市民自治部まちづくり推進室より
【(仮称)地域提案制度の今後の進め方について】説明がありました
2012年8月3日
日本共産党伊丹市会議員 上原ひでき
地域提案の仕組みを進めるため、自治会連合会三役会・ブロック長会議でその制度のあり方が議論されています。
内容は、小学校区単位の地域組織における課題等を地域内組織で協議し、取りまとめの上、市に提案して、予算編成に反映する仕組みということです。例えば、道路・公園・水路などの都市基盤施設の維持・保全などや自転車等の安全対策など、緊急性を要するもの以外が対象となり、一小学校区5~600 万円を考えているとのこと。
問題点として、①通常の道路・公園当の保全予算が削減されることはないのか・・・通常の予算とは別枠で予算措置をしたいとのこと、②地域組織での意見の集約・取りまとめは地域組織にゆだねられると思うが、民主的で公正な手続きを行う制度上の担保はされるのか・・・地域で議論をして決めていく過程を大切にするとのこと。③緊急性のあるものは対象外とするとのことだが、都市基盤整備は伊丹市行政が責任を持っている。「地域のことは地域で決める」ということと、行政の責任ということをどう考えるのか。すべての地域で公正・公平に提案ができるのか。・・・?
「地域力」とは「問題解決力」が大きな要素と考えます。したがって、その地域で問題となっていることを、地域住民組織が民主的な議論を通して解決すること、その力をつけることが大切です。地域エゴや自己主張のみに走っていては解決できません。お互いの意見を尊重し、論点をきちんと整理して議論を行い、全員の合意で物事を決めていくことが望ましいと思うのですが、なかなか・・・。
しかし、「問題解決力」をつけるという点では、地域提案の仕組みづくりは一つの方法とも考えます。
一方、伊丹市における都市基盤施設の維持、保全、整備や安全対策は伊丹市当局が責任を負っています。住民からの要望や市独自の点検により、優先順位をつけて整備等を行うのが伊丹市の仕事です。そのことと地域組織での要望をどのように結びつけるのかが課題となるでしょう。身近に地域で生活している住民の声が反映しやすくなるということ、地域住民の問題解力をつけるということを合理的に制度の上でつくるということは、方向性としては良としますが、簡単なことではないと思います。