2023年3月議会:久村 真知子 個人質問

2023年3月議会 個人質問

2023年3月2日
日本共産党伊丹市議会議員団 久村 真知子

 只今議長の発言の許可をいただきましたので、私は日本共産党を代表してとな通告に従い発言いたします。

1.住宅確保困難者への対応

 住宅確保困難者への対応についてですが、12月の質問でも住宅確保について行いましたが、住宅に困っている方が増えているのではと思いますので今回も取り上げますがよろしくお願いします。

 以前は生活が困窮して家賃が支払えなくて、住むところを強制的に追い出されるという事が社会問題になりましたが、困窮者に対して支援法ができ、住宅確保給付金制度で家賃の補助の支援を受けられる体制ができましたので、役所に相談に来た方は、支援を受けられ追い出しを免れた方は多くおられたようです。

 時代に合った大変いい制度だと思います。

 しかし新たに住居を探す方にはこの制度の補助は該当しません。住まいは人権と言われますが、安定して住める住居はだれにでも提供されなければなりません。

 市内ではマンションが次々建設され戸建ての住宅も多く建てられているようです。元気で働いておれば、何とか住居は手に入れられると多くの方は思っておられると思います。

 しかしやはり時代もまた変化しており、非正規で働く若い方や年金暮らしの高齢者の方も様々な理由で転居が必要な方もおられます。今日、現実には入居できる住宅の確保は中々できない状況が起こっているのではないかと思います。

 私は最近数人の方の家探しに付き合いましたが、皆さん断られるという厳しい現実です。以前は大家さんが理解を示していただき借家を利用させていただいたことも多くありましたが、最近は、不動産屋に行っても、必ず保証会社を通さなければ話は進みません。ですから保証人がない人や保証人の収入や本人の収入が低ければ保証会社から必ず断られるという状況です。その為不動産屋も「入居者や保証人の収入が少ないと保証会社の許可は難しいですね」と申し込みさえもできないという現実があります。申し込みをしても断られた場合に、保証会社からの断りの理由は全く教えてはもらえません。生活保護の方などは、家賃の代理納付を行えば確実に家賃は入金となるのにもかかわらず、断られました。これも理由は教えてもらえないのでわかりません。

 その様な状況なので、収入の低い方等は、特に住居を見つけることが大変困難になっていると感じています。以前にも増して低廉な家賃の住宅、誰でも入居しやすい条件の住宅が必要だと思いますが、しかし現実はそのような住宅が見つかりません。大変困っている状況です。他にもこのような状況の方も市内に多くおられるのではないかと心配します。

 このことを解決できるのはやはり公営住宅法で定められている市営住宅の存在です。今は、保証人の必要がなくなっていますから、住宅確保困難者の方が、入居しやすくなっていて大いに助かると思います。市営住宅の活用がどうしても必要だと思いますので、何点かお伺いいたします。

(1) 空き家活用

 初めに空き家活用はどの様に対応されるのか。についてお聞きしておきいたします。様々な理由で空き家が増えているのではないかと思いますが、伊丹市としては、空き家とならないような対策も工夫されていると思いますが、住んでる方がなくなられたりした後の対応が誰もできていなく、空き家になっている思われる状況の家もふえているように思います。不動産が管理されるようになる物件はいいかと思いますが、そうでない物件も見られます。このような家の活用に関しても、様々な形で利用したいと思われる方もおられるかもしれません。できれば住宅確保が困難な人が利用できないのかとも思います。空き家活用に関して考えていただければと思いますが、今後どの様に対応されるのか、お考えかお聞きします。

(2) 住宅確保要配慮者の実態

 次に、市内での住宅確保要配慮者の実態はどうかという問題です。
 「住宅確保要配慮者に関する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」がありますが、今この伊丹市内にも住宅への入居が難しく悩んでおられえる方、すなわち住宅確保要配慮者なる方が増えているのではないかと思います。

 入居の初期費用、敷金礼金は要らないところも増えてきてはいますが、多くは家賃の3月分ほどの初期費用がいります。特に若い方で非正規労働となっている方が仕事が短期だったりして、初期費用のお金が準備ができない人もいます。

 そのうえ、困難なことは、先ほども言いましたが、入居条件には保証協会の審査を通らなければならないのですが、保証人の収入が年金などではだめなようです。このような状況ですからすでに入り口でストップがかけられています。大変難しいので入居にはがなかなか至らない状況があります。高齢者の方も条件をクリアーできませんので、入居は出来ないわけです。

 市内での住宅確保要配慮者の実態はどうなのでしょうか。現状況をどのようにとらえておられるのでしょうか。くらし相談サポーには生活困難者の方が相談に来られると思いますが、住宅の確保に関しては如何なのでしょうか。住宅確保要配慮者の実態はお判りでしょうか。又どのような認識をお持ちなのかお伺いいたします。

(3) 住宅セーフティーネット情報

 住宅セーフティーネット情報の活用で入居ができるといわてれていますが、この情報にたどり着くにはどのようにすれば困っている方が利用できるのでしょうか。市内の業者に聞いてみましたがそのような案内はありませんでした。高齢者の入居についても家主の理解が難しい面があるともいわれていますので、必要な方が利用できるように考えなければならないと思いますが、現実に利用ができるようにまた不動産さんもが案内してくれるようにしていただけるための手立てが、必要ではないでしょうか。分かりやすい窓口を庁内にもあれば利用者も広がっていくと思いますが、制度利用の手立てに関しては如何でしょうか。

2.市営住宅の空き室の活用の対応は検討されたのか。

 このことについては12月議会で検討すると答弁いただいていましたので、市営住宅に関してお聞きしておきたいと思います。
はじめに市営住宅の現状に関してですが、

(1) 市営住宅での住人の高齢化などで自治会活動が衰退しているようだが実態はどうかについて

 今市営住宅の空き部屋は相変わらずエレベーターのないところは、以前お聞きした時よりも多く増えているようです。団地の住人が「あっちもこっちも空き家ですよ」と言われるのもわかるような気がします。

 また見た感じが古いところは若い人には魅力がないのではないかという意見も周りの方からお聞きしています。

 若い人が少なくなっている市営団地は、子どもの声も聞こえなく、周りの地域の方々から全体に暗い感じて寂しく感じるのでもっと建物自体だけでも明るい感じにしてほしいという声も寄せられましたので、私も少し驚きました。

 また様々な理由で市営住宅は高齢化が進んでいるのではありませんか。特に自治会への参加が困難になり自治会の役員体制が維持できなくなってきているとお聞きしていますが、現状は如何でしょうか。自治会活動の今後に関してはどう考えているのかお伺いいたします。

(2) 空き室利用で若者の住人を増やすこと

 高齢者対策も急ぐべきであるが、空き室利用で若者の住人を増やすことも急ぐべきではないか。他市の事例から伊丹市ではどのように考えるのか、についてですが、12月議会で市営住宅の空き室の活用のためにも若い人へ貸し出すことについて他市の事例を調べ検討すると答弁いただいていました。その後どのように検討していただいているのか、お聞きしておきたいと思います。

 やはり若い人が入居できる手立てが必要と思いますがいかがでしょうか。

 お隣の尼崎では、市営住宅の建て替えが次々進んでいますが、建て替えまでの間10年間、住宅困窮者のために100戸をコープ生協さんとそのような方の相談にのっている団体に貸し、住宅確保要配慮者に貸し出すという体制をとっておられます。このような状況で必要な人が誰でも入居できるなら特に若い方等も安心できるのではいかと思います。自治会活動にも協力していただければ活性化となるのではないでしょうか。

 今少子化に歯止めがかからない危機的状況が進んでいますが、その歯止め対策のひとつとしても、伊丹でも市営住宅の空き室を活用して、まずは若い人が安心して住めるところを準備する。安心して住めるところがことがあってこそ仕事にも励め、その中で結婚や子育てもできるのではないでしょうか。若い人が元気になりなれば、高齢者も安心して生活できる住宅の環境ともなるとおもいます。他市のいい事例など参考にして、市営住宅の空き室対応を急いでいただきたいと思います。伊丹市としてどのように検討されているのかお聞きいたします。

(3) 市営住宅の建て替え

 尼崎市は市営住宅の建て替えを順次行っているが、伊丹市との違いは市民にどう説明するのか。について。

 尼崎は伊丹市と隣接していますので、尼崎の市営住宅がどんどん建て替わりエレベーターが付ききれいになってきているのを多くの方が目にしています。そこで話題になるのが「伊丹ももっときれいにしてほしいね。エレベーターもついてていいね」という声です。伊丹での市営住宅もエレベーターのあるところは、新田中野住宅はじめほかも評判よくて、日当たりもよくバリアフリーで広くてほんと住みやすいくて気持ちも明るくなるよと言われてる方もおられます。しかし他では、建物も古くて傷んでいるところも様々あるのを我慢して住んでおられますし、高齢であっても5階まで歩いて上り下りしなくてならない状況です。

 先日も80歳の方が5階に住んでおられまして「何もできない」といわれていました。これでは「いきいき100歳体操にも行けませんでしょうし、サロンにも行けないと思います。文化的な生活とは言えない状況です。住まいは人権と言われています。この方が自由に外と交流できるのはいつになるのかと心苦しく思います。このような高齢者がもう少し人生を楽しく送れるよう保証するのが自治体の役割ではないでしょうか。エレベーターが付くのをほんと楽しみに待っておられました。陸の孤島のように部屋から出られない状況の伊丹市の市営住宅に住んでおられる方は人にも中々会えず買い物にも気楽にはいけない、これで市民が夢と希望をもって残り少ない人生が送れるのでしょうか。ぜひ市長にこのような方がいるという事をよく知っていただきたい。また高齢者もまだまだ夢と希望が持てるような住宅の提供をしていただきたいとのぞみます。

 尼崎市との違いに皆さんは疑問を持っておられます。

 質問ですが、市内の市営住宅に住んでいる方々初め、市民に尼崎市の建て替えと、伊丹での市営住宅の方向性の違いについて、疑問や意見をお持ちのようですが、どう説明をされるのでしょうか。団地付近の方々も様々な心配も広がっています。住民の方に納得できるよう説明をしていただきたいと思います。市営住宅の住民も直に説明を希望する方々には求められればしていただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか。