2019年6月議会一般質問
2019.6.13.
日本共産党議員団 久村真知子
1、選挙投票率の向上について
・18歳選挙権が実現し、今日まで二回の国政選挙と地方選挙が行われましたが、総務省の発表では、投票率は、若い人は低く、高齢者のほうが高いようです。
兵庫県の2016年の参議院選挙での、兵庫県の18歳投票率は全国から見ますと19番目ですが、2017年の衆議院選挙では、なんと47番目です。19歳は39番目です。大変に低い状況です。投票に行く人が少ないということは、自分を取り巻いている社会に対しての関心も薄いということになるのかと思います。今後の伊丹の未来を担っていく人が、世の中に対しての関心が薄ければ、伊丹をもっと住みよい街にしていこうという認識も十分に持てないのではないかと、心配です。数点お伺いいたします。
①兵庫県の投票率が大変低い中で、市内での18歳、19歳の有権者の投票の現状はどうだったのでしょうか。また両選挙の投票率を比べれば、どのような状況となっているのでしょうか。その結果に対しては、どのような見解をお持ちなのか。お伺いいたします。
次に②学校での主権者教育が必要と言われてきていますが、学校での取り組や地域との関係での取り組み等、具体的には、どの様なことをどのように行われたのでしょうか。そのことを通して、生徒には、どのような変化があったのか、お伺いいたします。若い人の投票率が上がるには、主権者教育の中で、政治は自分たちに深くかかわりがあるのだとの認識が必要と思いますが、そのためには、今後どのようなことが必要だと考えておられるのか。お伺いいたします。
次に③障がい者の投票権を守るために、不在者投票の条件の見直しが必要ではないか。についてですが、選挙のたびに体調の悪い方が「投票に行けない」、と言われる方に遭遇します。このような方に「郵便での投票ができますよと」、声をかけるのですが、実際にこのような方が郵便による投票ができるのかといいますと、該当する資格要件が大変厳しすぎ「郵便等投票証明書」の申請の対象にはなりません。特に、介護保険の認定者で対象者になる方は、要介護5の方だけとなっています。要介護5の方が本当に選挙権の行使ができる方なのかの疑問もありますが、介護認定の程度がもう少し軽い方でも、移動が困難だといわれる方は、大勢おられるのですが、このような郵便での不在者投票制度の請求条件では、要介護5以外の方は、条件に全く該当しないため、郵便投票制度は利用できないわけです。これでは、障がいのある方の投票権が全く守られていないと思います。なんのための誰のための制度なのか大変疑問に感じます。
・このような厳しい条件に該当し、不在者投票された方は、14人とお聞きしています。実際に対象となる方は、もっとおられるのではないかと思います。その状況はどうなのでしょうか。お伺いいたします。
・要介護認定5以外の方でも、投票には行けない状況の方が多くおられます。介護認定されている方で、投票が困難なすべての方を、不在者投票郵便制度の対象にするのは当然ではないかと思います。そのような方の投票権を保障するためには、現状に合うように介護5以外の方にも対象を広げるよう制度の改正を求めますが、いかがお考えでしょうか。お伺いいたします。
④また、不在者投票の対象となっていないが、障害があり投票所に行きにくい人や高齢者に対しての手立てが必要だと思いますが、そのような状況の方の現状は把握されているのでしょうか。行けるような対策はお考えでしょうか。お伺いいたします。
2、ハラスメントを無くすために何が必要か。
多くの女性が社会進出をする状況となってきていますが、職場で女性の人権が守られていない現状が問題となっています。マスコミでも一部は報道されるようにはなっています。最近では、特にセクハラ被害者の女性がそのような問題を声にして訴えるようにもなってきていますが、まだまだ問題の解決はできていない状況であり、なくしてほしいと頑張っている被害者が二次被害にあうことも多くあることから、逆に問題は解決せずに、多くの女性が傷ついています。
その現状を表しているのが、2017年に都道府県労働局に寄せられたセクハラの相談状況だと思います。相談件数は、7000件に上っています。このうち、男女雇用機会均等法に基づく行政救済制度が利用されたのは、「紛争解決の援助の申し立て」が101件、「調停申請」が34件とほんのわずかしかありません。
その他の方は、解決はできないとあきらめておられるのかと思います。しかし女性が働きやすい社会を作るためには、のこのような現状が起こらないように、また問題は、しっかり解決できるようにしなければなりません。男女雇用機会均等法では、勧告にしたがわない企業に対しては企業名の公表制度が設けられていますが、セクハラ問題は、企業名が公表された事例はないようです。ハラスメントが法的に明確に禁止されていないために、十分な権利回復が図れないのが現状です。被害者は、心身に不調をきたし、求職・退職に追い込まれています。
このような問題が解決できなければ、男女共同参画社会の実現はほど遠いのではないかと嘆かわしく思います。このような被害にあう女性を支援することやまた職場などでこのようなことが起こらないようにするための手立てを、伊丹市として考えていただきたいと思いますのでお聞きいたします。
① 女性の社会進出に伴いハラスメントは問題になっていますが、現状に対しての認識はどのようにお持ちか、またどのような影響が起こっているとお考えなのか、お伺いいたします。
② このような問題を解決することは、現状では難しい状況ですが、その理由の一つに、解決のための手立てが、被害者の身近には知らされていないため、解決の糸口が見つからないということではないかと思います。解決を求めようとしても、当事者はそのような悩みについて、大変話しづらいと思います。その点を踏まえて、まずは女性が相談に行きやすく、話しやすい雰囲気の身近な相談窓口が必要だと思います。
そのためには、女性の相談者のために女性の相談員が常時いることが必要だと思います。その様な窓口が、周知されれば相談者も行きやすくなり、問題を整理し、解決の方法にも糸口を見出し、様々な関係部署つなげていけるのではないかと思います。現状からみて伊丹市の相談窓口は、十分な対応となっているでしょうか。また広く市民に周知されているのでしょうか。お聞きいたします。
③ セクハラ・パワハラで被害者にも、加害者にもならないために、ですが、まずは正しい認識が必要と思います。一般的にまだ十分な認識が持たれていないのが現状だとおもいます。
就職面接でのセクハラや学校内でのセクハラ・パワハラなどが最近は、頻繁に新聞などに取り上げられています。当事者にならないためには、職場、地域、家庭、学校での生活の中でも自分の権利に関しての認識や、パワハラ・セクハラについてのただしい認識、また自分自身を守るために、その対処の仕方なども早くから理解することが必要ではないかと思います。その様な問題を理解するための機会が、普段からすべての男性・女性に必要だと思いますが、そのような機会はどの程度あるのでしょうか。またこのような問題をなくすためには、今後どのような事が必要と考えておられるかお伺いいたします。
3点目の質問です。若い人の住宅確保の支援について
一人暮らしで若い人への住宅支援が今日の課題ではないでしょうか。若い人達の就労状況は、非正規が多く低賃金という現状が続き、安心した生活ができていない状況とになっています。アパートを借りるためには敷金や、礼金の高額なお金を準備することはできないでしょうし、まして毎月の家賃も収入に比べれば、高くて払えないのが現状ではないでしょうか。ネットカフェ難民の状況では、正規の就職を探すことも大変です。このような状況の若い人への支援が必要です。敷金、礼金なしで家賃も一定期間はとらないという支援を、必要な若い方へ行えば仕事も見つけやすく、また伊丹に住み続けることにつながると思います。
このような問題に取り組んでいる自治体もあります。公営住宅の目的外使用でNP0法人と連携し、空き室を提供して就職活動を支援するプロジェクトを行っています。伊丹でもこのような入居支援を行うことができるのではないでしょうか。特に市営住宅の4階5階は募集しても応募者は大変少なため、何度もエレベターの設置の要望をさせていただいていますが、未だに設置されていないため、多くの空き室が長年放置されたままです。ぜひその部屋の活用を考えていただきたいと思います。特に若い方に入居してもらえれば、地域や自治会の活性化にもなりますし、正社員の仕事などが見つかれば、改めて安定して地域に住んでもらえるのではないかと思います。見解をお伺いいたします。