2019年6月議会 上原秀樹:議案質疑 補正予算

2019年6月議会 上原秀樹:議案質疑 補正予算

日本共産党議員団 上原秀樹

1.議案第56号 令和元年度伊丹市一般会計補正予算(第1号)について

一般会計補正予算のうち、第10款教育費、第6項幼児教育費、第1目幼児教育総務費の子育て支援事業費について伺います。

 本予算の内容は、国の幼児教育無償化の実施に伴うシステムの導入及び、保育所入所選考にかかる事務にAIを導入しようとすると説明を受けました。

1)国による無償化のためのシステム改修は、国の10/10の補助率による「子ども・子育て支援事業費補助金」によって行われるとされていますが、実際には
10/10となっていません。AI導入経費を除いたシステム改修費の内訳と補助金の対象となる内容はどうなっているのか、そこに差額が出るのは伊丹市が独自に無償化を先行してきたことと関係があるのかどうか等、どのような事情があるのかお伺いします。

2)今回の補正予算で、保育所入所選考作業および保育所入所選考結果通知の早期化を図るため、新たにAI(人口知能)を導入するとしています。今まで職員が直接保護者から実情を聞いて対応されていましたが、どのように変わるのか、その具体的な内容と効果についてお伺いします。

2.議案第60号 伊丹市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について

 本条例改正の理由は、家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準の一部を改正する省令が施行されたことによるものです。

1)第7条第2項について

 第7条第2項の規定では、家庭的保育事業等の職員の病気等によって代替保育が必要となる場合でも、連携施設の確保が著しく困難な場合、1号、2号の二つの条件をすべて満たすときには連携施設の確保を免除できるという規定です。改正前と改正後の違い「適用しないことができる」と改正後「適用しないこととすることができる」の違いは何でしょうか。お伺いします。

2)第7条第4項について

 新たに追加された項目ですが、家庭的保育事業等においテ3歳未満児の保育が終了した後、保護者が希望する場合には連携施設において受け入れ保育・教育を行うことになっていますが、連携施設の確保が困難な時、この規定を適用しないこととすることができるとされています。連携施設がない場合にハ3歳以上の保育ができなくなる可能性が危惧されますが、なぜこのような規定が新たに設けられたのでしょうか。お伺いします。

3)第7条第5項について

 この項目も新たに追加されたものです。ここでは、家庭的保育事業者等は第1号、第2号に規定するもので、市長が適当と認めるものを、3歳未満児保育終了後の受け入れとなる連携施設を確保するものとなっています。なぜ第1号、第2号の施設がこのような規定とされるのでしょうか。お伺いします。

3.議案第64号 伊丹市乗合自動車乗車料条例の一部を改正する条例について

 本条例案の提案理由は、消費税及び地方消費税の税率改定に伴うほか、所要の改正を行うとされています。

1)第3条の改定について

 今回の消費税増税に伴う改定として、普通券は据え置きとなりました。一方、IC回数カードの改定では、現在、大人が乗車する場合、2,000円のカードが11回分、5,000円で28回分、7,000円で40回分乗車できることとなっていますが、改定案では、2,000円で10回分余り100円、5,000円で26回分余り140円、7,000円で38回分余り20円となります。いずれも消費税8%から10%への増税分以上の改定となります。また、定期券の改定案でも、例えば大人1か月定期券で、現在8,400円を8%で割り戻して10%をかけると、四捨五入で8,556円となり、改定案8,700円と比べて144円の増額となっています。

 これら消費税増税に伴う改定案の金額の根拠をお聞きします。

2)第5条の改定について

 第1項第3号の改定で、アとイに2分割した理由と現行が保育所の通園のみとなっているのを、認定こども園を加えた理由についてお聞きします。
4.議案第70号 伊丹市新庁舎整備工事の請負契約を締結することについて
1)落札者等を決定するに至る経過について

①技術提案事項評価方法審査における選定委員会(学識経験者)からの意見はどのようなものがあったのか。

②第2次審査における入札価格の確認では最低制限価格の設定は行わないこととされていた。今回の落札者の工事における入札価格は、予定価格に比べて77.5%と通常の一般競争入札における最低制限価格に比べてかなり低額となっている。品質等における課題はなかったのか。また、低入札価格調査基準価格を予定価格の70%とした理由について伺う。

③総合評価審査である第2次審査における選定委員会(学識経験者)の意見に関して、本工事の入札説明書には、選定委員会における入札参加者に対するヒヤリング等における発言・回答内容は、提案書類における提案内容と同様の扱いとし、本事業の契約上の拘束力を持つものとして取り扱うとされている。落札者への発言・回答内容に関して伺う。
④総合評価一般競争入札においては、落札者を決定するうえで審査の中立性・公平性の確保が重要となるが、どのように担保したのか。
⑤落札者が実施設計、建設工事を行うとき、評価項目ごとの履行確認はだれがどのようにしていくのか。

1.議案第56号 令和元年度伊丹市一般会計補正予算(第1号)について

○ 保育所入所選考作業および保育所入所選考結果通知の早期化を図るために新たニAI(人口知能)を導入することについてお聞きした。今まで保護者から保育の必要性等様々な条件を聞き、点数をもとに手作業で施設に振り分けていたところを、AIによってわずかな時間で振り分けができ、早く通知ができるということ。ただし、決定通知を保護者が受け取った後、入所の調整は対面で行うこととなると思います。
  そこで、今までの手作業による入所の振り分けとAIによって出された結果との食い違いは当然出てくると思われますが、どう修正できるのか。また、今まで入所の振り分けの理由を保護者に説明されていたのを、AIの場合はどうされるのか。

2.議案第60号 伊丹市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条
例の一部を改正する条例の制定について

○ 今回の条例改正は、あくまでも国の省令の改正に従ったものであるとの答弁。
  第7条ノ第4項、第5項に関しては、家庭的保育事業等における連携施設の確保が全国的に進んでいないことから、第5項で企業主導型保育事業と地方公共団体の補助を受けている認可外保育施設を連携施設として確保することを前提に、連携施設の確保を求めないことができるとしたものと答弁。市内の家庭的保育事業等は、小規模保育と事業所内保育の2種類の保育事業所が存在していると認識している。

  この省令の改正は、全国的に保育所待機児童の解消が進まない中で、3歳未満児を対象とする家庭的保育事業等を増やしたものの連携施設の確保も進んでいない。そこで今回の第7条第5項で、今まで認可保育所で連携施設を確保していたものを、新たに企業主導型保育事業と地方公共団体の補助を受けている認可外保育施設を追加したもの。しかし、これらいずれの施設も保育者の一定数は正規の保育士でなくてもよいという規制緩和された保育事業であるため、安心して預けることができのかどうか危惧するところです。保育所待機児童の解消は認可保育所の増設しかない。

 そこで、伊丹市における家庭的保育事業等における連携施設確保の実態と連携の状況、市内における企業主導型保育事業と地方公共団体の補助を受けている認可外保育施設を連携施設の実態について伺う。

3.議案第64号 伊丹市乗合自動車乗車料条例の一部を改正する条例について

○ 消費税引き上げに伴う料金改定は、前回消費税が8%に引き上げたときに料金改定を行わなかったIC回数カードと定期券に限って料金改定をするという答弁。

 特別乗車証を除く有料券種の乗車料収入に占めるIC回数カードと定期券の割合は、約42%になる。消費税増税によって負担は増えることにはなるが、前回と比べれば値上げの対象は減少するとともに、ICカードと定期券の場合は減少するとはいえプレミアムがついているので影響はないと思うが、市内の他社のバスとの関係も含めて乗車人員への影響をどう見ておられるのか。