2013年3月議会:かしば優美 県政要望、インタ-ネットカフェ(質問全文)

かしば優美議員の3月議会における一般質問

2013年3月8日
日本共産党議員団 かしば優美

1、県政要望について

(1) 2013年度(平成25年度)県政要望の結果について

 伊丹市は2013年度県政要望項目をまとめ県に提出したとお聞きしていますが、その結果県の当初予算に反映されているのかどうか私自身大変注目しています。

特に今回うかがっておきたいのは、

第一に、重点要望項目とされている「県単独事業にかかる市負担について」、具体的には、「『こども医療費助成事業の拡充』など、県の補助要綱により市が実施する事業は、本来県単独事業であり、それに伴う市負担については、県が行う補助を見直し、県が事業主体となって実施すること」、

第二には、一般要望項目の「放課後児童健全育成事業にかかる県補助方針の是正について」は「国の方針、基準にもとづいて補助が完全に実施されること」、

第三に、同じく一般要望項目の「県管理河川の清掃等にかかる市負担について」すなわち「本事業は県単独事業であり、また本来河川管理者が全額負担し実施すべきものであることから、県管理河川の清掃等にかかる市負担がでることがないこと」

の三点の要望に対して県はどのような対応だったのかその結果についてうかがっておきます。

(2) 市負担を求める県のあり方

① 県単独事業において市町村に負担を求めることができる法的根拠は何なのか。

② 都道府県が行う建設事業に係る市町村の負担金額は市町村との協議等を踏まえ議会の議決により決定するとしている。一方、今回のような福祉関係事業は要綱による補助で議会の議決を必要としない理由についてうかがっておきます。

③ 県単独事業に係る市負担に関して、市は「やむを得ず市の負担が伴う場合は、事前に十分な時間を持ち、県、市がその事業について協議する場を設置する」ことを要望されている。

 平成25年度中に「こども医療費助成事業の拡充」が実施される予定ときいているが、事前の協議等が実際どのような経過で行われたのかお聞きします。

(3)今後の対応について

 これまでの経過を見ると、県市間の負担区分の見直しやいわゆる「随伴補助」にかかる問題は2008年度(平成20年度)からの県行革に端を発していると考えられます。

 今日まで伊丹市が県に対してごく当然の要望を続けているにもかかわらず、県は随伴補助に関しては「県の財政状況を踏まえ、引き続き検討課題としたいと考えている。」とか、県管理河川の清掃等にかかる負担については「川沿いの宅地化が進み、地元からの河川美化に関する要望は増加する一方であり、県も財政的に厳しいことから要望に追いつかないのが現状」と、共に「財政状況」を盾にしわ寄せを市に押し付けて きています。

 これに対して当局は「県に対しましては、県と市の役割分担と地域主権をふまえ、地方団体相互間における経費の負担区分の見直しや県単独事業にかかる随伴補助の見直しなどを引き続き求めてまいります。」(2011年3月議会答弁)といわれています。

 しかしその後も基本的には改善されていないわけで、より強い対応が必要だと考えますが、見解を求めておきます。

1、インタ-ネットカフェ開店にあたって

 この3月下旬に県道尼崎宝塚線沿いにインタ-ネットカフェがオ-プンする。場所は山田4丁目地先で昆陽の里交差点から200mほど南側になります。この店は全国展開するチェ-ン店で、看板には「コミック・インタ-ネット・オンラインダ-ツ・ビリヤ-ド」と記されています。

 市の建築指導課に聞きますと、民間の建築確認機関から今年1月に報告があり、ただちに少年愛護センタ-とこども未来部に連絡したということです。当該店舗は24時間営業をうたっており、地元周辺では青少年や地域環境への影響を心配する声があがっています。こうした状況を踏まえ、以下いくつかの点で質問を行います。

(1) 風俗営業等の規制および業務の適正化等に関する法律(風営法)の対象にはならない店舗だと思いますが、ただ風営法では面積5m2以下の個室席を設置する場合は都道府県公安委員会への届出が義務付けられているとも聞ききます。店舗の特徴・利用方法など当局として掌握されているのかまずうかがっておきます。

(2) 兵庫県は青少年愛護条例の中で、さまざまな規制をしています。たとえば個室のあるカラオケハウスや個室のあるインタ-ネットカフェ・まんが喫茶等では、18歳未満のものは深夜(午後11時から翌日午前5時まで)立ち入りできない。またインタ-ネットカフェで青少年が利用するパソコンには、有害情報を閲覧することができないようにするためにフィルタリング・ソフトやフィルタリング・サ-ビスが導入されていないパソコンがある場合は年齢確認を行う必要があるなどです。県条例にかかわっての事業者の営業方針や条例遵守に関する確認できているのかどうかうかがいます。

(3) インタ-ネットカフェにかかる諸問題への対応は?

 インタ-ネットカフェの問題点としては、①店舗の構造上死角が多く置き引きや盗難が発生することもある。②自宅のブロ-ドバンドのように回線やプロバイダの契約が不要で、不特定多数が利用することから、後から利用者を特定することが難しいため、ネット詐欺などの犯罪行為に利用されたこともある。③衛生面について-24時間営業の店舗では空気の総入れ替えのような大掛かりな掃除が難しいこともあり、インフルエンザや結核といった感染症が蔓延する危険性が指摘されている。④火災などの時の避難経路の複雑さなどがあげられているが、こうした問題点に対する対応について伺う。

(4) 地域環境への影響など-車の渋滞や騒音に関して

 今回出店予定の事業者は既に尼崎西昆陽・国道171号線沿いにインタ-ネットカフェ店を営業している。私の知人の話によると、早朝の4時頃に同店舗駐車場に入るために国道171号線に列をなしているとのことです。昼夜を通してどの程度利用客があるのかは予測できませんが、車の出入りによる渋滞や騒音が発生した場合の対応について答弁を求めておきます。

〔インタ-ネットカフェに関する2回目質問の要旨〕

1、 実際に西昆陽店の内部を見ると、狭いフロアに50ブ-ス以上設置され見通しが悪くほとんど死角となっている。照明が暗い。受付で避難経路等の説明なし。オンラインダ-ツの射幸性の有無、清掃方法など不明点も多い。開店の前に店舗の具体的営業、ブ-スの位置配置状況など事業者の協力を求めて、店舗の中身を視察しておくことが必要ではないか。

2、少なくとも周辺住民への説明会開催を事業者に求める「しくみ」づくりが今後とも必要ではないか。

2012年9月議会:かしば優美 障がい者制度改革、サ-ビス付き高齢者住宅制度

2012年9月21日
日本共産党議員団 かしば優美

 ただいま議長より発言の許可を得ましたので、日本共産党議員団を代表して通告どおり質問します。

 はじめに、障がい者制度改革のゆくえと障がい児通園施設に関して4点うかがいます。

 第1に、「改正」自立支援法と児童福祉法の改正により、きぼう園、つつじ学園、カルミア園に対する影響についてですが、自立支援法廃止が決まって以降、障害者制度改革についての議論がすすめられてきました。障害児支援の分野の施策は、当面2012年4月から施行された「改正」自立支援法とこれにともなう児童福祉法の改正によって大きく変えられます。

 この点については6月議会本会議で次のような答弁がありました。それは「児童福祉法の一部改正にともない県からの権限移譲により、きぼう園、つつじ学園の入園判定や施設利用の受給者証の発行等については市でおこなうことになり、相談から支援に至るまで一連の手続きについて身近な市において行われることとなり、手続きの簡素化がはかられました。また、通所施設の一元化もはかられ、児童ディサ-ビス事業所カルミア園は児童発達支援事業所に、つつじ学園、きぼう園につきましては、それぞれ福祉型、医療型の児童発達センタ-に移行しました。」との内容です。

 その中で市内の肢体不自由児通園施設・きぼう園、幼児通園施設・つつじ学園、カルミア園も大きな影響を受けるとしています。「福祉型」と「医療型」との区分けにより職員配置を大きな変えなければならないこと。さらにサ-ビス利用者は今回の「改定」により利用者負担が増加するとお聞きしました。

 「改正」自立支援法とこれにともなう児童福祉法の改正により、利用者や市内の障害児施設がどのような影響を受けるのか、それに対する対応と課題について当局にうかがいます。

 第2に、障がい児通所施設にかかる給付費激変緩和措置の動向についてです。

 今年6月議会一般会計補正予算として障害児通所施設給付費激変緩和補
助金13,608千円が計上されました。この激変緩和補助金というのは2006年から措置されてきました。それまで障害児通所施設に対する給付費が月額制であったものが児童の施設登所率によって変更する日額制になり、その結果減少する給付費の90%を補助してきたものです。この額は12年度きぼう園で12,220千円、つつじ学園で1,108千円となっています。

 ところが6月議会の質疑の中で、来年度からこの激変緩和補助金が廃止される動きであることが明らかにされました。きぼう園の場合はこの激変緩和補助金が事業・管理費全体の22.6%(2011年度決算)も占めており、仮に廃止ともなれば園の運営に重大な支障をきたします。現時点での国・県の動向について、また仮に廃止された場合には市単独でも給付費を助成する必要があると考えますが、当局の見解をうかがっておきます。

 第3に、つつじ学園の施設改善について

 つつじ学園はおおむね3歳から6歳の発達に遅れのある幼児が、家庭から学園バスで通園し、親子関係の安定や対人関係の基礎を育み、自立に必要な基本的生活習慣を身につけ、集団生活を通じて言語の獲得、コミュニケ-ションや遊びに対する意欲を育むよう発達を支援する施設です。ところがご承知のように相当古い建物であり、生徒に対して十分な対応ができる環境にはないと感じざるをえません。以下課題・問題点と思われる4点について当局の見解を求めておきます。

①現在32名の通園児童が、10月から4名増えて36人になると聞いています。緊急対応としてプレハブ室を増設されていますが、今後の対応について。

②プレハブの中にボ-ルプ-ルをおいていますが、夏はエアコンが設置されていてもまったくきかない状態であり、児童には酷な状態・環境であることについて。

③もともとの言語指導室を保育室に振り替えたために、しっかりと言語指導できる部屋がないことについて。

④建物全体は築47年経過(1965年に建設)し、雨漏りがひどい状態だとききました。早急に改修が必要であることについて。

第4に、(仮称)発達支援センタ-の整備についてであります。

 この点についても先の6月議会で質問があり、これに対して「当該施設の整備につきましては、公共施設再配置計画案をべ-スに、つつじ学園、きぼう園、カルミア園、たんぽぽ、保健センタ-の個々の施設のはたすべき機能とその集約化の可能性に関する検討のほか、設置場所、必要面積、概算事業費の算定などについて、現在関係部局の実務者レベルの協議を行っているところ」と答弁されています。今回のように児童福祉法の改正により、「保育所等訪問支援」が新設されるなど障害児施策が多岐にわたることになります。こうしたことを踏まえた検討を強く求めるものです。改めて(仮称)発達支援センタ-の検討内容・進捗状況をうかがっておきます。

 次にサ-ビス付き高齢者住宅制度についての質問です。

 昨年10月からスタ-トした、「サ-ビス付き高齢者向け住宅」制度は、従来の高齢者専用賃貸住宅などの高齢者向け賃貸住宅を廃止、一本化して新たに制度化したものです。

 一戸あたり面積25m2以上、バリアフリ-など一定の設備基準を満たし、さらに生活支援・安否確認などのサ-ビス要件を備えた施設の新設・改修工事費にたいし一戸あたり100万円を上限に補助金がでます。

 一方要介護や健康の不安を抱える高齢者が入居する施設や住宅の整備はきわめて貧弱です。65歳以上の高齢者の80%が持ち家居住ですが、健康状態が衰えたときに必要な質を備えている住宅はかぎられていることから、高齢者が安心して住める住宅の整備が急がれます。

 伊丹市の第5期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画では、「民間サ-ビス等の活用による豊かな住環境の整備の提供」と題して、「サ-ビス付き高齢者向け住宅を提供する民間事業者等と連携しながら、住み慣れた地域で高齢者が住み続けられるよう、入居者の見守りに努めるなど高齢者の安全・安心の確保に努めます」としています。

 本市では8月末現在、このサ-ビス付き高齢者向け住宅を県に登録しているのは6事業所で株式会社3、医療法人2、社会福祉法人1となっています。このうち登録申請しているが、まだ開設していない所もあると聞いています。

 最大の問題点は、新制度では低所得の高齢者の入居が困難だということです。新制度の費用負担は家賃6万円、サ-ビス費2万円、食費4万円、それに介護保険の自己負担分がプラスされると想定していることから、月額20万円ぐらいの所得がある高齢者しか入居できないということです。

 事実伊丹市の東部地域で3年前から開設している居室数50室の「高齢者向け住宅」の費用は、入居金40万円、家賃82,000円、食費37,800円、管理費25,200円合わせて月額145,000円となっています。加えて訪問介護による在宅サ-ビスや医師による在宅診療を受ければさらに別途料金が必要となりやはり20万円/月近くかかるようです。

 整備に当たっては①在宅生活を継続できるだけの十分な医療・介護の供給と小規模で同居人と顔なじみになれるような施設、②買い物、交通、防災の確保のほかにできるだけ、家族や友人などと交流できる生活条件を満たすこと、③サ-ビス付き高齢者向け住宅は介護保険施設ではないため、特定入所者介護(予防)サ-ビス費のような利用料の軽減が適用されません。費用負担も低額所得者が利用できるように、家賃補助制度と組み合わせるなど低額なものの供給が必要であります。この3点についての見解をうかがい、一回目の質問とします。

2回目質問

1、障がい児通園施設

○民主党政権の公約やぶりは国民の怒りを沸騰させていますが、この障害者施策も同様です。「障害者自立支援法」を「障害者総合支援法」に名称を改めたものの、サ-ビス利用に1割負担を残す、問題となっている「日額制」はそのままというひどい内容であります。

○今回の一連の「改正」の中で、現行の障害児通所施設・事業は、医療の提供の有無により「児童発達支援」または「医療型児童発達支援」のどちらかに移行・選択をするとなっています。答弁では現在「医療型児童発達支援センタ-」であるきぼう園を「福祉型児童発達支援センタ-」へ移行することを検討しているとありました。きぼう園は児童福祉法にもとづく「肢体不自由児通園施設」ですが、医療法による診療所を併設しており、「病院」というリハビリテ-ション機能を兼ね備え、診療所・保育・機能訓練・給食のサ-ビスを提供しています。このきぼう園が「福祉型」に移行すれば、医療法にもとづく診療所がどうなるか、必要な医療・リハビリなどの提供に重大な支障をきた療育サ-ビスの低下を懸念するものですが、こうした課題についての明確な答えがありませんでした。再度答弁を求めます。

○発達支援センタ-については残念ながら従前と同様の答弁でした。しかし今年度も折り返しを過ぎようとしている段階になっているのに、いまだに施設のはたすべき機能とその集約化について、設置場所、必要面積、概算事業費の算定などが議会に説明できないというのは、つつじ学園の老朽化への早急な対応など考えても遅れ過ぎであります。改めて公共施設再配置計画の突然の変更が発達支援センタ-整備に重大な支障をきたしていると指摘せざるをえません。 いずれにしても極力早く整備方針案をまとめていただくよう要望しておきます。

2、サ-ビス付き高齢者住宅制度について

 この問題について1回目の質問で「最大の問題点は、新制度では低所得の高齢者の入居が困難だということです。」と述べました。これまで私のような年代の市民の方からはたとえば「親がGHなどに入所しているが、親の年金が少なく毎月5万円とか10万円近く支払わなければならない」等の相談をしばしば受けます。

 日常的にケアが必要な1 人住まいの高齢者や高齢者のみの世帯が急増している中、特養ホ-ムなどは待機者が多くて入居できない。そういった中で株式会社などもサ-ビス付き高齢者住宅制度にのっかって参入してきていますが、冒頭にも述べたように一定の利益も上げなければならない背景の中で入居費用も異常に高くなっていると思います。

 「現在のところ考えていない」とおっしゃった高齢者世帯を対象とした家賃補助制度については今後検討していただきたいと思います。そこで要望・提案なのですが、現在市内に2カ所に整備されている軽費老人ホ-ムいわゆるケアハウスは比較的低料金で利用できる施設となっています。私が訪問したケアハウスの利用料は入居者の収入に応じて9万円~15万円というものでした。今後こうした比較的低料金の施設を一定整備する必要があるのではと考えますが見解をうかがっておきます。

2012年6月議会:かしば優美 原発ゼロ、本格的な自然エネルギ-の導入に向け今できること

一般質問 2012年6月15日
日本共産党議員団 かしば優美

 ただいま議長より発言の許可を得ましたので、私は日本共産党議員団を代表して、―原発ゼロ、本格的な自然エネルギ-の導入に向け今できること―と題して3点質問します。

1.大飯原発再稼働について

 はじめに大飯原発再稼働について市長の見解をうかがいます。

 関西広域連合が関西電力大飯原発3、4号機の再稼働について声明を発表したのをうけ、野田首相は6月8日、「再稼動すべきだというのが私の判断だ」と表明しました。「国民生活を守る」ことが「唯一絶対の基準」などとしていますが、この判断は「国民生活を守る」どころか、国民の命と安全を危険にさらす最悪の判断といわなければなりません。

 なぜなら再稼動については次の五つの大きな問題があります。

① 福島原発事故の原因究明がされていないことです。いまだに原子炉内部の様子さえわからない状態であり、事故原因が究明されていないのに、安全基準や対策も確立できません。

② 政府がとりあえずやるべきとした「安全対策」さえ取られていないことです。大飯原発の場合、事故のさい不可欠な免震事務棟の整備などはすべて計画だけですまされています。また「特別な監視体制」といっても、経済産業省の副大臣や政務官が大飯原発で運転状況を「常時監視」するというもの。原子炉の専門的知識もない政治家に「監視」の役目が果たせるはずもありません。

③ 地震・津波の学問的知見を根底から見直す必要があることです。全国の原発がどの程度の地震や津波に見舞われるかの想定さえ見直しが迫られているのに安全が確保できるようにいうのは、新たな「安全神話」そのものです。

④ 原発事故が起こった場合の放射能被害の予測も住民避難計画もないこと、

⑤ まともな原子力規制機関がないことであります。また野田首相が繰り返しのべたのは、電力不足や料金値上げになれば、「国民の安心が脅かされる」ということでした。しかしもともとこれらの問題と原発再稼動とは天秤にかけてよい問題では決してありません。

 電力不足問題そのものについて見ても、「夏場のピ-ク時には関西は15%不足する」としていますが、その具体的根拠はなんら示されていません。夏場の電力需給について、ピ-ク時はどのくらいの時間帯、日数なのか。原発が再稼動しなかった場合、天然ガスなどの火力の活用、電力融通、節電努力などによって、どれだけ需要を減らし供給を増やせるのか。これらも具体的には明らかにされていません。野田首相から繰り返し語られたのは、「日常生活や経済活動」が混乱するという脅しの言葉でした。具体的な根拠も示さず、恫喝によって原発再稼動を迫る態度は、国民ら大きな批判を浴びています。

 いまなすべきことは「原発ゼロ」の政治決断であり、そうしてこそ、当面の電力需要への対応も、再生可能エネルギ-への切り替えにも本腰が入るのではないでしょうか。市長の明確な答弁を求めるものです。

市長の答弁(要旨)

 原子力発電の稼働や存廃問題といった原子力行政は国の専管事項であると考える。 市民の生命や安全・安心な生活を守る立場にある市長として、(今回の再稼働は)直近にせまる電力不足への対応として、立地自治体の判断に加えて国が判断し決定されたものと考えています。なお将来的には原発に依存しない社会が望ましいと考えています。

2.文科省「放射線副読本」に関連して

 文部科学省が作成した放射線副読本について、昨年12月議会一般質問で取り上げられました。この中で、「副読本の活用につきましては各教科における指導に関連付けた活用ができるよう、11年度中に活用方法、活用単元等検討し活用を進めていきたい。」と答弁がありました。新学期がはじまりおよそ2ヶ月が経過する中、福島原発事故による放射能汚染のため、いまだに16万人の人々が避難生活を余儀なくされ、一方で原発再稼動をめぐる動きが日々報道されている時、児童・生徒の関心も非常に高いものがあると思います。よって現時点での副読本の活用等に関して数点質問します。

(1)具体的な活用方法、活用単元をどう考えているのか。

 市教育委員会にお聞きしますと、この副読本は今年3月、伊丹市内の小・中・高校・特別支援学校に在籍する全児童生徒分が文部科学省から各学校に送付されたとのことです。まだ新学期が始まったばかりですが、昨年度末に検討された具体的な活用方法、活用単元についてお聞きします。

(2)「放射線副読本」の内容に対し、批判的意見が多いことについて

 福島大学の坂本恵教授は、文部科学省が昨年作成した副読本は福島原発事故の記述がほとんどなく、放射線は身近であることを強調して健康被害を過小に見せるものだと批判しています。

 得丸浩一全日本教職員組合教文局長は、新たな副読本について次のような談話を発表しています。

 新たな副読本で「原子力発電所」の文言が出てくるのは、小学生版では1カ所、中学・高校生版では2カ所のみです。そこには「原子力発電所や放射性物質を扱う施設などの事故により、放射性物質が風に乗って飛んでくることもあります。」と記述しています。放射性物質をあたかも「杉花粉」のように扱う記述に危機感は微塵も感じられません。文部科学省は、「安全神話」にもとづく教育政策の反省に立った総括を行うべきであり、新しい副読本には、原子力発電の持つ根本的な危険性と原子力発電所事故が引き起こした未曾有の深刻な事態とその原因、および対応などについての客観的で科学的な記述が求められます。

 また「この副読本では、放射線の効用やメリットについては非常に細かいことまで書いてあるのに、放射線の危険性や悪影響についてはほとんど書いていません。いまなぜこの時期に放射線に関わる教育が必要なのかという、具体的な問題意識と現実の状況を明確に教材の内容に反映すべきです。」との指摘もあります。

 市教育委員会は批判的意見の多い副読本に対してどのように受けとめているのか見解をうかがいものです。

学校教育部長の答弁

 この副読本は福島原発の事故により放射性物質が大気中や海中に放出された状況を受けて、放射線への不安や関心を抱いている児童生徒が多いことをふまえ、放射線について解説・説明したものです。高校生のための副読本では、専門的な内容を取り扱っていますが、放射線に関する一般的な知識としては適切な内容であると考えています。

(3)子どもたちに原発や放射能について、正確に教える取り組みについて
 ―新学習指導要領解説内容に触れて―

 新学習指導要領解説において、原子力がどのように取り扱うこととされているかを見ました。小学校社会では、「火力発電所や原子力発電所においては環境に配慮していることや安全性の確保に努めていることについて取り上げることも考えられる」とし、原子力発電の危険性については、触れる余地のない記述であります。また中学校理科では、「原子力発電ではウランなどの核燃料からエネルギ―を取り出していること、核燃料は放射線を出していることや放射線は自然界にも存在すること、放射線は透過性などを持ち、医療や製造業などで利用されていることなどにも触れる。」とし放射線はあまり危険なものであるという印象を受けない文章であります。

 放射線や放射能を語るとき、被災地はもちろん全国を震撼させた原発事故を避けて通ることはできません。教育も同様ではないでしょうか。今子どもたちに原発や放射能について「科学の目」で正確に教えることが必要です。

 「科学の目」で客観的に原子力発電を見るとどうなのか。それは「未完成」で危険な技術だということです。理由の第一は原子炉の構造そのものが「不安定」であること。なぜなら①原子炉の中で核燃料を燃やす時はもちろん停止した状態でも、ウランから生まれた核分裂の生成物は膨大な熱を出し続けます。ですからそれを絶えず水で冷やしておく機能が必要です。水の供給から止まれば膨大な熱により暴走が始まる。あらゆる場合を想定すると、水が止まらないようにすることができないこと。また②どんな型の原子炉も、核エネルギ-を取り出す過程で、莫大な死の灰を生み出します。どんな事態が起こっても、大量の死の灰を原子炉の内部に絶対かつ完全に閉じ込めるという技術を人間はまだ手に入れていないこと。

 第2に、使った核燃料の後始末ができないことです。「使用済み核燃料」とは原発を運転したら必ず大量に出てくる死の灰の塊です。人間は、この「使用済み核燃料」を始末するシステムをいまだに開発できず、日本では各原発の建屋と敷地及び青森県六ヶ所村の再処理工場敷地内の貯蔵プ-ルに貯蔵するしかないという状況です。福島の実例で明らかになったように、いざという時には、原発だけでなく、「使用済み核燃料」のプ-ルの一つひとつが核事故の発火点になるのです。自分が生み出す核廃棄物の後始末ができないようなエネルギ-の利用の仕方が、本当に完成した技術といえるのかであります。大きくは二つの理由から、原子力発電は「未完成」で危険な技術であることをきちんと教える必要があると考えますが、見解をうかがいます。

学校教育部長答弁

 学校教育における教育内容は、法により規定された学習指導要領に則り各教科等の目標達成に向けて様々な指導方法を用いて行うものです。この指導内容は一般的・普遍的なものであり、議員ご指摘の事故を受けて、技術的な面について危険である等といったことは指導事項としてでなく、学習教材として活用することが大切だと考えています。

3.自然エネルギ―導入に向けた方向性について

(1)地域新エネルギ―ビジョン策定の考えは?

 地球温暖化や福島原発事故などにより、従来からの化石燃料を中心としたエネルギ―政策がゆきづまり、自然エネルギ-への志向が高まってきています。また再生可能エネルギ―の固定価格買取制度(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスを用いて発電された電気を、一定の期間・価格で電気事業者が買い取ることを義務付けるもの)が来月7月1日からスタ-トとなります。

 こうした背景のもと、本格的な自然エネルギ―導入に向けて何が必要かであります。国政では、政府が自然エネルギ―の明確な導入目標を設定すること。そのために必要な財源を確保すること、初期投資での負担を軽減する国の補助などが必要です。

 自治体では、自然環境や地域産業など自然エネルギ―の開発に役立つ地域の資源を探すことが必要です。そのために地域の自然エネルギ―のビジョンをつくり、住民と共有することが大事です。このビジョンは、地域の特性をふまえて、市民、事業者、行政が一体となって自然エネルギ―の導入に取り組むための方向性を示す計画書です。地域に眠る自然エネルギ―を掘り起こし、まちづくりと一体になって計画的に導入していくことで、地球温暖化問題の解決に向けた地域レベルでのとりくみを推進するためのものです。この地域新エネルギ―ビジョンを策定した自治体は、2010年度末現在で約45%にのぼると聞いています。地域新エネルギ―ビジョンの策定に対する当局の見解をうかがいます。

市民自治部長答弁

 市の「環境基本計画」では、公共施設も含め太陽光発電などの新エネルギー設備導入をかかげています。この基本計画を具体化する基本方針=エネルギービジョンの策定は非常に有意義であり、本市に適したビジョンのあり方を検討していきたいと考えています。

(2)住宅用太陽光発電設置に対する補助制度を

 補助制度を求める質問を昨年9月議会で行ないましたが、答弁は味も素っ気もないものでした。理由の第一は、「独自の補助制度を創設した場合、今後の太陽光発電の普及に伴い市の財政負担が非常に大きくなっていくことが予想される。」こと。第二には、「住宅用太陽光発電設備の設置は比較的資金に余裕のある方が実施されている場合が多いことから、多額の市税を投入して補助制度を運営することは慎重にならざるを得ない」との内容でした。

 兵庫県内で当補助事業を実施している姫路市や西宮市の具体的内容を見ますと、西宮市では「当補助事業は申請総数が450件に達し次第受付終了となります。(先着順)」とし、姫路市では「予算の範囲内で先着順に受付」と、あらかじめ予算額を決めておき、申請件数がそれを超えると受付終了としており、財政負担が大きくなることはありません。

 また姫路市では、工事請負契約業者が市外の場合の補助金額は1万円/KWで、市内業者の場合は1万円/KWに2万円を加算しており、市内業者と市外業者で補助金額に差を設けるなど、市内業者、市内経済の活性化に向けた工夫を行っています。さまざまな方法を駆使することにより税を有効に活用することができると考えますが、改めて住宅用太陽光発電設置に対する補助制度についての見解を求めておきます。

市民自治部長答弁

 国・兵庫県は住宅用太陽光発電設置への補助額を今年度は昨年度に比べて減額しています。エネルギーは基本的に国がインセンティブを提供すべきであり、こうした補助制度は国の責任と負担で運用されるべきと考えています。

議会報告会を開始しました(2012年5月16日)

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日本共産党伊丹市会議員団

 日本共産党市議団は16日、いたみホールで市会報告会を開催し、参加者からは活発に質問・意見が出されました。

 はじめに3人の議員から、3月定例市議会で議論された「市民税の増税」「定時制高校統合負担金」「福祉・難病医療費助成の見直し」「土地信託の破たん」などの問題や議会改革について報告しました。

 この後参加者からは、「大阪空港をめぐる動きについて」、「がれき処理に対する市の見解は?」、「新図書館の機能について」、「市民病院の充実について」など質問・意見が出されました。

 市議団は、多くの市民に市政内容を知っていただくために、今後とも議会ごとに各地域で報告会を開催していく予定です。

2012年3月議会 かしば優美:介護保険会計への反対討論

議案第31号「平成24年度伊丹市介護保険事業特別会計予算」、議案第60号「伊丹市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について」に対する討論

2012年3月27日
日本共産党伊丹市会議員団 かしば優美議員

 第60号「伊丹市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について」と関連する議案第31号「平成24年度伊丹市介護保険事業特別会計予算」についてであります。

 今回条例の一部改正として、第5期介護保険料の基準額を月額4,200円から4,400円に引き上げるとともに、保険料段階区分を10区分から12区分に見直すものとなっています。この改定により年金収入300万円の人には、月額で5500円、年間で66,000円の保険料がかかってきています。

 今回の介護保険料引き上げは、年金が引き下げされる中、現状でも高い国民健康保険税に加えて、来年度から後期高齢者保険料も値上げとなるもとでの実施となり、高齢者に大きな不安を与えるものとなります。

 さて今回当局は、第5期介護保険料設定にあたり介護給付等準備基金1,145,000千円の5割570,000千円を取り崩して基準保険料を月額4,400円に抑えたとしていますが、なぜ5割=半分だけの取り崩しなのか根拠がありません。委員会でも質疑しましたが、第4期介護保険事業計画策定にあたり、当時存在した介護給付費等準備基金861,000千円については、第4期介護保険料の上昇を抑えるために262,000千円、残り約6億円は第5期の保険料の上昇抑制のために積み立てておくとの計画でした。ところが第4期では取り崩しを予定していた262,000千円はその必要がまったくなかったこと、しかも逆に第4期・2009年から2011年までの3年間で新たに284,000千円準備基金を積み増ししたのです。このことは、第4期介護事業の中でさまざまな理由があったにしろ、徴収した介護保険料に見合う介護サ-ビスが提供できていないことを示しています。

 この介護給付費等準備基金すなわち「剰余金」は第一号被保険者の保険料にほかなりません。よって少なくとも、第5期の保険料を抑えると約束していた約6億円と第4期中に取り崩しの必要がなかった260,000千円合わせて約8億6千万円の介護給付費等準備基金については、それを取り崩して保険料上昇を抑制することが被保険者に対する最低の責任だと考えるものです。

 以上の理由により議案第60号と関連する31号に反対とします。

2012年3月議会:かしば優美 後期高齢者医療会計への反対討論

議案第30号「平成24年度伊丹市後期高齢者医療事業特別会計予算」に対する反対討論

2012年3月27日
日本共産党伊丹市会議員団 かしば優美議員

 議案第30号「平成24年度伊丹市後期高齢者医療事業特別会計予算」についてであります。兵庫県後期高齢者医療広域連合は、2012年度と2013年度の保険料率について、被保険者一人当たりの保険料額を現行70,717円から4,310円引き上げ75,027円と決定しました。伸び率は前年比6.09%となります。厚生年金の平均的な年金受給者(受給年額201万円)の場合で、現行対比3,847円の増となり、保険料額は年額58,738円(現行対比7.01%の増)となります。年金が減らされる中、医療保険など社会保険料負担の増大が高齢者に大きな不安を与えています。

 今回の兵庫広域連合予算を少し具体的に見ると、2012年、13年度毎年医療費が7%前後の伸びが見込まれ、保険料はなんら上昇抑制措置を講じなければ14.42%ものびる試算となっています。さらに医療給付費は、公費で5割、現役世代からの支援で4割、高齢者からの保険料で1割として制度発足しました。この1割負担いわゆる「後期高齢者負担率」が、最初の2008年、09年度は10%であったものが、10年11年度は10.26%、そしてさらに高齢者が増加したという理由で、12年13年度予算では10.51%と引き上げられています。

 日本共産党議員団は以前から、後期高齢者医療制度は後期高齢者の人口と医療給付費(医療費)が増加すればするほど保険料の値上げに直結するしくみとなっており、露骨な受診抑制をもたらす最悪の医療制度であると指摘してきました。そのことが次年度以降の兵庫県広域連合の予算にも端的に現れています。そして伊丹市の平成24年度事業会計予算にも、今回の保険料値上げが含まれており、議案第30号に反対するものです。

2012年3月議会:かしば優美 公園緑化協会の解散に向けた課題について

2012年3月11日
日本共産党伊丹市会議員団 かしば優美

  1. 特定疾患医療費助成事業に関する検討会設置/子育て支援医療費助成について
  2. 公園緑化協会の解散に向けた課題について(このページ)
  3. 後期高齢者医療事業について

2.公園緑化協会の解散に向けた課題について

 次に公園緑化協会の解散に向けた課題についてです。

 「第三セクタ-等の抜本的改革に関する指針」が示される中、地方公共団体が出資する第三セクタ-を対象として検討が求められ、本市において2011年度に行財政運営懇話会が設置され、経営検討部会を含めた議論をふまえて、今年1月「財団法人伊丹市公園緑化協会をはじめ、土地開発公社や都市整備公社の解散プランがまとめられました。

 公園緑化協会に関しては、今年度(12年度)市が協会から昆虫館を買い取るなど解散準備を行う手はずとなっています。協会の事業や昆虫館の管理・運営が2013年度(平成25年度)から市の直営に移行しますが、この過程で生ずる2つの課題について質問します。

 1つには、プロパ-職員や臨時職員の身分保障について、

 現在公園緑化協会には、事務所に2名、昆虫館に5名の計7名のプロパ-職員が働き、ほかに臨時職員がおられます。同協会が解散したあとの雇用について、昨年6月議会で総合政策部長は、「現時点でそのあり方の方向性について明確にお答えする状況にはないことをご理解いただきたく思います。しかしながら、プロパ-職員の処遇ということにつきましては、どのような結論になろうとも、当該施設を継続する以上、一定の専門的な職員の確保は必要であると考えています。」と答弁されています。

 いずれにしても伊丹市の事情・都合による解散ですから、プロパ-職員や臨時職員の身分保障は不可欠と考えますが、見解をうかがっておきます。

 2つに、特に昆虫館の今後の管理・運営のあり方について、

 前述した行財政改革推進懇話会の経営検討意見書の中で、公園緑化協会だけが職員の雇用問題を抱えているとし、今後の雇用形態として想定される3つのパタ-ンを検討したと述べています。①新たな団体を設立し、指定管理者として管理運営を任せる。②既存の外郭団体に吸収し、指定管理者として管理運営を任せる。③市の職員として市が直営とする、との内容です。

 ここで考えなければならないのは、中でも平成2年11月に開館した昆虫館は平成4年11月に博物館登録(自然科学系)をしていることです。市自身「これにより昆虫館は都市公園の付加価値を高める施設としての位置づけに加え、独自の教育的な目的を持つ社会教育施設となった」と規定しています。すなわち昆虫館は、個別法である博物館法により管理主体・権限が限定される「公の施設」であります。よって昆虫館の管理・運営は市直営とすべきであり、指定管理者制度にはなじまない施設であることは明白だと考えますが、見解をうかがいます。

3、後期高齢者医療事業について はこちら

2012年3月議会:かしば優美 個人質問骨子/特定疾患医療費助成事業

2012年3月11日
日本共産党伊丹市会議員団 かしば優美

個人質問骨子

1、医療福祉に関連して(このページ)

1)特定疾患医療費助成事業に関する検討会設置について

(1)なぜ年度末の設置なのか

(2)会議を非公開とする理由について

(3)検討会構成員に特定疾患患者(団体)いわゆる当事者市民を加えないのはなぜか

2)子育て支援医療費助成―議案第57号について

(1)所得判定の見直しによる影響は?

(2)10年12月時点では「反対」、今回は「容認」と市の姿勢が一変したのは?

(3)子育て支援の拡充を“オンリーワン”に

2、公園緑化協会の解散に向けた課題

(1)プロパー職員や臨時職員の身分保障を

(2)特に昆虫館の今後の管理・運営のあり方について

3、後期高齢者医療事業について

(1)伊丹市のおける現状について

(2)2012、13年度2ヵ年の保険料額設置に関して

(3)増大する保険料負担への対応について

個人質問要旨

 議長より発言の許可をいただきましたので、私は日本共産党議員団を代表して質問します。はじめに医療福祉費に関連してうかがいます。

特定疾患医療費助成事業

 第一に特定疾患医療費助成事業についてであります。

 伊丹市は昨年12月に、特定疾患医療費助成事業に関する検討会設置要綱を定めました。検討会の設置目的は、特定疾患医療費助成事業の実施状況を点検し、事業のあり方について検討するとし、検討する事項は、特定疾患の助成事業の現状についての点検及び助成事業の見直しに関すること、その他市長が必要と認める事項に関することになっています。そして検討会は学識経験者、伊丹市医師会会長、兵庫県伊丹健康福祉事務所長、健康福祉部長の4名の委員で構成し、委員の任期は今年3月末まで。この設置要綱は今年1月20日から施行するとなっています。

 一方特定疾患医療費助成事業については、昨年2月に発表された「伊丹市行財政プラン」の中で、事務事業の抜本的見直しの「検討項目」の一つにされました。その後、8月市当局からの申し入れにより議会各会派で、特定疾患医療費助成事業見直し資料をもとにした「勉強会」が実施されました。こうした経過もふまえて数点うかがいます。

 1点目として、検討会設置要綱の施行が今年1月20日からと年度末の時期になったのはなぜか。また1月20日と2月10日に会議をされたと聞いていますが、どのような審議が行われているのか。

 2点目として、会議が非公開としていることについて

 伊丹市審議会等の会議の公開に関する指針は、「審議会等の会議を公開することにより、市民の参画と協働によるまちづくりを一層推進するとともに、市政の透明性や公平性を高めることを目的とする。」と規定しています。検討会を非公開にしていることはこの指針に反することになります。

 3点目として、検討会の構成員の中に市民や特定疾病患者(団体)いわゆる当事者市民が加わっていないのはなぜか。以上3点について当局の説明・見解を求めるものです。

子育て支援医療費助成

 第2に、子育て支援医療費助成―議案第57号についてであります。

 現在、子育て支援医療について、0歳児は所得制限がなく、1歳から15歳については、幼児等保護者または扶養義務者の市町村民税所得割額が23.5万円の所得制限がかかっています。今回市当局は議案第57号の提案理由として、「医療費助成の受給資格にかかる所得制限を見直すとともに、所得制限にかかる算定の特例を設けるほか所要の改正を行うため」と説明しています。23.5万円という制限所得について、現行は世帯の最上位所得者で判定しているものを、同一世帯を合算する所得判定へ是正するというものです。私はこの問題で一昨年2010年12月に質問を行いました。その時の答弁では、「子育て支援医療費助成の所得制限の見直しにより、本市においては10年度当初の16,860人の受給者のうち約2,000人が対象から外れると見込んでいる」というものでした。以上の点をふまえて、

(1)改めて、所得判定が見直しされれば何人が制度の対象外になるのか。

(2)前回からの姿勢を変えたのはなぜか

 兵庫県は一昨年(2010年)11月に第二次行革プランの中で「所得判定の見直し」を発表。ところが県下市町の反対が強かったこともあり、実際の実施を1年半遅らせてきた経過があります。私が2010年12月にこの問題で一般質問した際に当局は、「これまでの方針を転換するとも受け取れる今回の見直し案につきましては、兵庫県との共同事業として福祉医療助成を実施している市といたしましても、到底容認できないということは県に対し強く申し入れを行っているところです」と答弁されていました。ところが今回一変して県の見直しを容認しておられますが、その明確な理由を説明願いたいと思います。

(3)子育て支援の拡充を“オンリ-ワン”に

  これまで伊丹市は全県に先駆けて、入院について中学校3年まで医療費を無料にしてきた実績があります。今回の見直しについては県に追随することはやめ、子育てがしやすい街、子育て支援の拡充を“オンリ-ワン”にする姿勢を堅持していただきたいと考えます。県下では、神戸や明石、芦屋、宝塚市は県にあわせず、対象者を削減しない方針であると聞いています。当局の見解を求めておきます。

2、公園緑化協会の解散に向けた課題について はこちら

3、後期高齢者医療事業について はこちら

2012年3月議会:かしば優美 後期高齢者医療事業について

2012年3月11日
日本共産党伊丹市会議員団 かしば優美

  1. 特定疾患医療費助成事業に関する検討会設置/子育て支援医療費助成について
  2. 公園緑化協会の解散に向けた課題について
  3. 後期高齢者医療事業について(このページ)

4. 後期高齢者医療について

 兵庫県後期高齢者医療広域連合は2012年度と2013年度の保険料率(案)について、被保険者一人当たりの保険料額は、現行70,717円から4,310円引き上げ75,027円になるとしています。伸び率では6.09%となります。年金が減らされる中、医療保険など社会保険料負担の増大が高齢者に大きな不安を与えていますが、後期高齢者医療について3点うかがいます。

 第1に、伊丹における保険料普通徴収の実態について、また短期保険証の交付数についてうかがいます。

 第2に、兵庫県広域連合は、保険料の大幅な上昇を抑える趣旨から、2011年度末の剰余金を活用し、また財政安定化基金を取り崩して、一人当たりの保険料額を6.09%の伸び率に抑えたとしています。しかし財政安定化基金については、約89億円のうち約68億円を取り崩しただけであり、なぜ全額取り崩して保険料の上昇をさらに抑えることをしないのか。2月28日には来年度から2ヵ年の保険料額等を審議する広域連合議会が開催されましたが、どのような議論がなされたのかお聞きしておきます。

 第3に、後期高齢者医療制度は、後期高齢者の医療給付費が増えれば後期高齢者の保険料の値上がりに直結する仕組みが露骨であります。今回の兵庫広域連合の場合も、2012年、13年度毎年医療費が7%前後の伸びが見込まれ、保険料はなんら上昇抑制措置を講じなければ14.42%ものびる試算となっています。今回の保険料率見直しにより、均等割、所得割の軽減措置をとらざるを得ない低所得者の高齢者にも容赦なく保険料負担が増加しています。市独自の減免措置等を講ずる必要があると考えますが見解を求めておきます。

かしば優美議員:総務政策常任委員会協議会報告

日本共産党伊丹市議団ニュース 第255号 2012年2月15日

 1月12日に市議会総務政策常任委員協議会が開催され、伊丹市から、制定が予定されている「(仮称)伊丹市暴力団排除条例」と「土地信託事業の今後のあり方」について報告がなされました。

1、(仮称)伊丹市暴力団排除条例

(1) 背景について

 暴力団が、暴力やこれを背景にした資金獲得活動によって、市民の生活や社会経済活動に深く介入し、多大な影響を与えていることから、全国の自治体において暴力団排除条例の制定や施行が進められています。

 兵庫県、神戸市においては、2011年4月1日に暴力団排除条例を施行、近隣の宝塚市、川西市、三田市、猪名川町も条例制定を準備しています。

(2) 暴力団等の実態について

 伊丹市が掌握している内容によると、市内では暴力団は1組織(荒牧南地区)あり、暴力団員は28名居住しています。また昨年も暴力団がらみの事件が起こっています。

(3) 条例に関する窓口は市役所・総務部

 (仮称)伊丹市暴力団排除条例は全体で11条からなり、目的、基本理念、市の責務、市民及び事業者の責務、市の契約事務からの暴力団の排除、青少年を守るための取り組み等をうたっています。特に市の契約事務からの暴力団の排除を大きな狙いとしていることから、契約・検査課を所管する総務部が担当するとしています。

2、土地信託事業の今後のあり方

(1) 土地信託の制度とは

 土地信託とは、伊丹市の土地について有効利用を促進する目的で、民間活力の活用と都市整備や社会資本の充実をはかるものとして、1986年(昭和61年)に地方自治法が改正され信託できるようになったものです。

(2) 伊丹市は「ネオ伊丹ビル」として信託活用

 市の土地信託は、1989年(平成元年)3月に三菱UFJ信託銀行(株)と30年の信託契約を締結。市の所有地(中央3丁目=シティホテルの向かい側、敷地1,834㎡)に、三菱UFJ信託銀行が企画立案・建設資金の調達を行い、「ネオ伊丹ビル」を建設し、その賃貸等の管理運営を行い、その成果を1990年から信託配当として伊丹市に交付してきました。

(3) リーマンショック以降経営状況が悪化

 「ネオ伊丹ビル」は7階建てのオフィスビルであり、テナントを誘致しその賃貸収入により経営を行っています。ところがリーマンショックの前後から主要会社が撤退。2009年(平成21年)8月以降未入居部分への募集が思うように進まず、現在ではビルの2階、4階の半分、5~7階が未入居となっています。その結果、2006年度(平成18年度)以降伊丹市への信託配当はゼロとなり、2011年度末で単年度約1,400万円の赤字となるとしています。さらに今年2月には内部留保金が底をつく状況であり、借入金残高9億3千万円の返済のメドがたたない事態となっています。

(4) 市は「信託契約を変更し、信託財産を売却して精算」を検討

 伊丹市は今後の土地信託(ネオ伊丹ビル)について、「現在の信託を続けた場合、信託契約終了時(2018年)に多額の負債を抱えることになる。将来への負の遺産を残さないためにも、財産価値のある現時点において、信託財産を売却して精算する手法を検討している。」と報告しました。

(5) 市有地の土地信託活用そのものに反対した日本共産党市議団

 1989年(平成元年)3月24日の市議会本会議で、日本共産党市議団は、「市有地の信託について」の議案に対して、「国・地方公共団体が信託を行うことを容認する法律改定は、政府・自民党の民間活力導入政策の一環として行われたものであり、公共財産は住民全体の公共的利益のために使われるべきものであり、民活の名目により民間企業の営利の具に供してはならないことは、原則的な問題である。また本案が、結局土地運用の収益を市と民間企業が折半するものとなっており、さらに提起されている地域活性化への波及効果に疑問があり、また将来の担保も不明確なものであることについても問題ありと指摘せざるをえない。」と指摘し、同意できないとしました。

 今回伊丹市が検討している中身は、市税を投入しない「代償」として、市民の財産である市有地を土地を含めて売却しようとするものであり、バブル経済にのめり込んでいった付けを市民に負わせる結果となるものです。

(文責・加柴)