2013年3月議会:上原ひでき 国民健康保険税値上げに対する反対討論

 来年度、国民健康保険税を3億円値上げすることに対して、上原ひでき議員は反対の立場から討論をしました。

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議案第13号「平成25年度伊丹市国民健康保険事業特別会計予算」、議案第41号「伊丹市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について」への反対討論

2013年3月26日
日本共産党伊丹市会議員団 上原秀樹

 日本共産党議員団を代表して、議案第13号「平成25年度伊丹市国民健康保険事業特別会計予算」並びに議案第41号「伊丹市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について」に対して反対の立場から討論します。

 はじめに議案第41号についてです。本条例は、伊丹市国民健康保険税における基礎課税分(医療分)の均等割額25,200円を28,500円に、また平等割額23,600円を23,800円に、さらに所得割税率8.21%を9.10%に改定しようとするものです。

 伊丹市の国民健康保険に加入されている世帯は、平均所得が約90万円、所得なしの世帯が23.6%を、また所得200万円未満の世帯が73.3%を占めています。 この改定によって、これらの世帯に.新たに約3億円の負担を求めることになります。具体的には、年所得200万円の夫婦子ども3人世帯の国保税は、現在の353,000円から7.1%引きあがり、378,000円となります。所得の約19%を国保税が占め、生活保護基準以下の生活を余儀なくされることになり、まさに国保が貧困をさらに広げる事態となります。このような国保税値上げを認めることはできません。

 今後の国保会計の見通しでは、今後5年間、一定の改善策を講じたとしても赤字は膨らみ、新たに53億円を超える税負担を押し付けるものとなっています。現在の国保税の約1.5倍です。

 憲法第25条の国民の生存権と国の社会保障義務に基づき、国民健康保険法第1条は、その目的を社会保障および国民保健の向上に寄与すると定めています。国はまったくその責任を果たしていません。国に対して強く補助金の増額を求めていただきたいと思います。同時に、伊丹市としてもさらなる一般会計からの繰り入れで被保険者の負担を軽減すべきです。昨年、一昨年の特別の繰り入れと現年課税分未収額2分の1の法定外繰り入れ措置のルール見直し継続は大きく評価していますが、今までさまざまな提案をしてきましたが、改めて「住民の福祉増進」を目的とする地方自治体の本来の役割を果たす上でも、繰り入れの増額を求めます。

 以上の理由から、国保税増税のための条例改正である議案第41号には反対であり、その条例に基づき、国民健康保険税の増税を盛り込んだ国保会計予算議案第13号にも反対とします。