伊丹市議会 9月議会が終了しました(10月6日)

 伊丹市議会では10月6日、9月議会が終了しました。

 党議員団は、2020年度決算の内、一般会計、後期高齢者医療事業会計、病院事業会計に対して、認定に同意できない立場から討論をしました。

 2021年9月議会:上原秀樹 一般会計決算 本会議討論

 2021年9月議会:久村真知子 特別会計・企業会計決算 本会議討論 

 また、意見書では、義務教育費国庫制度の堅持を求める意見書少人数学級の推進、30人以下学級を求める意見書の二つの意見書が、全員一致で採択されました。

2021年9月議会:上原秀樹 一般会計決算 本会議討論

2021年9月議会 一般会計決算 本会議討論

2021年10月6日
日本共産党伊丹市議会議員団 上原秀樹

 日本共産党議員団を代表して、報告第8号「令和2年度伊丹市一般会計歳入歳出決算」に対して、認定に同意できない立場から討論をします。

 2020年度の国民の暮らしをめぐる情勢は、コロナ禍で、格差拡大が深刻になったことです。2020年度全国の法人企業統計によると、資本金10億円以上の大企業の内部留保は466.8兆円となり、前年度から7.1兆円増額し、過去最高額を更新しました。19年度比で株主への配当は11%の大幅増、役員報酬も0.5%増と大企業、富裕層はもうけを膨らませました。一方で労働者の賃金は1.2%減り、コロナ危機は非正規労働者、特に女性と若者に大きな犠牲を負わせています。この1年余、非正規雇用労働者はコロナ以前に比べて月平均92万人減少し、うち61万人が女性です。

 2020年度は、このような状況の中で、新型コロナウイルス感染から市民の命とくらし守る施策が求められました。以下、その問題点についてです。

 第1に、新型コロナウイルス感染症対策についてです。

 伊丹市の新型コロナウイルス感染症対策関連経費は、243億3,597万円で、そのうち地方創生臨時交付金対象事業は21億7,056万円となり、感染拡大防止や生活や雇用の維持と事業の継続支援、地域経済の活性化、社会的な環境の整備・新しい暮らしのスタイルの確立などの事業を行ってきました。

 これらの事業は感染症対策として一定の効果を上げることはできたと思いますが、安倍・管政権による極めて不十分なコロナ対策のために、伊丹市独自の対策が求められました。

 感染防止事業に関しては、20年度、党議員団は一貫して、病院や診療所などの医療機関、介護・福祉施設、保育園・幼稚園、学校、児童くらぶなど、クラスターが発生すれば多大な影響が出る施設等で定期的なPCR検査を行うこと、感染急増地となるリスクのあるところに対し、無症状の感染者を把握・保護するための「面の検査」を行うことなどを求めてきました。途中から一定の検査は広がりましたが、安倍・管政権が「医療崩壊を招く」という非科学的な知見によってPCR検査を抑制し、世界で人口当たりの検査数が144番目という最悪の事態になる中で、無症状の感染者が感染を広げました。この中で、検査拡大を国に求めるとともに、市独自の検査体制を県とも共同して行い、感染防止をすることを求めましたが、国も県も伊丹市も極めて不十分に終わっています。

 さらに、新型コロナウイルスの影響で中小企業・商店に深刻な事態が広がる中、これらの実態を調査し、必要な対策をとるべきと主張しました。自粛と補償を一体化すべきところを国が持続化給付金と家賃補助を1回きりで終わる中、伊丹市独自に行ってきた支援策、上下水道料金の基本料金免除、事業者への家賃補助、ひとり親世帯への支援などには評価しながらも、再度これらの事業を行うこと、特に中小零細企業・業者に対する資金援助として「年越し給付金」の創設を要求しましたが、実現されませんでした。一方、市立伊丹病院事業と市交通事業に対する財政支援に対しては評価をします。

 9月末で緊急事態宣言は解除されましたが、いつ第6波の波が押し寄せてくるか不安な状況が続きます。コロナ感染第5波では、デルタ型などの変異株の感染力が強く、自宅療養中に家族全員が感染する事例や基礎疾患の有無にかかわらず30代から40代でも重症化する例、小中、高校生にも広がるとともに、自宅療養中に自宅で死亡する事例も相次ぐという深刻な事態となりました。このことを教訓に、第6波を起こさない対策と備えをすることが必要です。入院・宿泊療養調整中の自宅待機や自宅療養中、福祉施設の留め置きで家族や施設内で感染を広げることや、医療が間に合わず命を落とすことは絶対に避けなければならないことや保健所の業務が追い付かず、感染者の症状の把握や濃厚接触者の特定に支障をきたしており、これらに対する早急な対策が必要です。岸田自公政権に強く求めていただきたいと思います。

 そこで次の点を要望します。

  感染力が非常に強く、ワクチン接種者でも感染するデルタ株が主流になるもと、ワクチン接種一本やりでは新型コロナ感染症の抑え込みはできないことは、国内外の事実が示しています。とくに新規感染が減少傾向となり、検査のキャパシティーに余裕が生まれている今こそ、陽性者の周辺への迅速な行政検査を幅広く行うとともに、無症状者への大規模検査を行うことがいよいよ重要となっています。「いつでも、誰でも、何度でも、無料で」の立場で、大規模検査の具体化をはかり実施することを強く国に求めていただきたいと思います。

 具体的には、無症状の感染者を早期に把握するうえで大切な取り組みである、企業、大学、商店会などで、自主的な大規模検査が行えるように、国が補助金を出して強力に支援すること、また、子どもの感染、家庭内感染への対策が求められており、学校や幼稚園、保育園、会社などを通して、検査キットを家庭に配布し、体調に変化を感じたらすぐに自主的な検査を行うことができるようにすること、自主的検査で陽性が判明した場合、医療機関での検査は無料とし確定診断へつなげることです。

 さらに、陽性となった時、安心して休める保障が必要です。無症状でも2週間の自宅待機が必要となるため、既存の傷病手当などの制度では不十分で、傷病手当をコロナ特例として、賃金の8割保障とすること、自営業者など対象外となる人には、国の休業支援金の対象とするなど、所得保障を行うこと、児童・生徒が学校を休まざるを得ない場合の対策など、国に対して要望をしていただくとともに、伊丹市としても独自の対策を講じることを求めます。
また、中小零細事業者にとってはコロナ禍で体力が弱体化しており、そのための支援が必要です。伊丹市は9月追加補正で一定の支援策を講じられることは評価しますが、今後年末に向けて新たな支援が必要になると考えます。商工会議所と共同して業者の要求を把握され、必要な対策を取られることを求めます。

 第2に、市立伊丹病院と近畿中央病院の統合再編を決めたことです。

 問題の一つは、統合再編によって病床数を200床削減する問題、二つには、市内南部から総合病院がなくなること、三つには、今回の新型コロナウイルスへの対応を考えた場合、感染症対策に緊急を要する事態に公立・公的病院が果たす役割は大きく、公的総合病院が一つなくなることで十分な対応できなくなる可能性があることです。一方、新病院の運営形態を伊丹市の直営として公営企業法の全部適用としたことや、近畿中央病院の跡地への民間病院の誘致や公共交通機関による新病院への交通アクセス等、一定市民の要求を取り入れた検討がされていることには評価します。

 コロナ禍で医療崩壊を招いた原因は、安倍・管政権が公立・公的病院の統合再編で病床数削減を進め、医師・看護師数を抑制してきたことにあります。この事態を教訓に、命を大切にするため医療、保健体制の充実を国に求めていただきたいと思います。

 伊丹市における病院統合再編に関しては、今後、特に近畿中央病院の跡地に、回復期機能を有し地域住民が必要とする医療機関を、医療空白を生じない形で誘致するために、県の財政支援も求め、力を尽くしていただくことを求めるものです。

 第3に、伊丹市市営住宅等整備計画において、伊丹市の市営住宅の目標管理戸数を約200戸減らし、1,700戸としたことです。

 その目標管理戸数の算出方法は、月額所得8万円という著しい困窮年収未満の世帯を収入基準としたもので、このような低い所得基準を基礎に必要な目標管理戸数を推計することでは、住宅セーフティネットの根幹である公営住宅の役割を果たすこととはできません。また、市営住宅の建て替えをしないことも大きな問題です。 伊丹市は、公営住宅法第1条に書かれている「健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備」する責任があり、一部の住宅にエレベーターを設置されていることは評価しますが、今後、市営住宅建て替えも含めて、若年者から高齢者まで、必要な人が入居しやすい住宅への改良や民間住宅の家賃補助制度の創設等を求めるものです。

 第4に、職員の人事評価です。

 公共を担う公務員には、全体の奉仕者の立場から、市民の声を聞き、提供する市民サービス、人権保障のあり方を職場で自由に議論し、決定する権限が与えられています。そのような場に「能力」「業績」などという測ることが困難な尺度で5段階評価することは、公務員の労働意欲の向上や創意工夫の発揮を阻害することにもつながります。今後、人事評価の問題点を十分認識していただき、5段階評価はやめることなどを含めて、職員の力が十分に発揮され、市民福祉の向上に向けて働きやすい職場とされるよう改善を求めます。

 第5に、教育の分野では、全国学力テストの問題です。

 20年度はコロナウイルス感染拡大で中止され、伊丹市独自の取り組みとされました。しかし、自己採点を行い、本市の学力の実態把握・分析、各校の学力向上プランに基づいた取り組みの進捗を管理するなど、相変わらず学力テスト中心の教育と言わざるをえません。学力調査が必要な場合、数年に一度の抽出調査で十分です。改めて中止を含めた検討を求めます。

 次に今までで述べたこと以外に評価する主な点です。

 一つは、保育所待機児童解消に向けて、定員96人分の民間保育所整備を支援するともに、民間保育事業者の保育士確保のための支援されたことです。

 二つには、妊娠出産包括支援事業によって、産前産後のサポートが受けられない妊産婦の不安や負担軽減を図る事業を行ったことです。

 三つには、パートナーシップ宣誓制度を創設されたことです。

 四つには、かねてから要望していました合葬式墓地を整備されたことです。

 最後に、今後取り組むべき要望事項について述べます。

 第1に、市立演劇ホールについてです。

 演劇ホールが果たしている役割は、代表質問の答弁でも言われたとおり、学校へ出向いてのアウトリーチ事業や演劇ワークショップなどに取り組み、「文化芸術が身近にあるまち」に大きく貢献するとともに、教育的にも大きな役割を果たしてきたこと、また、専門的かつ独自性の高い演劇・コンテンポラリーダンス事業を展開し、「地域創造大賞」や「文化庁芸術優秀賞」の受賞をはじめ、各方面からも高い評価を得ていること、そのことが「伊丹ブランドの構築」という側面でも本市の知名度アップなどには繋がっていることにあります。さらに、演劇ホールは建物や設備の特殊性が高く、他市の同等施設が存在しないという答弁の通り、近隣にはない貴重な施設でもあります。

 したがって、伊丹市として財政負担軽減の方策を検討し、広域的な役割を果たしていることから県への財政支援を求め、存続の方向で検討することを求めます。

 具体的な問題の一つは、現在行われているアンケートの扱いです。代表質問でも言及しましたが、アンケートに市民が答えるにあたって十分な知識がないままであったことから、あくまでもその時点での参考資料と認識し、今後の議論に生かしていただきたいと思います。

 二つには、市民と演劇関係者、専門家などを交えた熟議の場を設定することです。劇関係者のみなさんが、市民理解を求める場は独自に設定することはできますが、行政も入ってそれぞれの考え方を聞き、お互いの考えを理解する場が必要と考えます。開催されようとしている説明会の場にも、演劇関係者を呼ぶべきと考えますので、検討を求めます。

 第2に、気候危機を打開する対策についてです。

 日本共産党は、9月1日、「気候危機打開のための日本共産党の2030戦略」を発表しました。今、異常な豪雨、台風など気候危機というべき非常事態が起こっており、二酸化炭素削減への思い切った緊急行動が求められています。日本共産党は、省エネでエネルギー消費を40%削減し、再生可能エネルギーで電力の50%をまかなえば、CO²を2030年までに10年比50%から60%削減は可能としました。

 伊丹市としても、次期伊丹市地球温暖化対策推進実行計画の策定等によってCO²の削減目標・計画を策定される予定ですが、「ゼロカーボンシティ宣言」とともに、積極的なCO²削減目標と具体的な計画を策定されることを求めます。

 第3に、ジェンダー平等の実現についてです。

 日本は、各国の男女平等の達成度を示す「ジェンダーギャップ指数2021」で、156カ国中120位と、先進国として異常な低位を続けています。1979年の女性差別撤廃条約の採択から42年、日本政府は1985年にこれを批准しながら、いま大きな問題になっている「男女賃金格差の縮小」も「選択的夫婦別姓への法改正」も、繰り返し国連の女性差別撤廃委員会から是正勧告を受けてきたにもかかわらず、解決できないままです。市長としても国に対してこれらの実現を求めていただきたいと思います。

 伊丹市として具体的に取り組むべき一つに、あらゆる分野で、計画、条例、政策などをジェンダーの視点でとらえ直し、「ジェンダー主流化」を合言葉に、根強く残る男女格差の解消を進め、すべての人の人権を支える仕組みをつくることです。そのためにも、審議会や各種団体、地域などあらゆる場面で女性の参画を進めることが求められています。意思決定の場に女性を増やすために、審議会への女性の参加目標40%を早期に実現し、50%を目指すことを求めます。

 その他、本会議、委員会で多くの要望をしましたが、今後の補正予算や来年度予算の中で実現されますことを求めておきます。

 以上、報告第8号「令和2年度伊丹市一般会計歳入歳出決算」に対して、認定に同意できない立場からの討論とします。
 

日本共産党伊丹市議団ニュース 第389号 コロナ対策 追加の補正予算

日本共産党伊丹市議団ニュース 第388号 2021年9月22日

コロナ感染症対策 追加の補正予算が提案されました
上原ひでき議員の議案質疑(議案の概要は裏面)

日本共産党伊丹市議団ニュース 第389号1面日本共産党伊丹市議団ニュース 第389号2面

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コロナ感染症対策 追加の補正予算が提案されました
上原ひでき議員の議案質疑(議案の概要は裏面)

1.内閣府から8月20日付で連絡があった事業者支援交付金(追加交付分)

 「市町村が地域の実情に応じて、きめ細かく支援の取組を着実に実施できるよう、臨時交付金の特別枠として創設された「事業者支援分」を追加交付するもの。
 この趣旨を十分に踏まえ、事業者支援交付金と通常分交付金を有効に活用しながら、事業の実施に取り組むこととされている。

・伊丹市への追加交付金額の上限はいくらと見積もっているのか。

・「地域の実情に応じてきめ細かく支援の取組を着実に実施できるよう」とされてい
るが、伊丹市が今回の補正予算として提案された事業内容は、どのようなことを考慮
して提案されたのか。

2.事業者支援緊急事業委託料18,400千円、事業者支援金100,750千円について

 事業者支援金支給事業として、4つの支援金を支給しようとされている。

○事業委託料
・何を委託するのか。 ・どこに委託するのか。 ・委託先はどう選定するのか。

○個人事業主等支援金、宿泊業者支援金、酒造事業者支援金、交通事業者支援金

・対象となる業者はいくつになるのか。・対象となる要件は何か。・支給金額の理由は。

・日本共産党は今まで国の家賃補助、持続化給付金を再度行うことを要求してきた。今回の支給金額一律10万円の規模で、どのような効果があると見込んでいるのか。

・個人事業主等支援金では「感染拡大防止協力金」「月次支援金」を受給している主に飲食店は除くことになるが、その飲食店等に対する支援は十分と考えているのか。

・事業者への支給を迅速に行うことができるのか。

・交通事業者支援金では、タクシー事業者に支援金を支給するとされているが、従業者の給料が歩合制によるところが多く、従業者もコロナ禍で影響を受けていると考えられる。その対策をどう考えておられるか。また、個人タクシーの場合はどんな保障があるのか。

3.キャッシュレス決済ポイント還元事業実施委託料158,050千円について

・市内の対象店舗をどう選定する予定か。・キャッシュレス決済事業者の選定の考え方は。

・キャッシュレス決済事業者から各店舗に売上金が届くのにどのくらいかかるのか。

・前回のこの事業では、予算に対して25%の執行率であった。その教訓から、予算の立て方、周知方法等どのような改善を考えているのか。

・説明では、この事業を行うことで、個人消費を喚起し、市内経済の活性化を図るとされているが、この二つの点でどの程度の効果を見込んでいるのか。また、前回の同様の施策ではどの程度の効果があったと考えているのか。

2021年9月議会 代表質問 上原秀樹 演劇ホールの存続をめぐる問題

2021年9月議会 演劇ホールの存続をめぐる問題に関する代表質問と答弁趣旨

(演劇ホールに関する質問と聞き取りによる答弁趣旨)

日本共産党伊丹市議会議員団 上原ひでき

1回目の質問

 伊丹市は、演劇ホールの活用方法について、サウンディング型市場調査を行い、その用途変更も含めて検討されています。そこで次の点をお聞きします。

1)伊丹市の文化政策について

 伊丹市は2018年に、従来の「文化振興ビジョン」を発展させて「伊丹市の文化振興施策にかかる指針」を策定されています。

 その「指針」では、演劇ホールの評価について、その専門的かつ独自性の高い事業展開に対して「地域創造大賞」や「文化庁芸術祭優秀賞」の受賞をはじめ各方面から高い評価を得ていること、また、市内中学校や高等学校へのアウトリーチによるコミュニケーション教育に力を入れていることとともに、一方では市民の認知度は十分とは言えず、今後市民へのアプローチを一層進めていく必要性が述べられています。そして基本方針では、文化芸術が身近にあるまちをめざすとされ、文化施設の活用に関しては、潤いと誇りを感じることのできる心豊かな生活を実現するための機能を担い、常に活力ある社会を構築するための役割を担っているとの「劇場法」を引用し、人と人が出合いつながる場所として文化施設を活用するとしています。

 そして、社会包摂としての鑑賞支援も明記されました。

 さらに、他では味わえない事業を展開するとして、美術館・工芸センターの展示や柿衞文庫の俳諧俳句資料とともに、演劇ホールの演劇、ダンス公演を挙げられ、歴史を感じられる場所の活用とともに、伊丹ブランド構築の一翼を担うとされています。

 また、2016年12月議会での私の文化政策に関する質問に対して、平田オリザ氏の講演での文化格差が地域格差につながることを危惧する旨を引用し、本市では多くの文化施設があり、各館の個性的な事業展開、アウトリーチ活動などにより、芸術文化に触れられる多様な機会の提供があり、ゆくゆくは選ばれるまちにもつながっていくものと考えていると答弁されました。一方、「指針」では、公共施設マネジメントに基づき施設の有効活用を図るとして、財政上の問題とともに市民のライフスタイル、施設使用形態の変化も鑑み、事業・機能の集約や運営主体・形態の変更等、より機動的な活用方法について検討すると書かれています。そこで、次の点をお聞きします。

① 「指針」策定から3年が経過しようとしていますが、その「指針」のまとめとして「終わりに」に書かれている「本市の文化施策の大きな役割を占める文化施設が、個々にとって新たな居場所として心のよりどころになってもらえるような施設でありたい」「その居場所とそこにある演劇や音楽、美術等が今、広がっている地域間、世代間の壁を埋め、人々の心のつながりや相互に理解し、尊重しあう土壌を提供し、心豊かな社会を形成する一助となるよう、『文化芸術がそばにあるまち』を目指し、施策を進めていく」とされていますが、演劇ホールが果した役割を中心に策定後3年間の評価をどうされているのかお聞きします。

② 「指針」で「市民のライフスタイル、施設使用形態の変化も鑑み、事業・機能の集約や運営主体・形態の変更等、より機動的な活用方法について検討する」とされていることに関して、今回の施設の有効活用を検討するに至る契機となったのは何かお聞きします。

2)当局が進める演劇ホールの有効活用の検討についてです。

 伊丹市は演劇ホールの有効活用の検討として、国土交通省のサウンディング調査に2回参加し、独自の同調査も行い、その経過を報告されています。そしてさらに演劇ホールの活用に関する市民意識調査も行われています。その伊丹市による検討に関してお聞きします。

① 演劇ホールが使用形態の見直しの対象となる評価に関して、市民利用率が低いことをあげていますが、これは逆に市外からの来客者が多いことも示しています。このことを、市民の利用率が低いことをもって利用者一人当たりのコストを割り出すことには疑問があります。「伊丹ブランドの構築」という側面ではどう評価されるのでしょうか。

 また、利用率の算定は公演・講座利用者へのアンケートによるもので、回収率がどのくらいになるかわかりませんが、正確な数字とは言えず、「市民利用15%」と言い切るには問題があると思います。いかがでしょうか。この利用者にはアウトリーチ活動やアイフェス、演劇ワークショップへの参加は含まれているのでしょうか。

 さらに、いたみホールと音楽ホールとの比較もされていますが、施設(メインホール)の利用目的が異なることから比較すること自体が問題です。他市の演劇ホールとの比較はどうでしょうか。以上お聞きします。

② 収入の分析で、イベントホールの減免率が高いことを指摘されていますが、貸館利用が少なく、イベントそのものが主催・共催事業等が99%を占めていることから、減免規定を適用すれば当然の結果です。これは文化会館大ホールでも、音楽ホールでも同様の減免規定です。貸館で演劇等のイベントをする場合、観客数が200名までと限られ、採算が困難になる経験をしましたが、このことから指定管理料が高くなることになっているのではないでしょうか。

 また、年間9,000万円の費用がかかっていると言いますが、これも伊丹ホールと音楽ホールのメインホールとは性格が異なることから、他市の演劇専門ホールとの比較が必要ではないでしょうか。以上に対する考えをお聞きします。

③ 伊丹市は早々に演劇ホールの活用に関する市民意識調査を実施されています。
 なぜそんなに急ぐのかという疑問はぬぐい切れません。確かに演劇ホールは市民の認知度は低いかもしれませんが、今回の伊丹市によるサウンディング型市場調査や関係者・市民からの署名運動等によって、演劇ホールを中心に文化施設のあり方について市民的な議論が始まったと言えます。その途上で調査をすることは十分市民の間で考え、議論する間もないまま、「やっぱり認知度が低い」と判断し、用途変更へと導くのではないかと危惧をするところです。市民からも「課題と魅力を知って、存続させるべきか考える時間と機会が欲しい」と言われています。そしてなぜ急ぐ必要があるのか、いつまでに結論を出そうとしているのか、市民や関係者の間で十分時間を取って議論する必要があると考えますが、見解をお聞きします。

④ 伊丹市が演劇ホールの活用方法についてサウンディング型市場調査を行い、その用途変更も含めて検討するとの報道を受けて、いち早く声をあげたのが演劇関係者と市内中学校高等学校演劇部OBOG会、そして市民の方たちです。
 演劇関係者から「日本全国及び海外の優れた舞台芸術作品を上映してきた。その舞台芸術の拠点を失うことは、市民にとっても、関西の多くの人にとっても舞台芸術作品を享受できる機会を失うことになる」OBOG会からは「演劇ができる、学ぶ場所をなくすのは子どもたちの表現の場を取り上げるようなもの」、市民からは「レアなホールですのでぜひとも残してほしい。もっと市民が使いやすい利用形態を考えてもらいたい」などの声が紹介されています。この声をどう受け止められるのでしょうか。

 財政負担に関しては、演劇ホールのままで機能維持のために改修するにしても、大規模に用途を変更するにしても、いずれも財政負担はかかります。問題はイニシャルコストで、優れた舞台芸術の上映や中高生を中心としたアイフェス等を残しながら、利用形態等を工夫して、コストを削減する方向を考えるべきではないでしょうか。見解をお聞きします。

答弁趣旨 

1)伊丹市の文化政策について

① 市民利用率の低さや市内活動団体の解散などがありながらも、戯曲講座や学校へのアウトリーチ、演劇ワークショップなどに取り組み、世代間の交流を促進するとともに、中心市街地に出向いての賑わいづくり、伊丹ブランドの構築では、各界からの受賞に見られる通り全国から高い評価を受けて本市の知名度アップにつながっている。

② 検討始める契機となったのは、特殊な舞台装置の老朽化に伴い数年のうちに約4億円という多額の改修工事が必要と見込まれたこと。

2)当局が進める演劇ホールの有効活用の検討について

① 「伊丹ブランドの構築」という側面では、各方面から高い評価を得ていることから、本市の知名度アップにはつながっていると考えている。

 「市民利用15%」 に関しては、アンケートからの数字なので、利用実態を表す数字と考えている。アウトリーチ参加者は計上していない。

② 収容人数が少ないと採算が困難になり、指定管理料への影響はあると考える。

 他の演劇ホールとの比較は、建物や設備の特殊性が高く、他市の同等施設が存在しないことから比較は困難。

③ 「市民意識調査」は、アイホールの存続を求める要望として署名の提出があったことを踏まえ、広く市民からご意見をお聞きする目的で実施することにした。市民の意見を踏まえて検討を進める。結論を出す期限は決めていない。

④ 様々な意見があることは認識しているが、9,000万円のランニングコストは改善しなければならない問題。廃止ありき、存続ありきではなく、他の文化施設などとの連携、機能移転のための改修工事についても検討し、アイフェスなど市民還元率の高い演劇事業の継続方法について関係者の声を取り入れながら検討を進める。

演劇ホールの存続をめぐる問題について再度の質問

第1に、現在検討が進められている問題について

 伊丹市の文化振興施策に関する指針の3年間の評価では、市民利用率の低さや市内活動団体の解散などがありながらも、戯曲講座や学校へのアウトリーチ、演劇ワークショップなどに取り組み、世代間の交流を促進するとともに、中心市街地に出向いての賑わいづくり、伊丹ブランドの構築では、各界からの受賞に見られる通り全国から高い評価を受けて本市の知名度アップにつながっているとされました。しかし、実施されているアンケートではこのような評価は市民には見えません。市民利用率の低さや多額の費用を要する運営費と施設の更新費用が目に移り、結果として当局の誘導的なアンケートになっているのではないでしょうか。

 また、アンケートに書かれている「文化3館の指定管理料と利用者数」では、市民には演劇ホールの特殊性がわかりません。例えば、演劇の公演をする場合、2日から3日は仕込みのためにホールは使用できず、そのために利用者数にも収入にも影響が出る施設です。

 市内3館の比較だけではなく他市の演劇専用施設との比較が必要ではないかという質問に対しては、建物や設備の特殊性が高く、他市の同等施設が存在しないことから比較は困難とされました。演劇ホールは、それだけ近隣にはない施設として貴重な施設と言えるのではないでしょうか。そのこともアンケートではわかりません。

 以上のことから、アンケートの結果をどう扱うかという問題が生じますが、どのようにお考えでしょうか。市民が演劇ホールそのものに対する十分な知識が得られないままにアンケートに応えざるを得ない問題などもあります。見解をお聞きします。

第2に、今後の進め方の問題について

 答弁では、結論を出す期限は決めおらず、市民の意見を踏まえて検討を進めるとされています。また、市民向けの説明会も予定されているとのことです。市民の意見を聞き、その声を生かすことは当然ですが、演劇ホールという専門的かつ独自性の高い演劇等を提供する施設として、市民と一緒に演劇関係者からの意見を聞く場を設定されたらどうでしょうか。

 今までの説明会は、当局が決めたことを説明することが目的で、賛成・反対等様々な意見が出されようと、「市民に説明した」とする説明会になっています。もちろん最終的には議会が決めることになりますが、市民、利用者、専門家などによる熟議の場が必要と考えます。見解をお聞きします。

答弁

①アンケートの結果をどう扱うかについては、市民向け説明会で結果を示す。演劇ホールに関する情報がないままにアンケートをした件については、ホームページへのリンクを示して誘導していることから、情報の提供は妥当。

②専門的かつ独自性の高い演劇等を提供する施設としての説明を行う場を、改めて設けることは考えていない。開催予定の説明会は、文化施設3館に対する市民ニーズの把握と施設を最大限有効活用する方策について市民とともに考える場。

3回目の発言 意見、要望

 一つに、アンケートに市民が答えるにあたって十分な知識がないままではないかとの指摘には、ウェブページで情報の提供をしているとの答弁ですが、市民がどこまで情報を詳細にみて答えるのかは様々です。あくまでもその時点での参考資料と認識しておきます。

 二つ目の市民と利用者、専門家による熟議の場についてですが、答弁では開催は考えていないとのことです。もちろん演劇関係者のみなさんが、市民理解を求める場は独自に設定することはできますが、行政も入ってそれぞれの考え方を聞き、お互いの考えを理解する場が必要と考えます。開催されようとしている説明会の場には、演劇関係者も呼ぶべきと考えますので、検討を求めておきます。

2021年9月議会 代表質問 上原秀樹

2021年9月議会 代表質問

日本共産党議員団 上原秀樹

1.市長の情勢認識について

1)コロナ禍における国の経済政策について

 コロナ禍で、格差拡大は深刻になりました。全国の2020年度の法人企業統計によると、資本金10億円以上の大企業の内部留保は466.8兆円で、過去最高です。19年度比で株主への配当は11%の大幅増、役員報酬も0.5%増と大企業、富裕層はもうけを膨らませました。一方で労働者の賃金は1・2%減り、コロナ危機は非正規労働者、特に女性と若者に大きな犠牲を負わせています。この1年余、非正規雇用労働者はコロナ以前に比べて月平均92万人減少しました。うち61万人が女性です。

 2020年度予算審査での代表質問で国の経済政策について指摘しました。当時内閣府が発表した2019年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価上昇分を差し引いた実質成長率が、年率に換算すると6.3%ものマイナスとなったこと、このことは、消費税増税が日本経済にとって大打撃になっていることを浮き彫りにしていること、GDPの約6割を占める個人消費が消費税増税に直撃されて前期に比べ2.9%のマイナスになり、消費の冷え込みを裏付けていること、勤労者の実質賃金も昨年12月0.9%のマイナス、内閣府の景気動向指数も5カ月連続で「悪化」という判断になったことなどを挙げ、市長の国の経済政策について見解を求めました。当時の経済状況以降、所得が増えず消費が落ち込み続けているのは、安倍政権と管政権が続けてきた消費税増税を含めた「アベノミクス」と言われる経済政策が、大企業や富裕層を潤すだけだということは明らかです。

 昨年以来のコロナ禍での安倍・管自公政権の経済政策に関して、市長はどのような認識をされているのでしょうか、また、今必要な政策は、大企業と富裕層に応分の税負担を求め、消費税減税などによる税の不公平を解消し、正社員が当たり前の雇用のルールをつくり、最低賃金を時給1,500円に引き上げて国民の懐を温めることと考えますが、合わせて見解をお聞きします。

2)米軍と一体となった自衛隊をめぐる動きについて

 6月16日、「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律」(「土地利用規制法」)が、国民、野党が反対する中で、自民、公明、維新などによって参議院において採決が強行されました。

 この法律は、米軍・自衛隊基地や原発など「重要施設」周辺1キロや国境離島に住み、生活し、活動するすべての市民を調査・監視対象にし、政府の機関を総動員してプライバシーまで踏み込み調査・監視することを可能にするものです。調査の対象や内容に制限はありません。情報の提供を拒否した者は30万円以下の罰金を科せられ、密告社会に道を開きかねないものです。しかも、何が規制されるべき基地や原発の「機能を阻害する(おそれのある)行為」なのかは明示されておらず、政府の恣意的判断で際限なく拡大され、土地・建物の利用の中止が命じられ、拒否すれば2年以下の懲役または200万円以下の罰金に処せられるという、恐るべき市民弾圧法となっています。これが、日本国憲法の保障する平和的生存権、個人の尊厳、言論・表現、思想・信条の自由、財産権などの基本的人権を蹂躙する、憲法違反の悪法であることは明らかです。

 防衛省は既に、2013~20年度にかけて、全国約650の米軍・自衛隊基地(防衛省施設を含む)に隣接する土地の調査を行い、所有者約8万人が対象になっています。兵庫県内は15か所で、伊丹市においては、伊丹駐屯地、千僧駐屯地、久代射撃演習場が対象として挙げられ、その周辺1キロメートルとなれば、市内の約3分の1の土地所有者等が対象となります。

 この法律の背景には、日米軍事同盟と安保関連法、すなわち戦争法の下で、アメリカの戦争に参戦する体制づくりをすすめる、菅政権の危険な姿勢があります。すでに、6月18日から7月11日にかけて、陸上自衛隊中部方面総監部と在日米軍事司令部を中心にオリエント・シールド21という実動訓練が図上訓練を中心に伊丹駐屯地において行われています。台湾有事を想定したものと思われ、奄美駐屯地では米陸軍の地対空誘導弾(パトリオット)部隊と陸自の中距離地対空誘導弾部隊が共同対空戦闘訓練を行っています。滋賀県のあいば野演習場では実弾訓練も行われ、6月23日には120ミリ迫撃砲弾発射訓練中に、演習場外に着弾する事件も発生し、大きな問題となったところです。

 また、この訓練と連動した日米共同方面隊指揮所演習、ヤマサクラ―81も今年度3四半期に伊丹市に総監部のある中部方面隊で予定されています。

 アメリカは、対中国戦略として軍事的対応を中心にしており、戦争ともなれば日本の自衛隊も参加する方向で作戦がたてられています。まさに戦争準備が伊丹の自衛隊基地で行われていることになります。

 市長は、土地利用規制法とその背景にある日米共同軍事作戦に関してどのような認識をお持ちでしょうか、見解をお聞きします。また、日米共同方面隊指揮所演習、ヤマサクラ―81はこの10月から12月の間に予定されていますが、どんな演習が行われるのか、コロナ感染は大丈夫か、市民にどんな影響があるのか等、情報を提供していただきたいと思います。

2.2020年度決算に関して

 2020年度の決算の内容の中心は新型コロナウイルス感染症対策です。
 伊丹市の新型コロナウイルス感染症対策関連経費は、243億3,597万円で、そのうち地方創生臨時交付金対象事業は21億7,056万円となり、感染拡大防止や生活や雇用の維持と事業の継続支援、地域経済の活性化、社会的な環境の整備・新しい暮らしのスタイルの確立などの事業を行ってきました。

 これらの事業は感染症対策として一定の効果を上げることはできたと思いますが、現在進行中とはいえ、2020年度の事業の評価をすることは必要です。例えば、2020年度の2月補正予算で議論がありましたが、テイクアウト・デリバリー利用促進キャンペーン事業やキャッシュレス決済ポイント還元委託料、事業所等賃料補助金の減額措置などの周知方法や事業のあり方などへの評価はどうでしょうか。

 また、感染防止事業に関しては、党議員団は一貫して、医療機関(病院・診療所)、介護・福祉施設、保育園・幼稚園、学校、児童クラブなど、クラスター(感染者集団)が発生すれば多大な影響が出る施設等で定期的なPCR検査を行うこと、感染急増地(ホットスポット)となるリスクのあるところに対し、無症状の感染者を把握・保護するための「面の検査」を行うことを求めてきました。しかし、国の「医療崩壊を招く」という非科学的な知見によってPCR検査を抑制する中で、世界で人口当たりの検査数が144番目という最悪の事態になる中で、無症状の感染者が感染を広げています。この中で、市独自の検査体制を行い、感染防止をする必要はなかったのかどうか。

 さらに、新型コロナウイルスの影響で中小企業・商店に深刻な事態が広がる中、これらの実態を調査し、必要な対策をとるべきと主張し、自粛と補償を一体化すべきところを国が持続化給付金と家賃補助を1回きりで終わる中、伊丹市独自に行ってきた支援策、上下水道料金の基本料金免除、事業者への家賃補助、ひとり親世帯への支援などを再度行うことが必要ではないか、特に中小零細企業・業者に対する資金援助として「年越し給付金」を創設することも考えていただきたいと要求しましたが、実現されませんでした。

 これら、感染が広がり、中小業者の営業と暮らしが困難になった状況を見て、どのような見解をお持ちでしょうか、お聞きします。

3.新型コロナウイルス感染症対策について

1)日本共産党の提案と今後の対策について

 コロナ感染第5波の状況は、デルタ型などの変異株の感染力が強く、自宅療養中に家族全員が感染する事例や基礎疾患の有無にかかわらず30代から40代でも重症化する例、自宅療養中に自宅で死亡する事例も相次ぐという深刻な事態となっています。入院・宿泊療養調整中の自宅待機や自宅療養中、医療機関・福祉施設の留め置きで家族や施設内で感染を広げることや、医療が間に合わず命を落とすことは絶対に避けなければなりません。また、保健所の業務が追い付かず、感染者の症状の把握や濃厚接触者の特定に支障をきたしており、これらに対する早急な対策が求められています。

 この間の政府のコロナ対応は、「ワクチンさえ打てば何とかなる」というものとなっています。しかし、国内外で明らかになった科学的知見は、ワクチン接種だけではコロナを抑え込むことはできないことを示しています。ワクチン接種と一体に、医療体制強化、大規模検査、十分な補償など、総合的対策を講じてこそ、コロナを抑え込む道が開かれます。

 そこで、次の日本共産党の提案に対する見解をお聞きします。

 第1に、医療体制強化では、国が「原則自宅療養」の方針を公式に撤回し、症状におうじて必要な医療をすべての患者に提供することを大原則にすえることです。そのために政府がイニシアチブを発揮して、臨時の医療施設の大規模な増設を行うこと、あわせて入院病床をさらに確保し、在宅患者への往診や訪問看護など在宅医療を支える体制を抜本的に強化することです。医療機関への減収補填(ほてん)と財政支援、医療従事者への待遇の抜本的改善をはかり、政府が責任をもって医師・看護師を確保する必要があります。このことを国に対して強く求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 また、伊丹市の場合、医療のひっ迫度、療養施設の充足率は大丈夫でしょうか。お聞きします。

 第2に、ワクチンの安全で迅速な接種と一体に、感染伝播(でんぱ)の鎖を断つための大規模検査を「いつでも、誰でも、何度でも、無料で」の立場で、大胆かつ大規模に行うことが必要です。事業所、学校、保育園、幼稚園、児童くらぶ等に対する大規模・定期検査を政府が主導して実行すべきです。家庭に検査キットを配るなど、自主検査を思い切って支援することも急務です。検査の拡大にあたっては、行政検査の抜本的拡充とともに、事業所などが行う集団検査に国が思い切った補助を行うべきです。医療体制強化と大規模検査を実行するうえで、保健所体制の抜本的強化も急務です。

 伊丹市でも、濃厚接触者にもかかわらず長期間検査もしてもらえず放置されている事態があります。保健所体制の強化が必要ではないでしょうか。現状をお聞きします。

 第3に、自粛要請とセットで十分な補償を行うことです。持続化給付金・家賃支援給付金の再支給と継続的支給の実現は、中小業者にとって待ったなしの課題となっています。生活困窮者への支援を抜本的に拡充します。文化・芸術関係者に対して、新たなイベントへの支援にとどめず、「場や担い手」への直接支援を拡充するとともに、国費を数千億円の単位で支出して「文化芸術復興創造基金」を抜本的に拡充することを国に求めるべきですが、お考えをお聞きします。

 伊丹市独自の施策も何度か求めてきました。現在、中小業者の現状をどう把握されているのか、生活困窮者への支援は十分か、文化・芸術関係者への支援は十分行われているのかお聞きします。

2)就学前教育施設、学校におけるコロナ感染対策について

 これまでの新型コロナウイルスとレベルの違うデルタ株は、子どもの感染をめぐる状況も大きく変えました。

 第1に、全国的に、これまで感染しにくいとされてきた子どもへの感染が顕著に増えていることです。10代以下の新規陽性者が7月半ばから4週間で6倍になったことは軽視できません。その中心は高校生ですが、小中学生の学習塾や保育園、学童保育でのクラスターも増えています。

 第2に、感染は “大人から子どもに伝播する”とされてきましたが、“子どもから大人に伝播する”という新たなパターンが少数ですが報告されていることです。
 第3に、政府の後手の対策と五輪の強行により、現在、「全国各地が災害レベルの状況」(厚労省の専門家会合)となっていることです。しかも保護者世代はワクチン接種が間に合っていないという問題を抱えています。全員が自宅療養となった家族で40代の母親が亡くなった痛ましい出来事は、全国の子育て世代にとって他人事ではありません。
 こうした状況で学校が再開しました。「子どもが感染し親が感染することも心配」などの不安が広がっていることは当然です。よって、デルタ株のもとでの学校の感染対策についてお聞きします。

①登校見合わせの選択や分散登校、オンライン授業などについて

 新学期が開始され、いくつかの学校で学級閉鎖されているという話をお聞きしますが、デルタ株の感染力の強さを考慮し、登校見合わせの選択や分散登校、オンライン授業などを柔軟に組み合わせて対応する必要はないのでしょうか。同時に分散登校は、保護者の減収や失職、医療従事者が出勤できなくなるなどのデメリットがあります。そうしたしわ寄せが起きないよう、必要な子どもが朝から学校で学べるような対応を徹底することが必要です。いかがお考えでしょうか。

②感染対策のため登校を見合わせる選択を検討している保護者や子どもが少なくないことへの対応について

 伊丹市の場合、7月21日付の保護者向けの連絡文書で、「出席停止扱いにするもの」として、園児児童生徒が感染した場合や濃厚接触者に特定された場合、ワクチン接種後の発熱等風邪の症状がみられるとき等6項目があげられています。感染が不安で登校できない場合に関しては「欠席扱い」とすると、昨年6月に保護者向けの連絡文書に記されています。また、昨年6月25日付の教育長からの各学校園長あての事務文書(伊教委保第481号)でも、先ほどの保護者宛連絡文書とともに、「同居者に風症状等が続いた場合に登校しない場合は、7月1日以降、欠席とする」「感染が不安で登校できない場合は、7月1日以降、欠席とする」とされるとともに、「保護者から感染が不安で休ませたいと相談があった場合」という文科省の衛生管理マニュアルを追加しています。それには、学校での感染対策等を十分説明して理解を得るよう努めるとし、その上で、感染経路のわからない患者が急激に増えている地域であるなどにより、感染の可能性が高まっていると保護者が考える合理的な理由があると校長が判断する場合には、指導要録上「出席停止・忌引き等の日数」として記録し、欠席とはしないなど柔軟な取り扱いも可能とされています。しかし、昨年の6月と言えば、第1波と第2波の中間で、ほとんど感染者は見受けられない時期で、現在と状況は全く異なります。しかも現在、伊丹市では「感染経路のわからない患者が急激に増えている地域」にあたり、その中で「感染の可能性が高まっていると保護者が考える合理的な理由」を校長が判断するとなっており、保護者の掲げる理由を校長によっては異なる判断をすることも考えられ、保護者と子どもに不安を広げることになります。さらに、このような詳細は、一切保護者には連絡されていません。

 この点では、国の通知が「同居家族に高齢者や基礎疾患がある者がいる」場合には「出席停止」欠席扱いしないなど、登校見合わせの対象を狭くしていることに原因があります。教育委員会として、広く認めるように転換し、登校を見合わせる子どもたちの学びや成長への支援を明確に位置付けることが必要と考えます。見解をお聞きします。

 また、何らかの理由で出席できない場合、タブレットによるオンライン授業も可能となっているかと思います。その場合、伊丹市は出席扱いとしていません。基本は教師との対面によるみんなと一緒に学ぶことですが、学校に行くことができない場合にはオンライン授業も出席にすることは可能と考えます。一方、不登校の場合のオンライン授業は出席扱いとなります。伊丹市も柔軟に対応すべきと考えます。オンライン授業の現状と合わせて、見解をお聞きします。

 さらに、これらの扱いが自治体によって異なっていると側聞しますが、阪神間各市の状況をお聞きします。

③学校でのクラスター対策と広範な検査を行うことについて

 コロナ感染は半数が無症状感染者からであり、無症状感染者の発見と保護が感染対策に欠かせません。このことを政府が無視してきたことが、事態の悪化を招いた一因です。従って、濃厚接触者を狭くみず、財源を国に求め、実態に応じ、学級・学年・全体など広めのPCR検査を行政検査として行うよう求めます。伊丹市の現状と見解をお聞きします。

 また、国が高校等に配付した抗原簡易キットは症状のある人への緊急のものですが、全国的に、学校現場では採取に必要な場所も防具もないなどの問題が噴出しています。無理なく活用できる対応策を具体的に示すことを求めるものですが、教育委員会の対応をお聞きします。

④コロナについての学びとコミュニケーションを重視することについて

 子どもたちは長い間我慢をしいられ、さまざまな不満を募らせています。新型コロナウイルスと感染のしくみを学び、受け身でなく自分の頭で考え納得して行動変容し、「部活動もこれなら可能では」といった自分たちの学校生活の前向きな話し合いを行うことこそ、この時期に欠かせない学びです。そうした学びの保障を求めます。また、教職員が世界と日本の研究成果などを学び、感染対策を含め討議できるゆとりを保障することを求めます。このことは、子どもや保護者がウイルスを正しく恐れることを助けることにもなります。見解をお聞きします。

 さらに、以前の市のアンケートでも、保護者の認識以上に困ったときに助けを求められない児童・生徒が多く、ストイレスを抱えていることが明らかとなっています。補正予算で不登校対策支援員の配置は行われますが、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの増員で、心のケアの強化を図ること、子どもたちの気持ちをよく聞き、子どもたちの意向を最大限尊重した対応を工夫することが必要です。伊丹市の場合は県の配置に加えて上乗せの配置をされていることは評価をしますが、コロナ禍で増員の必要性は高まっています。議案質疑での答弁は、体制の充実について今後考えるとのことですが、現在、スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーは余裕を持って働いておられるのか、過重労働で逆にその人たちが疲弊するのではないかと危惧するものです。現状はどうなっているのでしょうか。そして改めて増員を求めるものですが、見解をお聞きします。

4.演劇ホールの存続をめぐる問題

 伊丹市は、演劇ホールの活用方法について、サウンディング型市場調査を行い、その用途変更も含めて検討されています。そこで次の点をお聞きします。

1)伊丹市の文化政策について

 伊丹市は2018年に、従来の「文化振興ビジョン」を発展させて「伊丹市の文化振興施策にかかる指針」を策定されています。

 その「指針」では、演劇ホールの評価について、その専門的かつ独自性の高い事業展開に対して「地域創造大賞」や「文化庁芸術祭優秀賞」の受賞をはじめ各方面から高い評価を得ていること、また、市内中学校や高等学校へのアウトリーチによるコミュニケーション教育に力を入れていることとともに、一方では市民の認知度は十分とは言えず、今後市民へのアプローチを一層進めていく必要性が述べられています。
 そして基本方針では、文化芸術が身近にあるまちをめざすとされ、文化施設の活用に関しては、潤いと誇りを感じることのできる心豊かな生活を実現するための機能を担い、常に活力ある社会を構築するための役割を担っているとの「劇場法」を引用し、人と人が出合いつながる場所として文化施設を活用するとしています。そして、社会包摂としての鑑賞支援も明記されました。
 さらに、他では味わえない事業を展開するとして、美術館・工芸センターの展示や柿衞文庫の俳諧俳句資料とともに、演劇ホールの演劇、ダンス公演を挙げられ、歴史を感じられる場所の活用とともに、伊丹ブランド構築の一翼を担うとされています。また、2016年12月議会での私の文化政策に関する質問に対して、平田オリザ氏の講演での文化格差が地域格差につながることを危惧する旨を引用し、本市では多くの文化施設があり、各館の個性的な事業展開、アウトリーチ活動などにより、芸術文化に触れられる多様な機会の提供があり、ゆくゆくは選ばれるまちにもつながっていくものと考えていると答弁されました。
 一方、「指針」では、公共施設マネジメントに基づき施設の有効活用を図るとして、財政上の問題とともに市民のライフスタイル、施設使用形態の変化も鑑み、事業・機能の集約や運営主体・形態の変更等、より機動的な活用方法について検討すると書かれています。

そこで、次の点をお聞きします。

①「指針」策定から3年が経過しようとしていますが、その「指針」のまとめとして「終わりに」に書かれている「本市の文化施策の大きな役割を占める文化施設が、個々にとって新たな居場所として心のよりどころになってもらえるような施設でありたい」「その居場所とそこにある演劇や音楽、美術等が今、広がっている地域間、世代間の壁を埋め、人々の心のつながりや相互に理解し、尊重しあう土壌を提供し、心豊かな社会を形成する一助となるよう、『文化芸術がそばにあるまち』を目指し、施策を進めていく」とされていますが、演劇ホールが果した役割を中心に策定後3年間の評価をどうされているのかお聞きします。

②「指針」で「市民のライフスタイル、施設使用形態の変化も鑑み、事業・機能の集約や運営主体・形態の変更等、より機動的な活用方法について検討する」とされていることに関して、今回の施設の有効活用を検討するに至る契機となったのは何かお聞きします。

2)当局が進める演劇ホールの有効活用の検討についてです。

 伊丹市は演劇ホールの有効活用の検討として、国土交通省のサウンディング調査に2回参加し、独自の同調査も行い、その経過を報告されています。そしてさらに演劇ホールの活用に関する市民意識調査も行われています。その伊丹市による検討に関してお聞きします。

①演劇ホールが使用形態の見直しの対象となる評価に関して、市民利用率が低いことをあげていますが、これは逆に市外からの来客者が多いことも示しています。このことを、市民の利用率が低いことをもって利用者一人当たりのコストを割り出すことには疑問があります。「伊丹ブランドの構築」という側面ではどう評価されるのでしょうか。

 また、利用率の算定は公演・講座利用者へのアンケートによるもので、回収率がどのくらいになるかわかりませんが、正確な数字とは言えず、「市民利用15%」と言い切るには問題があると思います。いかがでしょうか。この利用者にはアウトリーチ活動やアイフェス、演劇ワークショップへの参加は含まれているのでしょうか。

 さらに、いたみホールと音楽ホールとの比較もされていますが、施設(メインホール)の利用目的が異なることから比較すること自体が問題です。他市の演劇ホールとの比較はどうでしょうか。以上お聞きします。

②収入の分析で、イベントホールの減免率が高いことを指摘されていますが、貸館利用が少なく、イベントそのものが主催・共催事業等が99%を占めていることから、減免規定を適用すれば当然の結果です。これは文化会館大ホールでも、音楽ホールでも同様の減免規定です。貸館で演劇等のイベントをする場合、観客数が200名までと限られ、採算が困難になる経験をしましたが、このことから指定管理料が高くなることになっているのではないでしょうか。

 また、年間9,000万円の費用がかかっていると言いますが、これも伊丹ホールと音楽ホールのメインホールとは性格が異なることから、他市の演劇専門ホールとの比較が必要ではないでしょうか。以上に対する考えをお聞きします。

③伊丹市は早々に演劇ホールの活用に関する市民意識調査を実施されています。

 なぜそんなに急ぐのかという疑問はぬぐい切れません。確かに演劇ホールは市民の認知度は低いかもしれませんが、今回の伊丹市によるサウンディング型市場調査や関係者・市民からの署名運動等によって、演劇ホールを中心に文化施設のあり方について市民的な議論が始まったと言えます。その途上で調査をすることは十分市民の間で考え、議論する間もないまま、「やっぱり認知度が低い」と判断し、用途変更へと導くのではないかと危惧をするところです。

 市民からも「課題と魅力を知って、存続させるべきか考える時間と機会が欲しい」と言われています。そしてなぜ急ぐ必要があるのか、いつまでに結論を出そうとしているのか、市民や関係者の間で十分時間を取って議論する必要があると考えますが、見解をお聞きします。

④伊丹市が演劇ホールの活用方法についてサウンディング型市場調査を行い、その用途変更も含めて検討するとの報道を受けて、いち早く声をあげたのが演劇関係者と市内中学校高等学校演劇部OBOG会、そして市民の方たちです。

 演劇関係者から「日本全国及び海外の優れた舞台芸術作品を上映してきた。その舞台芸術の拠点を失うことは、市民にとっても、関西の多くの人にとっても舞台芸術作品を享受できる機会を失うことになる」OBOG会からは「演劇ができる、学ぶ場所をなくすのは子どもたちの表現の場を取り上げるようなもの」、市民からは「レアなホールですのでぜひとも残してほしい。もっと市民が使いやすい利用形態を考えてもらいたい」などの声が紹介されています。この声をどう受け止められるのでしょうか。

 財政負担に関しては、演劇ホールのままで機能維持のために改修するにしても、大規模に用途を変更するにしても、いずれも財政負担はかかります。問題はイニシャルコストで、優れた舞台芸術の上映や中高生を中心としたアイフェス等を残しながら、利用形態等を工夫して、コストを削減する方向を考えるべきではないでしょうか。見解をお聞きします。

5.自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)について

 先の6月議会で、市長の所信表明の中で、「日本社会でのデジタル化の遅れから、国はデジタル化の司令塔となるデジタル庁を今年9月に始動させ、自治体システムの標準化や共通化を進め、業務の効率化や住民サービスの向上を進めている」と紹介されたことから、様々な懸念を示して見解をお聞きしました。

 その時指摘しましたが、情報通信などのデジタル技術の進歩は、本来人々の幸福や健康に資するものであり、その方向で進むべきものです。また、デジタル化は行政手続のオンライン化など効率的運用に寄与する側面もあります。しかし、可決された6つの法律から成るデジタル関連法は、個人情報の一元化とオープンデータ化や国・自治体の情報システムの共同化・集約、マイナンバー制度の利用・拡大、強力な権限を持つデジタル庁の設置という4つのツールを設け、データ利活用をさらに使いやすい仕組みにしようとするもので、中でも行政機関等の非識別加工情報制度や自治体システムの統一・標準化は問題ありとして市長の見解を質しました。
 市長は「情報システムの標準化・共通化や、マイナンバーカードの普及促進、行政手続のオンライン化などを、国全体で進められる行政のデジタル化と連携を図りつつ、個人情報の保護やセキュリティーの確保を確実にした上で、デジタル機器の不慣れな方への支援を行い、誰もが安心して参加できる伊丹市のデジタル・トランスフォーメーション戦略を策定し、市民生活の質の向上と持続可能な行政サービスの提供の両立を実現してまいりたいと考えております」と答弁されました。

 その直後、7月10日には「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進手順書」が公表されました。その「手順書」では、全国の自治体に対し、2022年度までに児童手当や保育所の利用申し込みなど31の行政手続きのオンライン化と、25年度を目標に介護保険、生活保護、国民年金など17業務の情報システムを国が示す基準に標準化・共通化するよう求めています。そして、行政が持つ様々なデータを企業が活用できるよう提供し、ビジネスの創出を期待するなどとしています。そこで、次の点をお聞きします。

①児童手当や保育所の利用申し込みなど31の行政手続きのオンライン化はどのように進められているのか、またどこまでオンライン化されようとしているのか、お聞きします。

②年度を目標に介護保険など17業務の情報システムを国が示す基準に標準化・共通化するとされていますが、「地方公共団体情報システムの標準化に関する法律」では、「標準化に適合するものでなければならない」と定められており、6月議会でも指摘した自治体の独自施策は残らないのではないかと危惧するものです。「手順書」ではどうなっているのでしょうか。

③外部人材の活用については伊丹市では委託契約をされています。国の要綱では、信用失墜行為の禁止や守秘義務、職務専念義務に関する事項を定めるとしていますが、公務員と違って法的拘束力はありません。また、利益相反な行政のゆがみの温床となることが懸念されますが、見解をお聞きします。

6.児童・生徒の健康について

 全国保険医団体連合会は、新型コロナウイルス感染症拡大により、必要な医療を受診できない児童・生徒がいるという調査結果を発表しました。この調査は、2月から3月にかけて実施され、学校による健診後の治療の実態を調べたもので、全国31都道府県の小中学校と特別支援学校が対象とされています。受診率は調査対象の歯科、眼科、耳鼻科、内科の全科で増加しているとされました。

 私は依然、学校での歯科検診の結果で要受診とされた子どもの受診状況について聞いたことがあります。健診後の治療につながらない背景には、「健康に対する親の理解不足」や「共働きで時間がない」「経済的困難」などがあげられます。今回の調査では、その状況が改善されない中で、コロナ感染を恐れた受診控えが加わったと考えられ、子どもを取り巻く健康状況に不安があります。

 伊丹市の状況はどうでしょうか、また受診率向上にどのような対策を取られているのでしょうか、お聞きします。

 

日本共産党伊丹市議団ニュース 第388号 代表質問(骨子)

日本共産党伊丹市議団ニュース 第388号 2021年9月14 日

日本共産党議員団の代表質問(骨子)
9月22日(水) 上原ひでき議員

 日本共産党伊丹市議団ニュース 第388号 ダウンロードはこちら(PDF)

日本共産党議員団の代表質問(骨子)
9月22日(水) 上原ひでき議員

 ただし、コロナ感染拡大のため本会議での質問はなく、文書による質問と答弁のやり取りになります。質問と答弁は、22日の夕方に代表・個人質問全文が市議会ホームページに掲載されます

1.市長の情勢認識を問う

1)コロナ禍における国の経済政策について

・「アベノミクス」で格差が拡大しているうえに、コロナ感染拡大が追い打ちをかけている。国の経済対策に対する認識を問う。

2)米軍と一体となった市内の自衛隊をめぐる動きについて
・自衛隊基地周辺1キロを対象とする「土地利用規制法」が強行されたが、その監

視対象は市内では約3分の1の地域に及ぶ。この法律の背景には日米軍事作戦があり、その実動訓練が市内中部方面総監部(伊丹駐屯地)で行われている。市長の認識を問う。

2.2020年度決算に関して

2020年度決算内容の中心である新型コロナウイルス感染症対策について

・検査体制の拡大や自粛と補償の一体化のための再度の事業者への家賃補助などを要求してきたが、昨年度は独自施策は一部に限定された。そのことによる感染拡大と事業者の営業と暮らしが困難になったことに対する見解を問う。

3.新型コロナウイルス感染症対策

1)日本共産党の提案と今後の対策について

① 医療体制の充実について ・市内の医療のひっ迫、療養施設はどうなっているのか。 

② 大規模なPCR検査を行うことについて ・保健所の体制が困難なため迅速に検査が受けられないと聞く。保健所の強化が必要ではないか。

③ 自粛要請とセットで必要な補償をすることについて

・市の独自施策を何度も求めてきたが、現在の事業者の現状をどう認識しているのか。

2)就学前教育施設、学校におけるコロナ感染症対策について

① 登校見合わせの選択や分散登校、オンライン授業などを柔軟に組み合わせて行うことについて

・どんな状況になっても、子どもたちが朝から学校で学べるような対応を。

② 感染対策のため登校を見合わせる選択を検討している保護者や子どもが少なくないことへの対応について

・感染が不安で登校できない場合は「欠席扱い」することやオンライン授業は出席扱いにしないとされていることについて。

③ 学校でのクラスター対策と広範な検査を行うことについて

④ 新型コロナについての学びとコミュニケーションを重視することについて
 スクールカウンセラーの現状と改めて増員を求めることについて

4.演劇ホール(アイホール)の存続をめぐる問題

1)伊丹市の文化政策について

① 「伊丹市の文化振興施策にかかる指針」策定後の3年間の評価について

② 「指針」で「機動的な活用方法について検討する」とされていることに関して、今回の施設の有効活用を検討するに至る契機となったのは何か

2)当局が進める演劇ホールの有効活用の検討について

① 演劇ホールの市民の利用率が低いとされていることについて

・市外からの来客が多いことについて ・市民の利用率15%とすることへの疑問 ・他市の演劇ホールとの比較

② 年間9,000万円の費用がかかっているとされていることについて

・いたみホールと音楽ホールと比べているが、他市の演劇専用ホールとの比較は

③ 演劇ホールの活用に関する市民意識調査を実施されていますが、なぜそんなに急ぐのか

④ 市民や関係者の声をどう受け止めるのか、用途変更以外に方法はないのか

5.自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)

「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進手順書」に関して

① 31の行政手続きのオンライン化について ・2022年までに児童手当や保育所の申し込みなどをオンライン化することについて

② 17業務の情報システムを国が示す基準に標準化・共通化することについて ・標準化することで市独自の施策が消えるのでは

③ 外部人材の活用について

6.児童・生徒の健康

 新型コロナウイルス感染症拡大により、必要な医療を受診できない児童・生徒がいるということについて ・全国保険医団体連合会の調査で、感染拡大により必要な治療を受診できない状況があることが分かった。伊丹市の状況はどうか。

ひさ村真知子議員の個人質問(骨子)

1.市内中学校における校則について

 ① 教師、生徒、保護者が校則に疑問を持った場合にはどうするか。

 ② 服装チェックの現状について。

 ③ 生徒の意見はどう反映されているのか。

2.生活保護の申請状況について

日本共産党伊丹市議団ニュース 第387号 上原ひでき議員の質疑

日本共産党伊丹市議団ニュース 第387号 2021年9月9日

補正予算、条例提案に対する議案質疑
9月10日(金)上原ひでき議員

 日本共産党伊丹市議団ニュース 第387号 ダウンロードはこちら(PDF)

補正予算、条例提案に対する議案質疑
9月10日(金)上原ひでき議員

 ただし、本会議での質疑ではなく、文書による質疑となります。質疑と答弁は、10日の夕方に市議会ホームページに掲載されます。

 議案第64号 令和3年度伊丹市一般会計補正予算(第7号)

基金積立金について…財政調整基金と公債管理基金に15億2,665万円積み立て。その理由を聞きます。

音声誘導装置更新工事について…阪急伊丹駅とJR伊丹駅に設置していて故障している場所の更新工事。ただしすべてを更新しない理由は何か聞きます。

障害福祉、介護人材就労定着緊急支援事業補助金について…コロナによる影響で職を失った人を雇用した場合に給与等の補助をする。想定している人数や月額給与の金額などを聞きます。

学校教育活動振興指導費について…不登校やその傾向のある児童生徒に対応するため、学校教育指導員を配置。コロナによる影響で不登校はどうなっているのか、どんな基準で指導員を配置するのかなどを聞きます。

普通教室転用工事について…2024年から小学5年生で35人学級が開始されるに伴い、不足する教室を確保するため、コンピューター室を変更。転用する教室はいくつなのか、「児童くらぶ」は足りるのかなどを聞きます。

議案第69号 伊丹市教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例の制定について

○教育委員会の意見について…博物館の所管を教育委員会から市長に変更するにあたり、法律により、議会は教育委員の意見を聞くことになっています。その内容を質します。

議案第70号 市立伊丹ミュージアム条例の制定について

○廃止する条例との関係について…美術館、工芸センター、伊丹郷町館、博物館のそれぞれの設置条例を廃止し、新たにそれらを一体化した伊丹ミュージアム条例を制定。廃止される条例と新たに策定する条例の関係について聞きます。

○博物館法に基づく管理、運営について…伊丹ミュージアムは、従来の博物館と同様に博物館法に基づいて管理、運営されることになることから、一体管理で何が変わるのか、職員の配置はどうなるのか、基本的運営方針や事業計画の策定はどうされるのかなどについて聞きます。

 

日本共産党伊丹市議団ニュース 第386号 9月補正予算、2020年度決算審議

日本共産党伊丹市議団ニュース 第386号 2021年9月4日

市民の命と暮らしを守る市政を
9月補正予算、2020年度決算が提案 論戦が始まる

議員団ニュース386号

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市民の命と暮らしを守る市政を
9月補正予算、2020年度決算が提案 論戦が始まる

 9月伊丹市議会が9月2日から10月6日までの35日間開催されます。市長から提案されるのは、一般会計などの補正予算と2020年度の決算報告です。

 一方、本会議、委員会の開催がコロナ件戦の影響で大きく制限されることになります。以下、その概略を報告します

主な補正予算の事業内容

小学校普通教室転用事業 【32,700千円】
 児童数の増加や35人学級編制を見据え、コンピューター室等の普通教室への転用工事を実施

不登校対策支援員配置事業 【21,107千円】
 不登校及びその傾向にある児童生徒に対応するため、不登校対策支援員を全小中学校に配置

介護・障害分野における就労定着緊急支援事業 【37,632千円】
 新型コロナウイルス感染拡 大の影響により失業した方等を、一定の条件で雇用した介 護・障害福祉事業者に対して補助

阪急・JR伊丹駅周辺音声誘導装置更新事業 【26,274千円】
 阪急伊丹駅、JR伊丹駅周辺に設置されている視覚障がい者用の音声誘導装置を更新

公衆トイレ改修構造検討委託事業 【3,850千円】
 JR伊丹駅西側及び西台公衆トイレのバリアフリー化等、機能性・快適性の向上を図る改修を行うための構造検討を実施

スマート窓口支援システム導入事業 【35,310千円】
 タブレット等を活用した転居や出生等の行政手続のデジタル化により、市民の利便性向上を図るため、スマート窓口支援システムを導入

 以上が主な補正予算の事業内容です。

 一般会計の補正予算の総額は、22億5,299万円で、歳入の主なものは、2020年度決算剰余金11億7,283万円(約52%)、財政調整基金繰入1億268万円(約4.5%)、モーターボート競走事業益収入5億円(約22.2%)、市債(借金)4億円(約17.8%)で、決算剰余金はほとんど財政調整基金と公債管理基金に積み立てられます。

 コロナ対策では、就労定着支援事業や市立伊丹病院と介護施設への簡易陰圧装置設置等があるものの、党議員団が6月議会で要求していた市独自の検査体制拡充や事業者への家賃補助などの支援策はありません。

 また、博物館を「みやのまえ文化の郷」に移転し、所管を教育委員会から市長部局に変更して、美術館などと一体に「市立伊丹ミュージアム」とする設置条例が提案されています。

 党議員団は、これらに対して議案質疑を予定しています。

2020年度決算の概要

歳入決算額 1,058億1,427万円 (前年度比+786億8,568万円 34.5%)

●国庫支出金は378億9,271万円、前年度比245億1,361万円増(+183.2%)
 主に特別定額給付金事業費補助、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金、公立学校情報機器整備費補助、子育て世帯臨時特別給付金事業費補助等の増による。

●市税は315億86万円、前年度比4億1,722万円増(+1.3%)
 株式等譲渡所得の増加等による個人市民税の増及び設備投資による固定資産税(償却資産)の増による。

●市債は85億1,628万円、前年度比7億3,547万円増(+9.5%)
 新庁舎整備事業及び生涯学習センター整備事業による普通建設事業費が増加。

歳出決算額 1,040億8,903万円 (前年度比+776億7,526万円 34.0%)

●補助費等は293億3,762万円で、前年度比210億439万円増(+252.1%)
 新型コロナウイルス感染症対策に伴う特別定額給付金、交通事業会計及び病院事業会計への補助の増 等による。

●扶助費は245億7,988万円で、前年度比8億6,735万円増(+3.7%)
 子育て世帯臨時特別給付金、ひとり親世帯臨時特別給付金及び保育所保育委託料等の増等による。

●人件費は134億3,753万円で、前年度比9億5,172万円増(+7.6%)
 会計年度任用職員制度導入に伴う報酬の増や、職員数の増加による給料(特別職を除く)の増による。

本会議、委員会は空洞化

 議員にも感染者が出たことや職員にも感染者が増加していることを踏まえて、条例や補正予算は常任委員会に付託せず、本会議の質疑だけになります。しかも、本会議も代表質問と個人質問、質疑が文書による発言となり、市民には議会でどんな審議がされているのかわからないことになります。決算特別委員会は通常通り開催されます。

 ただし、本会議の発言の様子は、議員の発言だけを録画し、後ほど録画配信されることになります。答弁は文書でしか読むことはできません。議事録は今まで通りとなります。

 本会議、委員会は以下の日程になります。

●9月2日(木)10:00議会運営委員会 11:00本会議(簡単に終了)
●9月6日(月)10:00本会議…当局から提案説明があります。
●9月10日(金)10:00本会議…議案質疑ですが、文書によるため本会議はありません。
●9月22日(水)10:00本会議…15日から21日まで代表質問と個人質問の文書による質問が行われ、     この日は決算報告の特別委員会への付託、補正予算・条例等の議決が行われます。
●9月27日(月)~29日(水)10:00一般会計、特別・企業会計決算特別委員会が開催されます。
●10月6日(水)10:00本会議…決算特別委員会の報告と議決が行われます。
 なお、傍聴は自粛となりますが、傍聴席は別室になります。

 

新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ

日本共産党伊丹市議会議員団は、8月26日、伊丹市長に「新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ」を行いました。

 教育長への「子どもたちを新型コロナウイルス感染から守り、学ぶ権利を保障するための緊急申し入れ」はこちら

 「新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ」のダウンロードはこちら(PDF)

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2021年8月26日

伊丹市長 藤原保幸 様

新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ

日本共産党伊丹市議会議員団
上原秀樹 久村真知子

 新型コロナウイルス感染症対策に、日々ご尽力いただいていることに敬意を表します。

 さて、第5波の深刻な感染急拡大で、8月20日から兵庫県にも4度目の緊急事態宣言が発令されました。

 兵庫県においては、新規感染者は連日のように1,000人を超え、24日現在での療養者の内、自宅療養が4,244人にのぼり、入院・宿泊療養調整中の方も1,571人(うち入院調整中862人)となっています。入院は838人、宿泊療養施設は706人で、入院率はわずか14%、宿泊療養施設での療養者も12%に過ぎず、多くの人が自宅療養、自宅待機を余儀なくされています。伊丹市においても、18日からの1週間における日々の感染者の平均が20人を上回っています。

 デルタ型などの変異株の感染力は強く、自宅療養中に家族全員が感染する事例や基礎疾患の有無にかかわらず30代から40代でも重症化する例、自宅療養中に自宅で死亡する事例も相次いでいます。入院・宿泊療養調整中の自宅待機や自宅療養中、医療機関・福祉施設の留め置きで家族や施設内で感染を広げることや、医療が間に合わず命を落とすことは絶対に避けなければなりません。また、保健所の業務が追い付かず、感染者の症状の把握や濃厚接触者の特定に支障をきたしており、これらに対する早急な対策が求められています。

 8月18日に兵庫県知事が発表した「新型コロナ第5波への対応(対策パッケージ)」では、保健所体制の強化や宿泊療養施設の拡大、自宅療養者等対策の強化、抗体カクテル療法の実施に向けた検討、ネーザハイフロー療養実施に向けた医療機関などへの支援、ワクチン接種促進などが出されていますが、病床ひっ迫を理由に、入院対象を事実上中等症Ⅱ以上に限定し、自宅療養を基本にしようとしていることに懸念があります。無症状、継承から悪化する事例が多数あることから、早期に加療して重症化を防ぐことこそが必要であり、入院対象を中等症に絞ることはかえって重症者を増やすことにつながるからです。

 よって、下記の通り提案・要望をします。

1、症状に応じて必要な医療をすべての患者に提供すること

1)国に対し、「原則自宅療養」の方針を公式に撤回し、症状に応じて必要な医療をすべての患者に提供することを大原則にすえることを強く求めること。兵庫県に対しても、実質「自宅療養」になっている現状を改めることを求めること。

2)限られた医療資源を最も効率的に活用することを考慮して、政府が責任をもって、医療機能を強化した宿泊療養施設や臨時の医療施設などを大規模に増設・確保することを求めること。

 あわせて、入院病床をさらに確保すること、在宅患者への往診や訪問看護など在宅医療を支える体制を抜本的に強化することを国・県に求め、伊丹市としてもその対策をとること。

3)政府が責任をもって医師・看護師を確保することや、すべての医療機関を対象に減収補填と財政支援にふみきり、安心してコロナ診療にあたれるようにすること、コロナ治療の最前線で日夜献身している医療従事者をはじめ、宿泊療養施設や臨時の医療施設、訪問診療に携わる医療従事者も含めて、すべての医療従事者に対する待遇の抜本的改善をはかることを国・県に求め、伊丹市としても必要な対策を行うこと。

2、感染伝播の鎖を断つために大規模検査を実行すること

 感染伝播の鎖を断つための検査を「いつでも、誰でも、何度でも」の立場で、従来の枠にとらわれず大胆かつ大規模に行うこと。特に以下の施設でのクラスター発生を未然に防止すること。

1)感染拡大が顕著になっている事業所、学校、保育所等就学前教育施設、児童くらぶ等に対する大規模検査を、政府と県が主導して実行することを求め、伊丹市としても独自の検査体制を講じること。

2)行政検査を抜本的に拡充するとともに、事業所、学校、保育所等就学前教育施設、児童くらぶ等などが行う集団検査を国が思い切った補助を行って推進することを求めること。

3)希望する施設を募るのではなく、高齢者施設等でも定期的な検査ができるように、高齢者施設や障がい者施設等にも、伊丹市が県と協力して検査キットなどを配布すること。

3、パラリンピックを中止し、命を守る対策に力を集中することを求める

 東京五輪の開催を強行したことが、国民への誤ったメッセージとなり、感染爆発を招いたことは明らかである。五輪開催への反省にたって、パラリンピックの中止をただちに決断し、命を守る対策に全力を集中することを国に強く求めること。

以上

 

子どもたちを新型コロナウイルス感染から守り、学ぶ権利を保障するための緊急申し入れ

日本共産党伊丹市議会議員団は、8月26日、教育長に「子どもたちを新型コロナウイルス感染から守り、学ぶ権利を保障するための緊急申し入れ」を行いました。

 市長への「新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ」はこちら

 「子どもたちを新型コロナウイルス感染から守り、学ぶ権利を保障するための緊急申し入れ」のダウンロードはこちら(PDF)

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2021年8月26日

伊丹市教育長 木下誠 様

子どもたちを新型コロナウイルス感染から守り、学ぶ権利を保障するための緊急申し入れ

 日本共産党伊丹市議会議員団
上原秀樹 久村真知子

 これまでの新型コロナウイルスとレベルの違うデルタ株は、子どもの感染をめぐる状況も大きく変えました。

 第一に、これまで感染しにくいとされてきた子どもへの感染が顕著に増えていることです。10代以下の新規陽性者が7月半ばから4週間で6倍になったことは軽視できません。その中心は高校生ですが、小中学生の学習塾や保育園、学童保育でのクラスターも増えています。

 第二に、感染は “大人から子どもに伝播する”とされてきましたが、“子どもから大人に伝播する”という新たなパターンが少数ですが報告されていることです。

 第三に、政府の後手の対策と五輪の強行により、現在、「全国各地が災害レベルの状況」(厚労省の専門家会合)となっていることです。しかも保護者世代はワクチン接種が間に合っていないという問題を抱えています。全員が自宅療養となった家族で40代の母親が亡くなった痛ましい出来事は、全国の子育て世代にとって他人事ではありません。

 こうした状況で全国の学校が夏休み明けを迎えようとしています。「このまま学校を開けて大丈夫か」「子どもが感染し親が感染することも心配」などの不安が広がっていることは当然です。よって、デルタ株のもとでの学校の感染対策について緊急の申し入れを行います。

1.教職員を増員し、可及的速やかに少人数学級へ移行すること

 国は35人学級に踏み出しましたが、1年に1学年しか実現できません。コロナ禍ではすみやかに少人数学級を実現することを国に求めてください。また、兵庫県では小学校4年生まで35人学級が実現していますが、早急に中学3年生まで拡大することを強く要求してください。

2.登校見合わせの選択・分散登校・オンライン授業などを柔軟に組み合わせて対応すること

1)新学期開始にあたっては、デルタ株の感染力の強さを考慮し、登校見合わせの選択・分散登校・オンライン授業などを柔軟に組み合わせて対応すべきです。同時に分散登校は、保護者の減収や失職、医療従事者が出勤できなくなるなどのデメリットがあります。そうしたしわ寄せが起きないよう、必要な子どもが朝から学校で学べるような対応を徹底することを求めます。

2)少なくない保護者・子どもが、感染対策のため登校を見合わせる選択を検討しています。ところが国の通知は、「同居家族に高齢者や基礎疾患がある者がいる」場合には欠席扱いしないなど登校見合わせの対象を狭くしています。広く認めるように転換し、登校を見合わせる子どもたちの学びや成長への支援を明確に位置付けることを求めます。

3.教室でのエアロゾル感染防止へ、短時間での全換気と不織布マスクを重視すること

1)教室で子どもたちが一定時間集まって会話し、給食をとる学校では、エアロゾル感染(空気感染)に特に注意する必要があります。デルタ株は従来株の半分の時間で感染すると言われています。短時間で空気を入れ替える常時換気(4か所開けなど)と、教室で教職員も生徒もウレタンでなく不織布のマスクをつけることが重視されます(つけることが困難な子どもは除く)。必要な子どもには不織布マスクを支給すべきです。また、換気の程度を示す二酸化炭素濃度の基準のあり方の検討を求めます。

2)学童保育が三密とならないよう、学校などより広い場所を保障するなど柔軟な対応を求めます。

4.学校でのクラスター対策と広範な検査を行うこと

1)濃厚接触者を狭くみず、実態に応じ、学級・学年・全体など広めのPCR検査を行政検査として行うよう求めます。

2)コロナ感染は半数が無症状感染者からであり、無症状感染者の発見と保護が感染対策に欠かせません。このことを政府が無視してきたことが、事態の悪化を招いた一因です。

 ドイツでは児童生徒に週二回、迅速抗原検査をしています。教職員・子どもに週二回、国に財源を求め、伊丹市・市教育委員会として自宅で行える迅速検査を求めます。

 また、国が高校等に配布した抗原簡易キットは症状のある人への緊急のものですが、学校現場では採取に必要な場所も防具もないなどの問題が噴出しています。無理なく活用できる対応策を具体的に示すことを求めます。

5.学習指導要領を弾力化し、「災害時」にふさわしい柔軟な教育を保障すること

 今後の感染状況は予断を許さず、一定の臨時休校などもありえます。その際、学習指導要領を弾力化し、限られた時間の中で、重要な核となる学習内容をじっくり学び(学習内容の精選)、子どもの成長に必要な行事も行えるようにすることを、「災害時」の基本とすべきです。

6.コロナについての学びとコミュニケーションを重視すること

1)子どもたちは長い間我慢をしいられ、さまざまな不満を募らせています。新型コロナウイルスと感染のしくみを学び、受け身でなく自分の頭で考え納得して行動変容し、「部活動もこれなら可能では」といった自分たちの学校生活の前向きな話し合いを行うことこそ、この時期に欠かせない学びです。そうした学びの保障を求めます。

2)教職員が世界と日本の研究成果などを学び、感染対策ふくめ討議できるゆとりを保障することを求めます。このことは、子どもや保護者がウイルスを正しく恐れることを助けることにもなります。

3)県教育委員会や市のアンケートでも、保護者の認識以上に困ったときに助けを求められない児童・生徒が多く、ストイレスを抱えていることが明らかとなっています。

 スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの増員で、心のケアの強化を図ること、子どもたちの気持ちをよく聞き、子どもたちの意向を最大限尊重した対応を工夫することを求めます。

7.生理用品をすべての学校のトイレに常備すること

以上