2023年6月議会:服部よしひろ 補正予算・インボイス反対請願に賛成討論

服部よしひろ画像2023年6月議会 総務政策常任委

 6月21日(水)総務政策常任委員会が開催され、服部議員が、下記の通り、議案46号「令和5年度伊丹市一般会計補正予算(第2号)」と請願2号「インボイス制度の実施の延期を求める請願」に対する賛成討論を行いました。

議案46号「令和5年度伊丹市一般会計補正予算(第2号)」に対する賛成討論

 私は、日本共産党市議会議員団を代表して議案46号に賛成の立場から討論します。

 まず、問題点を指摘します。

 2款 総務費 3項 戸籍住民基本台帳費 12節委託料、マイナンバーカード関連業務支援委託料ですが、マイナンバーカードの交付を希望する高齢者施設の入居者等に対して、施設に出張して申請を促すというもので、マイナ保険証の取得も推進されるとの説明です。

 マイナンバーカードは、保険証が他人に紐付けされるなどして他人の個人情報が流出する事故が多発し、各新聞の世論調査でも反対が7割に上っています。
国民の医療情報など個人情報が危険にさらされるマイナンバーカードと保険証の紐付けを推進するこの事業には問題があります。

 同時に、その他の事業は物価高騰に苦しむ市民や子育て世代への支援制度が盛り込まれており、実施すべきものです。

 したがって、議案46号全体としては賛成するものです。

請願2号「インボイス制度の実施の延期を求める請願」への賛成討論

 日本共産党議員団を代表して請願第2号の賛成討論をいたします。

 請願2号は、インボイス制度の実施延期を求める意見書を政府に送付することを求めるものです。

 コロナ禍の影響に加え、急激な物価高騰が家計、事業経営を圧迫し、地域経済の停滞、悪化を招いています。「物価高倒産」は前年度比3.4倍に上っています。
インボイス制度が実施されれば、消費税免税事業者への新たな税負担や過酷な実務負担が押し付けられます。すでに、「『インボイス登録しない』と回答したら3月で契約が打ち切られた」事例が出ています。小規模事業者の取引排除が広がれば、地域経済はますます疲弊することになります。

 影響を受けるのは小規模事業者やフリーランスだけではありません。太陽光パネルを設置して売電している家庭や、敷地に飲み物などの自販機を設置している家庭にもインボイス発行事業者登録に関する働きかけが行われています。
国会ではインボイス制度が実施されることで電気代が値上がりすることも明らかにされました。シルバー人材センターへの発注単価を引き下げるように政府は自治体に求めていますが、こうした対応は住民の負担にもつながりかねません。

 政府は、161万の事業者がインボイス制度の対象者になり、2480億円の増収になると試算しているように、インボイス制度が始まれば、コロナ禍や物価高から事業の維持・再建を図ろうとしている中小業者やフリーランスに大きな足かせとなることは日を見るより明らかです。

 伊丹市で事業を行っている中小事業者やフリーランス、芸術家、シルバー人材センターに登録されている方など多くの人に多大な影響を与えます。

 昨年11月に設立されたインボイス(適格請求書)制度の問題点を検討する超党派の議員連盟は早速、政府とフリーランスらからのヒアリングを実施。インボイスを憂慮する声優らが立ち上げた団体「VOICTION」共同代表の甲斐田裕子さんは「日本の文化の未来が立ち消えてしまう」。

 「実態調査のアンケートで文化事業に携わる4団体(声優、アニメ、演劇、漫画)全てでおよそ半数以上が年収300万円以下、2割の人が廃業を検討している」と強調。「未来の才能たちのために、(消費税の)一律減税とインボイス制度廃止を」と強く訴えています。

 このように、請願者の願意は極めて切実で、妥当であり、賛成とするものです。
 委員各位のご賛同をよろしくお願いいたします。