 東日本大震災による膨大ながれきは、岩手県、宮城県の被災地復興の大きな障害となっています。その処理を被災地だけでおこなうことは無理であり、いまも山積みの状態にあります。日本共産党は、がれき処理は、被災地県以外での「広域処理」が必要であり、その方策を政府が責任をもってすすめていくべきであると考えます。

 「広域処理」を受け入れ先の住民の合意を得てすすめていくうえで、いま必要なことは、政府ががれきに放射性物質が含まれていることへの対策を真剣に講じることにあります。これまで政府が、放射性物質への対策で責任ある対応していないために、ほとんどすすまない状況になっています。がれきの「広域処理」にあたっては、焼却や埋め立てによる汚染の拡大への懸念や不安があり、こういった懸念や不安にきちんとこたえ、住民の健康と安全を守る立場で、基準と対策の見直しを抜本的におこない、住民の納得を得る必要があります。また、受け入れ自治体にたいして、財政面も含む全面的な支援をおこなう必要があると考えるものです。

伊丹市とクリーンランドの方針

 今回県に対して行った回答は、「検討にあたり課題事項」として、市民・議会の理解が得られること、作業従業員の安全性の確保、放射能物質の測定頻度と範囲、放射能に関する専門家の派遣、費用負担の支援等がもりこまれており、おおむね賛同できる内容であると考えます。

【伊丹市の文書】伊丹市の回答

【クリーンランドの文書】豊中市伊丹市クリーンランドの回答