2018年3月議会 予算審査等特別委員会議会条例・特別会計予算反対討論

議案第17号「平成30年度伊丹市後期高齢者医療事業特別会計予算」
議案第49条「伊丹市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について」
議案第18号「平成30年度伊丹市介護保険事業特別会計予算」に反対討論

 

2018年3月26日 日本共産党議員団

 只今議長の発言の許可をいただきましたので、私は日本共産党議員団を代表して、議案第17号「平成30年度伊丹市後期高齢者医療事業特別会計予算」、についてまた、議案第49条「伊丹市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について」並びに議案第18号「平成30年度伊丹市介護保険事業特別会計予算」に対して反対の立場から討論を行います。 

議案第17号「平成30年度伊丹市後期高齢者医療事業特別会計予算

 初めに、議案第17号ですが、兵庫県後期高齢者医療広域連合は2年ごとに保険料の改定を行っています。このたび2018年度と2019年度2ヵ年の保険料率について、所得割率は据えおいたものの、均等割額の年額を前年より558円引き上げ48,855円(月額4,071円)の改定となりました。この結果、被保険者一人あたりの平均 年保険料額は、80,085円(月額6,674円)となります。

 また厚生年金 受給者 単身世帯で、受給年金額218万円の場合で、前年対比、年額9,213円減少するものの、保険料額は年額10万5千189円となります。さらに今回、保険料賦課限度額は5万円引き上げられ62万円になります。

 医療費や介護サ-ビス費の自己負担が増え逆に年金が減らされる中、金額的にはわずかとはいえ、新たな保険料の引き上げは高齢者に大きな不安を与えるものとなります。さらにもともと医療給付費の負担割合は、公費で5割、現役世代からの支援で4割、高齢者からの保険料で1割として制度発足しました。この1割負担、いわゆる「後期高齢者負担率」は、最初の2008年、09年度は10%であったものが、高齢者が増加したという理由で2018年19年度には11.18%まで引き上げられる見込みです。

 日本共産党議員団は以前から、後期高齢者医療制度はそのしくみとして、後期高齢者の人口と医療給付費(医療費)が増加すればするほど保険料の値上げに直結しており、露骨な受診抑制をもたらす最悪の医療制度であると指摘してきました。

 よって保険料負担増大を含む議案第17号に反対するものです。

議案第49条「伊丹市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について」

 次に、議案第49条についてですが、問題は、保険料が値上げとなっていることです。第7期介護保険事業計画に示された介護保険料 基準額は、6期の4490円より710円引き上げで、5200円となります。

 介護給付費等準備基金を第7期に5億8400万円使って値上げ幅を月約320円抑えるとしています。しかし第6期より基準額が月710円、年額で8520円も引きあがり、保険料負担は厳しいものになります。党議員団は従前から介護保険料の引き下げや引き上げ幅の抑制を強く求めてきました。基本的には介護給付費等 準備基金を全額活用するなど保険料上昇を抑制することを求めておきます。

議案第18号「平成30年度伊丹市介護保険事業特別会計予算」

 次に議案第18号についてです。

 問題の第一は、先ほど議案第49号で述べたとおり、保険料の値上げを含んだ予算であることです。

 第二に、介護予防・日常生活支援総合事業に関して、伊丹市はこれまでに訪問型サ-ビスの内 基準緩和型 訪問介護サ-ビスを導入してきました。さらに来年度(2018年度)からは基準緩和型 通所サ-ビスを導入するとしています。総合事業への移行で人員等を緩和した基準となり、サ-ビスの担い手が資格を有さないとか、ボランティアに置き換えられるなどこれまでの命綱を失いかねません。介護認定者の内 要支援1、2の人は16年度決算時で3096人、要介護認定者全体の36.1%占めています。改めて該当者のサ-ビス水準の維持・向上を求めておきます。

 第三に、介護保険法の改正とはいえ、

①現役世代並みの所得のある者の利用者負担割合が見直しされ、利用者負担割合が2割負担者のうち、特に所得の高い層の負担割合が3割になること。

②2点目として、医療保険制度における高額療養費制度の見直しに伴い、改正後の高額 療養費の所得区分の自己負担 限度額に合わせて、高額医療合算介護(予防)サ-ビス費の所得区分が見直されました。もともと1割負担であるにもかかわらず、2割、3割と自己負担を増やすことは、必要があってもサ-ビスが利用できない事態を引き起こし、高齢者の暮らし全体をいっそう悪化させるもので大きな問題です。   

 以上の理由から議案第49号、議案第18号、に反対するものです。

 議員各位のご賛同をお願いたしまして討論といたします。