2012年3月議会 かしば優美:介護保険会計への反対討論

議案第31号「平成24年度伊丹市介護保険事業特別会計予算」、議案第60号「伊丹市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について」に対する討論

2012年3月27日
日本共産党伊丹市会議員団 かしば優美議員

 第60号「伊丹市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について」と関連する議案第31号「平成24年度伊丹市介護保険事業特別会計予算」についてであります。

 今回条例の一部改正として、第5期介護保険料の基準額を月額4,200円から4,400円に引き上げるとともに、保険料段階区分を10区分から12区分に見直すものとなっています。この改定により年金収入300万円の人には、月額で5500円、年間で66,000円の保険料がかかってきています。

 今回の介護保険料引き上げは、年金が引き下げされる中、現状でも高い国民健康保険税に加えて、来年度から後期高齢者保険料も値上げとなるもとでの実施となり、高齢者に大きな不安を与えるものとなります。

 さて今回当局は、第5期介護保険料設定にあたり介護給付等準備基金1,145,000千円の5割570,000千円を取り崩して基準保険料を月額4,400円に抑えたとしていますが、なぜ5割=半分だけの取り崩しなのか根拠がありません。委員会でも質疑しましたが、第4期介護保険事業計画策定にあたり、当時存在した介護給付費等準備基金861,000千円については、第4期介護保険料の上昇を抑えるために262,000千円、残り約6億円は第5期の保険料の上昇抑制のために積み立てておくとの計画でした。ところが第4期では取り崩しを予定していた262,000千円はその必要がまったくなかったこと、しかも逆に第4期・2009年から2011年までの3年間で新たに284,000千円準備基金を積み増ししたのです。このことは、第4期介護事業の中でさまざまな理由があったにしろ、徴収した介護保険料に見合う介護サ-ビスが提供できていないことを示しています。

 この介護給付費等準備基金すなわち「剰余金」は第一号被保険者の保険料にほかなりません。よって少なくとも、第5期の保険料を抑えると約束していた約6億円と第4期中に取り崩しの必要がなかった260,000千円合わせて約8億6千万円の介護給付費等準備基金については、それを取り崩して保険料上昇を抑制することが被保険者に対する最低の責任だと考えるものです。

 以上の理由により議案第60号と関連する31号に反対とします。

2012年3月議会:かしば優美 後期高齢者医療会計への反対討論

議案第30号「平成24年度伊丹市後期高齢者医療事業特別会計予算」に対する反対討論

2012年3月27日
日本共産党伊丹市会議員団 かしば優美議員

 議案第30号「平成24年度伊丹市後期高齢者医療事業特別会計予算」についてであります。兵庫県後期高齢者医療広域連合は、2012年度と2013年度の保険料率について、被保険者一人当たりの保険料額を現行70,717円から4,310円引き上げ75,027円と決定しました。伸び率は前年比6.09%となります。厚生年金の平均的な年金受給者(受給年額201万円)の場合で、現行対比3,847円の増となり、保険料額は年額58,738円(現行対比7.01%の増)となります。年金が減らされる中、医療保険など社会保険料負担の増大が高齢者に大きな不安を与えています。

 今回の兵庫広域連合予算を少し具体的に見ると、2012年、13年度毎年医療費が7%前後の伸びが見込まれ、保険料はなんら上昇抑制措置を講じなければ14.42%ものびる試算となっています。さらに医療給付費は、公費で5割、現役世代からの支援で4割、高齢者からの保険料で1割として制度発足しました。この1割負担いわゆる「後期高齢者負担率」が、最初の2008年、09年度は10%であったものが、10年11年度は10.26%、そしてさらに高齢者が増加したという理由で、12年13年度予算では10.51%と引き上げられています。

 日本共産党議員団は以前から、後期高齢者医療制度は後期高齢者の人口と医療給付費(医療費)が増加すればするほど保険料の値上げに直結するしくみとなっており、露骨な受診抑制をもたらす最悪の医療制度であると指摘してきました。そのことが次年度以降の兵庫県広域連合の予算にも端的に現れています。そして伊丹市の平成24年度事業会計予算にも、今回の保険料値上げが含まれており、議案第30号に反対するものです。

2012年3月議会:かしば優美 公園緑化協会の解散に向けた課題について

2012年3月11日
日本共産党伊丹市会議員団 かしば優美

  1. 特定疾患医療費助成事業に関する検討会設置/子育て支援医療費助成について
  2. 公園緑化協会の解散に向けた課題について(このページ)
  3. 後期高齢者医療事業について

2.公園緑化協会の解散に向けた課題について

 次に公園緑化協会の解散に向けた課題についてです。

 「第三セクタ-等の抜本的改革に関する指針」が示される中、地方公共団体が出資する第三セクタ-を対象として検討が求められ、本市において2011年度に行財政運営懇話会が設置され、経営検討部会を含めた議論をふまえて、今年1月「財団法人伊丹市公園緑化協会をはじめ、土地開発公社や都市整備公社の解散プランがまとめられました。

 公園緑化協会に関しては、今年度(12年度)市が協会から昆虫館を買い取るなど解散準備を行う手はずとなっています。協会の事業や昆虫館の管理・運営が2013年度(平成25年度)から市の直営に移行しますが、この過程で生ずる2つの課題について質問します。

 1つには、プロパ-職員や臨時職員の身分保障について、

 現在公園緑化協会には、事務所に2名、昆虫館に5名の計7名のプロパ-職員が働き、ほかに臨時職員がおられます。同協会が解散したあとの雇用について、昨年6月議会で総合政策部長は、「現時点でそのあり方の方向性について明確にお答えする状況にはないことをご理解いただきたく思います。しかしながら、プロパ-職員の処遇ということにつきましては、どのような結論になろうとも、当該施設を継続する以上、一定の専門的な職員の確保は必要であると考えています。」と答弁されています。

 いずれにしても伊丹市の事情・都合による解散ですから、プロパ-職員や臨時職員の身分保障は不可欠と考えますが、見解をうかがっておきます。

 2つに、特に昆虫館の今後の管理・運営のあり方について、

 前述した行財政改革推進懇話会の経営検討意見書の中で、公園緑化協会だけが職員の雇用問題を抱えているとし、今後の雇用形態として想定される3つのパタ-ンを検討したと述べています。①新たな団体を設立し、指定管理者として管理運営を任せる。②既存の外郭団体に吸収し、指定管理者として管理運営を任せる。③市の職員として市が直営とする、との内容です。

 ここで考えなければならないのは、中でも平成2年11月に開館した昆虫館は平成4年11月に博物館登録(自然科学系)をしていることです。市自身「これにより昆虫館は都市公園の付加価値を高める施設としての位置づけに加え、独自の教育的な目的を持つ社会教育施設となった」と規定しています。すなわち昆虫館は、個別法である博物館法により管理主体・権限が限定される「公の施設」であります。よって昆虫館の管理・運営は市直営とすべきであり、指定管理者制度にはなじまない施設であることは明白だと考えますが、見解をうかがいます。

3、後期高齢者医療事業について はこちら

2012年3月議会:かしば優美 個人質問骨子/特定疾患医療費助成事業

2012年3月11日
日本共産党伊丹市会議員団 かしば優美

個人質問骨子

1、医療福祉に関連して(このページ)

1)特定疾患医療費助成事業に関する検討会設置について

(1)なぜ年度末の設置なのか

(2)会議を非公開とする理由について

(3)検討会構成員に特定疾患患者(団体)いわゆる当事者市民を加えないのはなぜか

2)子育て支援医療費助成―議案第57号について

(1)所得判定の見直しによる影響は?

(2)10年12月時点では「反対」、今回は「容認」と市の姿勢が一変したのは?

(3)子育て支援の拡充を“オンリーワン”に

2、公園緑化協会の解散に向けた課題

(1)プロパー職員や臨時職員の身分保障を

(2)特に昆虫館の今後の管理・運営のあり方について

3、後期高齢者医療事業について

(1)伊丹市のおける現状について

(2)2012、13年度2ヵ年の保険料額設置に関して

(3)増大する保険料負担への対応について

個人質問要旨

 議長より発言の許可をいただきましたので、私は日本共産党議員団を代表して質問します。はじめに医療福祉費に関連してうかがいます。

特定疾患医療費助成事業

 第一に特定疾患医療費助成事業についてであります。

 伊丹市は昨年12月に、特定疾患医療費助成事業に関する検討会設置要綱を定めました。検討会の設置目的は、特定疾患医療費助成事業の実施状況を点検し、事業のあり方について検討するとし、検討する事項は、特定疾患の助成事業の現状についての点検及び助成事業の見直しに関すること、その他市長が必要と認める事項に関することになっています。そして検討会は学識経験者、伊丹市医師会会長、兵庫県伊丹健康福祉事務所長、健康福祉部長の4名の委員で構成し、委員の任期は今年3月末まで。この設置要綱は今年1月20日から施行するとなっています。

 一方特定疾患医療費助成事業については、昨年2月に発表された「伊丹市行財政プラン」の中で、事務事業の抜本的見直しの「検討項目」の一つにされました。その後、8月市当局からの申し入れにより議会各会派で、特定疾患医療費助成事業見直し資料をもとにした「勉強会」が実施されました。こうした経過もふまえて数点うかがいます。

 1点目として、検討会設置要綱の施行が今年1月20日からと年度末の時期になったのはなぜか。また1月20日と2月10日に会議をされたと聞いていますが、どのような審議が行われているのか。

 2点目として、会議が非公開としていることについて

 伊丹市審議会等の会議の公開に関する指針は、「審議会等の会議を公開することにより、市民の参画と協働によるまちづくりを一層推進するとともに、市政の透明性や公平性を高めることを目的とする。」と規定しています。検討会を非公開にしていることはこの指針に反することになります。

 3点目として、検討会の構成員の中に市民や特定疾病患者(団体)いわゆる当事者市民が加わっていないのはなぜか。以上3点について当局の説明・見解を求めるものです。

子育て支援医療費助成

 第2に、子育て支援医療費助成―議案第57号についてであります。

 現在、子育て支援医療について、0歳児は所得制限がなく、1歳から15歳については、幼児等保護者または扶養義務者の市町村民税所得割額が23.5万円の所得制限がかかっています。今回市当局は議案第57号の提案理由として、「医療費助成の受給資格にかかる所得制限を見直すとともに、所得制限にかかる算定の特例を設けるほか所要の改正を行うため」と説明しています。23.5万円という制限所得について、現行は世帯の最上位所得者で判定しているものを、同一世帯を合算する所得判定へ是正するというものです。私はこの問題で一昨年2010年12月に質問を行いました。その時の答弁では、「子育て支援医療費助成の所得制限の見直しにより、本市においては10年度当初の16,860人の受給者のうち約2,000人が対象から外れると見込んでいる」というものでした。以上の点をふまえて、

(1)改めて、所得判定が見直しされれば何人が制度の対象外になるのか。

(2)前回からの姿勢を変えたのはなぜか

 兵庫県は一昨年(2010年)11月に第二次行革プランの中で「所得判定の見直し」を発表。ところが県下市町の反対が強かったこともあり、実際の実施を1年半遅らせてきた経過があります。私が2010年12月にこの問題で一般質問した際に当局は、「これまでの方針を転換するとも受け取れる今回の見直し案につきましては、兵庫県との共同事業として福祉医療助成を実施している市といたしましても、到底容認できないということは県に対し強く申し入れを行っているところです」と答弁されていました。ところが今回一変して県の見直しを容認しておられますが、その明確な理由を説明願いたいと思います。

(3)子育て支援の拡充を“オンリ-ワン”に

  これまで伊丹市は全県に先駆けて、入院について中学校3年まで医療費を無料にしてきた実績があります。今回の見直しについては県に追随することはやめ、子育てがしやすい街、子育て支援の拡充を“オンリ-ワン”にする姿勢を堅持していただきたいと考えます。県下では、神戸や明石、芦屋、宝塚市は県にあわせず、対象者を削減しない方針であると聞いています。当局の見解を求めておきます。

2、公園緑化協会の解散に向けた課題について はこちら

3、後期高齢者医療事業について はこちら

2012年3月議会:かしば優美 後期高齢者医療事業について

2012年3月11日
日本共産党伊丹市会議員団 かしば優美

  1. 特定疾患医療費助成事業に関する検討会設置/子育て支援医療費助成について
  2. 公園緑化協会の解散に向けた課題について
  3. 後期高齢者医療事業について(このページ)

4. 後期高齢者医療について

 兵庫県後期高齢者医療広域連合は2012年度と2013年度の保険料率(案)について、被保険者一人当たりの保険料額は、現行70,717円から4,310円引き上げ75,027円になるとしています。伸び率では6.09%となります。年金が減らされる中、医療保険など社会保険料負担の増大が高齢者に大きな不安を与えていますが、後期高齢者医療について3点うかがいます。

 第1に、伊丹における保険料普通徴収の実態について、また短期保険証の交付数についてうかがいます。

 第2に、兵庫県広域連合は、保険料の大幅な上昇を抑える趣旨から、2011年度末の剰余金を活用し、また財政安定化基金を取り崩して、一人当たりの保険料額を6.09%の伸び率に抑えたとしています。しかし財政安定化基金については、約89億円のうち約68億円を取り崩しただけであり、なぜ全額取り崩して保険料の上昇をさらに抑えることをしないのか。2月28日には来年度から2ヵ年の保険料額等を審議する広域連合議会が開催されましたが、どのような議論がなされたのかお聞きしておきます。

 第3に、後期高齢者医療制度は、後期高齢者の医療給付費が増えれば後期高齢者の保険料の値上がりに直結する仕組みが露骨であります。今回の兵庫広域連合の場合も、2012年、13年度毎年医療費が7%前後の伸びが見込まれ、保険料はなんら上昇抑制措置を講じなければ14.42%ものびる試算となっています。今回の保険料率見直しにより、均等割、所得割の軽減措置をとらざるを得ない低所得者の高齢者にも容赦なく保険料負担が増加しています。市独自の減免措置等を講ずる必要があると考えますが見解を求めておきます。

かしば優美議員:総務政策常任委員会協議会報告

日本共産党伊丹市議団ニュース 第255号 2012年2月15日

 1月12日に市議会総務政策常任委員協議会が開催され、伊丹市から、制定が予定されている「(仮称)伊丹市暴力団排除条例」と「土地信託事業の今後のあり方」について報告がなされました。

1、(仮称)伊丹市暴力団排除条例

(1) 背景について

 暴力団が、暴力やこれを背景にした資金獲得活動によって、市民の生活や社会経済活動に深く介入し、多大な影響を与えていることから、全国の自治体において暴力団排除条例の制定や施行が進められています。

 兵庫県、神戸市においては、2011年4月1日に暴力団排除条例を施行、近隣の宝塚市、川西市、三田市、猪名川町も条例制定を準備しています。

(2) 暴力団等の実態について

 伊丹市が掌握している内容によると、市内では暴力団は1組織(荒牧南地区)あり、暴力団員は28名居住しています。また昨年も暴力団がらみの事件が起こっています。

(3) 条例に関する窓口は市役所・総務部

 (仮称)伊丹市暴力団排除条例は全体で11条からなり、目的、基本理念、市の責務、市民及び事業者の責務、市の契約事務からの暴力団の排除、青少年を守るための取り組み等をうたっています。特に市の契約事務からの暴力団の排除を大きな狙いとしていることから、契約・検査課を所管する総務部が担当するとしています。

2、土地信託事業の今後のあり方

(1) 土地信託の制度とは

 土地信託とは、伊丹市の土地について有効利用を促進する目的で、民間活力の活用と都市整備や社会資本の充実をはかるものとして、1986年(昭和61年)に地方自治法が改正され信託できるようになったものです。

(2) 伊丹市は「ネオ伊丹ビル」として信託活用

 市の土地信託は、1989年(平成元年)3月に三菱UFJ信託銀行(株)と30年の信託契約を締結。市の所有地(中央3丁目=シティホテルの向かい側、敷地1,834㎡)に、三菱UFJ信託銀行が企画立案・建設資金の調達を行い、「ネオ伊丹ビル」を建設し、その賃貸等の管理運営を行い、その成果を1990年から信託配当として伊丹市に交付してきました。

(3) リーマンショック以降経営状況が悪化

 「ネオ伊丹ビル」は7階建てのオフィスビルであり、テナントを誘致しその賃貸収入により経営を行っています。ところがリーマンショックの前後から主要会社が撤退。2009年(平成21年)8月以降未入居部分への募集が思うように進まず、現在ではビルの2階、4階の半分、5~7階が未入居となっています。その結果、2006年度(平成18年度)以降伊丹市への信託配当はゼロとなり、2011年度末で単年度約1,400万円の赤字となるとしています。さらに今年2月には内部留保金が底をつく状況であり、借入金残高9億3千万円の返済のメドがたたない事態となっています。

(4) 市は「信託契約を変更し、信託財産を売却して精算」を検討

 伊丹市は今後の土地信託(ネオ伊丹ビル)について、「現在の信託を続けた場合、信託契約終了時(2018年)に多額の負債を抱えることになる。将来への負の遺産を残さないためにも、財産価値のある現時点において、信託財産を売却して精算する手法を検討している。」と報告しました。

(5) 市有地の土地信託活用そのものに反対した日本共産党市議団

 1989年(平成元年)3月24日の市議会本会議で、日本共産党市議団は、「市有地の信託について」の議案に対して、「国・地方公共団体が信託を行うことを容認する法律改定は、政府・自民党の民間活力導入政策の一環として行われたものであり、公共財産は住民全体の公共的利益のために使われるべきものであり、民活の名目により民間企業の営利の具に供してはならないことは、原則的な問題である。また本案が、結局土地運用の収益を市と民間企業が折半するものとなっており、さらに提起されている地域活性化への波及効果に疑問があり、また将来の担保も不明確なものであることについても問題ありと指摘せざるをえない。」と指摘し、同意できないとしました。

 今回伊丹市が検討している中身は、市税を投入しない「代償」として、市民の財産である市有地を土地を含めて売却しようとするものであり、バブル経済にのめり込んでいった付けを市民に負わせる結果となるものです。

(文責・加柴)

2012年1月議会:かしば優美 伊丹市立高校(定時制)統合負担金に反対討論

2012年2月 日
日本共産党伊丹市会議員団 かしば優美

 ただいま議長より発言の許可を得ましたので、私は、日本共産党議員団を代表し、議題となりました議案第1号「平成23年度伊丹市一般会計補正予算(第6号)」に対して、反対の立場から意見を述べます。

 本補正予算案は、伊丹市立高等学校(定時制)の県立阪神昆陽高等学校への統合にともない、「定時制高等学校統合負担金」としての3億6千万円を、債務負担行為を設定し、2012年度から4年間分割で支払おうとするものです。本議案は、昨年の12月議会で同負担金3億6千万円を一括で支払おうとする補正予算が、議会で修正により削除されたことから、再度提案されたものです。

 反対理由の第1は、定時制高校の統合のために「負担金」を払う必要性はないということです。提案説明では、県立新設校の本来の学級数に、市立高校の学級数分を加えた規模を確保することに係る負担金であり、このことによって本市の定時制教育が実質的に継承されるとされました。

 しかし、もともと県教育委員会は、第1次実施計画の中で多部制単位制高校を2校新設しましたが、そのことによる募集停止は県立・市立あわせて7校であったこと、第2次実施計画でも、阪神間に新設する際、「近隣の定時制高校の募集停止を検討する」、その規模は6学級程度とされているとおり、もともと伊丹市立高校も含めた3校程度の統廃合を予定していたものであり、本来の学級数が3学級であったという根拠はまったくありません。仮にそうであったとしても、負担金を払って統合するという法的根拠もありません。

 さらに、負担金を払うことで、「本市の定時制教育が実質的に継承される」とされていますが、その保障はありません。すなわち、地方財政法第27条の3「県立高等学校の建設費を住民に負担を転嫁してはならない」こと、地方財政法第28条の2「法令の規定に基づく経費の負担区分を乱すようなことをしてはならない」こと、学校教育法第5条「学校の設置者は、その学校の経費を負担する」という法律の関係をクリアーするために、負担金の使途は維持管理費でもなく建設費でもないとしたため、兵庫県としては一般財源としての収入となり、本市の定時制高校の継承・発展に使われるわけではないからです。

 従って、負担金を払う意味も目的もありません。

 なお、伊丹市立高校が廃校となり、新たに多部制単位制高校が新設されますが、小・中学校時代に不登校経験のある生徒や中途退学者など、さまざまな入学動機や学習暦のある生徒の学びの場を保障することは、負担金を払う・払わないという問題ではなく、新設校において全国・全県・伊丹市立高校の教訓を汲み取り、充実させていくことは学ぶ権利を保障するという点で当然のことです。

 第2に、地方財政法第3条の「予算における経費算定の合理的基準」という点では、3億6千万円という金額に合理的な根拠はありません。

 まず、福利厚生施設等のCSR施設を県から市町に移管する計算方式に準じたとされていますが、高等学校施設とCSR施設とは基準財政需要額の算定が異なっており、県が市町に移管するに当たっての補助金の計算に準じることには無理があります。 さらに、3億6千万円の基礎となる一学級150万円という金額の根拠も不明確のままです。

 この点では、負担金の金額を算定する際に、基準財政需要額と実際の支出金額の差を求めており、本会議答弁で、「統合による負担に対し、協議を経て協定書に基づき支払うもの」とされたとおり、結局は維持管理費のための負担金とならざるをえず、地方財政法第28条の2に抵触する可能性を残したことになります。

 結局、この負担金は、市立高校(定時制)を県に引き取ってもらったお礼の3億6千万円。持参金付き統合。何に使われるかわからない不明金。従って伊丹の定時制教育が引き継がれるという担保はないお金。地方財政法第3条の「合理的基準」もない負担金ということになります。

 以上、意見を申し上げ、議案第1号に反対といたします。

 なお、委員会質疑の中で、負担金を払わない場合、兵庫県から教育上の制裁措置があるかのような認識が述べられました。法的義務のある負担金ではなく、市長と知事の約束からはじまった負担金の支払いができないからといって制裁を加えるなどもってのほかです。改めて兵庫県の認識に異議を申し述べておきます。