2021年6月議会 個人質問 ひさ村真知子

2021年6月議会 個人質問

日本共産党議員団 ひさ村真知子

1.生理の貧困について

① 生理用品の配布は、くらし・サポートセンターだけで行っているのはなぜか。

 コロナ禍で経済的に困窮している女性の支援のために、海外の生理の貧困が報道さています。
 フランス政府はすべての学生に生理用品を無償提供することが始まっていますし、スコットランドでは、必要とするすべての人に無料提供など行っています。日本国内でも同じようなことがあると、様々な団体の調査などであきらかになってきました。伊丹市でも生理用品を無料で配布する必要があるのではと考えます。
 前回の予算委員会で、「災害備蓄用の生理用品を、廃棄するよりは、有効活用することを考え、伊丹市でも生理用品を入れ替えする時期に合わせて、無料配布する」とされ、活用については「健康福祉部や教育委員会との調整を行う」と言われています。実際にはどのような調整を行われたのか、その内容はどうであったのか、くらし相談サポートが窓口になった理由はなんであったのか、見解をお聞きいたします。

② 災害備蓄品生理用品の入れ替え用がなくなれば、その後の配布はどうか、についてですが。

 災害備蓄品生理用品の入れ替えは、伊丹市は10年に一度を目安にしていると言われています。(現状で85セットを提供し、42セット)くらし・相談サポートでは残り28セットとわずかとなっています。
 この支援はこれで終わるのでしょうか。生理用品の支援が必要な方がもっと多くいると思います。生活保護者の方や、シングルの方で女子のいる家庭また非正規で働く若い方や、アルバイトで学校に通う資金を補っている学生の方など必要な人にいきわたるのでしょうか。
 政府の方でも「女性活躍・男女共同参画の重点方針2021」では、「コロナウイルス感染症の影響が続く中、その影響は特に女性に強くあらわれている」と指摘があり。「女性に最大限配慮すべきだ」とされています。すでに全国で255自治体が学校などで生理用品の配布を実施、又は検討していると調査結果を明らかにしています。備蓄品を使ったところや予算措置で確保したところもありますので、急いで生理用品の補充を行うべきと思いますが、いかがお考えでしょうか。お伺いいたします。

③ 各学校のトイレに生理用品の設置をすべきではないかについてですが。

 各学校のトイレにおいて安心して使用できるようにすることが必要ではないかと思います。
 私共、共産党市議団から5月7日に「コロナ禍の中での感染対策に関しての要望書」を市長へ出しておりますが、「「生理の貧困」に対応して必要な人に生理用品が届くように、少中学校、高等、特別支援学校に無償でトイレに設置してください」という要望に対して、教育委員会の回答では、「現時点では考えていないが、児童生徒の状況の把握や、関係機関と連携しながら課題の解決につなげられるよう努めてまいります。」とされていますが、特にコロナ禍の中で必要な人がいるなら、できる限り急いで行うことが必要です。 児童生徒は生理の貧困には関係がないと思われているのでしょうか。現状では、保健室で貸してもらえますが、基本的には返しに行くようになっているようです。これは児童生徒には気持ちの負担もあるでしょうし、家庭にも負担がかかっているかもしれません。どちらにしても女性だけが長い間生理用品を購入するための費用がかさむのですから、公的な支援が必要と思います。せめて今児童・生徒にすぐに必要なときに使えるようにトイレへの設置があれば様々な意味で助かるのではないでしょうか。
 とりあえず早急に設置してから、関係者の意見を聞いて改めて考えることもできるのではないでしょうか。ご見解をお聞きします。

④ 市内の児童・生徒から生理の貧困に対しての実態調査などで意見を聞くことが必要ではないか。

 小中学校・高校生などの実態やそれぞれの意見は届いているのでしょうか。様々な理由で家庭では買えない、買ってもらえない、中々人に言えない状況だと思いますので、児童生徒の状況のなどはしっかりと把握しなければならないと思います。そのためにはアンケート調査など行う事も必要でないでしょうか。当事者の意見を聞き、どの様にすれば問題が解決するのか等の意見も聞く必要があると思います。「子どもの権利条約での意見表明権」の保証がされなければならないと感じます。また困っているならすぐに相談できる体制なども必要ですが、どの様にされるのでしょうか。お聞きいたします。

⑤ 学校での生理の学習はどの様に行われているのか。男女ともに生理についての正しい認識はどの程度持てているのか。についてですが。

 生理の貧困問題については、生理に対しての正しい認識がなければ、この問題を解決することには十分つながらないのではと思います。その点を踏まえてお伺いしたいと思います。  

 日本では、長い間生理については公に語られることなく,隠すものとして今日まで来ています。小学生時に女子児童だけが集められ、生理用品の扱い方を先生が熱心に話されたことを覚えていますが、その時点で、このような話は「男性には知られてはならないもの」だという意識が自然に働き、「隠す」という意識が女性のマナーとして引き継がれてきているのだと思います。しかしこの時間の学習は、生理用品の扱い方だけであり、生理時に女性の体や心に起こる問題については詳しくは学べていません。

 今日の社会状況は、様々な形での性被害が起こっています。その被害者にも加害者にもならないような学習ができていなければと思います。そのためにも生理についての様々な理解が必要だと思います。生理痛はひどいときには、授業を受けるのも苦痛ですし、ホルモンの関係で気分が落ち込んだり、経血で貧血になるなどの問題が女性の心身に起こるのですが、そのような話はされませんでしたので、多くの女性は日常生活が大変になること等,自分の身に起こる問題をきちんと認識することは出来ていなかったと思います。

 しかしこのような問題は男女一緒に学び、同じような認識を持つことが、今は必要だと思います。父子家庭になった場合は、そのようなことを知らなければ、早ければ小学生から生理のある娘さんに対してどの様に接することができるでしょうか。働く現場でもこのような女性の状況を理解していないとチームワークも乱れるのではないでしょうか。その様な状況に備えての学校での学習は大変大切なものだと思います。ですから女子だけでなく男子も生理用品の使い方などの説明の時間に参加があってもいいのではないかと思います。生理についての学習状況や男女とも生理について正しい認識はどの程度持てているのでしょうか。お伺いいたします。

2.6月補正予算にあります「女性のつながりサポート事業」について

① 困ったことを相談するには大きな勇気が必要な人もおられますので、安心して男女共同参画センター「ここいろ」に立ち寄れるように工夫していただきたいと思います。1つには、生理用品を「ここ色」でも配布するようにしていたければと思います。小学生、中学生、高校生なども生理用品を通じて、一度来てもらえれば、安心して来ることができるところだと感じ、同時にその場が自分の悩みなどを話せる場所であると,認識していただけるのではないかと思います。
 そのためにも、「女性のつながりサポート事業」のお知らせの案内カードに、生理用品は「ここ色」でもらえることを明記していただければ、行ってみよう、相談もしてみようにつながるのではないかと思いますし、一度来られると男女共同参画の問題にもより関心を持っていただくことも可能ではないかと思いますので、是非お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

② また、相談窓口は月二回とされていますが、いつでも相談を受け付けるようにしていただくことが必要だと思います。女性のための相談は様々取り組んでいただいていますが、切羽詰まった相談に対しては素早く解決へ動くことが求められますので、やはり月二回では不十分だと思います。素早く対応することが必要だと思います。
 このような時期ですから、急ぎの相談に駆け込む人もおられると思いますので、できる限り素早い対応をお願いしたいと思いますが、見解をお伺いいたします。

3.マニフェスト5の環境政策・都市環境の整備。公衆トイレのデザイン化、公衆トイレの改修について

 私は五年前に、市内の公衆トイレをもっと明るく改修をすべきでないかと質問しましたが、今回やっと安心して利用できるトイレに変わるのかなと期待していますので内容をお聞きしたいと思います

① 市内で特に女性の声を聴きましたら、公衆トイレは何となく怖いので入りにくいという事です。
 このことを何とか変えていただきたいと期待します。今回の改修は、現在のトイレの問題をどう認識され改修することになったのかお伺いいたします。

② デザイン化いわれていますが、珍しいトイレなども話題になっていますが、何を意図されているのでしょうか。どのように改修されることをいうのでしょうか。

③ また、市民はどのようなデザインを求めていると考えておられるのでしょうか。お伺いいたします。

④ 市内には多くの公衆トイレがありますが、何か所の公衆トイレのデザイン改修を行うのでしょうか。どのようなスケジュールで進められるのでしょうか。
 特に市民や市外から来られる方の利用が多いと思われる中心市街地や公園のトイレについて、お聞きいたします。

⑤ 次に学校のトイレについてですが、以前は、様々な苦情を多く聞いておりましたので、改修を求めそのことが大規模改修時に行われてきています。子どもたちの感想等含め、学校のトイレの現状を改めてお聞きいたします。

⑥ 最近は、商業施設や、駅等のトイレがどんどん変化し安心して利用できます。清潔で安心して使えるトイレはくつろげる場ともなるのだと感じます。トイレもおもてなしのひとつだといわれていますから、伊丹市の印象にも大きく関係すると思います。
 今日まで公衆トイレに関して市民から様々な意見もあったのかなと思いますが、そのような意見を聞く機会などはどうであったのか、特に女性からの使いにくいという意見など含め、市民の意見をどのように受け止めてこられたのか。お伺いいたします。
 ご答弁よろしくお願いいたします。